団結街道

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週刊『三里塚』02頁(1083号01面05)(2022/03/14)


団結街道


 「好きなふりかけってありますか。自分は『旅行の友』が一番おいしいと思います」▼ふりかけは満州事変から敗戦まで、前線に送られる兵士の「慰問袋」に入れられ、軍隊を通して全国に普及した。今も自衛隊で支給されていると聞く。きな臭さが漂うふりかけよりお茶漬け派の私は大学の後輩の質問にお茶を濁した▼「旅行の友」は広島で作られている。学生時代にゆめタウンなどで見た記憶がある。千葉でもベイシアで売っているのを発見。食べてみると、なるほど「ザ・ふりかけ」という味で確かに美味だ。後日、後輩から他の味も入った詰め合わせをもらったので周囲におすそ分け。好評だった▼私のご飯のお友の記憶は、幼稚園に行く前に食べていた卵かけご飯に、焼いたたらこ、イカの塩辛、昆布の佃煮に始まる。わが家の朝の定番が卵かけご飯だったのでふりかけに馴染みが薄かったのだと気づいた▼ふりかけからはやや外れるが私のお勧めは、まさに今旬を迎えているイカナゴの釘煮だ。神戸では春になると出回る生のイカナゴを魚屋から購入し各家庭で煮る。そして、なぜかご近所や知人同士で交換し合い、結局わが家のが一番うまいと確認するという風変わりな文化がある▼いや、よく考えると、わが家のが一番おいしいと思うからこそ交換したくなるのだ。後輩がくれたのも同じ理由だろう。奥歯に挟まるイカナゴの山椒とショウガの甘辛い味と香りが恋しい。
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