ZENSHIN 2001/09/17(No2021 p06)

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週刊『前進』(2021号1面2)

9・1防災訓練 有事演習に怒りの反撃 小泉・石原の戦争準備を弾劾
 三多摩、川崎などで共同闘争

 関東大震災から七十八年目の九月一日、「七都県市合同防災訓練」と「ビッグレスキュー東京2001〜首都を救え〜」が行われた。七都県市とは東京都、神奈川、埼玉、千葉三県と横浜、川崎、千葉三市で、ビッグレスキューもその一翼に位置づけられた。訓練の中心となった三多摩地区や川崎などで反対する実行委員会が結成され、広範な統一戦線のもとで監視行動や抗議が行われた。
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 この日午前、反戦共同行動委員会は、調布市内で独自の集会とデモに決起。午後は「ビッグレスキュー2001に反対する三多摩行動」の呼びかけで四百三十人が集会とデモを闘った。
 全学連は機動隊と激しく激突しながら、調布基地跡地会場の小泉首相と石原都知事に肉薄する実力弾劾闘争を闘いぬいた。訓練の中身は自衛隊が主役の軍事演習そのもので、私服刑事と機動隊によるものすごい弾圧体制が敷かれた。全学連の大山委員長は「これが治安出動演習の正体だ!」と怒りを込めて弾劾した。
 東京都の訓練は、横田基地やJR八王子駅前、調布基地跡地など七会場で行われ、自衛隊員二千人を始め約一万五千人が参加した。
 横田基地では北海道警や宮城県警の警察官が自衛隊の大型輸送機四機で飛来するなどの人員・物資輸送訓練が行われた。
 JR八王子駅前では、駅の入り口やデパートを使った自衛隊訓練が行われた。八王子市内の南多摩高校では高校生を動員して自衛隊が校庭で訓練を強行した。 川崎では、川崎港に自衛艦が初めて入港し、川崎工業高校で自衛隊の結集訓練などが行われた。

 反戦共同デモ 多摩川へ進撃

 反戦共同行動委は午前、調布市の調布グリーンホールで集会を行い、訓練会場の多摩川河川敷に向かってデモを行った。
 地元の人が発言に立ち、関東大震災の時に多数の朝鮮人・中国人が虐殺された多摩川河川敷を会場に選んだのは治安目的の訓練だからだと弾劾した。調布や川崎には現在も多くの在日朝鮮人が居住している。一九二〇−三〇年代に甲州街道の拡張工事や調布基地建設工事をさせられた強制連行・強制労働の朝鮮人・中国人労働者から、多くの犠牲者が出ている。
 また反戦自衛官の小多基実夫さんは、七月の図上演習について話し、「敵は一年かけて準備している。私たちも年中の闘いが必要だ」と訴えた。
 東京反戦共同行動委の結柴誠一事務局長が基調報告を行い、「ビッグレスキュー2001に反対する三多摩行動」の一員として反戦共同行動委員会も各会場に監視・抗議行動団を送り、闘っていると報告した。
 決意表明では、三多摩労組交流センターの労働者が戦争国家化の攻撃を労働者階級の矜持(きょうじ)にかけて粉砕すると発言。全学連の学生は、在日朝鮮人・中国人と連帯して絶対に戦争を止めると誓った。
 いよいよ多摩川河川敷会場方面に向かってデモに出発。デモ隊が会場に近づくことを恐れた権力は、不当にも先導の指揮官車に牛歩戦術を命じた。デモがまったく進まない! 烈火のような怒りが爆発した。「権力は妨害をやめろ」と怒声が飛ぶ。不当な妨害を粉砕して最後まで戦闘的なデモを貫徹した。途中で一万円札のカンパが寄せられるなど強い共感を集めた。

 全学連の闘いに慌てる権力

 デモ終了後、全学連は小泉・石原直撃の弾劾をたたきつけるべく調布基地跡地会場に直行。大混乱に陥り凶暴化した権力は、数百人の機動隊で全学連に襲いかかった。全学連の前に壁をつくり、周りを機動隊バスで取り囲む。全学連と機動隊の対峙で甲州街道は三十分間ストップした。
 全学連はさらに会場に接近、機動隊・私服刑事と激突しながら弾劾のシュプレヒコールをたたきつけた。この闘いはカクマルの敵対を粉砕してかちとられた。

 川崎中央会場に肉薄し抗議

 七都県市合同防災訓練の中央会場の川崎・新鶴見操車場跡地に対して、全学連は抗議闘争に決起した。演習会場をまたぐ小倉陸橋へ詰めかけ抗議行動。「ビラをまいたら逮捕。シュプレヒコールをあげたら逮捕」と恐怖にかられる権力の不当弾圧に怒り倍増、横断幕を広げ怒りのシュプレヒコールを貫徹した。

 

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