この農地守りぬく 集会の発言から

週刊『三里塚』02頁(1085号01面02)(2022/04/11)


この農地守りぬく
 集会の発言から

(写真 はにわもデモを激励)

基本原則守り勝利した1年
 事務局員 伊藤信晴さん

 今、ロシアのウクライナ侵略という事態が報道されています。米バイデンや岸田が「ウクライナ支援」を唱え、人民のことを考えているような装いを見るときに、腹立たしくなります。そもそもこの戦争は、アメリカも欧州も日本もその一端を担っています。バイデンや岸田の戦争攻撃を許してはなりません。
 また、動労千葉のストライキで90名の労働者が立ち上がりました。JRは職名をなくして業務を融合化し、労働者を一日あれこれ将棋の駒のように使おうとしている。関西生コン支部へは労働組合を非合法化するような大弾圧が行われています。人民を虫けらのように扱う事態が、今襲ってきています。
 反対同盟は、昨年4月1日以来、市東さん宅農地の強制執行攻撃に対し、市東さん宅離れにおいて監視・実力阻止態勢に入りました。農地死守・実力闘争という反対同盟の基本原則、反対同盟の誇りのかかった闘いであります。この1年間、市東さんとともに強制執行を阻止することができました。今、私たちに求められている三里塚闘争56年の基本原則は、輝きを増して全人民をとらえる時が来たと思います。
 昨年1年間、この会場の貸し出し拒否をめぐって闘い、同盟ニュースなどで情宣を展開し、借りることに成功しました。
 そもそも相川前町長や石井新二は空港機能強化を持ってきた張本人です。反対同盟に対する謀略ビラ等を通して、市東さんの農地を取り上げ反対の声を上げさせず、反対同盟抹殺を図ったのです。しかし、向こうの思惑を完全に粉砕して今日に至っています。
 三里塚闘争の基本原則を守り闘うことに、戦争や改憲を阻止する道筋があると確信します。私たちは、動労千葉、関西生コン支部の労働者とともに、また学生市民の皆さんとともに56年やってきた陣形を保持しながら、この激動の情勢を勝利していく決意です。

農村つぶして空港は必要か
 敷地内天神峰 市東孝雄さん

 昨年の6月8日、最高裁決定が出ました。空港会社が、農地取り上げにいつでも手が出せるという状況に入っています。しかし、皆さんの団結と力のおかげで何とか食い止めています。空港会社は、今の状態で手を出したらどうなるのかわかって手を出せないのです。
 そういう中で、誘導路の改修工事とか粛々と進めています。しかし、この空港は必要なんでしょうか。今、ヨーロッパではCO2削減で、電車で2時間以内で行けるところには飛行機を使うなという声が多くなっています。そういう中で、芝山の緑豊かな農村、また北総台地一帯をつぶしてまで第3滑走路を造らなければならないのか。
 福島・沖縄・三里塚、国策と闘う仲間とともに一つの闘いとしてこれからも、がんばっていきたい。何事も最後まであきらめない。みなさんとともに自分の農地で体の続く限り農作業し、健康を保ち闘います。

戦時下での春闘ストに立つ
 動労千葉委員長 関道利さん

 戦争は、一握りの権力者の利権や勢力争いのためのものです。労働者は、互いに銃を向けあうのではなく国境を越えて団結しよう。日本の戦争国家化と改憲を絶対に許すわけにはいきません。
 三里塚闘争は、半世紀以上にわたり軍事空港を許さず、農地死守を貫いています。私たちは車の両輪として反対同盟とともに農地死守して改憲・戦争阻止を闘います。
 JR東のダイ改に戦時下の春闘ストに立ちました。鉄道の歴史始まって以来の大転換攻撃だからです。
 港合同、関西地区生コン支部ともに、3労組共同アピールを発しました。労働者の闘いを新たに進めるための決意です。階級的な労働運動をよみがえらせることが必要です。新自由主義を終わらせなければなりません。それをできるのは労働者の団結した力だけです。25年を迎える11月集会をこれまでと一歩超えたレベルで勝ち取るために全力で組織しよう。

5・28大阪集会に集まろう
 関西生コン支部執行委員 西山直洋さん

 春闘に突入しました。全港湾の仲間とともに集団交渉を行っています。関西の生コン業界は、ひどい状況になっています。今こそ、動労千葉のようにストライキを打って、私たちの闘う権利を獲得しましょう。
 関生支部の抗議闘争に対して、社長に対する名誉棄損だと不当起訴しました。しかし3月に入ってから奈良と大阪については不起訴処分を勝ち取りました。滋賀県警は同じ解雇撤回闘争で組対法(組織犯罪処罰法)弾圧をかけ街宣行動を止めさようと妨害に出てきています。これに対して労働組合活動妨害差し止めの仮処分などで県警に反撃します。
 5・28関生総決起集会を行います。大阪府警本部にデモします。ぜひ結集を。労働者の分断を許さず、連帯の力で資本を打ち破る闘いを三里塚とともにやっていきます。

反戦闘争と農地死守は一体
 顧問弁護団事務局長 葉山岳夫さん

相川町長の施設貸し出し拒否に対して、審査請求闘争を反対同盟独自の闘いで勝利したことに敬意を表します。
 ロシア・プーチンの侵略に対して強く抗議をします。核戦争・第3次世界戦争を阻止するのは、ウクライナ人民・全世界の労働者人民の団結の勝利以外にはないです。そして自国政府打倒・岸田政権打倒に尽きます。
 この戦争は、日本を中国侵略戦争に導くと思います。岸田政権は、巨額の軍事予算を成立させ、沖縄を2回目の戦争基地化、中国に2回目の侵略をしようとしています。
 第3滑走路建設は軍事のためです。軍事空港絶対反対の三里塚芝山連合空港反対同盟の基本路線は全く正しいものだと思います。市東さんの農地死守の闘いと一体です。弁護団は、深く連帯し、市東さんの農地闘争を闘い、改憲阻止闘争を闘う決意を表明します。

米がイラク農業売り渡した
 全国農民会議共同代表 小川浩さん

 市東さんの農地問題は、農民が農民として生きていけない現在の状況そのものです。食料の6割以上は輸入。市東さんの農地を、全人民の力で守りぬき勝利しなければならない。
 ウクライナでは、スターリンが強制的に穀物を奪取して、400万人を餓死させたことがあった。政府与党は今、安保強化を合唱していますが、アメリカがアフガン・イラクで何をやってきたのか。イラクの産業を解体し、国営企業を売り渡した。農業においても「近代化」と称して、アメリカの肥料と農薬を補助金で提供し、イラクの農業を作り替え、企業に売り渡した。プーチンが狙うウクライナ支配は、アメリカがこれまでイラクでやってきたことと同じです。
 労働者も農民も、戦争反対・農地死守で連帯し闘おう。

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