2010年2月 1日

旧与田派の3・7反「革共同」集会 断じて許さぬ 「差別事件」デッチあげ 国鉄・三里塚陣形の破壊狙う

週刊『前進』08頁(2425号8面1)(2010/02/01)

旧与田派の3・7反「革共同」集会 革命の名において断じて許さぬ
 「差別事件」デッチあげ 国鉄・三里塚陣形の破壊狙う

 06〜07年の「党の革命」に反発し革共同から脱落・逃亡した旧与田一派。彼らが制圧する解同全国連中央本部が、3月7日に東京・社会文化会館で「広島差別事件糾弾集会」を開くと打ち出している。革共同は今、世界大恐慌が深まり戦争と大失業攻撃が労働者階級を激しく襲う中で、これと全面的に対決し帝国主義の危機をプロレタリア革命へ転化するために全力で闘っている。300万部落大衆の解放闘争の勝利も、この闘いにこそある。この時に旧与田派は、自民党や民主党、革共同脱落分子など有象無象の反動勢力に呼びかけて「革共同打倒」の集会を開こうとしているのだ。絶対に許せない! 国鉄・三里塚決戦を中軸とする今春闘争の勝利をかけて、3・7反革命集会の粉砕へ全力で闘おう。

 自民党を始めすべての反動勢力の結集を狙う

 3・7集会が断じて許せない最大の理由は、革共同に敵対するさまざまな反動勢力に呼びかけて「革共同打倒の決起集会」を開こうとしていることである。デッチあげた「広島差別事件」を口実にして「自民党、解放同盟など、すべての勢力を結集していく」(小森糾弾闘争本部長、08年1月)と主張し、その反革命を強行しようとしているのである。旧与田一派と同様に「党の革命」に反対し革共同から脱落した結柴誠一や新城節子、転向スパイ集団=塩川一派、さらには自民党や社民党、民主党・連合政権にも呼びかけて、革共同や動労千葉に対する悪質なデマ宣伝を振りまき、革命をめざす闘いを破壊しようとしているのだ。
 ここに2010年の階級的対決構造が示されている。大恐慌下で日帝の危機が進行し、資本主義の歴史的終えんが見えてきた中で、結局、階級闘争の核心は〈帝国主義の延命=反革命か、プロレタリア革命か〉に絞られてきた。世界大恐慌下1930年代のアメリカ階級闘争がそうであったように、危機に立つ支配階級はプロレタリア革命を最も恐れ、これを阻止するためにはどのようなことでもする。直接的な治安弾圧を強めると同時に、体制内労働運動や「反体制・左翼」勢力を、さまざまな空文句や幻想を振りまいて抱え込み、真の革命勢力の破壊のために動員するのである。旧与田一派は、この日帝支配階級の手のひらの上で踊っているのだ。
 彼らは、革共同が「党の革命」をやり抜いた地平の上に07年「7月テーゼ」、09年「綱領草案」を闘いとり、階級的労働運動路線のもとにプロレタリア革命の勝利に向かってぐいぐいと前進していることに恐怖し、「革共同を粉砕せよ」と呼びかけているのである。
 旧与田一派が社民党をつなぎ目として結合しようとしている民主党・連合政権とは一体、何なのか。鳩山の個人資産14億円や小沢ゼネコン問題に示される金権腐敗の政権であり、社会保険庁525人の分限免職、日航1万6千人の首を切るブルジョア政権だ。沖縄県民の基地撤去の願いを踏みにじり、新たな米軍基地を沖縄に押しつける政権だ。三里塚では農地強奪、新誘導路建設、反対同盟破壊の策動を進めている。社民党の辻元清美国交副大臣らは国鉄1047名解雇撤回闘争の「政治和解」=闘争破壊を策動している。こんなとんでもない政権・政党ではないか!
 何よりも旧与田一派は、3・7反革命集会の強行をもって、国鉄1047名闘争や11月労働者集会や三里塚闘争の共闘陣形に分断を持ち込み、破壊しようとしているのである。絶対に許せない。

 部落解放の路線論議を「差別だ」と許さぬ立場

 そもそも「革共同による広島差別事件」など、完全なデッチあげである。旧与田一派は、プロレタリア革命運動と部落解放闘争をめぐる全学連の真剣な路線論議を、あろうことか「差別事件」にデッチあげたのである。さらに言えば、彼らは党や大衆団体が部落解放の路線をめぐって論議すること自体を「部落差別である」として全面否定したのである。
 旧与田一派とは、関西の労働者同志が06年に与田を打倒した「党の革命」に反発し、革共同から逃亡したグループである。彼らは、自らに問われた自己切開の闘い——それは革共同のすべての指導部に突きつけられた「真の革命党」への自己変革の試練だった——を拒否し、党から脱落したのである。
 彼らはその事実を居直り、合理化する狙いをもって「広島差別事件」をデッチあげた。全国連の名をかたって「部落民への差別襲撃だ」と攻撃し、革共同と全国連を分断しようとした。これ自体が部落解放闘争、差別糾弾闘争に対する、断じて許されない利用主義、破壊行為である。
 またこのデッチあげは、権力に対する〈完全黙秘・非転向〉の階級的立場を放棄し、全国連を権力と闘わない組織に転向・変質させるために行われた。
 旧与田一派が「差別者」にデッチあげて非難した全学連と広島大学、法政大学の学生たちは、06年3月以来の112人逮捕、33人起訴という空前の大弾圧をはねのけて、労働者階級と全人民の解放のために闘っている。革命をめざす学生たちの情熱と行動力が労働者階級全体を揺るがし、闘いをリードする時代が再び始まった。
 そこに至る闘いの過程には、すべての被差別・被抑圧人民の解放をプロレタリア革命の完遂をもって闘いとるという「7月テーゼ」をめぐる真剣な討論、マルクス主義を奪還する闘い、動労千葉の階級的闘いに学ぶことが繰り返し行われてきた。全員が完黙・非転向で闘った不屈性、団結の強固さも、そうした闘いの中で育まれてきたのだ。
 このような全学連の闘いを「部落差別事件」と決めつけ、「全学連と革共同を打倒せよ」と扇動することが、どうして許せるか! はらわたの煮えくり返る思いだ。
 だが、デマで労働者人民を動かせると思ったら大間違いだ。当然にもこの反革命運動は大破産した。それを民主党政権下で再び持ち出して、新たな策動を始めたのだ。

 革命を「陳腐な考え方」と拒否する大転向ぶり

 今や彼らは、日帝打倒の革命をとおして部落解放をかちとる立場を完全に否定するに至った。融和主義への転落であり、部落解放の道そのものを閉ざすことである。
 旧与田一派は昨年秋、西郡・杉並・品川の3支部10人を除名し、3支部の承認を取り消すことを通告した。その処分理由は、「3支部が広島差別事件をデッチあげだと主張し、差別者の手先となっているからだ」というのである。当たり前のことを主張したら除名するとは何ごとか! 彼らは、部落大衆が自己解放闘争として革命を闘うことそれ自体を否定しているのである。
 3支部は怒りの声明を発し(本紙前号6面参照)、処分粉砕へ断固闘う決意を表明したが、旧与田一派はこれに対する反論で決定的な転向を宣言した。彼らは、「全国連は『革命』を否定するものではないが、『革命』がまずありきとは考えないし、それに従属するようなものとして創立した覚えもない」「闘いの全過程において、このような陳腐な考え方が存在した事実もない」と言明した。
 旧与田一派は、とうとう革命を「陳腐な考え方」とまで言って拒否するに至ったのだ。これは、〈部落大衆は革命をめざして闘ってはならない〉と言っているのだ。
 もともと旧与田派においては、92年の解同全国連の結成それ自体に、革共同の91年「5月テーゼ」(プロレタリア革命の完遂と、そのために単一のプロレタリア党を建設する路線)に反対する契機をはらんでいたのである。今、大恐慌の深まりと労働者階級の嵐のような決起、すなわちプロレタリア革命情勢の切迫の中で、彼らはその反動性を一層純化させ、プロレタリア革命に真正面から反対し、革共同の打倒を呼びかけるまでに転落したのである。
 プロレタリア革命とは、労働者階級の特殊的解放をとおして全人間の普遍的解放を実現する革命である。〈差別への糾弾と自己批判〉を労働者階級の階級的団結形成と切り離して自己目的化していく運動は、労働者階級の本質的な革命性を否定し、労働者階級への絶望を組織していく運動となるしかない(7月テーゼ)。労働者階級の階級的解放は同時に、階級社会のもとでのあらゆる抑圧・差別からの人間の解放、すなわち普遍的な人間解放である(綱領草案)。この綱領的立場にしっかりと立って、全力で闘おう。
 解同全国連中央本部は旧与田一派に私物化されることによって、権力と何一つ闘わず、階級的労働運動、革命運動の前進に敵対する道を突き進んでいる。それは部落解放の道そのものを閉ざすものである。
 3・7反革命集会を粉砕せよ。解同全国連の部落大衆は、今こそ中央本部=旧与田一派を打倒し、階級的労働運動とともに前進する部落解放闘争を闘いとろう。