2009年4月20日

反合・運転保安確立 4・25尼崎闘争に総結集を

週刊『前進』06頁(2388号1面2)(2009/04/20)

反合・運転保安確立/1047名解雇撤回
 4・25尼崎闘争に総結集を

 動労千葉が呼びかけ、実行委員会が主催する「4・25尼崎事故弾劾!全国総決起集会」は間近に迫った。この闘いは、国鉄決戦を基軸とする4大産別決戦の成否を決する闘いであり、日本労働者階級の総反撃の突破口を開く闘いだ。国鉄分割・民営化の矛盾と破産は今や全面的に露呈している。4・25尼崎闘争はJR体制と全面激突するものとなる。全国から4・25尼崎現地闘争に総決起しよう。

 第1章 JR体制と労働者階級は非和解

 05年4月25日のJR西日本尼崎事故は、国鉄分割・民営化が必然的に引き起こしたものだ。労組破壊・団結解体に総力を挙げてきたJR体制の破産は尼崎事故という形で衝撃的に突き出された。
 JR東日本における信濃川発電所の違法取水問題もしかりだ。国家の暴力を背景にほしいままの不当労働行為を行ってきたJR資本は、どんな違法行為をも恥としない体質にまみれている。
 JR西日本は、徹底した強権的労務支配のもと、「稼げ」「同業他社をしのげ」と呼号し、なりふり構わぬ利潤追求に走ってきた。無謀きわまる超過密ダイヤを設定した上、並行して走る私鉄から乗客を奪うためにスピードアップを強行した。そして、東西線と福知山線を連結するために事故現場となった半径300㍍の「魔の急カーブ」を造った。しかもそのカーブには、列車がスピードを落とさないため、意図的にATS(自動列車停止装置)を設置しなかった。さらに、事故現場のカーブには、直線からカーブ(円曲線)への移行区間に設けられる緩和曲線の長さが短いなど、線路構造に欠陥があった。
 もともと無理なダイヤを「定時運転」するために、JR西日本は労働者を徹底的に締め付けた。1分でも遅れようものなら、その運転士を懲罰的日勤で締め上げ、さらし者にし、運転士資格剥奪(はくだつ)の恫喝で強権的労務支配を続けてきたのだ。
 JR西日本は、尼崎事故という未曽有の惨事を引き起こしながら、なお重大事故を繰り返している。尼崎事故後も、伯備線事故を始め、何人もの保線労働者が触車事故で殺されている。
 JR西日本は、4年目の4・25を前に、尼崎事故以来4年、JR西日本は犠牲者から高見運転士を外し、「106名への黙祷」や反省文、事故現場への「慰霊」「献花」「立哨」運動を強いてきた。事故を反省するのではなく、ただひたすら事故を極限的な労務支配を強化する手段としてきたのがJR西日本だ。
 まさにJR体制と労働者階級は非和解だ。反合・運転保安闘争を貫く動労千葉とともに、JRの内部からJR体制を食い破る闘いを巻き起こさなければ、労働者は生きていけない。
 4・25闘争はJR体制と真正面から対決し、JR労働者の総反乱の号砲を打ち鳴らす闘いだ。

 第2章 1047名闘争の展望切り開け

 今年の尼崎闘争は、国鉄1047名闘争をめぐる歴史的決戦とも完全に重なった。
 国家権力とJR資本は、鉄建公団訴訟3・25判決という超反動判決を振り下ろすことで、1047名闘争を最後的に解体しようと策している。これに屈した4者4団体幹部は「政治解決」路線に一層のめりこみ、麻生政権に闘争団員をひざまずかせることのみを一切の方針にしている。
 この危機を突き破り、国鉄1047名闘争の勝利を切り開く核心は、動労千葉とともにJR内部からJR体制と徹底的に対決する不抜の部隊を生み出すことにある。1047名の解雇撤回は、JR資本と闘ってこそかちとることができる。
 そもそも尼崎事故は、国鉄分割・民営化による労組破壊攻撃に労組幹部が屈服した結果、引き起こされたものだった。JR西日本の強権的な労務支配は、国鉄分割・民営化を率先推進したJR連合・西労組やJR総連・西労、JR体制に最終的に屈服した革同支配下の国労西日本エリア本部を前提に成り立ってきた。こうした体制内労働運動幹部こそが、資本の手先となり、労働者に分断を強いてきたのである。
 尼崎事故弾劾の闘いは、事故直後から国労5・27臨大闘争弾圧被告団を先頭とする闘う国労組合員が地道な闘いで積み上げてきた。昨年からこの闘いは、動労千葉の呼びかけのもとで闘われるようになった。これは、国労5・27臨大闘争弾圧被告団が自らを動労千葉派として鮮明に登場させ、階級的裁判闘争を不屈に貫き通すことでつくり出された地平だ。
 ここに、4者4団体の屈服を突き破り、国鉄闘争の勝利を実現する展望が切り開かれている。
 4・25尼崎現地闘争は、4者4団体に体現される体制内労組を打ち砕き、JR内から動労千葉と並ぶ階級的労働運動をつくり出していく闘いそのものだ。
 今や資本主義は終わりの時を迎えている。帝国主義の最後の延命策としての新自由主義は、日本においては国鉄分割・民営化から始まった。その総破産をつくり出してきたのは、動労千葉の闘いと1047名闘争の持続的展開であった。
 だから日帝は、国鉄闘争の解体とJR労働者の制圧に躍起となっている。国鉄闘争が不屈に貫かれるか否かに全労働者階級の命運がかかっている。道州制導入—360万人公務員労働者の首切りを阻む闘いも、大恐慌下における大量首切りに立ち向かう闘いも、第2次国鉄決戦を貫いてこそ勝利することができる。
 全国から4・25尼崎現地に結集し、国鉄決戦を基軸とする4大産別決戦の勝利を切り開こう。