大地の響き 投稿コーナー

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週刊『三里塚』02頁(1133号02面07)(2024/04/08)


大地の響き 投稿コーナー

南台農地を死守する
 全学連書記長 長江光斗

(写真 全学連の白ヘルデモ)

 3・31芝山現地闘争は、市東東市さんの不屈の精神を継承し、孝雄さんとともに戦争のための南台農地取り上げを絶対に阻止する決意を、参加者全体が固めるものになりました。
 集会の中では、東市さんが革命的祖国敗北主義の立場から農地取り上げに反対していたという、3・18耕作権裁判での証言を踏まえ、岸田が戦争に突進する中でこの精神を貫くことの決定的意義が確認されました。孝雄さんは、昨年の2・15強制執行をのりこえて営農再建できたことを報告し、南台農地取り上げと闘い、農業を続けていく決意を述べました。
 動労千葉や市東さんの農地を守る会の仲間の戦争と対決するストライキの報告や、欧州の農民の実力反乱に触れ戦争と闘う決意を述べた全国農民会議の発言など、三里塚と連帯する反戦闘争が全国で闘われていることが共有されました。なかでも、全学連の矢嶋副委員長の、2・15を出発点にして昨年の反戦闘争を爆発させた報告は決定的だったと思います。運動の壊滅を狙ったはずの農地の取り上げと弾圧は、全国で怒りに満ちた学生がどんどん闘いに立ち上がる情勢を引き寄せているのです。
 今、沖縄をはじめ全土が中国侵略戦争の出撃拠点とされ、全国で不屈の反戦反基地闘争が求められているなかで、三里塚闘争が58年にわたって軍事空港の完成を阻んできた地平は、全労働者階級の希望の星となっています。この闘いの旗を守り抜いた昨年の強制執行阻止決戦の地平の大きさを再認識させられました。今度は昨年を倍する学生とともに南台農地死守に立ち上がり、天神峰を含めた全ての農地を奪い返し、空港を廃港に追い込むことを決意します。

新歓闘争全力決起へ
 首都圏学生 福田 薫

 耕作権裁判での市東さん本人の証言を経て、南台農地死守をかけた裁判闘争が大詰めを迎えている中で、3・31芝山現地闘争に決起しました。
 それぞれの仲間から怒りを込めて暴露されたように、岸田政権は三里塚への攻撃と一体で全国家的な戦争体制の構築を躍起になって進めています。今回の集会では、それに対する各地での闘いが報告されました。動労千葉や群馬合同労組の仲間は反戦ストに立ち、福島では汚染水放出反対の声を封殺する攻撃への反撃がなされました。
 何より、革命的祖国敗北主義を信条として生きた市東東市さんの闘魂を継承する市東孝雄さんが、敵階級の卑劣な攻撃を一つひとつ仁王立ちして迎え撃っていることが決定的です。
 集会後、警備にあたる千葉県警機動隊の姿に、2・15の怒りを昨日のことのように思い出しながらデモ行進を行いました。天神峰農地強制執行に対する闘いは、内容では圧倒的に勝利しながらも阻止には至りませんでした。南台農地こそは文字通り守りぬかなければなりません。裁判所と一体化したNAAと政府が再び市東さんの農地に手をかけるなら、それを粉砕するのは私たちです。
 集会では全学連の矢嶋副委員長が「新歓闘争を反戦闘争として闘う」と力強く宣言しました。この言葉を私たち一人ひとりの決意として、多くの新入生を反戦戦士(それはとりもなおさず三里塚戦士でもあります)に飛躍させる闘いとして春の全闘争をやりぬきます。農学連帯で頑張ろう!

不屈の三里塚闘争史
 広島大学 清澄 陸

 今回の3・31芝山現地闘争は、昨年の10・8全国総決起集会に続いて、自分にとって2回目の現地闘争となりました。前回以降、自分も学習を続け、農民との連帯が重要な位置を持っていることを学びました。それを先頭に立って闘ってきた三里塚闘争があったからこそ、今の地平が切り開かれているのだと確信し、今回の現地闘争は何かすごく感慨深い気持ちで参加しました。
 そういう気持ちを持ちながら参加した集会では非常に勇気をもらいました。印象に残ったのは、やはり農地は命なんだということです。市東さんの農地を強奪しようとする国家権力の攻撃は、市東さん個人だけではなく全農民にかけられた攻撃なのだと。国家のために、戦争のために、私たちの命の源である農業、そして人間的な営みである農業を奪うことは決して許してはなりません。
 初めて農地付近を訪れた時のあの大きな飛行機の騒音は衝撃的で今でも覚えています。これに毎日、現地住民の人は苦しんでいるのだなと。しかし、それに対して、現地住民を始めとして、いろんな闘いが、しかも国家権力に対して一歩も引かない思いで闘いが行われ続けていることは今回の集会の各位からの発言でも再確認できました。
 国家権力との非和解性をつかみ、何十年も不屈に農地解体、戦争攻撃と対決してきた三里塚闘争の闘いの歴史、そして今に続く闘いは本当に革命の現実性を自分に感じさせてくれます。その闘いに断固連帯し共に闘います。絶対に南台農地を守り抜く、その闘いの先頭に立っていきます。

東市さんの熱い闘魂
 首都圏学生 大場 徹

 三里塚の耕作権裁判を傍聴した。証言台に立った現闘の岸本豊和さんから、三里塚闘争は空港と非和解、非妥協で、命がけで闘ってきた歴史が語られた。
 市東東市さんの「空港側と我々は水と油だ」「自分の右腕は日帝を打倒するためにある」「祖国敗北主義で闘う」という発言が心に響いた。また、市東東市さんが、機動隊との闘争で血を流しながらも闘った歴史が語られ、そのような人が同意書や境界確認書なるものにサインをするはずがないことが明らになった。
 次に、市東孝雄さんが証言台に立った。僕は市東さんの最後の発言、「畑は命だ」「小作人に黙って畑を買い取るだまし方は許せない」と、裁判官に真剣に訴えた。にもかかわらず空港側の弁護士は市東さんに「何か困ったことはありますか?」と白々しく発言した。これは市東さんの畑を守りたい思いや、反戦の思いを完璧に踏みにじる暴言だ。絶対に許すことはできない。会場からは怒りの声が響き渡っていた。
 今、岸田政権は改憲、軍事費2倍化、沖縄、南西諸島の軍事要塞化と、とんでもないスピードで戦争準備を進めている。成田の空港拡張もその一環だ。日帝は、中国侵略戦争のために、農民の命である土地を暴力的に奪い取り、反戦の団結を解体し、平時、有事問わず自衛隊が利用できるよう成田空港を改造しようとしている。これは労働者階級全体への攻撃だ。絶対に許さない。今狙われている南台農地を絶対に死守し、市東さんはじめ、農民の人々とも固く連帯し、中国侵略戦争を絶対に止めよう。

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