団結街道裁判 小泉成田市長の証人採用を 内野裁判長を徹底追及

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週刊『三里塚』02頁(1091号02面01)(2022/07/11)


団結街道裁判
 小泉成田市長の証人採用を
 内野裁判長を徹底追及

(写真 裁判で終始うつむいたままの内野俊夫裁判長)

(写真 弁護士会館で報告会【7月1日】)


 7月1日、千葉地裁民事第3部(内野俊夫裁判長)で団結街道裁判が開かれた。
 団結街道(成田市道・天神峰―十余三線)は、市東さんにとって、自宅と南台の耕作地を直線で結ぶ、日々の農作業に必要不可欠の道路であった。その道を成田市は、2010年6月に夜陰に乗じて暴力的に封鎖・廃止し、土地を格安で成田空港会社(NAA)に売り飛ばしたのだ。その結果、市東さんは距離にして3倍、時間にして4倍かけなければ畑に行けなくなった。その違法性を徹底的に追及するのがこの裁判だ。
 コロナ情勢によって、開廷は21年11月以来。この日は陪席裁判官の交代に伴う更新手続きとして、弁護団の意見陳述を行い、被告のNAAと市を徹底的に追及した。

森友問題に匹敵

 団結街道の封鎖は、それ自体が違憲・違法である成田空港第3誘導路建設のために強行された。現に日常的に農作業でこの道を使用していた市東さんに同意を得る手続きもなく、道路法10条2項の廃道の要件を満たすこともなく強行された前例のない暴挙だ。
 しかもその土地のNAAへの売却額は742万8000円、1平方㍍あたり2800円という驚くべき低価格だ。土地の評価額7万5000円からすると、実に96%の値引きが行われ、それだけの損失を市に与えたという意味で、森友学園問題に匹敵する重大事件である。
 成田市は、09年7月の4者協議(国交省、NAA、千葉県、成田市など関係市町)の場で初めて、団結街道廃道が協議され合意されたと説明するが、それはうそだ。4者協以前に、市はNAAから空港の第3誘導路(西側誘導路)建設のために、団結街道廃止を要請され、それに唯々諾々と従ったのが真実だ。
 その後あわただしく10月には「廃道」が庁議に起案され、道路法も無視し、まともな議論や検討もなく交通量調査も一切行わず既定の方針とされ、翌年3月には市議会で「廃道」議決を強行。
 結局、NAAの都合に合わせた政治案件として小泉市長の「ツルの一声」で決められたのだ。
 その後、コロナ危機によって航空需要は一挙に消失し観光バブルは弾けたにもかかわらず、NAAは本件と同様の人権侵害を顧みず空港拡張を進め、殺人的騒音の激化をもたらそうとしている。「新滑走路建設で需要を回復させる」などという発想は倒錯でしかない。
 内野裁判長は直ちに小泉市長の証人尋問を決定すべきだ!----

法廷に怒り充満

 この一貫した当然の要求に対し、裁判長はこの日もまともに答えようともしない。弁護団は追撃的に、「人証調べの問題について」として陳述を行った。
 18年に証人として出廷した元成田市土木部長・中村壽孝は、廃道にした経緯・根拠・手続きなどについて、「わからない」「記憶にない」を繰り返し、被告は廃道の適法性をまったく証明できなかった。
 弁護団は小泉市長の証人採用を4年にもわたり要求し続けてきたが、裁判長はそれに一向に応じず、市に催促して元成田市道路管理課主任・松本光平を出廷可能の証人として用意させた。だが中村よりもはるかに下の役職だった松本が、廃道決定に主体的に関与することはありえない。松本証言は不要であり、今直ちにここで小泉市長の尋問を決定すべきだ。
 ところがなお裁判長は、誰とも視線を合わさぬようにうつむきながら、「主張と証拠をそろえてからでないと」「文書提出命令問題を処理してからでないと」などとつぶやき、またしても問題を先送りしようとしている。傍聴席からも怒りの声が次々と飛んだ。「小泉市長を呼べ!」「市長に証言させろ」
 10人以上も被告席に居並ぶNAAと市の代理人たちは、こわばった顔で沈黙を守るのみ。
 法廷の怒りを制しきれず、内野をはじめ3人の裁判官は「進行について協議する」と言って奥に引っ込んだが、10分後再び現れると「次回までに文提の判断をし、証人の採否はその後に」と言い捨て、閉廷を宣した。
 次回期日は11月18日。

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☆おことわり
 「大地と共に」90年闘争会館決戦(下)は次号(第1092号)に掲載します。

三里塚闘争裁判日程
◎耕作権裁判
 8月22日(月) 午前9時
 千葉市中央公園集合→市内デモ 午前10時30分開廷 千葉地裁
◎新やぐら裁判控訴審判決
 9月2日(金)
 午前11時開廷 東京高裁

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