大地の響き　投稿コーナー

現地デモに初参加し
　首都圏学生　福田　薫

　９・４三里塚現地闘争に参加しました。三里塚の土を踏むのは今回が初めてでした。畑が広がる一見のどかな場所でしたが、飛行機が離着陸するたびに轟音が響きわたり、市東さんら住民がいかに平穏な生活を奪われているかを肌で感じました。
　集会では、９月２日の東京高裁による控訴棄却への弾劾声明の発表と各団体からの発言があり、聞けば聞くほどＮＡＡと司法の非道さに怒りあきれずにはいられませんでした。市東家の知らないうちに行われた農地「取得」や仮執行宣言付き判決など、彼らの行いは滅茶苦茶です。
　集会後、Ｂ滑走路北延伸予定地を一周するコースでデモを行いました。広大な田畑の中を進むデモでした。農民にとって「命」であるこの農地を潰す延伸計画を許すことはできません。デモを通して「来るなら来い！」の精神で闘う反対同盟と連帯し闘う決意を強めました。
　また、三里塚闘争は農地死守の闘いであるとともに成田空港の軍事空港化を許さない反戦闘争でもあることを確認しました。世界戦争・核戦争が間近に迫る待ったなしの戦争情勢下で三里塚闘争のもつ重要性を認識しました。この闘争と一体のものとして９・23全国集会＆デモを闘い、改憲・戦争のための国葬を徹底的に粉砕する決意です。

不当判決に大激怒！
　元全学連行動隊　多淵久志

　９月２日東京高裁やぐら裁判にて仮執行宣言付きの不当判決が下されました。この報に接し、怒りでいてもたってもいられず翌３日早朝に家を飛び出し、電車を乗り継いで同志の家に泊めてもらい、９・４現地闘争に駆け付けました。全国から集まった仲間と共に、不当判決を徹底弾劾しＢ滑走路の北延伸阻止を訴える集会とデモを貫徹しました。
　実はこのやぐらの一つは、私が現地行動隊だった頃に建てられたものです。当時は団結街道封鎖→第３誘導路建設という空港側の許しがたい営農破壊の攻撃の中で、建てたばかりのピカピカのやぐらに、白いヘルメットを被って足しげく登ったのを今でも鮮明に思い出します。
　あれから10年程の月日が流れましたが、市東さんは今日も畑に立っています。市東さん、反対同盟、支援連絡会議、全学連現地行動隊、また、全国から三里塚闘争を支援する全ての方が今なお闘い続けている、負けていないということです。
　そもそも成田空港は軍事空港です。台湾をめぐる軍事行動が日々激化し戦争が切迫する今日、一方で日帝国家権力は、国葬反対・岸田自民党打倒の圧倒的な人民の声、政治的高揚に包囲されるという、かつてない危機の中にあります。
　10・９全国集会には職場から仲間を連れて駆け付けます。岸田政権打倒！　廃港の日まで共に闘いましょう。

労農同盟の歴史的意義
　東京　Ｒ・Ｓ

　長期にわたるソ連・ロシアの労働者と農民の対立関係が今のウクライナ戦争の遠因（例えばソ連末期の都市部での食糧不足とウクライナ独立後の内戦的状態という対立関係）で、ＮＡＴＯ・米帝が戦争を仕掛けたことが直接原因であるということが見えてきました。
　週刊三里塚で連載された「三里塚闘争と労農同盟論」（上中下、２０１７年）の中で、大戸剛同志は、三里塚闘争が労農連帯の力で56年間続いたことを論じています。世界戦争の危機を解決する核心問題が労農同盟にあると考えます。
　スターリン主義（国）では、労働者の「代理人」たる官僚が農民を支配します。ソ連では農民から強制収奪するための集団農場さえ作られました。その逆に、三里塚で動労千葉と反対同盟の労農連帯が続いていることは世界中を見渡しても珍しいことなのです。
　かつて、動労千葉はジェット燃料ストを闘いました。その闘いがあったからこそ、国鉄分割・民営化反対ストを闘って動労という全国組織を左に分派するという闘いに勝利できました。
　同時に３・８分裂という反対同盟の試練は、労農連帯で乗り越えられました。労農同盟の死活性は実践で証明されています。
　この国で革命を考えるとき、また、中国侵略戦争・世界戦争阻止を考えるとき、２・１ゼネスト（パンと平和を求めるスト）と米騒動（富山県の漁村の女性の実力決起が全国化）という民衆の実力反乱が参考になります。人間が持つ生命力を、最大限発揮しましょう。人類が、核戦争と環境変化で絶滅しないために当然のことです。人間の生命力を考えるとき、地球上どこでも移動できる生命力と、土地にしがみつく生命力の両方が必要です。その意味でも労農同盟は不可欠です。
　１９３０年代にも米騒動の熱気が持続していたら、もう少し違った展開になったのではないか。その点、三里塚闘争が56年間持続し、国鉄分割・民営化解雇撤回で動労千葉が30年間闘い労農連帯を持続していることは決定的です。人類の生命力そのものだから勝利の展望があると思います。