相川町政と空港に怒り 第101回空港周辺一斉行動

週刊『三里塚』02頁(1076号01面03)(2021/11/22)


相川町政と空港に怒り
 第101回空港周辺一斉行動

(写真 一斉行動朝の打ち合わせ【14日】)
(写真 芝山町長選挙のポスター掲示板)


 11月14日、反対同盟と支援連絡会議の仲間は101回目の空港周辺情宣一斉行動を闘った。
 成田市天神峰の市東孝雄さん宅離れに集まった仲間は朝の打ち合わせを行った。最初に市東さんが「地道に地域をまわり正確な情報を住民に届けよう」とあいさつ。
 今回用意された反対同盟ニュース第96号は、新やぐら裁判控訴審で「天神峰農地に建つやぐら・看板は市東さんの生活を守る盾であり絶対に撤去できない」と訴えた萩原富夫さんの意見陳述を掲載。さらに、連日空港検疫での陽性者が判明しているにもかかわらず検疫手続きの更なる緩和を企むNAAの田村明比古社長と政府を弾劾し、機能強化の撤回こそが必要と呼びかけるものだ。
 参加者はニュースを手に担当地域へ向かった。
 この日は爽やかな秋晴れの下、多くの農家がサツマイモ掘りや里芋の出荷などの農作業に精を出していた。
 婦人行動隊の宮本麻子さんは、久しぶりに顔を合わせた住民にその友人の分も含めニュースを手渡し「お互い体に気を付けてがんばりましょう」とエール交換。
 事務局の伊藤信晴さんは自らが暮らす白枡部落を回り交流を深めた。とりわけ、芝山町長選挙に出馬しなかった相川勝重への怒りの深さが浮き彫りになった。
 「騒音での移転対象地なので移転するか部落に残るかを選べるけど、敷地内の人は大変だよ。特に高齢者は移転のためのエネルギーないよ」「自分が少年行動隊だったときには面倒見がよく、やさしかった相川が、機能強化への反対意見は少数で大したことないってテレビ言っているのを見てがく然とした。みんな心配しているというのに。長期政権の弊害だ」「相川はみんなに支えられて出たのに裏切るなんてひどいよな」
 また、説明会で「強制収用もある」と言った相川を批判しつつ空港完成に協力して金を引き出すという石井新二の主張に対する冷めた反応が多く見られた。「新二は捕らぬ狸の皮算用をやっているだけ。実際は実現するはずがない」
 成田空港の今後の展望についても住民は冷静な見通しを持っていた。
 「旅客は元に戻ることはないだろう。貨物空港になると思うが、コロナで増えているといっても頭打ちになってきている」「町の中心部の小池も店はシャッターが降りてさびれている」「空港が人の人生を食い物にしている」「移転先も自分で見つけないといけないので理不尽」
 再開発を進めるという芝山千代田駅の近くの住民は、「こんな騒音地域に外から人は来ないよ」と。また、「反対運動を続けていることは大変なことだ。私は飛行機に乗ったことがない」「食べる物を輸入するのでなく日本の農業が大事にされるべきだと思う」などと反対同盟の闘いに共感する声も多数寄せられた。
 第3滑走路ができれば、航空機が町のより低空を飛ぶことになる横芝光町の住民とも交歓した。
 夕方、再び離れに集まった仲間は集約を行い、市東さんが、「今後も住民に真実を伝えよう」と一日の行動を締めた。

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