ZENSHIN 2000/08/28(No1970 p06)

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闘争団を切り捨てる極悪の不当労働行為 「4党合意」は絶対粉砕だ
戦闘的労働運動の防衛と発展へ国労臨大続開を断固阻止しよう

9・3自衛隊治安出動演習粉砕を

 恐慌・戦争・大失業の時代に突き進む帝国主義と、労働者階級人民との非和解的な激突の情勢がますます深まっている。革命的情勢の急速な接近を前に、排外主義やファシスト的扇動の攻撃を粉砕し、労働者人民の階級的怒りを全面的に解き放つ革命的大衆行動を組織して闘う、新しい党の登場が死活的に求められている。帝国主義的労働運動を打ち倒して進む戦闘的労働運動の新潮流の力ある登場が、すべての闘う労働者から圧倒的に求められる情勢が来た。二〇〇〇年決戦の前半戦が切り開いた地平を引き継ぎ、全党と戦闘的人民の総力をあげて、今こそ断固とした歴史的挑戦に打って出よう。その当面の最大の決戦として、八・二六国労臨大続開の強行を絶対に阻止せよ! 闘争団の命がけの決起に連帯し、闘う全国労組合員と全国の国労支援勢力の巨万の大結集で大会会場を包囲し、国労解体の恐るべき策動を実力で粉砕しよう。八・二七−九・二相模補給廠(しょう)の有事野戦病院訓練阻止、九・三自衛隊治安出動演習阻止の闘いに総決起しよう。あらゆる反動攻撃と対決し、十一月労働者集会の大成功へと突き進もう。

 第1章 戦争と資本攻勢の嵐に階級的反撃を

 二十一世紀を前にして、帝国主義の危機と腐敗はますます深まっている。米帝経済のバブル崩壊と一九二九年型世界大恐慌の本格的全面的爆発の切迫、世界経済のブロック化と各国帝国主義による勢力圏の再分割をかけた争闘戦の激化・非和解化、国内階級矛盾の激化と政治支配体制の反動的再編、新たな侵略戦争への突進が、今や世界の至るところで始まっている。ロシアや残存スターリン主義の危機の進展もこの情勢を激しく加速させている。
 他方では、これに対する労働者階級人民と被抑圧民族人民の根底的な決起が、第二次大戦後の歴史を革命的に塗り替えるまったく新たな様相と勢いをもって開始されている。とりわけ北東アジアは中東とともに、この両者が真っ向から激突する、世界史的な危機と激動の最大の発火点となろうとしている。
 こうした中で日帝と森・自公政権の危機は一層深まっている。七月沖縄サミットの大破産は、この危機を決定的に激化させた。さらに、そごうの倒産や日債銀問題が示す日帝金融危機・経済危機の深化、財政危機の破局的進行、中尾元建設相の逮捕や久世金融再生委員長の更迭など自民党政治の末期的な腐敗の全面露呈は、政治危機、階級支配の危機を拡大している。
 この日帝の体制的危機の爆発と日米争闘戦の激烈化、アジア情勢の大激動は、日帝を激しく揺さぶり、帝国主義としての延命をかけた〈外に向かっての侵略戦争と内に向かっての階級戦争〉に、絶望的に突き進ませるものとなっている。都知事石原のファシスト的突出はその最先端である。
 八月十一日、日銀は「ゼロ金利解除」を決定した。日帝はこの間、九七年の拓銀と山一証券、九八年の長銀、日債銀の相次ぐ破綻(はたん)として爆発した金融・経済恐慌の危機脱出のために、一方で赤字国債の大増発による巨額の財政資金投入を行い、他方で資本主義の歴史上もかつてないゼロ金利政策をとることで、労働者人民に徹底して犠牲を強制し、金融資本・大資本の露骨な救済に走ってきた。そして今、「景気回復」の展望などどこにもないまま、そのあまりにも破産的な政策をもはやこれ以上継続できないという土壇場に追い詰められた。
 このゼロ金利解除は何を意味するか。日帝経済危機の一層の深まりと、一切の矛盾の労働者人民への転嫁がこれまでをも上回る規模と激しさで襲いかかってくるということだ。ゼネコンを始め大企業などの倒産の続出、大量首切りと賃下げ、リストラの嵐(あらし)、一大資本攻勢との激突は不可避だ。そして、すでに六百四十五兆円もの巨額に達した国と地方の借金のさらなる急膨張と国家財政の破滅は不可避である。それは大増税と福祉切り捨て、最後は国債の日銀引き受けによる悪性インフレとむき出しの戦争経済への道だ。
 日本帝国主義は末期的な危機にのたうち回り、大恐慌とアジア人民虐殺の侵略戦争から第二次世界大戦へと進んだ一九三〇年代の破局の道へ、再び絶望的に突き進もうとしているのだ。
 だがこれに対して、沖縄を先頭とした労働者人民の怒りの大決起が、七月沖縄サミット粉砕の決戦とそれを引き継ぐ八・六広島−八・九長崎反戦反核闘争の高揚としてたたきつけられている。そして何よりも、七・一国労臨大を粉砕した闘いを突破口に、労働者階級本隊の中から、JR総連=カクマルのファシスト労働運動を打倒し、連合支配を下から突き破って進む闘う労働運動の新潮流の登場を切実に求める闘いが急速に広がっている。
 国鉄決戦と今秋十一月労働者集会への大結集こそ、戦闘的労働運動の防衛と発展、闘う新潮流の飛躍のかかった死活的な闘いだ。二〇〇〇年決戦の前半戦が切り開いた地平の上に、戦争と大失業、一大資本攻勢の嵐と全面的に対決して、今こそ新潮流運動の圧倒的な飛躍を日本労働運動の生き死にをかけた決戦として実現しよう。ここから二十一世紀の勝利を開く新たな闘いを押し開こう。

 第2章 闘争団の絶対防衛は全労働者の課題

 今秋十一月へ向かっての歴史的挑戦と飛躍をかちとるための第一の、かつ最大最高の決戦は、八・二六国労臨大続開の強行を実力阻止する決戦である。
 この闘いはすでに一刻の猶予もない。絶対勝利あるのみだ。全党は直ちに非常の決意をもって総決起し、国鉄労働運動の防衛とさらなる戦闘的発展のために、何よりも日本労働運動の精華である闘争団の絶対防衛を掲げて、国労組合員やすべての闘う労働者とともに、全力で闘いぬかなければならない。
 七・一臨大の「四党合意」粉砕の闘いは、今日の階級情勢を一変させる巨大な化学変化を引き起こしている。そこにおける闘争団とその家族の命がけの決起と正義の訴えは、十四年間の不屈の闘いと相まって、今日の資本攻勢の中で苦闘する労働者階級の魂を揺さぶり、その根底的な怒りの決起を呼び起すものとなりつつある。
 事実、七・一の衝撃は、国労三万のみならず、今や全労連、全労協の全体に波及し、さらに連合八百万労働者にも大きな影響を与えている。七月下旬の全労連大会は、「四党合意」絶対反対の意見が続出し、全労連本部に態度の明確化を迫った。革同上村派の大裏切りとそれを支持する日共中央の恫喝をはねのけて、全労連八十六万が総体として「四党合意」に反対する方向に大きく動き出している。
 続く全労協大会では、発言者のほとんどが「四党合意」撤回、続開大会の中止を求め、各組合が国労の存亡を文字どおり自らの存亡に直結する事態としてとらえて決起を開始した。
 そこには、首を切られながらもあらゆる困難と重圧をはねのけて十四年間の不屈の闘いを貫いてきた闘争団が、こともあろうに国労本部から「三度目の首切り」を宣告されようとしたことに怒りを爆発させて実力決起したことへの、労働者としての心底からの熱い共感がある。この闘争団を卑劣にも「暴徒」呼ばわりしてたたき出そうとする連中への、腹の底からの階級的人間的怒りと激しい弾劾がある。
 今日の日帝危機の中で、国鉄分割・民営化型の暴力的な解雇・賃下げ・労組破壊の攻撃がまさに全労働者を直撃している時、千四十七人の存在と闘いは今や圧倒的多数の闘う労働者にとって「明日のわが身」そのものとしてあるのだ。七・一の十三時間の死闘が多くの労働者に闘いと団結への確信を与え、ついにその巨大な怒りを爆発させ歴史的決起を始めたということである。
 この事態に絶望的に追い詰められた日帝は、それゆえにこそ、ますます国労の解体と国鉄闘争圧殺に躍起となっている。政府・自民党、JR資本、JR連合、JR総連=カクマルを始めとして、あらゆる反動勢力がこの一点で結束し、密集した反革命となって襲いかかっている。国労本部のチャレンジ一派と上村革同は今やその完全な手先となり、闘争団への敵意と憎悪をむき出しにして露骨なつぶし攻撃を加えている。
 その手口は実に許しがたいもので、そこにはもはや労働者性のひとかけらもない。チャレンジ一派が牛耳る盛岡地本や長野地本では、闘争団への資金カンパ拒否や物販の締め出しにより、糧道を断つという卑劣な攻撃が起こっている。さらに革同上村派は、「闘争団は国労の傷口にわいたウジ」「十四年も(争議を)やっていると人格が崩壊する」などという、ファシスト・カクマルばりのとんでもない暴言を闘争団に投げつけるまでに至っている。
 まさにチャレンジや上村革同は、闘争団を一刻も早く切り捨て、闘いの旗を自ら引き降ろし、国労を解体してJR連合=帝国主義的労働運動に合流するというただそのためにこそ、八・二六続開臨大を強行しようとしているのだ。「四党合意」に反対する闘争団員や組合員を警察権力の力を借りてでも排除して、最初から分裂を覚悟で突き進もうというのである。
 これはおよそ労働組合の「執行部」を名乗る者の姿では断じてない。続開臨大の強行自体が反階級的犯罪行為、反労働者的暴力そのものである。
 国労本部の転向と裏切りに階級的怒りをいよいよ爆発させて、闘争団と国労全組合員の正義を続開大会実力阻止、執行部総退陣、闘う新執行部樹立として断固として実現しなければならない。
 すでに闘争団とその家族は、襲いかかる大反動をはねのけ、全力で決起を開始した。求められているのはただ一つだ。この闘争団を、三万国労組合員と全国の国労支援勢力百二十万の総力決起の力で絶対に防衛し支えることだ。そして八・二六当日、一万の決起によって大会会場の社会文化会館を包囲し、七・一をはるかに上回る怒りの総結集で、「四党合意」を完全に葬り去る闘いを貫きとおすことである。
 この決戦を前にして動労千葉は、「四党合意反対! 一〇四七名闘争の勝利をめざす八・二二労働者集会」を開催し、戦闘的労働者と全人民の国鉄決戦への総決起を呼びかけている。国労と並ぶ国鉄闘争の当事者であり、分割・民営化以来の一切の闘いの革命的牽引(けんいん)者であり続けた動労千葉が、闘争団と合流して千四十七人闘争の最先頭に立つことは、まさに今日の歴史の要請だ。新潮流運動の大飛躍をかけて八・二二集会に総結集し、そこから八・二六の勝利へ断固進撃していこう。
 「四党合意」粉砕・闘争団絶対防衛派の最先頭で決起することの中にこそ、闘う新潮流運動の大躍進の展望がある。同時にその中から全産別で闘いの新たな前進を切り開き、十一月への巨大なうねりを巻き起こそう。

 第3章 相模補給廠の有事野戦病院演習弾劾

 今秋決戦の勝利を切り開くための当面する第二の課題は、九・三自衛隊首都治安出動訓練粉砕の闘いである。
 「ビッグレスキュー東京2000〜首都を救え〜」というこの演習は、「防災訓練」の名目のもとに陸海空三自衛隊による首都制圧・治安出動の実動演習を、自治体と民間をも総動員して大々的に繰り広げるものである。都知事・ファシスト石原が四月九日に陸自練馬駐屯地で行った「三国人、外国人が災害が起こった時に大きな騒擾(そうじょう)を起こす」という差別的デマ暴言による朝鮮人・中国人への排外主義襲撃の扇動に基づいて自衛隊を動かす断じて許すことのできない攻撃だ。
 石原と防衛庁の計画によれば、参加する自衛隊は人員七千八百人、車両一千台、航空機百機、輸送艦・護衛艦数隻に及ぶ。部隊の一部は十二月開業予定の都営地下鉄大江戸線の試運転車両を使い、練馬駐屯地から都心に突入し、各所に展開する訓練を行う。空からはパラシュート降下演習、海上では護衛艦などによる強襲揚陸演習が行われる。
 これに警視庁、海上保安庁、東京消防庁など百を超える機関が参加し、自衛隊三軍を統括する統合幕僚会議議長の指揮下に、軍と一体となって「毒ガスや暴動の発生」「市街戦」をも想定した内乱鎮圧訓練を強行しようとしているのだ。
 これこそまさに有事立法攻撃である。ガイドライン下の侵略軍事作戦演習そのものであり、東交を始めとした労働者や都民に対する徴発・徴用攻撃だ。石原はこれを、軍による一種の反革命クーデターの予行演習として計画してさえいる。文字どおり「戦車の前に座り込んでも阻止しなければならない」(ある杉並区民の言葉)事態であり、闘う全都民、労働者、学生、人民の一大統一戦線と総力決起の力で絶対に演習を粉砕しなければならない。
 また、八月二十七日から九月二日にかけて神奈川県相模原市の米軍相模補給廠で行われようとしている有事を想定した米軍の統合衛生野外演習「メデックス2000」は、この九・三と完全に連動した攻撃だ。在日米軍のほか、在韓米軍や米本土の部隊も参加し、ベトナム戦争以来といわれる大がかりな野戦病院の建設や傷病者輸送訓練を行う。九・三と一体の闘いとして全力で粉砕闘争に決起しよう。
 反革命カクマルは、沖縄サミット決戦への敵対が大破産した中で、巻き返しのための九・三闘争へのファシスト的介入・破壊策動を強めている。大衆的弾劾をたたきつけ、粉砕一掃して闘いの爆発をかちとろう。
 この闘いは、在韓米軍撤退要求を掲げて新たな歴史的闘いに立ち上がっている南朝鮮人民との連帯をかけた闘いであり、さらにファシスト石原の排外主義攻撃との命がけの闘いに決起している在日朝鮮・中国・アジア人民への連帯・支援・防衛をかけた闘いである。さらには、サミット反革命の破産の巻き返しをかけた日米帝による名護新基地建設攻撃の絶対阻止へ、不屈の再進撃を開始している沖縄人民との革命的連帯をかけた闘いである。
 さらに今秋政治決戦の爆発に向かって二〇〇〇年決戦の前半戦を引き継ぐ重層的な闘いを展開しよう。沖縄闘争の戦略的大闘争化を全力をあげて闘いとろう。日帝・森政権の反革命的突撃路となっている教育改革攻撃との対決を強めよう。広島に続く国立への攻撃を粉砕しよう。船舶検査(臨検)法案の今秋国会提出・成立強行策動を阻止し、有事立法・改憲粉砕へ前進しよう。郡司とめさんの遺志を引き継いで、不屈に闘う三里塚反対同盟との血盟も新たに十・八三里塚現地大集会への全人民的大結集をかちとり、暫定滑走路粉砕へ断固前進しよう。
 さらに、介護保険闘争の大衆的、全国的、政治闘争的発展を力強く着実にかちとっていこう。朝鮮侵略戦争切迫情勢の中でますます強まる排外主義・差別主義の大洪水と闘おう。
 八・一五盗聴法施行を弾劾し、組対法、第二破防法攻撃に続く司法反動の激化と対決しよう。長期獄中同志を奪還する大衆的な闘いの前進を切り開こう。
 これら一切を十一月労働者集会の大結集に結実させるために全力をあげよう。

 

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