2008年4月 7日

3・30三里塚 敷地内・市東孝雄さんの訴え

週刊『前進』08頁(2338号6面2)(2008/04/07)

敷地内・市東孝雄さんの訴え
 1億8千万円で心売らぬ

 今の農家は生きていけるかどうか瀬戸際に立っています。農地を企業が買い取り、企業が作物を工場のようにつくり、経営が破綻(はたん)すれば銀行の手に落ちる。このままでは日本には農地はなくなり、農民は一人もいなくなる。
 私にかけられた農地法による農地取り上げはこの農民切り捨ての最たるものです。3代90年、誰にも文句を言われず耕作してきた土地です。土地収用法では取れなくなったから、農民を守るべき法律で土地を取り上げる。めちゃくちゃな方法です。憤りを感じます。
 離作料として1億8千万円が提示されました。県の農業会議を傍聴したとき、県の職員は「この保障額はこの畑での収穫の150年分だ」と言い放った。人を愚弄(ぐろう)したこの言いぐさに対し、千葉県と農業会議を打倒しなくてはならないと決意しました。
 私は1億8千万円で心は売りません。なによりもこのように集まっていただくみなさんとの連帯、消費者との交流の方がお金よりもずっと大事だと思います。
 私はおやじが亡くなってここへ帰ってきて8年、やっと農業が面白くなってきた。そういう気持ちになった矢先に、畑は不法耕作だという裁判をかけられた。本当に納得がいかない。
 若い人たちの力は私のエネルギーでもあります。その若者がこうして三里塚にやってくることに、勇気と力強さを感じております。北延伸と成田の軍事空港化に反対し、これからもずっと闘っていきます。私の裁判闘争へのご支援をぜひお願いします。