「ウクライナ戦争止めたい」 第106回一斉行動 機能強化に住民の怒り

週刊『三里塚』02頁(1086号01面03)(2022/04/25)


「ウクライナ戦争止めたい」
 第106回一斉行動
 機能強化に住民の怒り

(写真 市東さん宅離れで朝の打ち合わせ【17日】)


 4月17日、反対同盟と支援連絡会議の仲間は106回目の空港周辺情宣一斉行動に立った。
 成田市天神峰の市東孝雄さん宅離れに集まった仲間は朝の打ち合わせを行った。
 事務局の伊藤信晴さんが司会を務め、最初に市東さんがあいさつ。
 「コロナ禍に加えウクライナでは戦争が続いているもかかわらず空港会社は着々と工事を進めている。空港には未来がないのにそうしているのは、最終的には軍事空港にするためだと思います。先日の芝山文化センターでの集会も良い集まりになりました。住民から参加してもらえるような働きかけをこれからもやっていこう」
 続いて、現地の仲間から当日用意された同盟ニュース101号についての補足説明があった。
 ウクライナでの戦争の報道はロシア・プーチン非難一色となっているが、「ロシアでもウクライナでも労働者はこの戦争で得るものは何もない」と、イギリスの労働組合が自国政府の戦争支援(経済制裁・軍事援助)に反対しようと呼びかけている。イタリアの労働組合は武器・弾薬の輸送を拒否し闘っている。今回の戦争でも真っ先に空爆されたのが空港だ。戦争反対の闘いとして、空港で働く労働者の決起も呼びかけながら成田空港を廃港に追い込もう。
 一同同盟ニュースを手に担当地域へと飛び出した。
 この日は、天気がよく田植え、代かきの最盛期。畑ではスイカのトンネル作業、竹の子の出荷作業などが行われ、忙しく働く農家が多かったが、みな快くニュースを受け取り、話が弾んだ。
 ある住民は、「ロシアも米・NATOもウクライナから手を引け!」と呼びかける同盟ニュースを見て、「ウクライナでの戦争を止めたい。コロナ禍で空港機能強化が必要ないことは明らか。戦争になれば空港が爆撃される」と危機感を語った。
 また、相川勝重前町長の施設貸し出し拒否の妨害を打ち破って実現した芝山文化センターでの3・27集会の成功への共感の声が多く寄せられた。
 「相川は住民ではなく空港会社の方を見ていた」
 「空港反対の闘いを裏切ったことを隠したかったのでは」
 「相川が町長選に出た頃は自分の親父が応援したけど、会場を貸さないなんて、もし生きていたら何と言うだろう。借りられてよかった」
 移転予定地の住民からはNAAへの不満の声が多く聞かれた。
 「移転と言ったってまだ行き先もわからない状況だ。昔はタクシー2年間が無料になったり、旅行の世話をしてもらったりといろいろあったらしいけど、今回は何もない」
 「NAAは『いつまでも居ていただいてけっこうだが、軒先工事が始まりますよ。最後は強制執行する』という。断じて許せない」
 「現地で悪名が知れわたっている星野某(元警察官)が、おそらくは仲介料狙いで工事業者を斡旋しようと頻繁に動き回ってる。こんなことが許されていいのか」
 夕方、市東さん宅離れに戻り集約を行い、裁判闘争や7・3天神峰樫の木まつりに向け、さらなる奮闘を誓い合った。

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