市東農地決戦の先頭に立つ 新版・現闘員奮闘中!日誌 第3滑走路粉砕! アリバイ的「着工式」 三里塚現地闘争本部員 平井雅也

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週刊『三里塚』02頁(1126号02面04)(2023/12/25)


市東農地決戦の先頭に立つ
 新版・現闘員奮闘中!日誌
 第3滑走路粉砕!
 アリバイ的「着工式」
 三里塚現地闘争本部員 平井雅也

(写真 反対同盟と共に新宿反戦デモに参加【12月9日】)

 耕作権裁判が大詰めを迎え、市東さんの南台農地をめぐる決戦局面への突入と軌を一にして、成田空港会社(NAA)は、12月6日に第3滑走路の準備工事着工を強行しました。
 マスコミを呼んでの「撮影会」が着工式でした。工事対象地域の田んぼに撮影会場を設け、重機3台を使って田んぼの端から端へ土を移動させる様子を報道陣に撮影させていました。「映(ば)える」と思ってつくった撮影会場だったのでしょうが、逆光でダメだったのか、長靴を履いた報道陣が途中から反対側のあぜ道に移動して撮影を続ける始末でした。こうしたアリバイに過ぎない着工式でありましたが、第3滑走路建設に反対する住民をあきらめさせることをたくらんだものであり、反対同盟農民に対する軒先工事の攻撃と本質は同じです。
 こっそり行われようとしていたこの着工式は、準備中のところをPRカーのパトロールで発見。最初から最後まで、弾劾をたたきつけました。
 成田空港の機能強化は、4000㍍滑走路1本と3500㍍滑走路2本を持つ巨大な軍事空港を建設する攻撃です。
 11月10〜20日に行われた自衛隊3軍統合演習では、近隣の自衛隊基地が攻撃を受けて使用できなくなったことを想定するなどして民間の4空港が使用されました。また「部隊運用上の有用性が高い空港や港湾…を整備し、自衛隊が利用できるようにすることが必要だ」(木原防衛相)として、民間の空港14施設と港湾24施設が挙げられています。
 昨年12月に浜田防衛相(当時)が沖縄の下地島空港とともに成田空港を名指しして軍事利用の狙いを公言したことと合わせ、この間の動きと成田空港機能強化の攻撃が一体のものであることは明らかです。
 1月13日の日米首脳会談に先立って、1月9日に公表されたアメリカの戦略国際問題研究所(CSIS)の2026年に起こるとする「台湾有事」のシミュレーションでは、勃発から1カ月ほどで最大372機の米軍機を失うとされ、その大半はミサイル攻撃により地上で失われるとして、日本の民間空港を米軍が使用することによりリスクを「分散化」する効果を強調しています。そして、「地元の政治的な反対で妨げられるかもしれないが、大きな利益があるため、強力な努力をすることは正当化される」と提言しています。
 2月の天神峰農地への強制執行も、まさに「地元の反対」を圧殺するために行われたのです。中国侵略戦争のための軍事空港建設だからこそ、それは侵略戦争そのものの本質が貫かれたものでした。リスクの「分散化」とはすなわち、戦場を日本各地に広げることを意味します。裏返せば、全国各地の反戦闘争を圧殺しなければ戦争はできないうことでもあります。
 「反戦の砦(とりで)」として三里塚は反戦闘争の先頭に立ちます。全国の仲間と固く団結し、その力で市東さんの南台農地を守り、成田軍事空港建設を粉砕するぞ!
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