2009年5月25日

道州制反対で大展開 沖縄

週刊『前進』06頁(2392号2面4)(2009/05/25)

道州制反対で大展開

 道州制や米軍再編などをめぐって沖縄では激しい党派闘争・路線闘争が闘われた。革新議員・首長らの多くが「沖縄単独州」に取り込まれ、本土に比しても厳しい県経済の中で公立病院や保育園の民営化攻撃が強まっている。保育園の民営化凍結を公約に沖縄市長になった東門市長も民営化推進に変節した。
 こうした状況を切り裂いて〈戦争・改憲と民営化・労組破壊〉と闘おうという動労千葉派の訴えが沖縄と全国の青年労働者に響き渡り、大きな共感を集めた。そうだ。現場に怒りはあるのだ。
 5月17日午後の5・15県民大会では5千枚を超えるビラで国鉄1047名解雇撤回と道州制反対を訴えた。6・14−15闘争の賛同署名の訴えに、平和行進に参加した青年労働者の多くが足を止めた。「道州制の核心問題は自治労や日教組の破壊。反戦運動も解体される」——いくつもの討論の輪ができた。反響の大きさに焦った平和運動センターの関係者が「道州制とか関係ないことを言うな」「警察を呼ぶしかない」などと妨害を図る。現場の労働者は国鉄闘争の勝利に心を寄せ、民営化に怒っているのだ! 邪魔立て許さぬ。
 翌18日午前、基地・県庁・辺野古などでのビラまきを展開した。
 沖縄中部のキャンプ瑞慶覧では早朝から出勤する基地労働者にビラを配布した。「道州制は〈全員解雇・下請け化〉で全駐労の解体を狙う攻撃」と暴露した。ほぼ全員が車出勤だが9割方の労働者がゲート前で停車。窓を開けて笑顔でビラを受け取っていく。(写真)
 辺野古・豊原・久志の3地区で「名護新基地建設阻止」の全戸ビラ入れ。「基地建設の前に立ちはだかっているのは沖縄労働運動の力だ」と訴える。沖縄戦生存者の女性が缶コーヒーを差し入れるなど手応え。
 沖縄県庁や那覇市役所では、全国の自治体労働者を中心にビラまき展開。「民営化絶対反対」「現場には闘う力がある」の声に足を止める労働者。時間に余裕のない出勤時間にもかかわらず討論の輪ができる場面もあった。
 同日、全学連は沖縄大学で「法大弾圧粉砕」を呼びかけた。法政大学の文化連盟ものぼりを出して登場した。
 通学してくるほぼ全員の学生がビラを受け取った。ビラの見出しを目にして「法政大学でこんなことが起きているの?」と次々と足が止まる。たちまち討論の輪ができ、議論が白熱した。