5・12 千葉県庁―13菱田デモへ 強制収用攻撃を粉砕しよう 侵略戦争遂行のための土地強奪だ

週刊『三里塚』02頁(1182号01面01)(2026/04/27)


5・12 千葉県庁―13菱田デモへ
 強制収用攻撃を粉砕しよう
 侵略戦争遂行のための土地強奪だ

(写真 反対同盟を先頭に芝山文化センターを出発し、成田拡張=軍事空港粉砕を訴えた【3月29日】)


 全国で闘う仲間の皆さん。三里塚闘争は再び強制収用との闘いに入った。三里塚芝山連合空港反対同盟は5・12千葉県庁デモ―5・13菱田(第3滑走路予定地)デモの連続闘争を呼びかけている。4・29「昭和100年記念式典」粉砕闘争、安保粉砕・日帝打倒の5・15沖縄闘争の爆発と一体で、71年代執行阻止闘争、85~88年2期工事阻止・千葉県収用委員会解体闘争を上回る大闘争を今こそ開始しよう。

「公約」覆す国家暴力発動

 成田空港会社(NAA)の藤井直樹社長は4月2日、金子恭之国土交通相と面会し、29年3月の予定だった供用開始の延期と、未取得地に対する土地収用法の適用を検討していると報告した。3月31日時点の用地確保率は89・7%(C滑走路の用地取得率は88・7%)。NAAは早ければこの6月にも国に「事業認定」の申請をする予定だ。藤井社長は「用地交渉を続けてきたが、さまざまな地権者の事情で用地が取得できておらず、土地収用制度の活用検討に至った」と述べ、金子国交大臣は「土地収用制度の活用が必要な状況に至っていることは理解する」と応じた。
 さらに10日、NAAは成田空港滑走路新増設推進協議会(国、NAA、千葉県、立地3市町)で地元市町に対し土地収用法適用への理解を求める説明を行った。熊谷俊人千葉県知事は「土地収用制度の活用も検討せざるを得ないという状況は受け止める。再度の説明を試みていただき、残る地権者に理解と協力を求めていただきたい」と述べ、他の首長らも同様に「任意での用地交渉」が進まないなら「強制収用」やむなしとの認識を示した。
 第一に、この強制収用攻撃の開始は、90年代前半のシンポ・円卓会議などでの「2度と強制的手段は使わない」という政府とNAA(=空港公団)が行った確約を恥知らずにも自ら破り、確約そのもののペテン性をさらけだすものだ。
 シンポ・円卓会議後もNAAは、強制収用を「民主主義に反した」「農民の尊厳を傷つけた」と度重なる謝罪を公式に表明してきた。反対同盟は、これらの言動はペテンとして「話し合い拒否」を貫いてきた。今回あらためて、NAAの「公約」「謝罪」は、脱落派を使った反対闘争の解体攻撃の一環であることが誰の目にも明らかになった。反対同盟の「一切の話し合い拒否・実力闘争」の路線の正しさを確認し、住民圧殺をむき出しにしたNAAを徹底的に弾劾しよう。
 C滑走路建設はもう一つの空港を作る規模の用地が必要であり、さらに騒音被害を北総一帯に拡大する。周辺住民の生活破壊・健康被害の甚大化、自然破壊・農村破壊の拡大が不可避である。空港反対闘争を闘った地域をはじめNAAへの住民の怒りは蓄積されている。騒音下住民の飛行差し止め訴訟も拡大している。このような反対運動の広がりを強制収用という国家暴力発動でたたきつぶそうとしているのだ。だれからも信用されていない利権ゴロ・政治ゴロである石井新二、石毛博道など反対同盟からの脱落者が、旗振り役になっている。このなりふり構わぬ動員は、NAAの収用策動の破綻をさらに早めるものとなる。

航空産業育成とその破産

 第二に、強制収用への踏み込みは、空港拡張計画破綻の危機に追い詰められたNAAのあがきである。C滑走路27年度開業が不可能と自ら認めたNAAの危機は深刻だ。
首都圏空港機能強化は日本帝国主義の死活的課題である。羽田と合わせて年間100万回離着陸を目標とする巨大空港建設は、経済成長の戦略的課題の一環である。空港は、現代帝国主義の成長戦略の一つである航空・宇宙産業を支え発展させるための、基本インフラだ。国際空港の整備と計画は、帝国主義国家の経済力・政治力、総合力の形成に直結する。日帝はアジア唯一の帝国主義として、米帝との争闘はもちろん、韓国・香港・シンガポールなどの巨大空港との国際競争で劣勢に追い込まれ、帝国主義として存立にかかわる窮地に立たされている。
 三里塚闘争は、60年も成田空港の完成を阻み、日帝の空港政策を破綻させた。空港反対闘争と巨大空港の不在は、航空政策・航空産業の全領域において発展の制約を強制させた。MRJ(国産ジェット機)開発失敗が、その実例である。航空機製造はほぼ米欧に独占されており、これを打ち破っての開発で日帝の航空産業全体の力量が問われた。民間航空機開発という分野において、米帝・欧州帝に対抗しうるだけの政治的・経済的基盤を構築しえていなかったことが、失敗の原因である。日帝は航空産業を育成し、競争力を高めるために60年以降空港整備を行い、その軸が成田国際空港建設であった。三里塚闘争は、この成田空港の完成を阻んできた。われわれは、「自国政府打倒」の立場に立ち切り、日帝の強大化を許さず、「アジア侵略の拠点」「中国侵略戦争の出撃基地」=成田空港を粉砕しよう。

高市打倒!南台農地死守

 第三に、三里塚において「強制収用」手続きに入ることの超反動性である。NAA社長・藤井の強制収用策動は、三里塚闘争が収用攻撃をひとたび完全に粉砕した勝利の地平を覆そうとする大攻撃である。71年代執行阻止闘争、特に大木(小泉)よねさんの不屈の闘いで強制収用攻撃を基本的に粉砕した。さらに、80年代の全人民総蜂起、とりわけ85年10・20蜂起戦と88年千葉県収用委員会解体の闘いなどによって、土地収用を失効に追い込んだ。三里塚は権力に対してこの力関係を今なお強制している。千葉県収用委員会の04年の再建は、成田空港を取り扱わないことで、ようやくできた。
 まさに三里塚実力闘争の地平が国家暴力の発動を粉砕したのだ。
今日の収用策動は、三里塚闘争に対する挑戦であるだけではなく、三里塚の収用攻撃を粉砕した日本労働者人民に対する一大反革命である。国家暴力の発動に一歩も退くことなく、不屈非妥協で敢然と闘いぬき、勝利し続けている拠点=三里塚に再度の暴力的破壊に踏み出したのだ。日本労働者人民の総決起で受けて立とう。
 第四に、日帝・高市政権の戦時強権体制構築と一体の攻撃であり、戦争攻撃そのものである。高市は中国侵略戦争突入のための国内体制構築に総力を挙げている。長射程ミサイル配備、軍拡予算の成立、改憲の発議に向けた着手、国家情報局設置法など戦争法案が次々と提出されている。安保3文書の改定に先行して、全国インフラの軍事利用とそのための整備計画である特定利用空港・港湾が拡大され、計57カ所となった。さらに、関西空港や伊丹空港の指定も狙われている。成田空港の軍事利用は最大の焦点だ。三里塚闘争の解体なくして、成田空港を中国侵略戦争の兵站(へいたん)・出撃基地にすることはできない。三里塚は、反戦・反基地闘争の砦(とりで)である。
 今回の土地収用策動は、文字通り戦争のための土地収用という新たな意味を持つ。土地収用体制の平時(戦後的あり方)から戦時的なあり方への転換とも言える。戦争遂行のためには、徴兵以外にも、国家総動員体制を必要とする。国家総動員体制は、財政・産業・労働社会政策の軍事集中であるが、国民動員・規制では「徴発」と「徴用」を不可避とする。「徴発」は物資の供出。「徴用」は、自治体、交通、医療などの労働者の戦時動員。そして土地の「収用」は、その制度的基軸となる。
 戦前土地収用法の収用対象事業の第一は、戦争関連施設だった。軍事目的が公益の第一の目的とされ、軍が用地提供を強要した。このような戦前と同じように、土地収用法も国民を軍事的圧力の下で国家意思を強制する手段となろうとしているのだ。土地収用との闘いは、新たな世界戦争を前に、かつてに比してもはるかに巨大な意義を持つ闘いとなった。
 反対同盟が呼びかける「強制収用やめろ!」5・12千葉県庁デモ、「強制収用粉砕!」5・13菱田デモに総結集しよう。市東孝雄さんの農地死守の闘いもこの強制収用粉砕の闘いと一体でより決戦化している。強制収用攻撃に対する総力を挙げた反撃体制を構築し、市東さんの南台農地を守りぬこう。強制収用恫喝や「説得」工作を受けている地権者を防衛し連帯し、C滑走路建設阻止闘争の取り組みを強化しよう。
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強制収用やめろ! 5・12千葉県庁デモ
 5月12日(火)午前9時 千葉県立羽衣公園集合
 千葉都市モノレール「県庁前駅」すぐ

空港拡張差し止め裁判

 5月12日(火)午前10時30分開廷 千葉地裁

強制収用粉砕! 5・13菱田デモ
 5月13日(水)午前10時 天神峰・市東さん宅前集合
 →第3滑走路予定地(芝山町菱田)デモ
 呼びかけ/三里塚芝山連合空港反対同盟

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