2008年8月18日

“福田政権打倒しよう”11月へ広島・長崎反戦闘争が高揚 “ヒロシマ大行動” 階級的労働運動路線を貫き1900人

週刊『前進』06頁(2355号2面1)(2008/08/18)

“福田政権打倒しよう”11月へ広島・長崎反戦闘争が高揚
 “ヒロシマ大行動 労働者の団結で核廃絶を”
 階級的労働運動路線を貫き1900人
 

 8月6日午後、「被爆63周年8・6ヒロシマ大行動」が行われた。被爆者や労働者ら1900人が広島県立総合体育館に結集、集会を行った。その後、平和公園までデモ行進した。米国からは、米軍の募兵活動と闘う教育労働者のアーリーン・イノウエさんを迎えた。
 集会では広島大学名誉教授の北西允さんが「アメリカ帝国主義と福田政権に闘いの矛先を向けよう」と開会のあいさつを行った。
 「被爆者の怒り」と題して、まず栗原貞子さんの詩「私は広島を証言する」が朗読された。詩は「生き残った広島の生き証人としてどこへ行っても証言します。もう戦争はやめようと命をこめて訴えます」と結んだ。
 反戦被爆者の会の下田禮子会長が「生涯忘れることができない。一瞬にしてすべてが破壊され焼き尽くされた」と被爆体験を語り、今なお核を開発し、戦争を行い、生活を破壊し、高齢者や被爆者に「死ね」と言う帝国主義に対して、「被爆者をなめるんじゃない」とつきつけた。
 全国被爆者青年同盟の中島健委員長は、核武装合憲論者である福田首相を弾劾し、イランや北朝鮮への核侵略戦争で延命しようとしている帝国主義の打倒を宣言した。
 実行委員会事務局の谷口恭子さんが基調提起を行った。労働者の反戦闘争が職場・生産点から国際的な規模で闘われていることを確認し、「資本家階級と労働者階級とは共存できない。資本家階級を打倒し労働者階級が新たな社会をつくろう」と提起。「新自由主義のもと金融大恐慌に陥った資本主義は労働者を団結させる状況をつくっている」と展望を示した。
 国際連帯として、かつて広島大学で学び、現在イラクで劣化ウラン弾による小児がんと闘っているフサーム医師のメッセージが代読された。
 アーリーン・イノウエさんが登壇し、米国での募兵官たたき出しの運動と日本の「教え子を再び戦場に送らない」闘いとがつながっていることを明らかにし、「国際的団結を強めよう。私たちは皆さんの闘いを断固支持し、常にともにある。がんばって!」と表明(6面に要旨)、圧倒的な拍手を浴びた。労働者国際連帯の新たな前進だ。
 うるまユニオン副委員長の富田晋さんが「一緒に革命やろうぜ」と沖縄からのアピールを発した。カンパアピールを被爆3世の労働者が行い、労働者・学生の決意表明に移った。
 動労千葉の田中康宏委員長は「世界金融大恐慌が起こり資本主義が崩れている時に労働者が団結して立ち上がり、支配階級を倒せるかどうかが試されている」と提起。11月労働者集会1万人結集と賃上げゼネストを呼びかけた。
 国労5・27臨大闘争弾圧被告の羽廣憲さんは、自らの5・27裁判闘争と国鉄1047名闘争の勝利に向かって、4者・4団体路線を粉砕し解雇撤回を貫いて闘うと述べた。東京の教育労働者の根津公子さん、河原井純子さん、広教組青年部の労働者は、処分をはねのけ、団結して「日の丸・君が代」不起立闘争を継続し、闘う日教組への転換をかちとる決意を表明した。
 自治体、郵政の青年労働者が元気よく決意を述べ、5・29法大と6・29渋谷の2回逮捕された広島大学の学生が「闘う主体として自分をつくり変えた。もう1人の自分をつくって11月労働者集会への1万人結集をかちとり、世界にアピールしよう」と熱烈に訴えた。
 集会アピールを高陽病院第一診療所労組の委員長が読み上げ、拍手で採択した後、閉会のあいさつを元参議院議員の栗原君子さんが行った。「今年のヒロシマ大行動は、労働者が休みをとって参加して行われた。労働者は社会を変える力をもち、その主体であることを互いに確認できる8・6ヒロシマ大行動にしたいと考えた」
 実行委員会事務局長の平岡誠さんの音頭で団結ガンバローを行った。
 市内デモに出た。アーリーンさん、下田禮子さん、田中康宏委員長、さらに青年労働者が先頭を占めた。2列縦隊で暴力的に規制する機動隊を圧倒し、沿道の労働者・学生らとエールを交歓した。デモの後尾を包囲する機動隊をものともせず飛び入り参加する人も現れた。原爆資料館前での総括集会で栗原君子さんが今年の大成功と来年の大行動へのさらなる大結集を訴えた。
 

 第1章 職場で闘って広島に大結集

 今年で10回を数えるヒロシマ大行動は8・6広島における唯一最大の国際反戦反核闘争だ。北朝鮮への排外主義を強め、帝国主義の核と戦争を翼賛する連合(原水禁、核禁会議、民主党系)や原水協(全労連、日本共産党系)を思想・路線的にも、存在力としても圧倒した。
 さらに今年の大行動は、資本・当局、体制内派と激突する職場闘争に取り組み、それを基盤としてかちとった。血債主義、糾弾主義を粉砕し、階級的労働運動路線を実践する闘いとして意識的な転換と飛躍をかちとった。労働者階級の団結こそ、帝国主義を打倒して核と戦争を地球上からなくす最大の力だ。
 8・6ヒロシマ大行動の成功をバネに青年労働者を大量に組織し、11月労働者集会1万人結集と賃上げゼネストへ攻め上ろう。