第143回一斉行動 C滑走路、軍事使用される 住民から戦争への不安の声

週刊『三里塚』02頁(1162号02面01)(2025/06/23)


第143回一斉行動
 C滑走路、軍事使用される
 住民から戦争への不安の声

(写真 一斉行動打ち合わせ【6月22日】)

 反対同盟と支援連絡会議は6月22日、143回目の空港周辺情宣一斉行動に立ち上がった。
 午前8時半、成田市天神峰の反対同盟会議室前に、市東孝雄さん、萩原富夫さん、伊藤信晴さん、太郎良陽一さん、支援連の仲間が集まった。芝山町白桝の伊藤さんの司会で朝の意思一致を行った。
 伊藤さんは、今回準備した反対同盟ニュース第138号を解説。「7・6農楽まつりの成功に向けてイベントのアイデアを出そう」と呼びかけた。さらに、4面に掲載された「地域住民の声」を紹介し、「この間、周辺住民の中では、深夜早朝の飛行禁止を求める闘いの正義性について確信を持って語られるようになってきている」と報告し、7月9日、午前10時半から千葉地裁で開かれる成田空港夜間飛行差し止め騒音訴訟への傍聴参加を呼びかけた。
 さらに、訴訟に参加している支援連の仲間が、「裁判長が現地における夜間騒音調査をする意向を述べているぐらいに国・NAAを追い込んでいる」と発言した。
 今回の反対同盟ニュースは、7・6農楽まつりへの参加を呼びかける内容だ。機能強化に必要な面積(民有地)のうち約4分の1の用地が未買収であるにもかかわらず、NAAは5月25日、第3滑走路建設の本格着工を宣言。民家の軒先まで工事を進め、屈服を迫る地上げ屋まがいのNAAを弾劾。2面では、ワンターミナル化、鉄道の敷き直し、貨物地区再編を機能強化と一体で進める「成田空港第2の開港プロジェクト」を「軍都・千葉の復活を許さない」と批判。3面は、芝山町でのNAAの住民説明会を弾劾する闘いと、5・21「武器見本市」抗議デモの報道。4面は、騒音訴訟に参加する芝山町民の声。AとBの滑走路を離着陸する飛行機がひっきりなしに上空を飛ぶいわゆる「谷間地区」では、残響音も含め騒音が鳴り響き続け、飛行経路の直下地域にも勝るとも劣らない非常に過酷な地域だ。NAAの殺人的行為を怒りを込めて弾劾している。
 意志一致後、参加者は猛烈な暑さをものとせず、反対同盟ニュースを担当地域に配布した。
 この日は、米トランプ大統領がイランの核施設への爆撃を行った日。ある支援連の仲間は、この戦争情勢とCラン工事着工を中心に話して回った。住民はみな、トランプのあまりの酷さへの怒りと中東戦争―世界戦争への不安感を口にした。
 「イランに原爆を落としたようなものであり犯罪行為そのもの」「機能強化―C滑走路は軍事使用される」「成田が出撃拠点にされる」「今こそ声を上げて反対しよう」と訴えた。
 石破首相に対する批判も大きい。「石破は安倍に比べればもう少しマシだと思っていたけど、とんでもないね。中国脅威論で、どんどん軍備増強に走っている。生活が苦しい中でも、防衛予算だけは、絶対に下げようとしない」「第3次世界大戦にならなければいいが…」。
 また、多古町のC滑走路予定地に隣接する地域に住む女性は、工事と地域の破壊に不安を口にした。「前の家は、庭が草だらけ。知り合いの2軒が用地にかかり移転。80歳を過ぎて、こんな目に遭うなんて。みんなどうなっちゃうのか」「同盟ニュースは毎回読んでいる。こうしたことをしてくれる人がいるのが心強い」とねぎらった。
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