2009年11月23日

長崎初の裁判員裁判を弾劾 終日抗議行動に立つ

週刊『前進』06頁(2417号4面2)(2009/11/23)

長崎初の裁判員裁判を弾劾
 終日抗議行動に立つ

 11月17日、長崎で初の裁判員制度による裁判が開始され、「とめよう! 戦争への道 百万人署名を推進する長崎の会」は早朝より抗議行動に立った。
 朝8時、冷たい雨が降る中、「長崎の会」は長崎地裁前に「つぶせ! 裁判員制度」の旗を持って集まり、入り口で初の裁判員裁判の強行を徹底弾劾するビラをまいた。そして裁判員を拒否することを訴えた。
 9時30分前後を山場として、次々と裁判員候補者が裁判所に入っていく。多くの人たちは、複雑な表情をし、マスコミのインタビューに対してもやりたくない心境を語っている。そしてこのほとんど全部の人たちが、私たちのビラを受け取り、裁判所に向いながら熱心に目を通していた。
 全国で始まった裁判員裁判は、辞退者が続出するなど、その破綻が最初から明らかになっている。そしてすでに重罰化の傾向が顕著に現れ、公正な裁判とは縁もゆかりもない裁判制度であることも明白になっている。
 労働者を国家側の裁く立場に加担させ、労働者を分断し、団結を破壊する攻撃であると同時に、最高裁からの一枚の呼び出し状で労働者に死刑判決を出すことさえ国家が強制する裁判員制度は、まさに「徴兵制」と同じだ。
 この裁判員制度の本質を労働者は見抜き、怒り、だからこそ制度は最初から破綻し、今その矛盾をますます深めているのだ。長崎での裁判員候補者の反応も、それを示している。
 「長崎の会」は早朝の闘いに続いてその日、百万人署名運動福岡連絡会や「市民のための刑事弁護を共に追求する会」などと一緒に、昼には傍聴希望者に対して大々的なビラまきを行い、さらに午後には長崎の繁華街に通じる鉄橋でも街頭宣伝に立った。ビラは実に1000枚がまかれ、署名も多数集まった。
 「裁判員制度は絶対に粉砕できる!」——この確信を私たちは強くするとともに、労働者の闘いで、長崎からも裁判員制度廃止の大運動を前進させていこうと決意した。
 (長崎/K)