成田「第2の開港」粉砕へ 3・29芝山現地闘争に大結集を 中国侵略戦争阻止! 軍事空港建設許すな

週刊『三里塚』02頁(1177号01面01)(2026/02/09)


成田「第2の開港」粉砕へ
 3・29芝山現地闘争に大結集を
 中国侵略戦争阻止! 軍事空港建設許すな

(写真 新年団結旗開きで「第2の開港」粉砕へ闘う決意を表す反対同盟【1月11日】)



(写真 NAA・国・県・地元3市町による共同声明)

(写真 熊谷俊人千葉県知事)

(写真 トランプと高市)


 米国防総省は1月23日、国家防衛戦略(NDS)を発表した。「中国は19世紀以降、米国に対する最大のライバル」と位置づけ、最優先事項に「インド太平洋における中国抑止」を掲げた。中国が「核心的利益の核心」とする台湾との統一を「失敗に終わることを明確に示す」とし、「(南西諸島からフィリピンを結ぶ)第1列島線に沿って強力な拒否防衛体制を構築する」と宣言。中国を力でねじ伏せるため「同盟国」=日帝に防衛費の国内総生産(GDP)比5%まで引き上げることを突きつけている。高市は全力でこれに応えるため、戦時独裁体制確立へと解散・総選挙に打って出た。「台湾有事」で日本人救出のために米軍と共同作戦を取ると公言し、中国侵略戦争へと突き進む高市打倒の2・22新宿反戦デモに立とう。成田空港の機能強化を阻む闘いは中国侵略戦争阻止の最先端の攻防だ。三里塚芝山連合空港反対同盟と共に「第2の開港」粉砕へ闘おう。

「土地を売れ」と共同声明

 第3滑走路の用地買収が行き詰まり、成田機能強化策が深刻な停滞状況を露呈する中で、成田空港滑走路新増設推進協議会(国、成田空港会社=NAA、千葉県、周辺市町)は昨年12月24日に「成田空港の更なる機能強化の推進に関する共同声明」を発表した。新滑走路予定地の地権者に対し、「早く土地を売ってくれ」と求めるものだ。
 苦し紛れに出したものとは言え、その内容はあまりにも身勝手、傲慢(ごうまん)で、空港建設のために住民は犠牲になって当然という意識に貫かれており、「地域の理解を得る」(NAA)どころか、周辺住民の反発と怒りを招いている。
 「声明」はまず、「我が国の今後の国際競争力の維持・成長」のために、そして「近隣アジア諸国の拠点空港の機能強化に遅れ(ママ)をとらない」ために、成田の更なる機能強化は「待ったなしの状況だ」との危機感をあけすけに述べる。その上、機能強化は「豊かで活気にあふれた地域を創成し、住民が幸せな暮らしを営むための千載一遇の機会」と強調する。
 冗談じゃない、現実を見ろ。機動隊の暴力を使って力ずくで農民の農地を奪い取りながら造られた成田という巨大内陸空港は、周辺地域に何をもたらしているか。早朝から深夜までの耐えがたい騒音、日常的な事故と落下物の恐怖、生活破壊、農業破壊、自然環境破壊だ。これらが倍になって住民に襲いかかるのが機能強化だ。移転強要と地域の分断によって、住民の生活はすでに取り返しのつかない損害を被っている。それを真逆に「幸せな暮らしを営む千載一遇の機会」と言い表すのは、詐欺広告まがいのあおり文句だ。
 「千載一遇」と色めき立っているのは利権にむらがる企業であり、その一方で歯止めのかからない人口流出に見られるように「地方衰退」はますます加速されている。
 さらに「声明」は、機能強化で400回以上の説明会を開いてきた、と自慢げに述べる。だがその説明会なるものは、住民の意見を聞く気など最初からなく、待ち構えていたNAA職員が訪れた人をつかまえて「国際競争に勝つには機能強化」という一連の主張をマニュアル通り一方的にまくしたてるだけ。そんなものを何百回重ねようと、「住民の理解」が深まることなどありえない。
 そして最後に「声明」は唐突に地権者に向けて「必要な用地のご提供について格別のご協力を賜りますよう」とわざとらしい丁寧語で要求し、国交省航空局長、千葉県知事、成田市長、芝山町長、多古町長、NAA社長の手書き署名で締めくくられる。
 これまでの60年に及ぶ歴史の中で、成田においてどれだけ凶暴な国家暴力が行使され、空港公団=NAAが用地取得のために悪質な違法脱法行為をはたらいてきたかについて一言の言及もない。このような誠意のひとかけらもない虚偽に満ちた住民無視の作文を「共同声明」と称してばらまいても、誰の心も動かすことはない。そしてその牽強付会(けんきょうふかい)な物言いの背後に、「最後は強制執行で取る」という国家意思が透けて見えるのだ。

「アジアと戦う国際拠点」

 成田空港の機能強化は、B滑走路延伸とC滑走路新設、夜間飛行制限緩和(午前5時~深夜1時発着可に)、年間飛行回数の増強にとどまらず、今「第2の開港プロジェクト」と称して、新貨物地区の新増設、新旅客ターミナル建設、ジェット機用大型エンジンの整備修理施設建設、航空宇宙・精密機器など各種産業企業の誘致、首都圏と成田を結ぶ幹線道路整備、鉄道アクセス強化などを一体的に進め、成田とその周囲を一大先端産業都市のようなものにする構想として打ち出されている。羽田との競合にも敗れ「地盤沈下」とやゆされた状況からの起死回生をもかけて、国の肝いりで「第2の開港」が巨大なビジネスチャンスの到来として大々的に宣伝されている。その一番熱心な旗振り役として登場しているのが、熊谷俊人千葉県知事だ。熊谷の成田に関する口ぐせは「アジアと戦う国際的な産業拠点の形成」だ。
 だが労働者・農民・人民にとって、「日本が国際競争に負ける」ことこそ歓迎すべき事態だ。われわれには、「アジアと戦って勝つ」と息まく国家や資本家と共有できる未来は何もない。

米安保戦略を阻む三里塚

 この国家的プロジェクトの真の核心的な狙いは、成田を航空宇宙などの先端産業育成と国際的物流の拠点機能を備えた軍事空港、巨大兵站(へいたん)基地へと造り上げることである。
 極右・高市政権は中国との政治的軍事的緊張関係を意識的に高めながら、現実に中国侵略戦争を遂行する国家へと日本を大改造することに躍起になっている。衆院解散・総選挙はそこへ向けての総突撃であり、「成田第2の開港」はその大改造を推進する具体的な攻撃だ。
 昨年12月5日に米トランプ政権が発表した国家安全保障戦略(NSS)には、「アメリカの外交努力は、第1列島線の同盟国およびパートナーにたいし、米軍が港湾やその他の施設をより自由に利用できるようにすること」に焦点を当て、これによって「台湾を奪取しようとするいかなる試みも阻止する能力が強化される」と明記されている。まさに成田を筆頭に日本の空港・港湾がことごとく、米軍が「自由に」利用できる施設として位置づけられている。
 さらに今年1月23日に米国防総省が発表したNDSでは、すべての同盟国(最大のパートナーは日本帝国主義)に対し、国防費をGDP比5%まで引き上げよと突きつけている。その内訳は軍事費3・5%に加え、残りの1・5%を関連費として、航空・宇宙関連(千葉県が直接用地を整備し誘致を主導)や航空・港湾の強化(その最大の核心は成田機能強化だ!)が打ち出されている。
 高市政権はこれら米帝の要求に全面的に応えながら、独自の帝国主義的利害をかけて前線での戦闘を自衛隊に担わせようとしている。
 この状況に立ちはだかっているのが、「軍事空港阻止、農地死守・実力闘争」を掲げて60年にわたり国家暴力と実力で対決してきた三里塚だ。
 国益主義、排外主義が吹きすさぶ今こそ、戦争における日本帝国主義の敗北を歓迎する立場を公然と表し「中国侵略戦争阻止」を訴え、三里塚現地攻防を闘おう。耕作権裁判控訴審闘争に立ち上がろう。全国に三里塚を闘う陣形を拡大しよう。3・29芝山現地闘争に大結集しよう。
 反対同盟との血盟にかけて市東孝雄さんの南台農地を守りぬき、周辺住民の決起と結びつき、成田「第2の開港」を粉砕しよう。三里塚から日米安保を撃ち、高市政権を打ち倒そう!

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