団結街道

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週刊『三里塚』02頁(1112号01面05)(2023/05/22)


団結街道


 G7広島サミット粉砕のデモ後に、立食形式の飲食店に入るなり店主は「警察が多いのに来てくれてありがとう」と言った▼「職質を受けないようにするにはどうすればいいと思います?」「こっちから道を聞けばいいんですよ。ホントに悪いことをしている人は警官には近づかないから」。ふむふむ。店員と地元客の話題はもっぱらサミット警備に集中している▼自転車で歩道を走っていたら警官から危ないから車道を走れと言われ、車道を走っていたら100㍍先の警官から歩道を走れと。また100㍍先の……。「統一しとけよ!」と怒りを込めつつ笑顔で話す客のすぐ後ろを警官が歩く。他の客が笑いをこらえて見ている……▼テレビではゼレンスキー大統領訪日のニュースが流れる。「何で広島に来るん?」「岸田には興味ないじゃろ」「ドイツの戦車に続いてアメリカの戦闘機が欲しいからじゃない?」「核廃絶と関係ないじゃん!」。翌日の広島ビジョンでは米仏英の核は「防衛目的のために役割を果たしている」とまで言ってのけた▼敵の側はメディアの制圧だけでは足りないと、「見せる警備」と全国から2万4千人の警官を動員した。だが、7波のデモ(地元での粘り強い取り組みの上で)は確実に広島市民の意識を変えた。デモに立ちマイクをとる若者、ヘルメットをかぶる市民。サミットの欺瞞は暴かれた。不当逮捕されている8人の奪還は全人民の課題となった。
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