7月2日は農楽まつり 強制執行、二度と許すな 農地を守り戦争を止めよう

週刊『三里塚』02頁(1113号01面01)(2023/06/12)


7月2日は農楽まつり
 強制執行、二度と許すな
 農地を守り戦争を止めよう

(写真 反対同盟作成の7・2現地闘争&農楽まつりを呼びかけるチラシ)


 5月31日、2月三里塚強制執行阻止決戦への弾圧で不当逮捕・勾留されていた6人の仲間全員を不起訴で奪還した。今回の弾圧はG7広島サミット粉砕闘争の爆発を恐れた岸田政権による事前弾圧としてあったが、その狙いとは裏腹に反戦反核の闘いは機動隊暴力による制圧をはねのけて全世界に発信された。三里塚闘争の真骨頂である軍事空港絶対反対・実力闘争の思想と実践は若き全学連指導部にがっちりと引き継がれた。地域・職場・キャンパスの仲間を組織し、改憲・戦争へ突き進む岸田政権を倒そう。広島で逮捕された太田蒼真全学連副委員長ら2学生を取り戻し、三里塚芝山連合空港反対同盟が呼びかける7・2天神峰現地闘争&農楽まつりに駆けつけよう。
 2月15〜16日、成田空港会社(NAA)と千葉県警機動隊は、反対同盟員・市東孝雄さんの農地を暴力的に奪う強制執行に手を染めた。
 しかし、破壊した農地の周りにフェンスを設置しただけで、その後一切工事を行っていない。市東さんの畑を奪う緊急性、必要性はなく、改憲・戦争に向けて空港反対運動をつぶすことが強制執行の目的だったことは明らかだ。
 他方、市東さんは奪われた営農手段を再建しつつ有機・無農薬野菜をつくり続け、今後も国・NAAの横暴と闘う意思を明らかにしている。
 農地と農業を守り戦争を阻む決意を共有するべく、三里塚芝山連合空港反対同盟が呼びかける「天神峰現地闘争&農楽まつり」に集まろう。
 農楽(のうがく)とは、朝鮮半島に古くから伝わる伝統芸能で農民・農村の音楽を意味し、農楽舞ともいわれる踊りを伴うものだ。農民たちが豊作を祈願したり、豊作を祝ったり、時には仕事の疲れを癒やすために朝鮮全土で発展してきた。
 農楽まつりは、この伝統行事にあやかり、闘いの大地で交流を深めようというものだ。
 デモの出発点となる南台農地をめぐっては、2006年から17年にわたって一審・千葉地裁で「耕作権裁判」を闘い続けている。
 この裁判でNAAは、市東さんが祖父の代から耕してきた畑の一部を「不法耕作」だと言いなし、明け渡しを求めている。絶対に許すことはできない。
 強制執行と体を張って闘った正義と勝利へ確信をさらにうち固め、再びの強制執行を絶対に許さないために、耕作権裁判勝利へ闘おう。
 NAAは5月31日、第3(C)滑走路建設に向けた準備工事を10月にも開始すると明らかにした。機能強化でB滑走路の北端からC滑走路の南端まで実に全長12㌔超にもなる巨大空港(敷地面積は現在の約2倍)建設を断じて許すことはできない。
 そして「新しい成田空港」構想と称して、3本の滑走路の真ん中には現在3つあるターミナルを集約する新ターミナル建設、鉄道の敷き直し、巨大倉庫群建設が狙われている。
 田村明比古NAA社長はインタビューで空港拡張の必要性について問われ、「日本という国の地政学的な位置、北米アジアを結ぶ結節点であるという状況も考えると首都圏に人と物のハブがあるのは我が国にとって非常に重要」と述べた。ついに地政学=軍事的観点からの必要性を主張し出しているのだ。
 昨年来、浜田靖一防衛大臣が成田を名指しして平時からの軍事利用を画策し、米シンクタンクCSIS(戦略国際問題研究所)が米日は「地元の政治的反対」に対処せよと迫る中、成田軍事空港を阻止する闘いはいよいよ待ったなしだ。地元住民とともに、空港機能強化を粉砕し、成田の軍事空港化を阻止しよう。
 7月2日天神峰・東峰の地で、土に触れ、歌い語らい、「第2ラウンド」の闘いに向けた英気を養おう。

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