2008年4月 7日

紹介 共産主義者156号

週刊『前進』08頁(2338号6面4)(2008/04/07)

紹介 共産主義者156号
 情勢論と路線論争めぐる力作が塩川一派に壊滅打

 職場・生産点での実践、各戦線での党派闘争の貫徹にとって、なくてはならない武器が発刊された。『共産主義者』最新号の問題意識は極めて鮮明である。塩川一派ならびに旧与田派の同志会一部指導部との激しい路線闘争をやりぬき、思想的に打倒することをとおして、階級的労働運動路線を実践的に深化する、この一点である。

 第1章 ■労働者階級の革命的時代認識

 第一に、巻頭論文でわれわれはサブプライム問題の階級的核心をつかんだ。ブルジョア評論家たちが開陳するサブプライム問題の評論は、どれもこれも労働者階級にとっては無意味で無関係なものばかりだ。それに対して本論文の視点は、労働者階級の解放にとってサブプライム問題はいかなる意味をもつのか、にすえられている。その核心は、「世界金融大恐慌へと突入し」、「世界プロレタリア革命の時代がついに到来した」ことだ。サブプライム問題、株価の国際的暴落、実体経済の崩壊的危機――これらは帝国主義が死の苦悶(くもん)にあえいでいる姿以外の何ものでもない。
 この200年間労働者を搾取し、肥え太り続けてきたブルジョアジーが、激しく対立しながらのたうちまわっている。一見、新自由主義政策が猛威をふるっているかに見えるが、その背景にあるのは打倒される恐怖なのだ。共産主義革命が日程に上っているのである。今こそ労働者階級は団結して闘う時である。

 第2章 ■血債主義・糾弾主義への批判

 第二に、塩川一派さらに同志会一部指導部の反マルクス主義を徹底的に批判することをとおして、階級的労働運動路線の立場に立った入管闘争論・部落解放闘争論の基本線を打ち立てることに成功したことだ。
 五十嵐論文は5月テーゼ以来の革共同の入管闘争の格闘をたどりながら、血債主義に対して外から批判するのではなく、まず内在的な組織総括としてプロレタリア自己解放の基軸性をつかむ作業を行い、その高みから塩川一派の心臓部をうちぬくことに成功した。
 また水樹論文は、同志会一部指導部による党破壊活動に対して、「広島事件」のデマ性をあますところなく明らかにし、その思想的背景がマルクス主義への敵対であることを解明し、7月テーゼに立った部落解放闘争路線の積極的提起を対置している。一読すればどちらに正義があるか完全に明らかとなる決定打だ。

 第3章 ■「党の革命」を全面的に総括

 第三に、革共同救援対策部の論文である。「獄死か屈服か」を突きつける戦場に身をおき、責任をとってきた同志による渾身(こんしん)の一撃だ。塩川一派はこれに答えてみよ!
 これら重大な課題をめぐる諸論文を、今一度「党の革命」とは何だったのかという視点から全面的に総括しなおし、党の闘いの全体に位置づけ、階級的労働運動の展望を鮮やかに提起したものが大原論文である。また本号には革共同政治局の08年1・1アピールも掲載した。是非ともセットで読まれることをおすすめする。