天皇沖縄訪問を弾劾 不当逮捕はねのけ実力決起

週刊『三里塚』02頁(1161号01面02)(2025/06/09)


天皇沖縄訪問を弾劾
 不当逮捕はねのけ実力決起

(写真 「今すぐ帰れ!」のコールが天皇の車列を直撃【6月5日 那覇市】)

(写真 抗議参加者を暴力的に押し倒す警察権力)


 改憲・戦争阻止!大行進沖縄が呼びかける天皇訪沖弾劾闘争を闘った。
 4日午前、糸満市の平和祈念公園に向かうと公園から1㌔も離れた交差点はすでに封鎖されていた。路線バスなどは通しているのだが、超法規的に私たちの車両は止められた。やむなく徒歩での通過をこころみたが、警視庁機動隊が国会前でもよく見る鉄柵で妨害。直ちに警察権力との実力攻防、肉弾戦(1985年10・20三里塚十字路戦闘以来という古参同志も)に突入した。大行進や全学連の仲間が次々とマイクをとり、怒りのアジテーションとシュプレヒコールを3時間にわたり一帯にとどろかせた。
 「戦後に共産主義革命を防ぎ、天皇家を存続させる」。この目的のために一体どれだけの沖縄人民が虐殺されたのか。本土防衛の「捨て石」にされた沖縄戦はもちろん、占領期、「復帰」後も基地あるがゆえの犯罪、事故はとどまるところを知らない。一切の出発点・元凶は天皇制だ! アジア人民2千万人を大虐殺した戦争責任を「言葉のあや」とごまかし、原爆投下を「やむを得なかった」と居直ったヒロヒトは万死に値する。孫のナルヒトは謝罪も反省もないまま、「今度(再びの中国侵略だ)もよろしく」とばかりに自衛隊の激励に来るのだ。ミサイル配備が進められる自衛隊基地の面積は「復帰」から半世紀で5倍に。牛島司令官賛美の陸自第15旅団は沿道に「と列」で「お出迎え」。皇軍化を断じて許さない。
 上空ではオスプレイが飛び、副知事の車が規制線の中へと入っていく。怒りのボルテージはさらに高まった。
 「天皇制を粉砕するぞ!」「沖縄を戦場にしたのは天皇だ!」「中国侵略戦争阻止!」「日米戦争同盟粉砕!」「石破もトランプも倒そう!」
 地元住民、観光客や修学旅行中の学生が手を振り共感の意を示す。マスコミも抗議を報じた。
 「歓迎ムード」を粉砕し、意気揚々と県庁前に移動。翌日の那覇市の対馬丸記念館訪問弾劾行動への決起を呼びかけた。
 5日朝、拡声器を持って対馬丸記念館前へと迫ろうとした仲間に警察権力が襲いかかった。記念館から直線距離で300㍍強。天皇に絶対に声を届かせてはならないと意思統一した沖縄県警と警視庁機動隊は阻止戦を張ると同時に、具志堅輝夫警視を先頭に暴力的にマイクを奪い、コードを引きちぎりに来た。警察による違法行為を防ごうとした仲間を突き飛ばし、押し倒す。そうした攻防の中で、全学連のAさんを阻止線の中へと引きずり込み「公務執行妨害」と叫んで不当逮捕した。
 周囲の窓から住民が身を乗り出して大注目。約2時間にわたりマイクを死守し、抗議を続けた。記念館より手前の道路を通った天皇の車列を怒声が直撃した。
 「昨日、天皇は沖縄戦体験者に『苦労されましたね』と言った。ふざけるな! 天皇によって殺されたんだ」(大行進沖縄の松本未土さん)
 「叔母もオバーも沖縄戦で殺された。親父は戦争に行かされた。皇民化教育と天皇制があったからだ。天皇は今すぐ帰れ」(元全軍労牧港支部青年部の宮城盛光さん)
 「天皇が行くと言う首里城の地下に日本軍第32軍の司令部があった。再び指揮をとり戦争をやろうというのか」(沖縄万人の力で星野さんを取り戻す会の和田邦子さん)
 その後、地声で「天皇は帰れ」と叫びながら県警本部前に移動し、Aさんの即時釈放を訴えた。 全国からも沖縄県警への抗議の声をたたきつけよう。
(土屋栄作)

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