一斉行動 相川町長の違法認め意見書 芝山町住民に勝利を報告

週刊『三里塚』02頁(1078号02面03)(2022/01/01)


一斉行動
 相川町長の違法認め意見書
 芝山町住民に勝利を報告

(写真 朝の打ち合わせ【19日】)


 12月19日、102回目の空港周辺情宣一斉行動が闘われた。反対同盟と支援連絡会議の仲間は成田市天神峰の市東孝雄さん宅離れに集まり朝の打ち合わせを行った。最初に伊藤信晴さんが、審査請求について報告した。
 「町の審理員が施設使用拒否の『処分は取り消されるべき』との意見書を出した。みんなの力で勝ち取った勝利だ。だが、新たに施設使用申請を行おうとしたところ、町はまだ答申を待っている段階なので受け付けられないと断られた。不当であり許せない。町が処分を撤回するまで断固闘う」と決意を述べた。
 この日準備された反対同盟ニュース第97号は、2〜3面見開きで、町の審理員が相川勝重前町長による処分の違法・不法を認める意見書を出した勝利を詳しく報じている。そして、機能強化白紙撤回以外に芝山町の未来はないことを相川の後継、麻生孝之新町長に突きつけようと呼びかけている。4面の周辺住民の声は、深夜の航空機騒音で今ですら睡眠妨害による健康被害が出ているにもかかわらず、調査もろくにせず第3滑走路建設を進め、深夜早朝の運用を拡大しようというNAAへの怒りの声が掲載されている。
 萩原富夫さんが「今年最後の一斉行動をしっかり取り組もう」と呼びかけ、参加者一同、同盟ニュースを手に担当地域へと向かった。
 この冬一番の寒さだが、さわやかな青空が広がる中で多くの農家が正月に向けて、垣根の剪定や里芋・八頭(やつがしら。正月の縁起物としてお節料理に使われる)の収穫に励んでいた。
 NAAはこの間、騒音健康影響モニタリング調査を行い、結果を各人に郵送している。
 ある住民は、「『不眠の疑いがある』との結果と500円分のクオカード1枚が送られてきた。眠れない原因は夜間の航空機騒音だとハッキリしているのに、そこには何も触れず『病院に行くことをお勧めします』と。こんなふざけたアリバイ調査は許せない」と怒りを露わに語った。
 他にも「深夜騒音で眠れなくなって入院していた」「自分は90歳だが若い人のためにも機能強化に反対だ」「九十九里の方でも夜はうるさい」と騒音に関する声が多数寄せられた。
 審査請求の勝利的前進についても住民との共有が進んだ。「審理員意見書の内容は当たり前」「文化センターの使用申請をもう一度出した方がいい」「相川も最後にみそをつけたな」「反対同盟の闘いに注目してる」
 夕方、再び離れに集まった仲間は一日の集約を行った。市東さんが「来年も地道にがんばろう」とまとめ、更なる奮闘を誓い合った。

このエントリーをはてなブックマークに追加