ZENSHIN 2000/09/04(No1971 p06)

ホームページへ週刊『前進』月刊『コミューン』季刊『共産主義者』週刊『三里塚』出版物案内販売書店案内連絡先English

 

週刊『前進』(1971号2面2) ホームページ速報へ

 国労の四党合意承認阻止へ

 8・22 動労千葉が労働者集会

 八月二十二日、東京・八丁堀の労働スクエア東京で動労千葉主催の「『四党合意』反対!一〇四七名闘争の勝利を目指す八・二二労働者集会」が四百人の労働者を結集して開かれ、国労の「四党合意」承認のための続開大会を国労労働者をはじめ全労働者の決起で粉砕する決意を打ち固めた。
 午後六時半、集会は動労千葉の川崎昌浩執行委員の司会で開始された。布施宇一副委員長が主催者あいさつを行い、動労千葉が国労本部に続開大会中止の申し入れを行ったのに対して国労本部が拒否したことを明らかにし、続開大会阻止への総決起を呼びかけた。
 連帯のあいさつでは、まず法学博士で弁護士の宮島尚史さんが、動労千葉主催のこの集会が「国家的な総リストラ攻撃、国家的な不当労働行為に歯止めをかける意味で大きな意義がある」ことを訴えた。そして「四党合意」という不当労働行為に国労闘争団が地労委に不当労働行為の申し立てをしようと準備していることを明らかにした。
 続いて国労闘争団の労働者が大きな拍手に迎えられてあいさつに立った。
 闘争団の労働者は、「四党合意は闘争団を切り捨てようというものだが、なまくら刀で俺を切り捨てられるか、という構えを持っている。国労が消滅するかしないかの闘いだ」「私たち闘争団は十三年間いろいろな悩みや苦しみをのりこえて今日ここに来ている。それをなぜ分からないのか。どうして本部には俺たちの気持ちが伝わらないのか」「国労も動労千葉のように闘う労働組合として再生できるために目一杯闘っていきたい。八・二六の場でみんなで力を合わせて大会を粉砕しきろう」と訴えた。全参加者が、八・二六への闘いの決意も新たに惜しみない拍手を送った。
 動労千葉弁護団から三人の弁護士が登壇した。葉山岳夫さんは、「四党合意反対の闘いは労働運動の正念場であり、単に国労の臨時大会というだけでなく、日本労働運動の命運を決する闘いだ」と訴えた。遠藤憲一さんは「四党合意は分割・民営化の国家的不当労働行為の仕上げをなす大攻撃だ。絶対に粉砕しなければならない」と、鈴木達夫さんは「四党合意は国鉄労働組合に対する支配介入であり、不当労働行為そのものだ」と発言した。
 動労千葉を支援する会の労働者は、「自分たちの周りにも国鉄分割・民営化型の首切り攻撃が吹き荒れている」と首切り攻撃への屈服を迫る四党合意に怒りを表明し、動労千葉のように闘おうと訴えた。
 早稲田大学名誉教授で弁護士の佐藤昭夫さんは、闘争団の「演壇占拠」を国労本部が「暴力行為」と非難していることに対し、「労働争議を知らないからだ」「説得行動を無視したことに対し抗議が激しくなるのは当たり前」と批判した。さらに国労本部の「交渉の到達点だ」「この機を逃したら解決がなくなる」という主張に、「どういう交渉の到達点か。闘争の終結を第一目標にした交渉ではズルズル後退するのは当然」「闘えば別の道が開ける」と政府、JRを徹底追及して闘う道を示した。
 続いて登壇した作家の宮崎学さんは、七・一臨大当日に労働省記者クラブの記者が「戦後労働運動の終焉(しゅうえん)」というタイトルの予定原稿を作っていたことを紹介し、「七・一臨大での闘いが戦後労働運動が再生していく道を切り開いた」と提起した。「四党合意を進めたグループには去ってもらって、人の痛みがわかる人に執行部になってもらおう。臨大阻止に向かってともに闘う」と表明した。
 カンパアピールを動労千葉の清水匠執行委員が行い、十五万円以上のカンパが寄せられた。
 基調報告を中野洋動労千葉委員長が提起した。中野委員長は、七・一臨大の歴史的な壮挙があったから今こうした闘いができると提起した。臨大以降の過程を振り返りながら、当初国労本部の反暴力キャンペーンなど反動攻撃が吹き荒れたが、多くの労働者の決起の中で逆に国労本部が追いつめられ、闘争団も続開大会を中止すべきであるという方向で闘う体制ができるなどの状況がつくられていることを明らかにした。
 四党合意について、「千四十七名の解雇された労働者を巡る問題であり、解雇を認めるということ、首切りを認めるということは労働組合にとって非和解的対立だ。国労の変質・解体をねらった大攻撃である。JRに法的責任がないことを認めることを臨時全国大会を開いて決めろ、という。これほど尊大きわまりない攻撃はない。これを労働組合が認めることは徹底的に弾劾されなければならない」とその本質を的確に指摘した。それと同時に、その中に「政府は、闘争団の闘いがずうっと続いていることに不安で仕方がないのだ。国労や動労千葉が残っていると完全民営化ができないから焦っているのだ。さらに日帝の政治危機、経済危機がものすごく深刻で末期状態にあるからだ」と日帝の政治危機を暴いた。
 中野委員長は、「八・二六は日本の労働運動の命運を決める重要な闘いの日になった。続開大会を中止に追い込めば四党合意は完膚無きまでに粉砕できる」と勝利の方針を提起した。
 動労千葉争議団の労働者が決意表明を行った。「四党合意は絶対認められない。今必要なのは、われわれの闘いが生み出した宝として千四十七人を守り、組合の団結に依拠して闘い抜くこと。千四十七人の解雇撤回まで闘い抜く」という鮮明な決意に圧倒的な拍手が送られた。最後に、繁沢敬一副委員長が閉会のあいさつを行い、団結ガンバローで八・二六総決起を誓い合った。

 中野委員長発言要旨へ

 

TOPへ