ピンスポット 「備蓄米放出の教訓、有事に生かす」 小泉農水相が本音語る 戦時食料確保への「迅速対処」

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週刊『三里塚』02頁(1161号01面04)(2025/06/09)


ピンスポット
 「備蓄米放出の教訓、有事に生かす」
 小泉農水相が本音語る
 戦時食料確保への「迅速対処」


 小泉進次郎新農水相が、政府備蓄米を随意契約で大手小売店に直接渡したことが「素早い対処」と一部でもてはやされている。だが2千円前後の備蓄米が一時的に出回っても問題は何も解決しない。
 小泉は「米流通は複雑怪奇。見える化しなければ」「生産量は去年と比べ増えている」と言って、米価格高騰の原因を流通での卸業者の価格つり上げに求める。その意味で前任の江藤と変わりない。
 まったくの誤りだ。自民党農政の長きにわたる減反政策によって米農家が疲弊し、生産量が減り、国内需要を満たせなくなったのが現在の事態だ。
 小泉は6月6日、堀江貴文のユーチューブ動画に出演し「世界のどの国でも主食の価格が倍になって動かない(対処しない)政府がありますか」と自画自賛している。(写真
 ならば問い返そう。自国の主食を十分に賄えなくなるほど農家を弱体化させた政府が日本以外にどこあるのか、と。
 動画の最後で小泉は「本当の有事が来た時に今回の備蓄米放出の教訓を生かす」と意気込んだ。現在の危機を利用して戦時の食料生産・流通体制を構築するとの表明だ。
 これが小泉農政の正体だ。

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