耕作権裁判 NAAの文書隠しを弾劾 南台農地守る誓い新たに

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週刊『三里塚』02頁(1112号01面03)(2023/05/22)


耕作権裁判
 NAAの文書隠しを弾劾
 南台農地守る誓い新たに

(写真 千葉地裁に向けデモ 「農地死守・弾圧粉砕」を掲げ80人が行進【5月22日】)
(写真 齊藤顕裁判長)


5月22日、千葉地裁民事第2部(齊藤顕裁判長)で、耕作権裁判闘争が闘われた。
 裁判に先立ち千葉市中央公園で反対同盟主催の集会が開かれ、反対同盟の萩原富夫さんが2・15天神峰農地強奪強制執行と闘った6人へのでっち上げ不当逮捕を徹底弾劾した。集会後の千葉地裁に向けたデモでは、婦人行動隊の宮本麻子さんが不当弾圧弾劾・南台農地死守の声を千葉市内繁華街に響かせた。
 この日の裁判は前任の本田晃裁判長から齊藤裁判長に交代したことで、反対同盟顧問弁護団が更新意見陳述を行った。
 2・15強制執行と闘った6人に対し、「公務執行妨害」などをでっち上げた逮捕が行われた。G7広島サミットに反対する声をつぶすための予防弾圧だ。勾留理由開示公判開廷を速やかに開け。
 この耕作権裁判が始まった時、市東さんは「成田空港会社(NAA)の土地を不法耕作する男」と報じられた。誠実に営農してきた市東さんにとって、これほど屈辱的なことはない。
 市東さんに土地の明け渡しを迫るNAAは、この裁判の中で矛盾・破綻を露呈し、裁判所による文書提出命令にも従っていない。孝雄さんの父・市東東市さんの署名押印があるとする「同意書」「境界確認書」を自らの主張の唯一の根拠としながら、それらが偽造文書であることを暴かれるのを恐れているのだ。

憶測重ねて中傷

 さらに弁護団は、NAAが自ら犯した土地の位置特定の誤りについての得手勝手な憶測や主張を徹底追及した。
 NAAは言う。「市東東市は図面を自分の目で確かめて、自分が耕している土地の位置はこれで間違いないと署名押印した。なぜなら東市は賃借地の買収には反対していたので、そんな重要な図面を確かめないはずがない。位置の特定を間違えるはずがない。それが間違っているというなら、ろくに図面も見ずに署名した当人の過失だ。あるいは、公団の用地買収を混乱させ妨害するために悪意でうそを言ったのかもしれない」
 よくもこんな憶測を並べ立てたものだ。そもそも空港公団の用地買収に向けた文書であることが明らかなら、東市さんは署名などするわけがない。賃借権がついたままの土地を公団が買収することは当時前例のないことであり、東市さんが「買収を妨害するために悪意でうそを言う」など成り立ちようがない。
 また当時、反対同盟法対部の元永修二氏が東市さんから直接聞いて作成した耕作地の位置・現況を表す報告書「元永メモ」について、NAAは「信用できない」と難癖を付けている。だが、同意書・確認書と関係なく、しかも時間的に先だって作成されているところに、元永メモの重大な証拠価値があるのだ。
 土地の位置特定の過ちが発生した背景には、旧地主の藤﨑政吉が空港公団に対し根強い不満・不信感を抱いていた事情がある。藤﨑は条件派として1972年にホテルを開業したが、成田開港の遅れもあって経営が悪化し87年に倒産し手放した。藤﨑は南台農地をできるだけ高額で売り払うために、自ら描いたずさん極まりない手描きの「藤﨑メモ」に固執した。「市東はもともとの自分の耕す場所はここだと言った」との藤﨑の強い主張に従う形で、空港公団は市東家が過去に一度も耕したことのない土地を賃借地であるとする誤りに陥ったのだ。
 圧倒的説得力を持つ弁護団の追及にウソを重ねるしかないNAAは沈黙を守るのみ。齊藤裁判長は次回期日を7月24日として閉廷した。

市東さんが決意

 千葉県弁護士会館で報告集会が開かれ、市東さんがあいさつに立った。
 「不当弾圧の逮捕は許せません。強制執行の時は皆さんご苦労様でした。夜に来るとは思ってもいませんでしたが、次の朝の皆さんの顔を見たらさわやかで、それなりにみんなやったんだなと一安心しました。
 今日の裁判ですが、新しい裁判長が17年間分の文書にきちんと目を通すか、それだけの根性のある裁判長かどうか。小手先で『このくらいでいいだろう』と開き直ることを許さず、今日のようにゴリゴリ追及しないと国とNAAを相手にする闘いではとても勝てません。これからも証拠をどんどん突きつけて闘いたい」
 集会後、千葉地裁前に布陣し直し、矢嶋尋全学連副委員長のリードで「弾圧粉砕、6人の仲間を釈放しろ」と怒りのこぶしを突き上げた。

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