2009年10月12日

紹介 共産主義者162号 綱領草案と25全総報告掲載

週刊『前進』06頁(2411号5面4)(2009/10/12)

紹介 共産主義者162号
 革共同50年の到達地平示す綱領草案と25全総報告掲載

 本号は、革共同第25回全国委員会総会報告・決定集の収録号である。この25全総で採択された綱領草案と基調報告2本のほかに、関連する3本の論文と『前進』夏季特別号アピールを掲載。
 巻頭言にあるとおり、25全総は労働者出身の「階級の指導部」の結集と徹底討論によってかちとられた。革共同がついに手にした初の綱領草案は、「革命的共産主義運動の新段階突入を宣言」し、「革共同50年の歴史にあってじつに画期的な地平」を切り開くものだ。内容的にもまさに〈現代の『共産党宣言』〉(本紙前号)と呼ぶにふさわしい。11月1万人組織化にとっても決定的バネとなるだろう。

 24全総後を総括した「第1報告」

 天田書記長の第1報告「プロレタリア世界革命の急速な接近と革共同の任務体系」は、綱領草案を生み出すにいたった06年党の革命—07年24全総以降の革共同の闘いの政治的・組織的総括と路線的整理を行い、綱領の背景をなす情勢認識と「綱領をもつ党」としての任務体系を全面的に提起している。
 国鉄を軸にした4大産別決戦の白熱的実践—職場生産点での体制内派との断固たる対決をつうじて「現在、青年労働者のなかから、革共同結集、地区党結集の大運動が始まっている」現実、「〈団結の拡大を総括軸〉にする闘いが、この党(地区党)への結集運動を生みだしている」事実に着目。「2000万青年労働者—6000万労働者全体をプロレタリア革命に獲得する階級的立場」で闘うことの重要性を説き、その核心こそ「マルクス主義で〈細胞と地区党〉を武装(再武装)すること」だと熱烈に訴えている。

 綱領草案の意義提起「第2報告」

 綱領草案の目的・意義・背景などについて起草者の立場から問題提起した第2報告「綱領草案の意義と革共同建設の新段階突入」(綱領起草委員会)は、これ自体が画期的な内容をもつ歴史的文書である。
 「この綱領草案採択をもって、革命的労働者党建設のまったく新しい段階に踏み出します」という冒頭の言葉に、「綱領をもつ党」の重みが込められている。「革共同50年」のみならず、「19世紀以来の国際共産主義運動が今日、ついに到達した歴史的地平」と言って過言でない重みと広がりをこの草案はもっている。
 第1項目に掲げられた「マルクス主義の全面的な復権の宣言」、その核心である「労働者自己解放の思想」=プロレタリア革命の思想の復権こそ、今日の世界の労働者階級にとって最も重要な共通の実践課題なのだ。そしてその革命は、「現代においては反帝国主義・反スターリン主義世界革命としてのみかちとられる」。綱領草案第3章の「プロレタリア独裁」「党」「労働組合」という「革命の核心問題」に関して、第2報告はさらに深く掘り下げている。スターリン主義批判、塩川一派批判としても決定的である。
 後半では、革共同半世紀の闘いの総括が試みられ、反スターリン主義・革命的共産主義運動の激闘の過程と世界史的意義が浮き彫りになる。今日の闘いに直結する実践的な党史だ。最後に、『共産党宣言』『資本論』の大学習運動の具体的指針が示されている。

 ロシア革命の教訓示す丹沢論文

 綱領草案の学習と階級的労働運動路線の実践にとって、丹沢望同志の「ロシア革命で労働組合が果たした決定的な役割」は大きな力となる。夏季特別号の掲載論文に大幅加筆したもので、労働組合論の革命論的確立やプロ独をめざす闘いという今日的課題がロシア革命史に即して具体的に明らかにされる。党と労働組合とソビエトの関係のほか、工場委員会とその「労働者統制」の闘いなど今日に通じる実践的教訓を引き出している。
 夏季特別号アピールもまた、綱領草案と併せて読み返すとき、プロレタリア世界革命につながる11月1万人組織論、4大産別決戦論のもつ意義が一層明確になるだろう。