2009年11月16日

11・1集会の地平を引き継ぎ法大から全国学生の総反乱へ 革共同中央学生組織委員会

週刊『前進』06頁(2416号4面1)(2009/11/16)

獄中8学生ただちに奪還を
 11・1集会の地平を引き継ぎ法大から全国学生の総反乱へ
 革共同中央学生組織委員会

 11・1労働者集会の地平から、法大弾圧と闘う獄中8学生を直ちに奪還する闘いを爆発させよう。絶対に年内保釈を実現しよう。11月6日、10・16法大集会で不当逮捕されていた2人の仲間を不起訴で奪還した。これが11月集会の力だ。そして、あらゆる弾圧をはね返してきた法大闘争の団結の力だ。さらに年内奪還を実現する力は、法大キャンパスで闘いを爆発させる中にある。法大闘争は、11月13日の洞口朋子さん(経済学部)呼び出しで、新たな処分粉砕の決戦に突入している。法大生の団結の拡大をもって全国学生運動の指導部である8学生を取り戻し、激動の2010年決戦に躍り込もう。

 画期的な情勢を切り開く

 11月労働者集会の勝利は「ひとつの情勢」となり、帝国主義国家権力および資本との力関係を転換させている。そこには、労働者階級の国境を超えた階級的団結とエネルギーが満ちみちている。われわれは、5850人の結集によって「戦争と民営化」の攻撃を推し進める民主党・連合政権への対抗基軸を全社会的にうち立て、世界革命へ突き進む大衆的拠点をつくり上げたのだ。
 その意義は一つに、世界大恐慌−大失業に対する怒りの爆発だ。昨年をも超える国際連帯の質量の拡大は、新自由主義攻撃に対する全世界の労働者民衆の憤激がもはや我慢のならないまでに高まっており、心の底から資本主義−帝国主義の打倒とプロレタリア革命を欲していることを示している。
 二つに、その国際的団結は例外なく、スターリン主義の裏切りをのりこえる革命的な労働者党建設という大目標に向かって前進している。
 三つに、「改憲・戦争、民営化・労組破壊」攻撃と国鉄1047名闘争をめぐる大党派闘争に勝ち抜いて大結集をかちとったことだ。何よりも、国鉄分割・民営化の最先兵であり、今なお国際階級闘争における最悪の反革命的妨害者であるJR総連=カクマルを「裏切り者」として刻印し、4者4団体派による国鉄闘争幕引き策動を粉砕し、11月集会派こそが日本階級闘争の責任勢力として登場した。
 そして四つに、法大闘争と全国学生の闘いが獄中8学生の革命的な存在を先頭にして圧倒的な国際的吸引力を持ち、「教育の民営化粉砕!」を掲げて路線的に完全に内在化・一体化したことだ。全学連運動が11月集会の主役として登場した。

 教育の民営化を粉砕しよう

 11・1労働者集会で洞口さんは次のように発言した。
 「法政大学では、この3年半で112人の学生が逮捕され、33人が起訴されました。そして今も、法大生を中心に10人の学生が身柄を拘束され続けています。
 法政大学・増田総長と理事会は、学生がキャンパスでビラをまく、立て看板を出す、そして集会やデモをやること自身を『犯罪』とし、警察権力と一体化して学生を売り渡してきました。しかも、それを『21世紀の自由と進歩』などと言っているのです。どうして許せるでしょうか!
 法大生と全国学生の自由と自治を求める闘いは、『新自由主義大学=法政』という腐りきった姿を暴いてきました。新自由主義と『教育の民営化』は、『教育』の名をもって学生を競争に駆り立て、金もうけの道具とし、未来を奪っていこうとしています。そこには、団結破壊とむき出しの暴力支配しかありません。法政大学は今年ついに、『営業権』をかたってビラまきを禁止し、『施設管理権』をかたって大学祭を破壊するところにまで行き着きました。こんなものと、私たち学生の誇り高い存在は、絶対に相いれません。学生の未来は、そして学生の生きる道は、労働者と連帯し闘う中にこそある! 私たち学生は、民営化・首切り攻撃と闘う全世界の労働者と団結し、闘って自分たちの未来を切り開きます!
『教育の民営化粉砕!』『大学・教育・未来を取り戻そう!』——これが私たちの闘いのスローガンです」
 「教育の民営化粉砕!」——このスローガンに全国300万学生と3万法大生を獲得できる力があり、学生運動が全世界で澎湃(ほうはい)と決起する労働者階級の闘いと一体となって革命にまで突き進んでいく路線がある。
 新自由主義政策のもとでの民営化攻撃とは何か? それは、教育を始めとして医療、福祉などあらゆる分野を資本の利潤追求の道具としていくものであり、労働者・学生の団結を徹底的に破壊するものだ。同時にその攻撃は、もはや労働者・学生に資本主義のもとでも生きていけるという「幻想」を与える余裕すら喪失し、生活を破壊し命を奪うしかなくなった資本主義の末期的政策だ。だからこそ、法大を先頭に全国大学で全面的な民営化攻撃が開始されていることは、学生が新自由主義に対してキャンパスを舞台に反乱を開始していく絶好のチャンスだ。
 民営化と真っ向から対決する中で学生は初めて団結できる。全学連と文化連盟がつくり上げた「大学・教育・未来を取り戻せ!」のスローガンとは、学生の団結で資本の支配を吹き飛ばし、すべてを奪い返そうということだ。
 9月24日にカリフォルニアで全州大学ストライキを闘った学生が11月集会に合流し、全世界的な「(資本と政府による)公教育の破壊=民営化」という共通の課題と闘おうという檄(げき)を発した。労働者・学生はただ一つの直面する敵=資本主義(民営化と団結破壊)と徹底的に闘おう。11月18日のカリフォルニア州立大学第2波ストと連帯しよう。
 大恐慌・大失業と民営化攻撃が学生を襲っている現実は、断じて許すことができない。主要企業の大卒採用内定者数(来春入社予定)は、今春と比べて28・6%減少。来春高校卒業の就職希望者の就職内定率は9月末時点で37・6%、前年同期比13・4ポイント減で、3人に2人が就職先が決まっていない。さらには、日本学生支援機構(旧日本育英会)の奨学金で、住所不明の滞納者の未返済分が約133億円にのぼっているという。これらはすべて、ブルジョアジーが大恐慌の矛盾を青年・学生に押しつけている結果だ。しかしそれをも逆手にとって、「就職できる」「資格が取れる」とキャンパスで金もうけをやろうとしているのが今の腐りきった大学当局の姿ではないか。就職すらできない学生に向かって、「奨学金を返すと誓約しないと金融機関のブラックリストに載るぞ」と脅しているのが、現実に屈服し追従する教授どもの姿ではないか。
 この破綻しきった教育破壊と学生支配を、学生が労働者階級と団結して覆すことは絶対にできる。その展望を11月集会が示した。国鉄1047名解雇撤回闘争と動労千葉の闘い、4大産別(国鉄、自治体、教育、郵政)の闘いの勝利と学生運動の前進は一体だ。
 9月全学連大会から1カ月半、全国の学友はキャンパスの全学生を対象に激しくクラス討論を闘い、自治寮・サークル・大学祭攻防を闘った。そして、大会で打ち立てた路線とスローガンを物質化して11月への結集をつくり出し、何よりも「キャンパスの主人公は学生だ!」という真理を貫いてきた。その中で新たな活動家が生まれ、人生をかけた根底的な決起がつくり出されてきた。「教育の民営化粉砕!」の路線に依拠し、この道を断固進もう。そして自らの路線をさらなる大衆的怒りへ、大衆的確信へ、そして大衆的行動へと転化しよう。

 団結しキャンパス奪還を

 全国学生運動の爆発の突破口は法大決戦にある。法大決戦は、09年前半期に暴処法弾圧をはね返した地平の上に決定的な攻防に突入している。それは一方で、法大・増田総長体制が自主法政祭の全面的な破壊にのり出してきたことであり、他方で新たな処分を狙っていることだ。
 「施設管理権」を掲げて大学祭を法大当局が思うがままに支配し踏みにじり、法大生の団結と誇りを奪い去ることなどどうして許せるか。体制内思想の権化=学祭実はサークル員の価値創造性と主体性を裏切り、自由を売り渡し、自主法政祭をどこまでも転落・堕落させようとしている。それは、闘う学生をキャンパスから放逐しようという処分恫喝と一体だ。だからこそ、大学祭規制策動を粉砕する唯一の方針と路線は、「文化連盟の旗のもとに団結しよう!」だ。
 キャンパスとクラス・サークルの中での団結にこそ可能性がある。全学連運動の発展の展望は、キャンパスにおいて大恐慌のもとでの民営化・団結破壊攻撃と対決し、団結を復権させる中にある。国家権力は70年闘争においてキャンパスが労働者階級との連帯のもとに「革命の出撃拠点」となったことに恐怖し、もっとも攻撃を集中してきた。自治・自由・権利を暴力的に奪い、既成勢力はそれに絶望してますます体勢内化するかキャンパスを去っていった。
 しかし法大闘争は、敵との最大の戦場であるキャンパスにこそ300万学生の未来はあり、団結が最大の力となることを闘いの中で実証してきた。全国の大学で、法大型の激突の中から荒々しく学生運動をよみがえらせていくことはまったく可能だ。
 今秋法大決戦を闘い抜き、2010年、全国大学における総反乱−ゼネストへ向かって突き進もう。

 全面的な組織化の闘いへ

 11・1労働者集会の成功を受け、闘いの方針は鮮明だ。
 一つに、11月集会と法大闘争の獲得物で、全面的な組織化を闘うことだ。全国的な結集軸を鮮明にさせつつ、全学連運動の大衆的拠点をさらに拡大し、膨大な活動家集団をつくり出そう。坂野委員長代行を先頭に、不抜の中央執行体制を確立しよう。
 二つに、法大における処分攻防を軸にして、全国大学で寮自治・サークル自治をめぐる攻防に勝利することだ。11月集会組織化の過程でかちとってきた勝利をさらに押し広げよう。
 三つに、反スターリン主義の革命党建設こそが勝負だ。マルクス主義学生同盟・中核派の1000人建設に向かって、拠点支部を強化し、強大な中央指導部を建設しよう。11月集会過程での革共同「綱領草案」の公表が決定的な力を発揮している。マルクス主義の思想と路線こそが、決定的な獲得力を持ってくる時代だ。
 以上のすべての闘いを土台にして、あらためて年内に獄中8学生を奪還することを全国学生の共通の固い決意としよう。そしてただちに行動を開始しよう。
 8学生の存在が全国学生の怒りを体現し、牽引(けんいん)し、そして11月集会に向かうすべての決戦を支えぬいた。全学連運動と法大決戦にとって、8人の存在が絶対に必要だ。
 いま求められているのは「勝利の展望」だ。昨年末、獄中20同志奪還を実現した。そして今年、暴処法弾圧を粉砕し、デッチあげ弾圧に無罪判決をかちとり、処分策動を粉砕してきた。闘えば勝てる!
 全国学生は8学生奪還の11〜12月決戦に決起し、2010年決戦への破竹の進撃をかちとろう。