中国侵略戦争のための国家プロジェクト 成田機能強化粉砕しよう 強制収用攻撃を打ち砕け 第3滑走路建設阻止、空港廃港へ

週刊『三里塚』02頁(1189号01面01)(2026/08/10)


中国侵略戦争のための国家プロジェクト
 成田機能強化粉砕しよう
 強制収用攻撃を打ち砕け
 第3滑走路建設阻止、空港廃港へ

(写真 都内で開かれた府省庁連絡会議にNAAと千葉県も参加【7月13日】)


 アメリカ帝国主義の歴史的没落と世界革命を裏切り反人民的軍事対抗に走る中国スターリン主義、両者の危機と矛盾の爆発の絡み合いが臨界点を超えている。中国侵略戦争に不可逆的に進む世界情勢を切り裂く被爆81周年「8・6ヒロシマ大行動」が呼びかける「中国侵略戦争=核戦争阻止!改憲・戦争―核武装に突き進む高市首相式典出席を許すな」を掲げた戦争式典粉砕・高市打倒の実力デモがたたきつけられた。血債の思想を取り戻し、被爆者、被爆2世・3世を先頭に被爆者解放・日帝打倒の闘いをよみがえらせた。世界核戦争を阻む唯一の道=反帝・反スタ世界革命に向け、闘う中国・アジア人民と連帯し、中国侵略戦争阻止の巨大な反戦デモを11・22全国闘争で実現しよう。中国侵略戦争のために強制収用を再び持ち出そうという国家プロジェクト=成田「第2の開港」粉砕へ、三里塚芝山連合空港反対同盟が呼びかける10・11全国集会に総決起しよう。

省庁横断の「連絡会議」発足

 日本帝国主義は成田空港機能強化を推し進める体制として、「国家プロジェクトとしての成田空港及び周辺産業基盤の整備推進に向けた関係府省庁連絡会議」を発足させ、その第1回会合を7月13日に開催した。
 この長々しい名称が示している通り、高市自民党政権は国策の中心に成田軍事空港建設をあらためてすえ直し、国家暴力を発動してでもそれを貫く意思を「鳴り物入り」で表したのだ。
 われわれはこれを絶対に許さない。60年の不屈の歴史を誇る三里塚反対同盟との血盟にかけて、徹底的に粉砕しよう。殺人的騒音と地域破壊に怒り、空港拡張攻撃に立ちはだかる空港周辺住民と連帯しよう。
 同連絡会議は、国土交通省の金子大臣を議長、水嶋事務次官を副議長とし、国交省の各局長、内閣府、総務省、財務省、農林省、経産省、観光庁の幹部役員などで構成され、さらにNAAの藤井社長と千葉県の熊谷知事がオブザーバーとして出席した。従来の国交省主導の空港政策の枠組みを超え、「省庁横断型の司令塔組織」という触れ込みで、国家的成長戦略として成田を位置づけたのだという。
 成田空港機能強化策は、①B滑走路の延伸、3500㍍化、②第3=C滑走路3500㍍の新設、③飛行時間の深夜早朝への大幅拡大、という当初からの3本柱に加え、鉄道路線(京成、JR)の空港内単線区間の複線化、従来の3つの旅客ターミナルを順次解体し一つにまとめた新ターミナルの建設、民間企業と連携しての新貨物地区の整備といった構想を打ち出し、華々しく「第2の開港プロジェクト」と打ち出してきた。
 さらに「エアポートシティ構想」と称して、空港周辺地域に航空宇宙や半導体などの先端産業を誘致し、大型航空機エンジン試運転施設(テストセル)や、大規模な航空機整備・修理・オーバーホール(MRO)の施設・工場を設置する。あるいは農水産物輸出や観光リゾート開発などを大々的に進める。そのために首都圏と結ぶ鉄道・道路網を整備するという。
 NAAの試算では成田は機能強化によって、年間発着枠が現在の34万回から50万回に拡大し、旅客数は1・8倍の7500万人、貨物取扱量は1・5倍の300万㌧に増大する。これをもって、東アジア各国の空港との激烈な国際競争に勝ち抜くのだと息まく。

破綻必至の巨大開発事業だ

 このような巨大規模の総合開発計画を国家戦略的に位置づけることで、日本経済は力強く回復するのだと彼らは力説する。だがその一切の前提として、国内外の航空需要が今後も右肩上がりで増え続けることが想定されている。現実はどうか。
 米帝トランプ政権の残虐なイラン侵略戦争と、これに対するイランの頑強な反撃、ホルムズ海峡封鎖によって、さらにアラビア半島紅海側のバブエルマンデブ海峡の緊張激化(フーシ派による封鎖宣言、サウジのタンカーへのミサイル攻撃)によって現在、中東からの石油運搬の海上ルートは途絶の危機にさらされている。
 ヨーロッパでは、航空燃料の深刻な不足と高騰による路線の統廃合、便数減少が続いており、航空業界の再編は不可避である。日帝はこの間、原油やナフサなどを「代替調達」と称して中東以外の全世界から金に糸目をつけず買いあさることで当面必要分をかろうじて確保してきた。また日本は石油精製施設を国内に有していることから、航空燃料危機は欧州ほど深刻に現れていない。
 だがこのような米帝の侵略戦争に起因する全世界的なエネルギー危機と航空業界の再編・収縮状況のもとで、日本だけが無関係に需要を伸ばせるはずもない。
 日本政府が掲げる「2030年に訪日外国人の旅行者数6000万人」という途方もない数字目標も、日本の人口減少、地方過疎化の不可逆的な流れの中では、あらゆる意味で破綻は必至である。そもそも開港当初から周辺地域の経済的発展をうたってきた成田空港だが、成田市や芝山町に現実化したのは税収や行政各分野での極度な空港への依存と屈服、住民生活破壊だったのだ。今さら目新しいコンテンツを並べても無意味である。

「第2の開港」は軍事空港化

 このようにして「第2の開港」が開発事業として破綻的であればあるほど、成田は軍事空港としての本質をさらけ出さずにはおかない。
 帝国主義体制の危機がイラン侵略戦争として爆発し、中国侵略戦争、世界戦争へ向けて加速する現在、機能強化=「第2の開港」は、成田を国際的物流と航空宇宙産業育成の拠点機能を備えた軍事空港、兵站(へいたん)基地として建設する日帝の攻撃にほかならない。
 現在、自衛隊や海上保安庁が平時から訓練や輸送のために利用するものとして全国で57カ所の「特定利用空港・港湾」が政府から指定されている。成田空港はそこに数えられてはいないが、「有事」「緊急時」となれば日帝はためらいなく成田を自衛隊の兵站・出撃基地として利用し、あるいは米軍をここに迎え入れるだろう。4000㍍級の巨大滑走路とは、帝国主義国においては不可避にそのように位置づけられる。
 「第2の開港」が、軍事空港化への攻撃であることをはっきりと表すものの一つがMRO誘致である。MROは日本帝国主義の戦争国家への「跳躍」の上で、最大級の課題とも言える。
 現在日本国内ではジェット旅客機の大型エンジンを整備する十分な施設がなく、半分を海外(特にシンガポール)に委託している。つまり航空機の大型エンジンを点検・整備するためにわざわざ海外に運び、また国内に戻している現状だ。
 こうした海外依存状態を打開する国策として、成田空港がMRO巨大工場の国内建設予定地の最有力候補とされている。
 そして航空宇宙産業育成へ向け企業を空港周辺に誘致し、技術者養成・技術開発などに突き進もうとしている。航空宇宙産業は、国家の軍事的水準そのものを規定する分野だ。MROにかかわる技術と人材の育成、素材部品の補給・調達、その集積地の建設は、航空網をめぐる競争の装いを取りつつ、戦時となれば「継戦能力」に直結し戦争の行方を左右する。軍事空港建設を許すな!
 国、NAA、周辺自治体、推進派は今、土地収用法を適用し国家暴力を用いて住民・農民の土地を強奪することを「やむをえないことだ」と大合唱している。とりわけ、かつて「二度と強制的手段は用いない」と社会的に公約した当のNAAが、「説明会は十分やった。あとは強制収用しかない」とうそぶく----これほど恥知らずなことがあるだろうか!
 そして周辺地域の首長たちは、住民の生命と健康を直接脅かす航空機騒音激化を、率先して受け入れようとしている。
 日帝が、戦争体制構築―中国侵略戦争へ打って出ていくとき、われわれは断固「日本の敗北」を歓迎する立場に立つ。成田拡張を阻止し、廃港をめざして闘おう。
 市東孝雄さんの南台農地を実力で守り抜こう。C滑走路予定地強制収用攻撃を粉砕しよう。反対同盟が呼びかける現地行動、援農、裁判傍聴に駆けつけ、10・11全国集会に大結集しよう。

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