「戦時収用」に怒りの声 第113回一斉行動に立つ

週刊『三里塚』02頁(1102号02面01)(2022/12/26)


「戦時収用」に怒りの声
 第113回一斉行動に立つ

(写真 反対同盟が一斉行動打ち合わせ【18日】)

 反対同盟と支援連絡会議の仲間は12月18日、113回目の空港周辺情宣一斉行動に立ち上がった。
 成田市天神峰の市東孝雄さん宅離れで朝の打ち合わせ。東峰の萩原富夫さんが同盟ニュース第108号について解説。
 「今回のニュースは団結芋煮会の報道をメインに天神峰現地に駆けつけ強制執行を阻もうと訴える内容だ。先日、浜田靖一防衛大臣が政府の本音でもある成田の軍事利用に言及した。われわれの軍事空港反対の訴えが周辺住民にも納得してもらえる状況がきている」
 続いて、白枡の伊藤信晴さんが、「今日の一斉行動で緊急署名を全力で集めよう」と呼びかけた。市東さんは「向こうは向こう。こっちは自分たちの闘いを貫こう」と訴えた。
 打ち合わせを終えた参加者はそれぞれの担当地域へと向かった。
 寒空の下、サツマイモの出荷作業に追われる農家は、「野菜を食べているはずの政治家は作っている人を見ずに金もうけに走っている」と怒りをあらわにした。
 この秋の天神峰カフェで初めて現地を訪れ、市東さんの生活環境を目の当たりにした住民は強制執行切迫状況に、「こんな人権侵害は絶対に許せない。また年内に顔を出したい」と語った。
 強制執行攻撃への怒りは充満している「市東さんの畑を取っても機能強化には何の関係もない。強制執行は見せしめだ」「強制執行はしないと言っていたはず」「騒音下の住民も市東さんを応援します」「天神峰にたくさん人が集まってますね」
 浜田防衛相の成田軍事利用発言で反対同盟の闘いの正義性がより鮮明になっている。「戦時収用そのものだ」「NAAなら軍事利用もやりかねない。反対同盟にはがんばってもらいたい」。他方で、「国を守るためには成田の軍事利用も必要」「軍事空港でも雇用を生めばいい」との声もあった。
 移転地域の住民は「資材費の高騰は深刻。芝山町やNAAに言っても無駄だろう」とあきらめ顔。
 この日の一斉行動で集まった署名は77筆。1200筆を突破した。加えて沖縄からは宮城盛光さんが辺野古の座り込み現場で集めた30筆が現地に届いた。さらに長野駅前はじめ全国津々浦々で緊急署名が呼びかけられている。急速に市東さん農地への強制執行の不正義への怒りが広がりつつあることを参加者は実感。
 集約の最後に市東さんが、「空港会社の不当性を周辺住民にどんどん広めよう」と呼びかけた。
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