北総の空の下で 強制執行から1年 耕作権裁判大詰め

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週刊『三里塚』02頁(1130号02面09)(2024/02/26)


北総の空の下で
 強制執行から1年
 耕作権裁判大詰め


 立春を過ぎて、日差しに春を感じるようになりました。この時期まで大根の葉が青々としていて葉物が多種類入るのは珍しく、暖冬を実感しています。それでも晴れた日の朝の冷え込みは厳しくて、白い息を吐きながら収穫作業が始まります。
 野菜が少なくなる2月後半から3月にかけての端境期対策として市東さんも萩原さんも加工品作りに力を入れています。萩原さんで正月からずっと選別作業を続けてきた落花生は、ようやく落花屋さんに煎りと袋詰めを依頼するところまでいきました。からし菜漬けは、まず市東さんで4回出荷しました。市販の漬物は加工食品の中で最も添加物が多いそうです。からし菜と天塩のみの漬物は、貴重品だと思います。まずは細かく刻んで鮮やかな緑色を熱いご飯へ。ゴマ油で炒めて味付けしたふりかけもお勧めです。昨年は、市東さんで作りためた切干大根が2月の強制執行で建物ごと潰されて悔しい思いをしました。今年はその分も取り返すべく、2軒でこまめに作りためています。
 強制執行で囲われた畑は荒れ地のままなのに、営農の主軸である南台農地も奪わんとする耕作権裁判が大詰めを迎えています。19日には私も証人として出廷することになり、聞き取り調査やら弁護士さんとの打ち合わせやら、気ぜわしい日々を過ごしました。76年から天神峰で活動し、お連れ合いの介護を通して市東東市さんと接してきたからこそ言えることを証言しました。
北里一枝
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