ZENSHIN 2002/01/01(No2036 p16)

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週刊『前進』(2036号1面1)

革共同政治局の2002年1・1アピール

闘うイスラム諸国人民と連帯し、アフガン・中東侵略戦争を国際的内乱に転化せよ!
 労働運動・学生運動の革命的爆発で日帝・小泉超反動政権を打倒しよう

 はじめに

 21世紀の第1年、2001年はいかなる年であったか。90年代後半以来露呈しつつあった帝国主義の全矛盾は、ついに全面的な爆発を開始した。米経済は、世界経済全体を未曽有(みぞう)の大恐慌へと引き込む29年型世界大恐慌への突入が不可避となった。そして、帝国主義の危機―世界危機の世界戦争への転化の過程がついに全面的に始まった。労働者階級には、一大資本攻勢が大失業・労働組合解体攻撃として襲い、反動と抑圧の攻撃が覆いかぶさった。世界史的激動期、戦争と恐慌と革命の新たな階級闘争の時代に突入したのだ。それは、革共同の党的真価を大いに発揮して闘う時代の到来である。
 9・11反米ゲリラ戦争は、戦後の米帝の言語に絶する残酷な中東支配と民族抑圧の全歴史、91年イラク・中東侵略戦争と大虐殺以来の反革命的戦争の継続に対するパレスチナ・中東人民の根底的怒りから発する、特殊的・極限的な形態で貫徹された民族解放戦争だった。恐慌的危機にあった米帝は、9・11によって前のめりにアフガニスタン・中東侵略戦争に踏み切り、泥沼的戦争に引きずり込まれた。この侵略戦争に対するパレスチナ・中東を始めとするイスラム諸国人民の反米帝闘争が、民族解放戦争としてこれからより一層激烈化していく。情勢が今後どのような過程をたどるとしても、9・11は世界大的レベルでの内乱の始まりであり、10・7報復戦争突入は新たな世界戦争の始まりとなったのだ。
 しかし、しかしだ。9・11の世界史的衝撃性はそれだけではない。パレスチナ・中東人民への暴虐の限りを尽くした抑圧、搾取・収奪、民族的形成や宗教・文化・社会・経済・政治の全面圧殺攻撃への怒りの爆発は、帝国主義国のプロレタリアートへの、そして現代の共産主義者への徹底的糾弾なのだ。安易な支持や口先だけの連帯など寄せつけぬ激しさがあり、中途半端なものなど拒絶する根底性がある。第1次世界大戦以来の帝国主義の中東支配の苛烈(かれつ)な歴史と現実に、われわれがどのように対してきたのか、が鋭く問われている。全存在をかけ、必死でこの糾弾に向き合い、受けとめることなしには、開始された情勢からはじき飛ばされるのだ。
 19人の自爆決起は、帝国主義国のプロレタリアート人民の3千数百人の死の重さにもひるむことのない戦闘であった。この糾弾=血債の徹底的突きつけに、何とこたえるのか、ということだ。それはリストラ、大失業、困窮する生活の中で苦闘する労働者階級にとって厳しい突きつけであるとともに、労働者階級こそ、その階級性の本質から発せられる連帯を、血債の思想をもって実現できる階級なのである。
 「万国のプロレタリアと被抑圧民族は団結し、反帝国主義・反スターリン主義プロレタリア世界革命を戦取せよ」を掲げた革共同にとって、7・7路線の実現の成否が激烈に問われている。革共同自身が、パレスチナ・中東を始めとするイスラム諸国人民の不撓(ふとう)不屈のすさまじい闘いの歴史に、どれだけ具体的に肉薄していたのか。今まさにそれにこたえた自己批判的決起を、党としての飛躍として、実際の闘いをもって実現しなければならない。9・11に対していかなる態度をとり、何をするのか、戦争と革命の時代の決定的始まりにいかに行動するのか、ということだ。
 革共同は現代の革命的共産主義者として、全存在をかけてこの9・11の糾弾を受けとめる。そして受けとめきることで、13億イスラム諸国人民へのわき上がる階級的連帯の思いを発現するのだ。革共同こそ、この糾弾を受けとめきり、勝利しうる党である。このことへの階級的確信をみなぎらせて、開始された世界戦争への過程をプロレタリア世界革命に転化すべく総決起するのだ。
 9・11はプロレタリア世界革命の本質的な有機的一体性・同時性を、われわれに衝撃的に想起させ感得させた戦闘であった。9・11をもって国際階級闘争は新しい段階に突入した。帝国主義の暴虐とスターリン主義の反革命的裏切りによって長きにわたって抑え込まれゆがめられてきた世界革命―プロレタリア社会主義革命の新しい時代の到来に、勇躍して総決起する時が来たのだ。
 闘うイスラム諸国人民と連帯し、帝国主義のアフガニスタン・中東侵略戦争を国際的内乱に転化せよ。

 第T章 階級闘争の新たな段階と大衆運動・党建設の苦闘的前進(総括)

 (1) 試練をのりこえて闘った01年決戦

 2001年をふりかえる時、9・11反米ゲリラ戦争の炸裂(さくれつ)をもって世界史的な情勢が一気に回転したこと、9・11が帝国主義の暴虐と支配・抑圧に対するまさに国際的内乱の始まりであることを明確にさせなければならない。9・11を、われわれはいかに受けとめ、いかに闘ったのかを一切の軸にして2001年決戦の総括を明らかにしていこうということである。
 革共同は、9・11自爆決起という極限的な闘いを、党の命がけの飛躍をつきつけるものとして受けとめた。9・11を帝国主義国の労働者階級人民とその党である革共同に対する糾弾・弾劾として全力で受けとめ、7・7自己批判の立場から、13億のイスラム諸国人民が、抑圧、搾取、圧制、殺戮(さつりく)の中で〈血債〉を払えと訴えているものとしてあらためてとらえかえしたのである。
 革共同は、このすさまじい情勢に党としての存在をかけて全力で決起した。「闘うイスラム諸国人民との連帯」のスローガンを掲げ、階級的自己批判=血債を支払う闘いをとおして、ともに反帝・反スターリン主義世界革命に勝利するために必死に闘った。
 9・11をこのように受けとめる立場こそ、6回大会路線の内容であり、都議選総括で深化していった立場であり、階級闘争の新しい段階に対応しうる立場なのである。6回大会路線で武装し、現在の党の量的・質的な不十分さをのりこえ、党の革命的自己変革を実現しつつ闘うならば、帝国主義および旧スターリン主義・残存スターリン主義の危機を現実の世界革命に転化することができることを示し、確信できた一年であった。

 (2) 9・11反米ゲリラ戦の極限的闘いと党としての決起の開始

 2001年の闘いの第一の総括点は、「闘うイスラム諸国人民との連帯」を掲げ、新たな革命的反戦闘争の推進を必死に開始したことである。
 われわれは、9・11直後から街頭、職場、学園に打って出て、テロ弾劾・根絶キャンペーンを猛然と批判し、「報復」の名によるアフガニスタン侵略戦争阻止に腹の底からの怒りをもって決起し、テロ対策法=侵略参戦3法阻止、自衛隊戦時出兵阻止を闘った。連日のように国会闘争、緊急署名運動、10・21国際反戦デー全国統一行動、沖縄現地の決起、大学でのストライキを闘い、そして日本の労働者階級人民の最大の反戦闘争の場として11・11労働者全国総決起集会に大結集した。佐世保、呉、横須賀で地区労の決起と一体となって闘いぬき、全学連は文字どおり体を張った実力闘争を展開した。
 われわれは、「闘うイスラム諸国人民と連帯する」という立場から、革命的鼓動に身震いして帝国主義体制全体の打倒、とりわけ自国帝国主義打倒へ決起していった。9・11が突きつけている帝国主義国プロレタリアートへの弾劾・糾弾をしっかりと受けとめ、血債をかけて決起し、世界革命を闘いとる実践を貫徹することこそが必要なのである。
 さらにわれわれは、日本のプロレタリアートがアメリカ階級闘争の現実をつかみ、労働運動・反戦運動と連帯して闘うことの意義を鮮明にさせた。
 日帝の戦争国家化攻撃は、昨年前半期の「つくる会」教科書採択、小泉の沖縄・広島・長崎訪問、靖国神社公式参拝攻撃の上に、米帝のアフガニスタン侵略戦争突入に即応した参戦3法の強行突破とそれに基づく自衛隊艦隊派兵へと急展開した。
 日米争闘戦の激化は、沖縄攻撃をますます強めた。昨年、沖縄闘争は一種の膠着(こうちゃく)状態の中で厳しい闘いを強いられてきた。ブッシュ政権の登場と一昨年アーミテージ報告以来の一連の文書は、沖縄基地重視論の満展開である。米帝はあくまでも沖縄基地を米帝のもとで永久基地的に使おうとしているのだ。したがって、われわれが沖縄奪還論を再構築し、「闘うアジア人民との連帯」「闘う沖縄人民との連帯」という「2つの連帯戦略」を掲げて一昨年のサミット決戦を真っ向から闘い、米軍基地の県内移設反対・名護新基地建設阻止・那覇軍港浦添移転阻止を闘ってきたのはまったく正しかった。
 三里塚闘争は暫定滑走路の供用開始をめぐる大決戦情勢に突入した。革共同は昨年、反対同盟とともに必死で闘ってきた。かけがえのない三里塚闘争を発展させ、勝利することは階級的責務である。
 百万人署名運動やヒロシマ・ナガサキの闘い、教科書闘争、大田昌秀氏の当選をかちとった参院選闘争、靖国闘争、9・1自衛隊有事出動演習阻止闘争の中で示されたことは、小泉反革命の大逆流を突き破って広範な労働者人民の決起が開始されているということである。この闘う人びととの共同闘争を強め発展させるならば、教育基本法改悪―改憲攻撃、有事立法―改憲攻撃を必ずはねかえすことができる。昨年の闘いはその出発点を形成した。
 さらに、司法改革をめぐる闘いの新たな戦線が切り開かれてきたことは実に重要である。
 昨年、学生運動は全国政治闘争の大衆的爆発を追求してきた。9・11と10・7空爆−アフガニスタン侵略戦争の開始という情勢の根底的転換に対して、11・24〜25佐世保現地闘争に示されるように、「連帯と内乱」の決意、思想、路線を必死に貫き、革命的反戦闘争の前進を最先頭でこじ開けてきた。学生運動が革命的共産主義運動の主力部隊として全社会的に登場していく橋頭保を築いたのだ。
 求められているのは、帝国主義への原則的かつ根底的批判である。21世紀の早期の革命は絶対実現できる。その内乱・内戦の中心に革共同が立つことである。現在の闘いは、日本革命への道、帝国主義打倒への道を切り開いている。革命の現実性を肌で感じとり、帝国主義への原則的・根底的批判を全力でやりきり、革命的大衆行動を力強くつくりあげることである。
 6回大会路線は、これらの闘い全体を根底から支えたのである。

 (3) 反戦闘争と結合した階級的労働運動の前進へ

 第二は、戦争・恐慌・大失業の階級情勢の中で、階級的労働運動の前進をかちとってきたことである。
 戦争突入の情勢と大資本攻勢が労働者階級に襲いかかってきた。11月労働者集会は、3組合共闘(全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部、全国金属機械労働組合港合同、国鉄千葉動力車労働組合)を軸に全国から3250人の大結集をかちとり、アフガニスタン侵略戦争反対を真っ向から掲げて闘いぬかれた。大リストラ・首切り・賃下げ攻撃に直面する労働運動が、9・11を真正面から受けとめ、反戦闘争に決起する新たな第一歩が闘いとられたのである。連合、全労連などの総屈服の中で、その意義はきわめて大きい。反戦闘争を軸に労働運動を階級的に再編する闘いが開始されたのである。
 11月労働者集会が、この点で、「帝国主義を打倒する労働運動」の旗を鮮明にし、階級的団結こそすべてであることを掲げたことはきわめて重要である。
 「帝国主義を打倒する労働運動」でなければならないのは、帝国主義を物質的基盤とする労働貴族、連合労働運動の存在を帝国主義論・帝国主義世界戦争論に基づいて暴き、被抑圧民族人民の闘いとの国際主義的連帯を基礎にする闘いをもって対決していくことなしに、また同時に労働組合そのものを否定・破壊し総翼賛化させる暴力的攻撃と対決していくことなしに、労働運動がそもそも成り立たないというところにある。
 逆に、今日の日帝の最も弱い環がこの帝国主義的労働運動にあると言ってけっして過言ではない。歴史的にもJR総連の反革命的ファシスト労働運動への露骨な転換なしに総評解体―連合化がなしえなかったように、日帝の危機の深刻化とその凶暴な攻撃の激化の中で、その先兵としての連合の脆弱(ぜいじゃく)性が日帝にとって致命的なものとしてある。
 したがって、帝国主義論で武装された労働運動が登場するならば、つまり帝国主義の世界的な新植民地主義的収奪および賃金奴隷制強化の構造的解明とそれをめぐる帝国主義間争闘戦と帝国主義戦争の現実として今日の世界をとらえる時代認識をもった労働運動が登場するならば、連合労働運動を根底から覆すことが必ずできるのだ。「帝国主義を打倒する労働運動」の提起は、昨年の集会の歴史的転換性を鋭く表現した。ここで連合労働運動に圧倒的に勝利できる労働運動が真に始まったのである。
 この闘いの最先頭で国鉄決戦の不屈の前進が闘いとられている。国鉄決戦の80年代―90年代の闘いは、戦後労働運動の命運をかけた闘いであった。それは、日帝・中曽根の「戦後政治の総決算」攻撃を打ち破り、カクマルのファシスト労働運動と闘い、カクマル松崎・JR総連派とカクマル黒田・中央派に分裂するまでに追い込んだ。
 80年代の世界的攻撃である米帝レーガン、英帝サッチャー、日帝・中曽根の攻撃をとらえかえせば、問題ははっきりする。闘う闘争団を先頭に不屈に闘いぬかれてきた国鉄決戦が国際階級闘争の中でもつ位置と意義は決定的なのである。
 動労千葉の120時間ストライキと新体制の確立は労働者階級を大きく鼓舞した。10月国労大会での4党合意粉砕・現執行部打倒へ向けた闘いが力強く前進した。闘う闘争団の決起、国労共闘の主体的・組織的前進、旧社会党党員協と革同の分裂的事態、連合・全労連系労組の流動化――それらは国鉄決戦の戦略的前進を切り開くものであり、国鉄決戦を突破口にした全産別の闘いの進撃と11月労働者集会への大結集をもたらした。
 さらに、郵政民営化と闘う全逓労働者の闘い、「日の丸・君が代」闘争と「つくる会」教科書に反対する教育労働者の闘い、公務員制度改悪と自治体労働運動解体攻撃との闘い、連合のもとで呻吟(しんぎん)する民間の職場から組織化した闘いなど、くめどもつきない教訓を蓄積し、それらがすべて11月労働者集会に結集した。
 労働者階級への倒産・解雇攻撃、NTTや電機を先頭にする基軸的独占体での首切り攻撃、特殊法人廃止・民営化攻撃、他方での連合による春闘解体・ベア要求なしの奴隷的宣言。これらの攻撃と対決し、11月労働者集会の3組合共闘が階級的労働運動の砦(とりで)としてさらに発展した。戦後労働運動史を歩んできた3労組のすべての経験と英知と実践を集中するならば、連合・全労連など既成労働運動をその内側から突破できるという確信が深まった。階級的労働運動のより広大な発展をつくり出すものとして、未組織労働者を組織化する闘いを本格的全面的に開始することが可能になった。
 11月労働者集会は、部落解放闘争との階級的共同闘争の新たな出発点を形成した点においても画期的であった。労働運動が、労働者階級自らの解放をかちとるために差別・排外主義との闘いに決起した。部落解放闘争が、労働者階級との連帯を追求し、階級的共同闘争をさらに発展させる段階へと突入した。
 さらに、11月労働者集会の組織化過程で、機関紙を軸に細胞会議をかちとり、機関紙拡大闘争を基軸に組織化を行うという闘いを画然と開始したことも決定的前進であった。しかし、全党の力を労働運動に集中し闘う体制をつくりあげるという点では、まだまだこれからである。全党が労働運動で勝負するという指導の集中性を確立することである。産別・拠点建設などの労働運動の習熟と戦闘的指導を実践で覚え、確立していくことが求められている。
 こうした階級的労働運動の前進のための闘いは、7・7路線の決定的深化の闘いと一体である。革共同の綱領的路線として6回大会で決議した「入管闘争テーゼ」「部落解放闘争テーゼ」を断固確認して前進しよう。
 介護保険闘争は昨年12月、全国ネットワークが結成され、2千万高齢者を対象にした全国的組織への発展をかけて、帝国主義の医療制度改悪、社会保障制度切り捨て攻撃と闘っていく出発点が形成された。断固、恒常的・継続的に闘いを発展させよう。
 さらに昨年は、在本土沖縄出身者の闘い、「障害者」解放闘争、被爆者解放闘争、女性解放闘争、反軍闘争の新たな発展へ向けた闘い、高校生の組織化の闘いのすべてに全力を挙げて取り組んだ。

 (4) 都議選決戦の敗北をみすえ、そそぎ、のりこえる闘い

 第三に、われわれは都議選決戦に党の飛躍をかけ、必勝を期して断固として挑戦した。しかしきわめて厳しい敗北をつきつけられた。
 ふりかえって見れば、小泉反革命との対決は、9・11で突きつけられた命がけの闘いへの決起の前奏曲であった。世界危機、日帝危機の爆発の中で、小泉政権が労働者階級人民に対して国家の危機をのりこえるために゛痛みに耐えよ、戦争国家化―構造改革に賛成せよ″と攻撃をかけてくる中で、労働者人民の生活と権利を守るためには、都議選決戦において小泉政権打倒、「国家改造計画」粉砕の闘いに真っ向から決起することが求められていた。
 だが、ここで小泉反革命の前にたじろぎ、厳しい敗北を喫したことを、われわれは自己切開し、党中央の自己批判をあいまいさなく突き出した。この痛苦な敗北を思想的敗北としてとらえ返し、なんとしてものりこえること、絶対に小泉反革命粉砕をやりとげることを固く誓ったのである。すなわち、第二インターの崩壊の教訓を踏まえ、帝国主義戦争を内乱へ、自国帝国主義打倒を鮮明にさせたレーニン主義の立場からの総括を徹底的に深化させたのである。
 この都議選闘争の敗北の総括の深化の過程がなかったら、9・11という極限的形態をとったイスラム諸国人民の民族解放闘争に対して、世界革命の立場からその糾弾、弾劾を真に受けとめきることができなかったと言える。都議選闘争の総括の深化は革命論的意味をもっているのである。
 その上で、選挙闘争を選挙闘争として具体的に総括して、次期都議選闘争の勝利の課題をはっきりさせなければならない。深化すべき問題点は何か。
 一つは、路線的・思想的敗北の問題と関連して中央指導部の闘いが宣伝・扇動戦で敗北したことだ。この深刻な現実を徹底的にえぐり出さなければならない。日帝の戦争国家化に対して対置されるべきことは、闘うアジア人民と連帯した日本帝国主義打倒の闘いであり、その革命的祖国敗北主義の階級的立場の宣伝・扇動であった。選挙闘争では当選をかちとるために真剣な意見の集中が求められるが、しかしそれは自然発生性への拝跪(はいき)や大衆追随主義や当選至上主義とは無縁なものでなければならなかった。労働者人民の意識や情念と結合した反帝国主義の立場と思想を根底に貫く宣伝・扇動こそが求められていたのである。
 戦後の階級闘争の成果を踏まえ、闘いの積極的地平は継承されなければならない。しかし、その階級的魂はあくまでも〈危機を革命に転化する〉立場、〈帝国主義戦争を内乱へ〉と発展させる立場でなければならなかったのである。
 革命党の任務は、全面的な政治的暴露を組織し、労働者階級の階級的自覚と革命的積極性と熱烈な憤激を引き出し組織することである。帝国主義批判を原則的に生き生きと提起し、時を移さず実践することである。自らの共産主義的信念にしっかりと立脚し、諸要求の闘いを基礎にしながら、プロレタリア自己解放の思想と闘いを訴えるのである。この政治的暴露は帝国主義に対する宣戦布告である。意識性と創意性をもった精力的な政治的暴露を全面的にやりとげる闘いの中で、われわれは前衛となることができる。以上のことをあらためて明確にさせることが都議選総括の中心環に据えられなければならないのだ。
 二つには、基盤的得票勢力、基盤的大衆運動、革命的大衆行動を恒常的に維持し発展させる闘いの弱さである。
 帝国主義と不断に闘い、労働者住民の生活と権利を日常的に防衛していく闘いこそ求められている。われわれの前にある貧困、圧迫、隷属、失業、低賃金、過酷な規律、搾取の増大は、資本主義体制の基本的・本質的特徴である。ここには、資本主義の腐朽性とともに、労働者人民の憤激の必然性と不可避性が突き出されている。この労働者階級人民の根底的で絶対的な怒りをはっきりと自覚して、基盤的得票勢力、基盤的大衆運動の強化のために総力を挙げなければならない。帝国主義の基本矛盾がさらに激しく爆発する中で、帝国主義は戦争と大失業の攻撃をさらに激化させる。労働者階級人民はこの攻撃に対して組織的に闘い、勝利への道を求める。
 都議選に挑戦し勝利を切り開く基本方針は、@労働者人民に根ざした本格的な地区党建設が絶対的な前提条件であり、A後援会組織の建設と日常的展開は基本中の基本である。B労働運動(労働組合運動)での実践にひたむきに取り組むことは本質的な前進をかちとることに直結する。C介護保険闘争を突破口とする社会保障制度切り捨てとの闘いを基軸にすえ、闘いの拠点を構築していくことが求められている。D戦争国家化と差別の攻撃と闘う全国的地域的な共同闘争は絶対的課題である。Eいのちを守る消費者運動とその組織化はかけがえのない闘いである。
 名簿闘争にどっしりと総括軸をすえた〈3本柱〉の闘い――街頭宣伝戦、住民大衆の大衆運動の組織化と結合した大衆闘争的自己運動性をもつ選挙闘争の展開、名簿闘争の展開――を断固として実践していくことをあらためて確認しなければならない。
 三つには、選挙闘争における党活動は最高の〈細胞活動〉が求められるということである。激変する情勢に関して自由闊達(かったつ)に討論できる同志関係、忍耐強く討論し正しいことをしっかり受けとめる総合力、全党の意見を受けとめて吸収しまとめ上げて全党に返していく指導力、討論をとおして明示な形での決定へと高めていく党の会議のあり方――を自覚的に闘いとらなければならない。この〈細胞活動〉の活性化こそ、的確な宣伝・扇動戦、生き生きとした大衆行動の組織化、積極的意識的な集票活動の展開の基礎となるのである。
 都議会議員選挙闘争は国政選挙級の重さがある。全中央指導部の選挙闘争への集中がすべてを決するのである。この総括点もきっぱりと確認していかなければならない。

 (5) 長期獄中同志奪還の闘いは革命運動の生命線

 第四は、帝国主義国家権力の超長期投獄攻撃と闘う同志たちをわが手に奪還する闘いに、党のこれまでの現実をのりこえて立ち上がったことである。
 獄中27年、71年沖縄「返還」協定批准阻止闘争へのデッチあげ無期攻撃と闘う星野文昭同志、80年代の革命的武装闘争への報復弾圧としての超長期未決勾留と闘う須賀武敏同志、十亀弘史同志、板垣宏同志、福嶋昌男同志、さらに獄中12年の倉持嘉之同志、獄中11年の片山武夫同志、獄中8年の浦山正博同志を始めすべての同志を、われわれは奪還しなければならない。彼らこそ革共同の命であり、われわれの分身である。革共同がここに存在し、闘えているのは、彼らの不屈・非転向の存在と闘いがあるからである。このことをひと時も忘れてはならない。
 獄中同志奪還の闘いは、獄中同志とその家族を先頭に、弁護団、支援者など多くの人びとの決起や、救対部の同志の血のにじむような努力によって不屈に闘いぬかれてきた。このことに心からの敬意を表し、感謝しなければならない。われわれは昨年、超長期獄中同志を奪還できていない現実を、7・7自己批判以来の激しさと厳しさで受けとめて、星野同志再審の実現と奪還、爆取と闘う4同志の奪還を固く誓った。これは、現在の革共同の緊要にして最高の、戦略的に突破しなければならない歴史的課題である。
 昨年の12・15長期獄中同志奪還大集会は、日帝による政治犯弾圧、その社会的隔離抹殺攻撃、肉体破壊攻撃に対し、党が獄中同志と身も心も一体となってこれを打ち破ろうとする集会として断固かちとられた。
 さらに、日帝の戦時治安弾圧体制構築の攻撃、デッチあげ弾圧やスパイ化攻撃などあらゆる手段を使った革共同への組織破壊攻撃が激化している。昨年の闘いは、これらを原則的に粉砕する大きな前進を実現した。

 (6) 分裂カクマル打倒へ決定的前進を切り開く

 第五は、カクマルの「9・11=反米ジハード」論のペテン性、まやかし性を徹底的に批判し、分裂カクマル打倒へ大きく前進したことである。
 カクマルは、9・11について「帝国主義諸国人民への告発」として受けとめよ、「主体的に」決起せよと口走り始めた。だが、カクマルの9・11論は、反革命としての党派的危機をのりきろうとする意図から、イスラム諸国人民の闘いにのっかり主義的・利用主義的にかかわろうとする最悪の帝国主義的排外主義の一形態でしかない。階級的自己批判とも帝国主義打倒を訴えるプロレタリア精神ともまったく無縁である。
 カクマルの9・11論は、カクマル中央派とカクマル松崎・JR総連派の分裂を必死に覆い隠そうとする反革命意図に貫かれたものでしかないのである。
 さらに決定的なのは、松崎・JR総連派の「21世紀労使共同宣言」であった。それは、「JR東日本グループが二一世紀において更なる飛躍を遂げるためには……自らの労働観を主体的に創造していかなくてはならない」ことを確認している。このことは、会社のためになりふりかまわず働く、国労・動労千葉解体の先頭に立つ、帝国主義の戦争政策に協力しその最先兵になると公言したことを意味する。連合の帝国主義的労働運動と一体となって労働者階級に敵対する、文字どおりファシスト労働運動の極致の宣言である。
 しかし、問題はこれにとどまらない。カクマル中央派は、この第4次労使共同宣言に対し一言も批判できないのである。そもそも〈国鉄分割・民営化推進=JR総連路線〉は、黒田の指導そのもので行われたからである。それを批判することは、国鉄分割・民営化攻撃の先兵に成り下がることを決断した黒田の指導を問題にすることになり、触れることができないのだ。
 カクマルとその破壊策動を完全に粉砕してかちとられた11月労働者集会の成功は、分裂カクマルのより一層のファシスト化と大破産を推し進めた。

 (7) 6回大会と反スターリン主義・革命的共産主義運動の歴史的到達点

 第六に、昨年前半、革共同第6回大会を非合法・非公然体制のもとで、21世紀革命の展望を切り開く大会としてかちとったことである。6回大会は、9・11で開始された国際的内乱に革命党として対応するためになすべき総括と展望の鮮明化を、ぎりぎり間に合うものとしてかちとったと言えるのである。
 75年のベトナム民族解放闘争の勝利、そして79年イラン革命、それを巨大な転機とする被抑圧民族人民の新たな決起、南朝鮮・韓国を始めとするアジアの人民の闘いと並ぶパレスチナ解放闘争の激化・発展、91年の米帝のイラク・中東侵略戦争に対する13億イスラム諸国人民の怒りの高まり、その中でのイスラム復興運動の激化と決死のゲリラ戦争の爆発。これに対する米帝クリントン政権による98年のアフガニスタンおよびスーダンへのミサイル攻撃・人民大虐殺。そしてそれら総体の基底にある米帝の新植民地主義体制諸国人民とりわけ13億イスラム諸国人民への抑圧と殺戮、搾取と収奪の攻撃に対する怒りが極限的に行き着いたものとして、9・11はあった。
 すなわち、9・11は、米帝(帝国主義)の対パレスチナ・中東政策、対イスラム諸国政策、その植民地主義的な民族・文化・宗教などへの過酷な圧殺に対する怒りの爆発として、民族解放戦争の特殊的・極限的形態としてあった。
 われわれは9・11を真っ向から受けとめ、6回大会の地平から階級的自己批判=血債の支払いという実践的立場に立って「闘うイスラム諸国人民と連帯して、帝国主義のアフガニスタン・中東侵略戦争を国際的内乱に転化せよ」の戦略的スローガンを新たに打ち出したのである。
 さらに、われわれは、5月テーゼ以降10年間の闘いを踏まえて、党勢倍増闘争を先頭とする飛躍的前進のための環が、以下のような党活動の3原則の生き生きとした貫徹にあることを確認し、本格的な労働者党建設の闘いを強化してきた。
 @党の会議の定期的開催とそれへの参加。自覚的積極的に会議に出席することで党性は培われる。細胞活動は、マルクス主義・レーニン主義の思想的・理論的水準を確保し、この水準を系統的に高める組織的活動である。この細胞活動をとおして、路線的一致をかちとり、方針を実践し、実践を総括し、新たな方針を形成する革命的共同性を確立することで党は発展するのである。
 A機関紙・誌を購読しかつ拡大すること。機関紙は革命党の魂そのものであり、生命力を生み出す。生活から提起されるすべての問題をマルクス主義・レーニン主義で解き明かし、単一の党のための組織活動に継承性と恒常性と発展性を与える。機関紙拡大闘争は、労働者人民に刺激を与え、組織的結集の要求をつくりだし、その活動をとおして党のボルシェビキ的な思想的一体化をかちとっていく闘いである。
 B党費を納めること。財政闘争に計画性をもたせ、解党主義と不断に闘い、財政闘争を党建設として闘いとらなければならない。財政闘争は党建設と別個にあるのではなく、党を建設する行為そのものである。財政闘争は党的意識性を組織的本能に高める闘いであり、プロレタリア的組織性と規律性をかちとる闘いである。党の革命的自己変革と結びつけて財政闘争を闘いとり、ボルシェビキ党建設をかちとらなければならない。現状の財政思想の後退を打ち破り、指導部が先頭になって財政思想を確立し闘っていくことである。
 21世紀の最初の1年において、われわれは、綱領・路線・理論の不断の深化をかちとり、党建設と革命的大衆運動において不撓不屈の闘いを展開し前進してきた。しかも、その中でマルクス主義青年労働者同盟の再建の闘いを、さらに一歩前進させた。
 新たに迎えた2002年こそ、反スターリン主義・革命的共産主義運動の全面的な飛躍をかけて闘う年である。

 第U章 米帝のアフガニスタン・中東侵略戦争と世界戦争・世界大恐慌過程への突入(情勢と任務)

 (1) 世界危機の世界戦争への転化の過程が始まった

 世界史はもはや後戻りのできない根底的激動過程に突入した。帝国主義が堆積(たいせき)してきた危機、巨大な基本矛盾が噴き出し、爆発している。01年前半には米帝のITバブルの崩壊による米経済の後退局面が全面化し、後半には実際に恐慌過程への突入が始まり、それは日欧への波及とアジア、中南米への波及をとおして世界をついに大恐慌過程へとたたき込んだ。そして何よりも9・11と10・7によって、米帝はアフガニスタン侵略戦争―中東侵略戦争を開始し、二度と引き返せぬ世界侵略戦争―世界戦争の過程へと突入した。12月冒頭から一挙にエスカレートしたイスラエルによるパレスチナ暫定自治政府破壊・自治区軍事侵攻・人民虐殺は、米帝と完全に結託したものであり、米帝のアフガニスタン侵略戦争の中東への拡大としてあるものである。恐慌と戦争、戦争と恐慌が重なり合い、一体となって帝国主義の危機を爆発させ、その腐敗がすべての労働者階級と人民に襲いかかってくる。戦争と恐慌―革命の時代がついに始まったのである。
 われわれは、9・11反米ゲリラ戦のもつ世界史的意義について決定的に確認する必要がある。革共同は今、現代の共産主義者(革命的共産主義者)として、これを現代の共産主義者へのすさまじい糾弾であり、根底的なところからの決起の呼びかけとして真正面から受けとめ、これにこたえ、連帯して闘っていかなければならない。
 9・11とは何か。膨大な準備と支援体制のもとでの19人の戦士の絶対に生還することのない自爆決起のもつすさまじさ、これが突きつけたものの大きさである。これは帝国主義の暴虐と民族圧殺に対する13億イスラム諸国人民、ひいては被抑圧民族人民の怒りとはいかなるものかを強烈につきつけている。9・11自爆決起は米帝に、帝国主義全体に、本質的・実体的に決定的な世界史的な大打撃を与えた。
 9・11は、本質的・直接的に、米帝・イスラエルのパレスチナ解放闘争根絶を狙った反革命のエスカレーション、ペテン的中東「和平」の破産と最終的地位交渉期限切れ後の現状破壊的で越境的な攻撃への名状しがたい危機感と怒りの爆発である。01年だけをとっても9・11までに600人近いパレスチナ人民が虐殺されたのだ。戦後50年以上にわたってパレスチナ人民の土地を奪い、追放し、占領を重ね、4次にわたる戦争をしかけ、十数万人もの殺戮と450万人にもおよぶ難民を生み出す史上類例のない民族抑圧と圧殺が行われてきた。しかも9・11の直前に開催された人種差別反対世界会議において、それを公然と開き直って退席したのが米帝とイスラエルである。この言語に絶する最も過酷な抑圧こそは、13億イスラム諸国人民への新植民地主義的抑圧・圧殺攻撃の集中的表現であり、それに対する怒りはパレスチナとすべてのイスラム諸国人民にとって根底的なものだったのだ。
 9・11はまた、79年イラン革命とイスラム復興運動に対する帝国主義の側からの軍事侵略攻撃・人民虐殺、91年1・17イラク・中東侵略戦争でのイラク人民大虐殺とその継続、サウジアラビアおよびバーレーンなどの米軍基地を拠点とした米軍の駐留と中東・イスラム諸国の帝国主義的軍事制圧、石油資源の米帝的独占支配、それに基づく抑圧・圧殺などに対するイスラム諸国人民の怒りの爆発である。さらには、カスピ海とその周辺地域の石油・天然ガス資源と中央アジア諸国への米帝の帝国主義的介入、印パ紛争と米帝の南西アジア政策下のパキスタンの解体的危機、米帝など国際帝国主義の帝国主義的な対アフガニスタン政策の展開によって強制されたアフガニスタン危機の極限的現実などへの、危機感と怒りの爆発である。
 であればこそ、9・11は全世界の被抑圧民族人民と労働者階級人民を根底的に鼓舞激励する迫力を持っている。陸続とやむことのない人民の決起を生み出していく衝撃力を持っている。
 いうまでもなく、同時に9・11ゲリラ戦争は、民族自決、民族解放闘争の見地からしてもきわめて特殊的・極限的な形態、激越なる形態をとって実現されたことも事実である。しかしわれわれはこれを帝国主義の長期にわたる民族圧殺戦争への民族解放戦争の特殊的・極限的形態としてとらえ返さなければならない。
 またさらに、9・11は何よりも世界のプロレタリアート人民への、とりわけ帝国主義諸国人民への糾弾として、決起の呼びかけとしてある。3千数百人の死の重さは、帝国主義国の労働者階級こそが引き受けなければならない。何よりも共産主義者がその全存在をかけて受けとめ、引き受けなければならないものである。われわれは、イスラム諸国人民、全被抑圧民族人民に膨大な血債を負っているのだ。われわれはまさにこの血債にかけて連帯し、侵略戦争を阻止し、アメリカ帝国主義打倒、自国帝国主義打倒に立ち上がらなければならないのだ。
 10・7に開始されたアフガニスタン侵略戦争は、米帝による文字どおりの帝国主義侵略戦争だ。テロを口実にタリバン政権下の国家、アフガニスタンを抹殺する戦争だ。軽武装の小国家アフガニスタンへの巨大な軍事力の動員と投入なのだ。どんなペテン的な見せかけをとっても、それは初めから終わりまで徹底的な無差別の民族皆殺し戦争である。あらゆる兵器を動員した無差別爆撃である。さらに帝国主義の侵略戦争による全土のじゅうりんによって大量の餓死と凍死がもたらされつつあるのである。
 このアフガニスタン侵略戦争がタリバン政権の暴力的転覆の後、どのように展開するかは予断を許さない。しかし、アフガニスタン情勢は米帝がどんなにテコ入れを行っても、親米国家の成立を許すものではない。どのような親米政権づくりの策動も必ず破綻(はたん)する。そもそもソ連撤退後の、あるいは戦後の米帝の新植民地主義的アジア・中東支配の破産として、今日の情勢はあるのだ。米帝の凶暴なアフガニスタン人民虐殺は、パキスタン人民、イスラム諸国人民、ひいては全世界の被抑圧民族人民への大虐殺であり、それは民族解放闘争、ゲリラ戦争の長期にわたる巨大な反撃の爆発を引き起こすことは必定である。
 9・11に鼓舞され、10・7に根底的怒りを持つアフガニスタン人民、パキスタン人民、中東・アラブ―イスラム諸国人民は、繰り返し闘いに立ち上がり、親米政権を打倒していく。米帝および国際帝国主義は、この戦争に長期に泥沼的に引きずり込まれていく以外にない。
 そして、9・11は直接にはパレスチナ人民への米帝・イスラエルの大反革命に対する怒りの反撃に核心があり、アフガニスタン侵略戦争の発動と人民大虐殺は、すでに12月以来の事態に明らかなように、パレスチナでのイスラエルの軍事攻撃、革命と反革命の大激突を極限的に激化させていく。パレスチナ人民は決死の英雄的闘いを繰り広げており、米帝・イスラエルへの怒りが決定的に新たな情勢をつくり出すことも必至なのだ。
 しかも情勢はこれにとどまるものではない。9・11は米本土を直撃した。今後、米帝本土のゲリラ戦場化があらゆる形態で進行する。米帝国内の城内平和は史上類例を見ない形で破られていく。これは必ず欧州帝、日帝に波及する。まさにそのゆえに、帝国主義国プロレタリアートの闘いこそが決定的となるのだ。
 一方、9・11―10・7は、米帝ブッシュの世界戦略の転換的展開過程において発生したものであった。米帝の新世界戦略は、「経済安保戦略」下の二正面軍事戦略としての二つの大規模戦域戦争から、アジア情勢の不安定を口実にした対中国スターリン主義〔対北朝鮮〕の世界大戦型戦争戦略への転換である。本質的には対日争闘戦の貫徹形態であり、弾道ミサイル防衛(BMD)戦略の進行をテコに、米帝による全世界の全面的支配のために、唯一のスーパーパワーとしての圧倒的軍事力を行使する戦略なのである。アフガニスタン侵略戦争への突入は、この対中国スターリン主義戦略、BMD戦略、対日争闘戦戦略などの転換を意味するものではけっしてない。否、むしろ事態はアフガニスタン侵略戦争を契機に、全面的な世界戦争政策への一層ののめり込みとして進行する。
 米帝はついにアフガニスタン・中東侵略戦争という形態で、二度と引き返すことのできない世界侵略戦争―世界戦争の過程へと突入したのだ。

 (2) 米帝経済の大恐慌への突入は不可避となった

 世界経済の29年型大恐慌の本格的爆発は不可避となった。米帝経済はすでに超バブル経済の破綻過程をへて、恐慌過程へと突入しており、9・11―10・7はこれを一気に促進する決定打となった。
 米帝のアフガニスタン侵略戦争の長期的泥沼的な拡大の過程は同時に、米帝本土を全面的に長期にゲリラ戦場化するものとなり、米帝国内の政治的・社会的不安は極限化し、経済過程に大打撃を与えるものとなって爆発していく。
 周知のように、91年のソ連スターリン主義の歴史的破産によって、現代世界は帝国主義対帝国主義の対立を基軸として帝国主義の基本矛盾を激化させ、崩壊したスターリン主義や残存スターリン主義をも引き込んだ勢力圏再分割戦が急速に進行し、戦争と恐慌の危機が激成されつつあった。帝国主義世界経済は過剰資本・過剰生産力状態から抜け出せず、争闘戦を激化させ、長期的不況の重圧下にあった。明らかにそれは29年型世界大恐慌の危機と世界経済の分裂化・ブロック化の度合いをいよいよ深め、その矛盾の突破を経済のバブル化と帝国主義侵略戦争に求める傾向を強めていた。
 こうした中で、日帝は大破綻に陥り、帝国主義的没落の道を一気に転落していった。バブルが大崩壊し、97―98年にはついに金融恐慌が噴出し、全面的経済恐慌に半ば以上のめり込む事態となった。総力を挙げた恐慌対策でかろうじて金融システムの全面崩壊を食い止めたが、金融政策は完全に行きづまり、恐慌の再爆発は不可避だった。
 また、91―92年不況をのりきった米帝は異様な経済的浮揚過程を経て、90年代後半には株式投機を軸とする超バブル経済に落ち込んでいき、この超ど級の米帝バブルが日欧帝国主義経済、中国を始めとする世界経済を支えるという状態を現出した。
 さらに、EUの単一通貨ユーロ導入に見られるブロック化への本格的突入がある。ドイツ基軸のブロック化の動きは、米帝バブル崩壊―大恐慌過程への突入、ドル危機の爆発とからんで世界経済の決定的亀裂の拡大へと突き進んでいくことは避けられない情勢となってきた。
 00年には米帝バブル経済は大崩壊過程に突入し、それは01年に入ってますます加速した。株式市場の暴落はたびたびの金利引き下げにもかかわらず抑止できなかった。株式投機による異常な利益が資産効果を発揮し、個人消費を拡大させ、それがさらに設備投資を増大させ実体経済をも拡大させるというバブルの構造が、逆の形をとって動きだした。株式投機は崩壊し、IT関連企業を始め大企業全体が経常利益を減らし、設備投資を削減し、減産とリストラが拡大している。米主要500社の収益は3四半期連続でマイナス、年間予測もマイナス9%で、企業収益の悪化と赤字化が巨大化していた。解雇は百万人を超え、失業率も上昇し続けた。
 米への輸出の減少が欧州、日帝、アジア経済を直撃した。欧州ではドイツの4―6月GDP(国内総生産)がゼロ成長となり、ユーロ圏の鉱工業生産もマイナスとなった。欧州経済全体が減速した。アジア経済も軒並み景気が急速に鈍化し、韓国、シンガポール、台湾などで深刻化した。9・11直前には世界的な大不況が全面露呈しつつあった。
 9・11以降、FRB(連邦準備制度理事会)は3回利下げし、金利は2・0%となった。航空業を始めとして米の失業率は急上昇し、個人消費はついに9月マイナス1・8%、GDPは8年半ぶりに7―9月期マイナス0・4%となった。9・11―10・7を決定打として米帝の大恐慌突入は現実化するに至った。
 これは日欧経済、アジア経済、世界経済全体を巻き込む未曽有の大恐慌として発展する。さらには、米帝経済のバブルの継続こそが一切の前提であった中国スターリン主義やロシアへの大打撃となっていく。
 9・11の衝撃と世界大恐慌突入の恐怖のもとで開催された11月WTO(世界貿易機関)では、米日欧間の帝国主義的利害の対立が深刻化し、世界経済の分裂化・ブロック化、勢力圏化をめぐる争闘戦、世界市場の再分割戦がロシアや残存スターリン主義・中国、新植民地主義体制諸国のすべてを巻き込んで激化し非和解化していくことが鮮明となった。
 中国スターリン主義は外資のやみくもな導入と放漫財政などの結果、不良債権の重圧と膨大な過剰設備、財政危機にあえぎ、すさまじい経済的・社会的危機にある。スト、デモ、暴動が続発している。WTO加盟が確実にそれらを加速し、外資規制の全面撤廃・国内市場開放は危機を深める国有企業と農業に破滅的な打撃をもたらす。小麦、綿花農家だけで千万人超の失業者が出る。さらにチベット、新疆ウイグル自治区での民族解放闘争と、何よりも台湾問題がある。これらを大恐慌情勢が直撃するのだ。
 それは南北朝鮮の体制的危機の爆発にも直結する。アフガニスタン・中東侵略戦争と世界大恐慌の激浪(げきろう)が朝鮮人民の闘いに新たな火を付けるのは確実である。同時に中国問題の深刻さ、南北朝鮮問題の鋭さから、米日帝国主義による中国・朝鮮侵略戦争情勢がいよいよ歴史的切迫の度を強めていることについて、はっきりと押さえなければならない。また、インドネシアを始めアジア全体の激動がますます強まっていこうとしている。
 ロシアのプーチン体制はその資本主義化政策の強権的強行下で矛盾が巨大化しつつあり、帝国主義経済へのリンクは98年危機のように容赦なくロシア経済を揺さぶる。加えてユーゴスラビア侵略戦争、カスピ海石油・天然ガス資源問題、中央アジアをめぐる帝国主義の大重圧がある。帝国主義体制からはみ出していながら、その内側に組み入れられ、反動的・逆行的な資本主義化政策をとるロシアは帝国主義の世界支配の破綻点となっている。ロシアや中国スターリン主義の動きが帝国主義の侵略戦争の絶好の契機・口実とされる傾向が強まっている。帝国主義の基本矛盾の爆発は、中国、ロシアを恐るべき危機にたたき込む。それは反スターリン主義の第二革命の条件の急速な成熟をもたらすものとなるのである。

 (3) 没落する日帝―小泉路線の凶暴化と日米矛盾の激化

 米帝のアフガニスタン侵略戦争突入と29年型世界大恐慌情勢は、帝国主義間矛盾とりわけ日米間の矛盾・対立を激化・非和解化させていくものとなる。米帝ブッシュ政権の新戦略は、日帝に対して集団的自衛権行使と改憲への踏み切りと、沖縄基地の軍事的・戦略的位置づけを高めること、そして日米同盟を「米英同盟」をモデルに再構築するという形で徹底的に米帝への屈服的リンケージを求めるものである。
 米帝のこの新戦略の背景には、@対中国スターリン主義〔対北朝鮮〕の戦争のもつ巨大さを前にしての日帝の決定的動員の不可欠性、A日帝のアジア勢力圏化を絶対阻止する死活的重要性、B日帝国内市場(金融市場、商品市場)の帝国主義的再分割の全面的遂行の狙い、C日帝の軍需産業と基幹産業の米帝的制圧、闘わずして敗戦帝国主義の立場に追い込むという思惑、D日帝の戦略的ねじ伏せ、独自の軍事大国化は絶対阻止する――などの事情、事実が存在している。
 日帝は、今日の大恐慌爆発情勢のもとで、米帝の新戦略の重圧を受け、集団的自衛権、改憲、海外への侵略軍派兵体制の形成という問題を突破するために、小泉を先頭に今や超反革命的飛躍の攻撃に打って出ている。日米同盟、安保・沖縄政策における対米協力というルートに沿いながら、独自の帝国主義的軍事大国化の実現に全力を挙げようとしているのだ。小泉はことあるごとに「日本の主体的判断で」と繰り返している。しかし、これは日米矛盾の全面爆発を不可避とし、かつ日帝下の帝国主義対人民のいくつもの階級決戦的激突を不可避とするものとなる。
 日帝経済の97―98年の金融恐慌から全面恐慌へと向かっていた過程は、基軸国・米帝のバブルがまだ終局を迎えていなかったという情勢と日帝政府の空前の恐慌対策によって、かろうじて一時的に抑止されたにすぎない。しかし日帝にとってそれは、一方で国内的には国家財政の破産、国家の破産として進行し、他方で帝国主義間争闘戦での敗勢の激化として進行したのであり、必ず大爆発の局面へと進まざるをえないものであった。しかし今や、日帝政府とブルジョアジーがいかにあがこうとも恐慌の本格的爆発と未曽有の破綻の加速度的進行はおさえることができない。実際に日帝は歴史的没落過程に決定的に突入したのだ。
 これは一方では、民族主義的・国粋主義的な排外主義を進行させ、国家的危機を帝国主義間争闘戦と侵略戦争へと転化しようとする絶望的政治攻撃を激化させるものとなる。他方で、すさまじい資本攻勢と、それと一体化した改憲に向けての一大政治攻勢の展開をもたらす。それとの一大階級決戦期の到来が必至の情勢であるということを意味している。
 こうして、帝国主義の危機爆発、大恐慌突入、世界危機の世界戦争への転化の過程が始まる中で、日帝・小泉政権の反革命攻撃の全面的エスカレーションと階級対立の激化が進行している。すなわちアフガニスタン・中東侵略戦争参戦のためのテロ対策特別措置法の強行―実施攻撃と自衛隊法改悪および海上保安庁法改悪、帝国主義的アフガニスタン占領体制への参加、南西アジア・中央アジア・中東諸国制圧と東ティモール出兵を狙ったPKF凍結解除・PKO全面展開の攻撃、有事立法攻撃、司法改革など国内反動体制強化の攻撃、沖縄や三里塚に対する大攻撃。集団的自衛権行使をめぐる解釈改憲と改憲そのものの強行への攻撃の激化。そして世界大恐慌情勢下の大リストラ・失業・低賃金・権利剥奪(はくだつ)、労働組合の絶滅・解体の攻撃、社会保障制度の再編・解体など全階級的・全社会的な資本攻勢の嵐(あらし)、JRやNTTの大合理化、特殊法人改革、郵政民営化の大攻勢が吹き荒れている。さらに、教育基本法改悪など教育全般の全面的大反動攻勢や入管攻撃を始めとする全社会的階級攻勢が激化しているのである。
 この小泉反革命旋風の階級的背景にあるものは何か。
 @帝国主義の全面的・根底的危機の深化と帝国主義間争闘戦の激化、日米対立の非和解性である。それは敗戦帝国主義・日帝の歴史的脆弱性への米帝を始めとする諸帝国主義からの攻勢であり、歴史的没落の危機、存立の危機に立った日帝の体制内から激しく噴き上がる帝国主義的軍事大国化への要求である。
 Aここから生じる帝国主義的ナショナリズム、愛国心、反ロ・反中・反朝、反米(反西欧)の排外主義が全面的に台頭していることがある。
 Bこれらの諸条件のもとで、米帝ブッシュ政権の側から日米同盟政策の展開をテコとして、対米協調の度外れた強調による集団的自衛権の行使、改憲といった戦後政治体制の右からの変革の論理が、問答無用に当然のように押し出され横行している。それがあたかも現状を打破する正しい道のように、一時的にも「国民的」錯覚をつくり出してきたのだ。
 Cこれは戦後体制を前提とした帝国主義のもとでの平和を願望する旧社会党的平和主義への反革命的攻撃の歴史的激化と急進展をもたらし、労働者人民の戦線に恐るべき危機をつくり出している。社民党の方針の今日的脆弱性(村山内閣方針の修正)や日本共産党の安保・自衛隊の肯定という大転換・大転向、民主党の「第二の帝国主義内閣」願望への際限のないのめり込み。これら諸党は9・11に絶対反対であり、10・7には賛成と屈服(的賛成)なのだ。
 Dそれは労働運動的には、連合の変質の急速な進行、第四次労使共同宣言に見られるJR総連のファシスト的労働運動の恐るべき反革命性、日本共産党の転向による全労連の反革命的動向の全面開花として現れている。こうしたことがらが小泉反革命の階級的背景にあるのだ。
 こうした事態をより主体的に革共同、革命的左翼の立場に引きつけて言えば、帝国主義と対決する反戦闘争・政治闘争と階級的労働(組合)運動の組織化の闘いが、5月テーゼ以降の苦闘の中で一定の前進をとげつつも、決定的には不十分なレベルにあるということである。このことを主体的に痛覚をもって確認していくことである。
 確かに@〜Dのような情勢下では、こうした5月テーゼの推進の闘いは恐るべき困難が伴う。というのは、この困難こそは反スターリン主義・革命的共産主義とその運動づくりの歴史的困難そのものであって、その打開自体が決して安易な作業や闘いではないからだ。しかし、何と言っても革共同こそが、激しい革命的・戦闘的意欲をもって、この困難を打破し、来るべき革命的高揚の時代を引き寄せ、かつ小泉反革命の嵐のような大攻撃との対決の先頭に立って闘っていかなければならないのだ。

 (4) 革命的情勢の急速な接近とレーニンの「三つの義務」

 情勢は帝国主義的危機、世界大恐慌的危機の帝国主義戦争への転化が世界史的に始まり、日帝も帝国主義間争闘戦における敗勢的危機の中で、ついに対外侵略戦争―恒常的出兵体制へとのめり込んでいく過程に突入した。それは同時に、階級情勢としてはレーニンのいわゆる革命的情勢の急接近、あるいは革命的情勢への端緒的突入としてある。したがって、革命的情勢に対応する「三つの義務」、とりわけ革命的大衆行動の組織化を徹底的に強靭(きょうじん)な精神をもって実践し抜くことこそが、今日最も求められているのだ。これこそが革命的情勢を革命に向かって成熟させるための党的・今日的任務なのである。
 では、その闘いの方向は何か。
 @まず何よりも革命的な反戦闘争の新たな一大高揚を実現するために闘うことである。そしてそのためには9・11として突きつけられた13億イスラム諸国人民からの糾弾・激励、また帝国主義の侵略と闘う朝鮮・中国・アジアなどすべての諸国人民・被抑圧諸民族人民の解放闘争からの糾弾・激励を真っ向から受けとめ、その闘いとの階級的連帯を血債をかけて断固かちとるために闘うことである。そして被抑圧諸民族に対する虐殺戦争への怒りを爆発させていくことである。日米矛盾の一切の犠牲が沖縄人民の上に転嫁されていくことへの根底的怒りをたたきつけていくことである。
 そして、(a)小泉反革命の道が帝国主義のための帝国主義侵略戦争と帝国主義的世界戦争の道であること、(b)自由主義とか市場経済の冷戦的勝利とか、民主主義と人権の価値観の意義とか、あらゆる言葉・イデオロギーで美化され合理化されているが、帝国主義とは断じてそのようなものではなく、実際には没落期の資本主義であり、その矛盾を爆発させて戦争・侵略戦争に突入することによってしか存続できないとんでもない反人民的な存在であること、(c)したがって、帝国主義と対決する反戦闘争を強力に推進すること、これと一体となった階級的労働運動のたゆまぬ前進と闘いを戦取していくことこそ、労働者階級人民の唯一の自己解放の道であることをうまずたゆまず暴露、宣伝し、それを体現する革命的大衆行動をあらゆる方法・水路からつくり出していくことである。つまり、レーニンの言う帝国主義戦争下の革命的情勢における「三つの義務」―「革命的情勢が存在することを大衆の前に明らかにし、その広さと深さを説明し、プロレタリアートの革命的自覚と革命的決意を呼び覚まし、プロレタリアートを助けて革命的行動に移らせ、この方向で活動するために革命的情勢に応じた組織をつくり出す」という闘いの革命的精神を、今日的に最大限継承し発展させ、物質化していくことである。
 A帝国主義の大反革命に屈服し続ける既成指導部、連合的・全労連的既成労働運動指導部と闘い、階級的労働運動の再生をかちとる闘いをさらに一段と強化することである。労働運動のあらゆる水路からの戦闘化と階級的前進のために闘うこと、運動的・組合的基盤の形成、組合建設と労働者党建設のために闘うことである。この推進はそれ自体が革命的大衆行動の具体化そのものであり、反戦闘争への階級的決起の主体的基盤を形成するものとしてある。5月テーゼ下の闘いの成果を踏まえ、一層の飛躍を戦取するために全力で闘うということだ。
 B革命的議会主義のための闘いを、@Aと正しく結合し、粘り強く、力強くかつ正しく闘い抜くことだ。
 C学生戦線の闘いは、労働者党と労働者階級がその闘いを勝利させていく上で決定的な意義をもっている。今や反スターリン主義・革命的共産主義運動、労働者階級解放闘争において、学生戦線の革命的建設・強化は歴史的急務なのである。
 D入管闘争、部落解放闘争などを始めとする諸戦線の闘いが今日重大な意義をもってきている。「闘うアジア人民との連帯」「闘うイスラム諸国人民との連帯」「全世界の被抑圧諸民族人民と労働者階級の団結」「社会的差別と闘う全人民との連帯」を掲げて断固として進むということだ。
 今日、日帝・小泉の反革命旋風は依然として吹きすさんでいる。しかし、これは必ず矛盾にぶつかり、衰滅の危機に陥る。帝国主義の危機の帝国主義戦争への転化は、一時的には反革命の嵐として吹き荒れるであろうが、それは根底的には危機の極限的激化なのだ。海外への軍事力の動員・投入はそれが「国威の発揚」としていかに美化されても、実際には人民のためでなく帝国主義のための侵略戦争でしかない。被抑圧民族人民を虐殺し、日帝下の労働者人民を動員し、帝国主義のために生命を捨てさせ、死を強制するものでしかない。こうした侵略戦争は必ず帝国主義間の矛盾と対立を激化させ、その全面的爆発として世界戦争(第3次世界大戦)へと発展し全人民の大量殺戮となっていく。国内の資本攻勢=階級戦争の大反動と生活破壊の激化となっていく。戦争過程への突入は本質的に革命的情勢への突入となる。帝国主義が帝国主義的階級社会である限り必ずそうなるしかない。
 これは別言すれば、日帝・小泉路線が進めば進むほど、必ず日帝と労働者階級人民の矛盾・対立は非和解性を強め、労働者階級の怒りの爆発と革命的大衆行動への決起の条件を増大させていくということである。したがって、労働運動と学生運動の革命的爆発の力で日帝・小泉政権打倒をかちとるために、ただちに全力をあげて決起するということだ。
 本アピールで訴えたい重要な点はまさにこれである。帝国主義の危機の帝国主義戦争への転化のプロセスがさしあたりどんな推移を見せようとも、帝国主義である限り必ずその矛盾は爆発し、労働者人民の革命的決起への諸条件は圧倒的に成熟するのである。革共同は、当面する困難がいかに大きなものでも、必要な自己変革を断固かちとり、労働者階級の党の建設を基軸に、「三つの義務」とりわけ大衆行動の革命的組織化に向かって原則的にあくことなく闘いぬく。そして、こうした闘いの烈火の中で、必ず革共同は革命的高揚の先頭に立ち、革命的激動を革命へと結実させる闘いの勝利をかちとることができる。
 今、革共同はまさにこうした時代観、革命観で自己を武装して闘うのだ。現代の世界と日本の姿の中に反帝・反スターリン主義世界革命―プロレタリア革命の現実性をつかみとる革命的な力を身につけて、自らの存在の唯一的重要性を確信し、結党以来の成果を生かして発展させることの中に勝利の現実性があることを確信し、前進しようではないか。

 第V章 革命的反戦闘争と階級的労働運動を創造・発展させよう(02年決戦の方針)

 (1) 革命的反戦闘争を戦闘的・大衆的に推進しよう

 闘うイスラム諸国人民と連帯し、米日帝のアフガニスタン・中東侵略戦争を内乱に転化せよ

 2002年決戦方針の第一の課題は、米帝主導によるタリバン国家転覆と民族皆殺しの侵略戦争が「タリバン後のアフガニスタン復興」「暫定政権づくり」を掲げて新局面に入り、また同時に米帝と結託したイスラエルによるパレスチナ人民大虐殺がエスカレートしている中で、闘うイスラム諸国人民と連帯し、米日帝国主義のアフガニスタン・中東侵略戦争を内乱に転化せよ――この闘いをいよいよ必死に推進し、より大きく爆発させていくことである。
 何よりもまず、タリバン政権打倒・イスラム武装勢力虐殺を直接に狙った米軍の最新鋭ハイテク兵器によるアフガニスタン人民への無差別虐殺、都市・農村・モスク・民家・病院・生活施設などを廃虚と化す空爆、特殊部隊投入、一切の破壊攻撃を断じて許してはならない。
 しかも、それが「テロ弾劾・根絶」の大合唱によって遂行されていることをとうてい許すことができない。米・日帝国主義者どもはテロリズム・テロリストについての何の定義もなく、イスラム武装勢力の虐殺を始めとして被抑圧民族に対する無制限の民族抹殺戦争をくりひろげているのだ。
 米英仏独伊日など帝国主義主導の多国籍軍と国連によるアフガニスタン侵略と軍事占領に絶対に反対して闘おう。多国籍軍の支配は、タリバン国家として一定の統一性をもって成立していたアフガニスタンを暴力的に転覆するものであり、国家的分裂・社会的混乱をつくりだし、そういう形をとってアフガニスタン人民の民族自決そのものを否定し去る帝国主義の歴史的暴挙である。それはまた、アフガニスタンを帝国主義による中東・カスピ海・中央アジア諸国にまたがる石油・天然ガス略奪合戦のための拠点と化そうとする帝国主義的強盗的な新たな植民地主義なのだ。
 闘うアフガニスタン人民を支援し、さらに激化・継続する侵略戦争を絶対阻止するために総決起しよう。またイラク、イエメン、スーダン、あるいはフィリピン、北朝鮮などに侵略戦争を拡大することに対して真っ向から革命的反戦闘争をたたきつけよう。
 闘うイスラム諸国人民との階級的連帯を強めて闘うと言う時、歴史的・今日的には、パレスチナ解放闘争への連帯闘争が基軸的なものである。われわれ日本の労働者人民は、帝国主義のイスラム諸国人民への民族抑圧・圧殺の攻撃が新植民地主義体制の支配の中でも最も悪辣(あくらつ)で残酷な内容と形態をもっていることを明確にさせなければならない。この現実に対して、帝国主義国人民は傾向的に無関心となり、それを許してきたことについて痛烈な自己批判をしなければならない。とりわけ、第1次世界大戦以来のパレスチナ問題が帝国主義と民族・植民地問題のきわめて普遍的かつ最も歴史的に根深い矛盾点であることについて、あまりにも自覚が弱い傾向をもっていることを階級的に自己批判し、断固としてのりこえ、今こそパレスチナ解放闘争との連帯の闘いに決起しなければならない。
 この視点に立って、われわれは、9・11としてすでに開始されている国際的内乱を主体的に受けとめ、新たに掲げたスローガン―「闘うイスラム諸国人民と連帯し、帝国主義のアフガニスタン・中東侵略戦争を国際的内乱に転化せよ」のスローガンをもって闘おうではないか。
 さらに、パレスチナ問題に関しては次のより一層具体的なスローガンを掲げて闘おう。
☆米帝と結託したイスラエルによるパレスチナ暫定自治政府転覆・ガザおよびヨルダン川西岸軍事侵攻阻止! 無差別虐殺阻止! パレスチナ人民の民族自決の要求と闘い断固支持! シオニスト国家イスラエル解体=パレスチナ国家建設支持!
☆450万パレスチナ難民の帰還権を実現しよう!
☆イスラエル内および全世界でシオニズムと闘うユダヤ人民と連帯し、米帝とその手先=シオニスト打倒をともにかちとろう!
☆イスラエルの入植地建設=パレスチナ人強制追放粉砕! 一切の入植地解体! イスラエルのあらゆる人種差別、虐殺・不当逮捕・拷問を許すな!
☆米帝によるパレスチナ圧殺のためのペテン的中東「和平」策動粉砕! 米軍はサウジアラビア、バーレーンなど湾岸諸国から撤退せよ!
☆帝国主義の中東石油支配・中東支配を粉砕せよ!
☆米帝に屈服するアラブ諸国反動支配階級を打倒せよ!
☆パレスチナ・中東を始めとする闘うイスラム諸国人民と連帯し、日帝の中東石油強奪、中東侵略戦争参戦を阻止せよ!

 日帝の戦争国家化阻止・小泉政権打倒へ進撃せよ

 第二の課題は、日帝のアフガニスタン・中東侵略戦争参戦を阻止する闘いと小泉の戦争国家化=改憲攻撃を粉砕する闘いを一体的に闘うことである。
 第一の最も基軸的な環は、小泉政権による日帝の戦争国家化阻止=改憲粉砕の闘いを本格的に展開していくことだ。
 日帝・小泉政権がテロ対策法=アフガニスタン侵略参戦法、改悪自衛隊法、改悪海上保安庁法を成立させ、さらにPKO法改悪を強行したことは、集団的自衛権行使に解釈改憲=小泉式「常識」論をもって踏み切り、そのことで自衛隊を文字どおりの帝国主義軍隊とし、帝国主義的アフガニスタン占領体制ひいては帝国主義的南西アジア・中央アジア・中東諸国制圧体制に参加することに踏み切ったものである。日帝は「周辺事態対応」に加えて「テロ対策」すなわち対被抑圧民族の圧殺体制を帝国主義的な国家原理=軍事の論理として新たに据えつけたということなのだ。これこそ、帝国主義的勢力圏分割戦参入、被抑圧諸国家侵略の論理なのだ。日帝は、一気に第2次世界大戦の戦勝帝国主義と肩を並べる帝国主義国家=戦争国家へと転換した。それは日帝の側からの日米同盟強化(日米安保強化=沖縄米軍基地増強)の論理と形態をとりつつも、戦後世界史を塗り替える大転換である。それは日帝がついに自前の中国・朝鮮侵略戦争遂行の論理をもったことを意味する。日帝が対米対抗要因として第3次世界大戦の放火者となる道が敷かれたのだ。一切の戦争国家化攻撃に対して、今こそ〈戦争国家化阻止=改憲粉砕・日帝打倒〉の闘いを全面的にたたきつけていこう。
 第二の環は、日帝・自衛隊のアフガニスタン出兵阻止闘争を戦略的・路線的に強化することだ。自衛隊包囲・解体・獲得の反軍闘争を、党的取り組みを抜本的に変革して再強化しよう。自国軍隊が他民族人民を虐殺し制圧する軍事行動に出ていることを実力で粉砕する反軍闘争をぬきに、どのような反戦闘争もありえない。日帝・自衛隊が恒常的な戦時出兵に突入した今こそ、全党・全人民の共同の闘いとして反戦・反軍闘争を闘いとっていくことである。この闘いは帝国主義軍隊の中から反乱を起こし、軍隊をその内部から解体し労働者階級の側に階級移行させる闘いであり、帝国主義打倒の内乱・武装蜂起を準備する闘いである。
 第三の環は、有事立法阻止=改憲粉砕と教育基本法改悪阻止=改憲粉砕の闘いの大衆的高揚をつくりあげることである。憲法改悪に直結する2大攻撃を全面的に暴露し、今一方での天皇制攻撃の新たな激化、靖国神社参拝攻撃、「日の丸・君が代」強要攻撃を真っ向から弾劾して、あらゆる改憲攻撃に対する大衆的な危機感を引き出して闘うことである。、100万、200万、数百万の怒りの総決起をつくり出して闘わなければならない。全人民的な大署名運動を職場、地域、学園で急速かつ恒常的に展開し、その力で国会を包囲する巨大な改憲粉砕闘争をくりひろげていこう。
 第四の最も基盤的な環は、革命的反戦闘争を闘う労働運動・労働組合運動を全面的に推進することである。現下の反戦闘争のある意味で最大の対決テーマは、連合あるいは日共指導下の全労連の「テロ弾劾・根絶」論という祖国防衛主義・排外主義イデオロギーへの転落を打ち破って労働組合の大衆的決起をつくれるかどうかである。学生運動が戦略的な情勢打開力として大いに闘いぬくとともに、何よりも総評型労働運動の破産をのりこえる労働者階級の力強い反戦闘争への総決起が革命的反戦闘争の最大の牽引(けんいん)力なのである。

 沖縄、三里塚、北富士を先頭に反戦・反基地・反核闘争を

 第三の課題は、日米帝国主義の沖縄政策の全重圧と必死で闘う沖縄人民の苦しみと怒りを全身で受けとめ、日帝の差別的沖縄政策に屈服することを階級的に拒否して、今こそ「米軍基地撤去=沖縄奪還、安保粉砕・日帝打倒」の闘いを全力で展開することである。
 まず、9・11―10・7情勢の中で昨年末から一気に急迫している名護新基地建設粉砕および那覇軍港浦添移設攻撃粉砕の2大決戦になんとしても勝ちぬくことである。米帝は、ブッシュ政権の新軍事戦略の最重要の要として沖縄米軍基地強化=SACO(沖縄に関する日米特別行動委員会)報告貫徹に全力を集中してきている。それは米帝の側からの日米安保強化政策であり、沖縄を72年5・15以前的な米軍占領下に置こうとするものなのだ。
 そして、「復帰」30周年にあたる今年の5・15闘争を沖縄闘争再爆発の転機としてかちとることである。爆音被害、米兵犯罪、観光客激減、失業者増大がもたらされている沖縄の現実をもうこれ以上がまんすることはできない。米軍基地撤去なくして沖縄人民の生活はありえないのだ。
 また、本年は、反戦地主・一坪反戦地主3千人の土地に対する改悪米軍用地特措法下の軍用地強制使用攻撃との決戦の年である。有事立法阻止と一体の闘いとして、特措法粉砕・軍用地奪還のために沖縄―本土を貫いて決起しよう。
 ペテン的な72年沖縄返還政策が、あらゆる面で破産を露呈している中で、これに屈服してきた社・共などの既成指導部の歴史的破産も鮮明となった。より決定的には、日帝の72年沖縄返還政策の反革命支柱・沖縄カクマルが分裂と組織的危機を激化させていることだ。「復帰」30周年を迎える沖縄の主客の情勢は、革共同の沖縄奪還綱領の正しさと、その勝利性を立証している。
 この中で、2月名護市長選、4月沖縄市長選、9月統一地方選、11月県知事選を既成野党の屈服と衰退をのりこえて戦闘的に闘いぬくことだ。
 何よりも、全駐労、電通、自治労を軸に、連合指導部を打倒して、沖縄労働運動の階級的再生をかちとるために闘おう。連合指導部は、「テロ弾劾・根絶」キャンペーンに屈服するとともに、資本と一体化して「沖縄経済危機突破」を叫んで、労働組合運動を抑圧する完全な体制翼賛の道を突っ走っている。今こそ、安保・沖縄闘争を闘い、階級的原則を貫く労働組合の復権を推し進めよう。
 すべてを貫いて、「米軍基地撤去=沖縄奪還、安保粉砕・日帝打倒」の路線を掲げる革共同沖縄県委員会の強化をかちとろう。
 第四の課題は、三里塚暫定滑走路開港阻止の決戦を強力に爆発させることである。
 まず何よりも、わが革共同は、4・18暫定滑走路開港阻止闘争を成田空港廃港への第一歩の闘いにすることを厳粛に宣言する。暫定滑走路の開港は、敷地内農民・地権者をたたき出すことだけを目的としたものである。そのためにジェット機を農家の頭上すれすれに飛ばし、営農を破壊しようとしている。
 そもそも暫定滑走路は、成田空港の大破産の象徴である。2180bの滑走路は国際空港としては使い物にならない。にもかかわらず開港するのは、航空機を飛ばすことで、3300b以上の滑走路にするためだ。したがって、暫定を暫定にとどめることが、国際空港としての欠陥を白日のもとにさらすことであり、廃港への第一歩になるのである。わが革共同は三里塚反対同盟との血盟にかけて反人民的軍事空港を必ず廃港に追い込むまで徹底的に闘う。
 さらにわれわれは、革命的反戦闘争の最大の柱の一つとして、闘うイスラム諸国人民、闘うアジア人民との連帯をかけて、侵略戦争出撃基地=成田軍事空港を廃港にせよ、の闘いを強力に推進していく。3・31現地闘争―4・14三里塚全国闘争に総結集しよう。
 三里塚は動労千葉と反対同盟を軸とする労農連帯の結晶であり、学生運動の発展の母体であり、広範な全人民共闘の拠点であり、革命的武装闘争の根拠地である。4・18暫定滑走路開港粉砕決戦を新たな出発点としようではないか。
 三里塚と並ぶ闘いの砦である北富士闘争を一層強化しよう。警察・自衛隊による北富士演習場の厳戒・防衛体制の強化を弾劾し、米軍と自衛隊の演習の激化を許さず闘おう。梨ケ原の入会権を掲げて、北富士と東富士の演習場の一体的使用を阻止し、県境越え実弾演習を阻んでいる北富士忍草農民の素晴らしい闘いを全力で支援しよう。第二組合の育成や桧丸尾(ひのきまるび)入会林強奪の攻撃を許さず、忍草母の会と固く連帯し、北富士演習場撤去、梨ケ原入会地奪還までともに闘いぬこう。
 関西新空港は、空港島の地盤沈下が止まらず、関空会社の経営破綻は二進も三進も行かないところまできており、しかも関連事業を野放図にやってきた地元泉佐野市が財政危機に落ち込んでいる。関空の軍事使用阻止、2期工事粉砕・空港廃港へ攻め上るときだ。国賀祥司市議の5期目をかけた5月泉佐野市議選を、泉州の住民・労働者と固く団結し、日帝・小泉の戦争国家化攻撃粉砕・関空軍事使用阻止の決戦として闘い、必ず勝利しよう。
 日本原農民の命がけの権利行使の闘いとがっちりと連帯し、基地撤去・演習場奪還を今こそ強めて闘おう。日本版海兵隊とも言うべき第13旅団と第2混成団に対して「侵略の銃をとるな」と直接に出兵拒否を呼びかけ、軍隊解体を促進する反軍闘争を展開しよう。
 佐世保闘争は、米日帝のアフガニスタン・中東侵略戦争のエスカレーションの中で決定的な反基地闘争・侵略出撃阻止闘争となった。昨年の全学連、地元地区労、全国の労働者が結集した闘いの戦闘的爆発を引き継ぎ、イージス護衛艦「こんごう」出兵絶対阻止へさらに闘いを強めていこう。
 さらに首都圏において、横須賀闘争を先頭に自衛隊出兵阻止・反基地闘争の歴史的飛躍をかちとろう。
 第五の課題は、8月広島・長崎反戦闘争の一層の前進へ突き進むことだ。原水禁運動の崩壊を突き破って、アジア人民と連帯する革命的反戦闘争の砦としてさらに発展させよう。広島の闘いを教育労働運動の広大な統一戦線の要として支え、ともに新たな前進をかちとっていこう。
 六ケ所村住民を先頭とする使用済み核燃料の再処理工場建設阻止の闘い、福井県で22万の反対署名を集めたもんじゅ(核兵器用高純度プルトニウム製造施設)の廃炉を実現する闘いをともに推進し、日帝の独自核武装阻止の反核燃・反原発闘争をさらに強めていこう。

 (2) 連合・全労連指導部を打倒し階級的労働運動を再生させよう

 恐慌・大失業と戦争の時代に帝国主義を打倒する労働運動を構築しよう

 第3次世界大戦への突入情勢は、労働者階級にいかに生きかつ闘うかを根源的に問うている。労働者階級は、帝国主義戦争と「市場原理」をうたい文句とする資本主義の賃金奴隷制強化に対して、まさに生きるために、階級的団結を打ち固め、帝国主義の先兵である労働代官・連合指導部、全労連中央、カクマルJR総連などをたたきのめし、今こそ、帝国主義を打倒する労働運動を階級闘争の大地にうちたてなければならない。
 @倒産・首切り、リストラ攻撃、それを促進する「解雇ルールの法制化」に対して階級的原則を断固として貫いて闘おう。A出向から転籍への切り換え、会社分割・合併による転籍・首切り、賃金制度改悪によって大幅賃下げを行うなど一切の賃下げ攻撃の全産業への拡大を絶対に許すな。B戦後社会保障制度の全面的解体、とりわけ介護保険制度の導入、医療制度改悪、年金改悪と企業年金や健康保険組合の解散など生存までおびやかす攻撃に真っ向から対決しよう。C労働法制改悪と国家暴力による団結権解体=労働組合破壊(国労大会での機動隊導入を見よ)、一切の権利を剥奪する戦時型暗黒支配の強化を許すな。「司法改革」とそのもとでの破防法改悪、テロ対策治安弾圧7法、国際的組織犯罪条約批准とその実体としての組対法改悪、刑訴法改悪、労組への刑事弾圧の拡大などを粉砕するために断固として闘おう。
 さらに明確にさせなければならないことは、「テロ弾劾・根絶」を認めることは、帝国主義の他民族抑圧と民族自決の圧殺を容認することであり、「企業・国家のため」という企業防衛と国益主義への動員を許し、自らにしかけられた戦争動員も大失業攻撃も受け入れることになるということである。帝国主義と対決することはイコール、連合や全労連やJR総連の帝国主義的労働運動、スターリン主義労働運動、ファシスト労働運動を粉砕するということである。労働者階級は、「テロ弾劾・根絶」を絶対にのりこえ、腐敗した既成労働運動指導部を打倒し、被抑圧民族皆殺し戦争に突進する帝国主義を打ち倒そう。
 この先頭に立つ全国労組交流センターの強化・拡大をともにかちとろう。

 国鉄決戦の歴史的発展を切り開け

 国鉄決戦は、国労の2月冒頭中央委員会=臨時大会をめぐり最大の決戦に突入している。新井や今井などチャレンジ一派の脱退=分裂行動、国労本部の反動どものゼロ解決受諾と闘争団統制処分を断じて許してはならない。
 その不正義性と根底的破綻性があばかれた4党合意にしがみつく国労本部や反動どもを断固として追放・打倒することだ。4党合意はその不正義ゆえに、国労に根源的にやどる闘う魂とは絶対に相入れない。強固な確信をもって、4党合意破棄、1047人の解雇撤回・原地原職奪還を貫き、国労の再生のために闘おう。「4党合意は不当労働行為」と申し立てて闘う労働委員会闘争の不屈の発展をかちとろう。
 同時に、JR東のニューフロンティア21によるメンテナンス合理化・外注化―シニア制度を粉砕する闘いを全職場からの総決起として展開しよう。それは、日経連路線の最先頭を突っ走る第2の分割・民営化攻撃である。この攻防は全労働者の生き死にのかかった闘いだ。攻防の決着はついていない。闘いはこれからである。
 カクマル松崎一派=JR東労組による第4次労使共同宣言は、ニューフロンティア21に率先協力するものだ。今こそ、JR資本の最悪の先兵=JR総連を解体せよ。
 そして最も根幹をなす闘いは、国労内に強大な党を建設する闘いである。革共同が引き受けるべき歴史的使命は実に大きい。われわれは、党建設の死活をかけて、国労の防衛・獲得へさらなる前進と飛躍をかちとらなければならない。
 昨年120時間ストライキを貫徹した動労千葉は、日本労働運動を牽引するかけがえのない星として燦然(さんぜん)と輝いている。田中康宏新委員長体制のもとで、1047人闘争、シニア制度―メンテ合理化・外注化との闘い、JR総連解体・組織拡大、そして3組合共闘と新潮流運動の発展へ、さらに飛躍をかちとろうとしている。今こそ、全国にはばたく動労千葉を守りぬこう。

 02春闘の爆発を闘う労働者の団結した力でかちとろう

 恐慌・大失業と戦争という世界史的大転換のもとで迎える02春闘は、春闘が死滅するか復活するかのぎりぎりの地点にある。帝国主義間争闘戦での敗勢を巻き返すための国際競争力強化と直結したすさまじい資本攻勢の嵐にもかかわらず、いやそれゆえに連合は、昨年10月18日連合・日経連会談において、「『雇用に関する社会合意』推進宣言」を結び、「労働側は、生産性の向上やコスト削減など経営基盤の強化に協力するとともに、賃上げについては柔軟に対応する」と、春闘解体・賃上げ放棄を自ら宣言した。これと一体となって電機連合の「解雇ルールの法制化」が打ち出され、「ワークシェアリング」の名で雇用も賃金も解体する大裏切りが音を立てて進行している。特にNTT労組は、国鉄分割・民営化を上回る恐るべきリストラ攻撃を全面的に受け入れている。賃上げ放棄、賃下げ容認は、現に襲いかかる首切り・リストラ攻撃とも闘わず、企業防衛主義から国益主義に行き着くのである。この先鞭(せんべん)をつけたものこそ、松崎らカクマルJR総連・東労組の第4次労使共同宣言である。
 02春闘は、帝国主義の侵略戦争と階級闘争の新しい段階への突入のもとでの春闘であり、資本攻勢と対決するとともに、帝国主義的労働運動およびファシスト労働運動による春闘放棄・解体を粉砕する一大階級決戦である。11月労働者集会をうちぬいた労働運動の新潮流による春闘再生・再構築の闘いを確固として実現することが、6千万労働者階級の要求と怒りにこたえる唯一の道だ。全世界の労働者と国際主義的に団結し、いざ02春闘大行動へ総進撃しよう。

 全産別で決戦的激突を拡大しよう

全逓
 全逓の闘いは、郵政民営化阻止を掲げ日帝・小泉反革命打倒の基軸に位置する闘いである。全逓115臨中(昨年10月6日)は郵便新生ビジョン―集配の合理化・リストラ計画を全面的に丸のみし、郵政民営化攻撃を自ら推進することを宣言した。これに対して、現場からの猛然たる怒りを爆発させて闘おう。連合全逓中央は、本質的に破綻している。中央本部を引きずり降ろし、16万組合員の共同闘争として全逓改革運動をさらに強力に推進していく時だ。
教労
 教育労働者はいよいよ教育基本法改悪・改憲攻撃粉砕の最先頭に立って闘おう。人事考課制度、新たな主任制度導入(東京都から開始された)、「指導力不足教員」排除制度、そしてその最も鋭い攻撃としての「日の丸・君が代」強要など日教組運動解体の総攻撃を真っ向から粉砕して闘おう。昨年の処分攻撃をはね返して闘われた「日の丸・君が代」闘争、「つくる会」教科書採択阻止の闘いの全国的爆発の地平をしっかりと引き継ぎ、今、「教え子を再び戦場に送るな」のスローガンがよみがえりつつあることをさらに大きく促進していこう。広島県教組・高教組の闘いに学び、その呼びかけにこたえ、日教組運動の戦闘的再生をかちとろう。
自治労、都労連
 自治労の不正経理・横領問題は、自治労幹部の腐敗につけいった大がかりな自治労破壊、労働組合解体の攻撃である。公務員制度改革攻撃を狙う小泉構造改革の本質をむきだしにした攻撃である。真っ向から対決し、同時に既成連合指導部を弾劾し、闘う自治労の再生をかちとるために団結を打ち固めて闘おう。
 都労連攻防がいよいよ決戦性を強めている中で、石原都政打倒と結びつけて、都労連運動の階級的前進のために総力で闘おう。
特殊法人
 日帝・小泉による構造改革の「戦場の先端」(中曽根)と位置づけられている特殊法人改革=廃止・民営化攻撃に真っ向から全面反対して闘おう。特殊法人で働く労働者、とりわけ約5万人の組合員および関連法人の労働者・家族100万人が国鉄分割・民営化型の攻撃を受け、無慈悲な首切り、賃下げ、権利剥奪、労組破壊の直撃にさらされていることに対して怒りを燃やして決起しよう。公団住宅居住者や日本育英会の奨学金受給者などに切り捨て攻撃が襲いかかり、労働者人民総体への大増税となってくることに断固として反対して闘おう。
電通
 NTTが、14万人中約10万人を丸ごと地域子会社に転籍・出向させ、さらに51歳以上を退職(雇用契約を切る)、再雇用する過程で30%の大幅賃下げをするという攻撃はまさに歴史的に突出した大攻撃である。それは単なる賃下げではない。首切りか大幅賃下げかを迫る恐るべき暴力的な攻撃なのである。このNTT型が全産業に吹き荒れようとしている。断じて許さず、真っ向から粉砕する闘いを組織していこう。
医療・福祉
 日帝の小泉構造改革のもとで戦後医療制度および社会福祉制度解体の攻撃が激化していることに対して、医療労働者は労働者階級の生存権の要求を高く掲げて、すべての高齢者・「障害者」・労働者・家族の先頭に立って闘おう。医療労働運動・労働者に対する容赦ない首切り・賃下げ・不安定雇用化・強労働・賃金体系改悪と闘おう。戦時医療体制づくりとそこへの医療労働者の戦争動員に真っ向から対決して闘おう。
鉄鋼、電機、自動車、金属、マスコミ・出版、民間中小、合同労組
 金属産別における港合同と全金本山を防衛する闘いは、連合中央打倒と中小未組織労働者の組織化の闘いを結合する重大な環である。「闘う全金を復権しよう」の闘いを強力に推し進めよう。電機大手のリストラ攻撃に断固反対の闘いを貫き、鈴木・電機連合中央を打倒するために力強く組織化の闘いを展開しよう。02春闘の連合の統一ベア要求放棄を断じて許さず、鉄鋼、自動車などで不屈の闘いを推進しよう。民間中小、未組織の組織化、合同労組づくりに全国で挑戦し、3組合を軸とする新潮流運動をさらに発展させよう。三一書房労組の不退転の闘いを支援し、ともに責任をもって闘おう。
阪神被災地の闘い
 阪神被災失業者の闘いは、警察権力の度重なるデッチあげ弾圧と対峙し、実に創造的に闘われている。それは失業反対、公的就労要求の闘いに発展している。地域合同労組をつくり出し、地域労働運動の拠点となっている。労働安全衛生闘争と結びついた労働者企業組合をもつくり出している。全国の膨大な失業労働者を激励し、闘いの指針を与える地平を切り開いている。被災地の闘いを支援し、闘おう。
女性労働者
 教育現場、医療現場、保育現場、給食現場などあらゆる産別・職場、地域で、今、女性労働者がねばり強く闘いぬいている。「仕事と家庭の両立」というかけ声をもって女性労働者に犠牲が集中していることへ、怒りが大きく噴き出しているのだ。労組交流センター女性部を強化・拡大する闘いの先頭に立ち、労組女性部運動をつくり出していこう。

 (3) 全国学生戦線の革命的統一へ

 学生戦線は、第一に、昨年、反戦闘争を基軸にあらゆる課題において革命的大衆行動の最先頭で闘いぬいた。教科書闘争から8・13(−15)小泉の靖国神社参拝実力阻止闘争にのぼりつめた地平を基礎に、9・11で問われた主体的飛躍をやりぬき、帝国主義のアフガニスタン侵略戦争、日帝・自衛隊の戦時派兵と真正面から対決して闘った。闘うイスラム諸国人民との連帯を命がけで貫く決意で、帝国主義打倒の反戦闘争に総決起した。とりわけ端緒とはいえ、佐世保現地での戦闘的実力闘争の展開は、21世紀冒頭の学生運動の質的転換点を刻印するものとなった。
 同時に、広島大の派兵阻止の政治ストライキの実現を頂点に、反スターリン主義・革命的共産主義運動が全国のキャンパスの主流派となっていく闘いの前進を切り開いた。全政治潮流が基本的に放棄して久しい、クラス討論で大衆的な論争を必死でやりぬいて反戦決議を上げていくという自治会運動の原点的闘いを基軸に、全国の大学で大衆決起をつくり出す闘いを展開した。
 さらに、学生戦線のこうした闘いは、労働戦線での階級的労働運動を推進する闘いと一体となって、日本階級闘争の反革命的制動を粉砕し、労働者階級人民の総決起を実現するための闘いである。
 学生戦線は02年、反スターリン主義・革命的共産主義運動を真っ向から体現して、革命的反戦闘争爆発の最先頭に立とう。日帝の侵略派兵、有事立法・教育基本法改悪―改憲、三里塚、沖縄で戦闘的実力闘争に立とう。特に沖縄闘争との連帯を貫き、名護新基地建設を絶対に阻む戦略的部隊としての登場が急務だ。
 第二に、全学連第61回大会が、反戦闘争と大学闘争を両輪的に展開して全国学生戦線を革命的に統一する戦略的方針を確立したことは実に決定的な意義をもっている。全学連は、00年の九州大に続き01年広島大において自治会権力を樹立した。全国学生運動の現状を革命的に転覆する闘いが全国各地で前進している。
 この中で大学闘争のもつ位置は大きい。学生戦線は、独立行政法人化阻止、「大学の構造改革」=「遠山プラン」粉砕、自治会つぶし・自治寮つぶし攻撃粉砕の闘いを、日帝の戦争国家化とその一環をなす大学・学生の国家統制−戦争動員の攻撃に対する闘いと位置づけ闘いぬいてきた。拠点大学の総決起を軸に、全国学生、大学人も包含する全国的大統一戦線を形成して総反撃しよう。
 第三に、こうした闘いは、何よりもカクマルの「虚点」の逆拠点化、カクマル完全打倒=全大学解放の闘いである。闘争破壊者=反革命カクマルを大衆的に包囲し、戦略的に打倒・一掃する。02年はその大攻勢の時だ。
 第四に、学生運動の新たな大衆的爆発の一切の基礎は、マルクス主義で武装した革命的共産主義者を独自の目的意識的な取り組みをとおして大量につくり出すことである。学生戦線こそ6回大会で打ち出された黒田哲学打倒、マルクス主義の革命的復権の闘いの最先頭に立とう。
●高校生運動
 戦争と恐慌・大失業の時代を最も鋭敏に受けとめている全国の高校生に積極的・意識的に働きかける闘いをさらに強めよう。高校生運動の大衆的爆発を本格的につくり出そう。

 (4) 日帝の暗黒・反動と差別・抑圧との闘いを展開しよう

 介護保険制度撤廃へ闘おう

 日帝・小泉政権に対して介護保険制度に異議ありという形で多くの高齢者と「障害者」が立ち上がっている。介護保険料の強制徴収(00年10月)、高齢者の医療費自己負担の1割化(01年1月)、さらに医療における自己負担の大幅な強化(02年4月から)に対して、いのちの叫びをあげているのだ。「自立・自助」の名で、介護保険制度による高齢者とその家族への犠牲の転嫁に加えて、介護保険制度を下敷きに医療制度の大改悪が開始されていることを断じて許してはならない。
 介護保険制度との闘いは、日帝が自ら招いた国家財政危機を開き直り、真っ先に高齢者と「障害者」にその矛盾を転嫁する大攻撃との闘いであり、社会保障制度をめぐる階級決戦なのだ。この闘いは、労働者人民の生存権のかかった切実な必死の闘いである。立ち上がる高齢者、「障害者」の生きざま、訴えから学び、強く連帯して闘おう。

 入管闘争の全面的発展をかちとろう

 日帝のアフガニスタン侵略戦争参戦下において、入管闘争をいよいよもって強めなければならない。9・11を契機に設置されたテロ対策本部、緊急テロ対策において「入管体制の強化」が重要項目とされたのだ。もうひとつのテロ対策法として11月22日には入管法改悪が成立した。9・11を口実に「密入国者狩り」がすさまじい勢いで横行している。報奨金付きの密告制度を使い、労働者人民を排外主義的に動員した民族抑圧・追放の攻撃が激しく加重されている。入管体制は参戦体制―有事体制的に再編され、そのことで在日・滞日被抑圧民族人民に対する差別・抑圧の体制として決定的に強化されたのだ。
 「闘うアジア人民と連帯し、日帝のアジア侵略を内乱に転化せよ」「闘うイスラム諸国人民と連帯し、帝国主義のアフガニスタン・中東侵略戦争を国際的内乱に転化せよ」の闘いは入管闘争の飛躍的前進と一体のものとしてかちとれるものだ。帝国主義の侵略戦争と闘う革命的反戦闘争は、自国に存在する被侵略国人民の生活と存在、闘いの防衛を具体的・実体的に貫いてこそ国際主義的連帯の豊かな内実がつくり出され、労働者階級と被抑圧民族の団結が創造的に進められていく。入管闘争における支援・防衛―連帯の闘いの真価が問われているのだ。70年以来の全成果と蓄積の上に、抑圧民族と被抑圧民族の区別を踏まえ、階級的血債の立場に立ちきって闘いぬくとともに、労働者階級の階級性への不信や世界革命への絶望から生み出される誤った立場・思想と格闘すること、被抑圧民族の根底的怒りから発せられる糾弾を階級的に受けとめきれず迎合してしまう傾向と粘り強く闘い、階級性を鮮明にさせて連帯し団結していくことが重要だ。
 入管闘争のこれまでの地平を踏まえ、今や明示に「在日・滞日イスラム諸国人民」を措定し、在日イスラム諸国人民・在日アジア人民を支援・防衛―連帯する入管闘争・入管体制粉砕闘争として闘いを進めていこう。帝国主義の侵略戦争の激化の中では、難を逃れて来日するイスラム諸国人民・アジア人民がこれまで以上に大量に増化する。それに対して入管攻撃が激化し、排外主義的襲撃、「ポグロム(民族虐殺)」が頻発する。在日・滞日被抑圧民族人民の生活と存在と闘いを防衛する地域における闘いが決定的なのだ。地区党建設の前進と結合させてこの闘いの一段の飛躍をなんとしてもかちとろう。
 入管法・外登法粉砕闘争を政治的基軸として貫いて、あらゆる形をとった入管攻撃の激化を打ち破ろう。国籍法の改定や参政権法などによる在日への帝国主義翼賛化攻撃、在日の分断攻撃を打ち砕き、在日人民の民族的自己解放的闘いに連帯しよう。日本軍軍隊慰安婦問題を始め戦争責任問題をめぐる闘いを強化・発展させよう。そして、これら全体を前進させるために、革共同の党的責任において、連帯を貫いて4―5月入管闘争の歴史的成功をかちとるために闘おう。

 諸戦線の闘いを推進しよう

部落解放闘争
 部落解放運動は、本年3月をもってついに同和対策事業が全廃される重大な攻撃と真っ向から対決し、300万部落大衆丸ごとの日帝への反乱、プロレタリア革命への合流をつくり出すべく闘いぬいてきている。この攻撃は、部落大衆が闘いとってきたあらゆる戦後的諸権利を奪い、部落大衆を差別と貧困の苦しみにたたき込む攻撃である。部落解放運動を絶滅し、これと連帯してきた労働者階級の階級性を解体し、そのことで差別・分断支配をテコとした戦時体制を構築する攻撃である。それに対して、部落解放同盟全国連合会は、創立以来10年間の苦闘をとおして、狭山闘争の新たな大衆的糾弾闘争としての発展をつくり出し、同和住宅家賃値上げ反対の全国的広がりと実力闘争的発展をかちとり、それを始めとする3大闘争を復権してきている。わが革共同は、熱い階級的連帯を込めて、この全国連の5万人組織建設の闘いを、共同闘争者としてともに闘いとらなければならない。
 狭山再審闘争に勝利することこそ、一切の原点である。今なお石川一雄さんが狭山事件の犯人とされている現実を、労働者階級はわが身が引き裂かれている現実として受けとめ、石川一雄さんの怒りと完全無罪への執念を自らのものとして立ち上がらなければならない。日帝・東京高裁による異議審棄却攻撃を粉砕し、階級的共同闘争を今こそ真に復権して、再審貫徹―狭山闘争の歴史的勝利へと驀進(ばくしん)しよう。
在本土沖縄出身者の闘い
 在本土沖縄出身者は、戦争と恐慌・大不況のもとで差別的諸条件を強制され、無権利と低賃金、首切り自由の就労を余儀なくされている現実に怒りを燃やしている。全国沖縄青年委員会が昨年の第10回総会で再構築した4つの柱――@帝国主義のアフガニスタン・中東侵略戦争阻止、沖縄から殺人機を飛ばさせるな、沖縄のすべての米軍基地を即時撤去させよう、A在本土沖縄出身者の生活と権利を守る闘いの実践へ、B沖縄と本土人民の分断を打ち破って共同の闘いをつくり出そう、C沖縄の歴史と文化を学び、豊かな運動をつくっていこう――を支持し、沖縄出身者の中に大胆に持ち込んでいくことだ。
 在本土沖縄出身者の存在と闘いは、日帝の歴史的な沖縄差別を打ち破る沖縄闘争の不可欠の部分であるとともに、日帝の資本攻勢に対する労働者階級の闘いの本質的に重要な構成部分である。全国沖縄青年委員会の先頭でともに闘おう。
「障害者」解放闘争
 社会福祉事業法改悪(00年)によって「障害者」福祉の公的保障制度を解体する攻撃が強まっていることに対して、とりわけ03年支援費制度導入反対を掲げ、介護保険制度廃止の決起を、多くの高齢者とともにつくり出して闘おう。これは、「障害者」の生存権をかけた闘いである。
 30年代型「障害者」抹殺攻撃が、池田小事件を契機とする保安処分攻撃を最先端として激化していることに対して、「障害者」と労働者階級の団結ではね返し、「重要犯罪精神障害者処遇法案(仮称)」の通常国会提出を阻止しよう。臓器移植法改悪案の国会提出を阻止しよう。遺伝子工学など先端医療技術を「障害者」抹殺の新たな優生政策の武器にしようとする攻撃を許してはならない。「つくる会」教科書の養護学校での採択を撤回させる闘いを強めよう。
 小泉政権のもとで激化する「障害者」差別・抹殺攻撃に怒りと危機感を爆発させよう。「障害者」と労働者の分断攻撃を打ち破って、既成「障害者」運動の侵略翼賛化をのりこえ、同時に労働運動の新潮流運動と一体となった「障害者」解放闘争を発展させていこう。
被爆者解放闘争
 被爆者・被爆2世・3世は革命的反戦闘争の主体として最先頭に立って闘おう。帝国主義のアフガニスタン侵略戦争と第3次世界大戦=核戦争の現実化の中で、今こそ被抑圧民族人民との連帯をかけて「くり返すなヒロシマ・ナガサキ」の8・6広島―8・9長崎反戦闘争を巨大な運動にしていくことだ。日帝の改憲・核武装を阻止する闘いを推進していこう。被爆者抹殺・英霊化攻撃を粉砕し、被爆者の団結をかちとる闘い、生活防衛の闘いを強化していこう。反戦被爆者の会・全国被爆者青年同盟の組織の飛躍的強化をかちとる先頭で闘おう。
女性解放闘争
 第3次世界大戦か反帝・反スターリン主義世界革命かの国際階級闘争の歴史的爆発の時代が到来した。米・日・欧帝国主義と闘う被抑圧民族人民と労働者の隊列の先頭には必ず戦闘的女性たちの姿がある。
 日帝のアフガニスタン・中東侵略戦争参戦と戦争国家化攻撃、「聖域なき構造改革」攻撃とともに国家主義と結合した新しい家族主義の攻撃が始まっている。プロレタリア女性の「二重の抑圧」が激化し、あらゆる女性差別・抑圧・動員攻撃が強まっている。それに対して、革命的女性解放闘争を爆発させよう。
 女性労働者を先頭にして職場・地域などあらゆる水路で女性の革命的反戦闘争への決起と労働運動への決起、そして革命党への結集が求められている。
 労組交流センター女性部、婦人民主クラブ全国協議会の飛躍的発展のために最先頭で闘おう。
アイヌ民族解放闘争との連帯
 鈴木宗男、平沼赳夫、尾身幸次ら大臣や議員の相次ぐ「単一民族」発言など、日帝支配階級と日帝社会の中から絶え間なく噴き出すアイヌ民族差別を断じて許さず、先住民族としてのアイヌ民族の自決権、先住権を支持し、ともに闘おう。
農民戦線の闘い
 農民戦線は、日帝がいわゆる「新農業基本法」(食料・農業・農村基本法)をもって、食糧安保論を振りかざして戦争への農民の排外主義的動員攻撃を加え、同時にこれまで以上に農民の解体と切り捨てをむき出しにしていることにがっちりと対決していく。三里塚農民の闘いに連帯し、交流と学習を基礎に着実に一歩一歩前進をかちとっていこう。

 統一戦線のさらなる発展を

 「とめよう戦争への道! 百万人署名運動」を始め、破防法・組対法・司法改革に反対する運動、教育基本法改悪に反対する署名運動、権力弾圧と闘う救援運動など実に多くの戦闘的・自主的統一戦線が、大いに発展してきている。それらは社・共の総屈服、連合の腐敗、カクマルの反人民的な絶望的敵対などの中で、広範な人びとの闘う意欲を体現し、吸収する母体として、ますます重要な不抜の位置と役割を強めてきている。とりわけ労働組合が決起していく形態としてきわめて有効で威力あるものとなっている。われわれは9・11以後の新たな情勢の中で一大統一戦線の階級的利益と壮大な発展・拡大のために、信頼にこたえ責任を果たし、さらに全力を尽くして闘おう。

 (5) 革命的議会主義の闘いを力強く推し進めよう

 03年統一地方選闘争に向かって、そして05年都議選決戦に向かって、02年を重大な飛躍の年としなければならない。われわれは昨年の都議選決戦の敗北についての党的総括をさらに深めるとともに、何よりも次に向かってこの総括を実践し、必死の前進をかちとらなければならない。
 このためには、日帝の絶望的危機がつくり出している小泉反革命を真っ向から粉砕する闘いを、党中央を先頭に圧倒的に強化していくことである。「聖域なき構造改革」なるものがむごたらしい帝国主義の侵略戦争であり、戦争国家化と一大資本攻勢、社会保障制度解体、暗黒の治安弾圧であることに対して、あらゆる危機感と不安をとことん引き出し、大衆的怒りの爆発をつくり出して闘うことである。戦争と恐慌・大失業の現実に対する広範な人びとの不安と憤りは、必ず現在のブルジョア議会、政府、既成政党への不信、離反、新しい革命的政党への熱望となっていくのだ。議員・候補が、地方委員会・地区委員会が、日帝・小泉反革命打倒の鬼となって最先頭で闘おう。
 とりわけ階級的労働運動再生の闘いを最も率先して、最も計画的・系統的に闘いぬき、労働者階級が切実に求める革命的議員像を、闘いの生きた豊かな現実の中からつくり上げていくことである。5月テーゼから11年の経験を踏まえ、しかし5月テーゼの初心に帰ってものすごい戦闘開始のファイトを燃やして、労働者の中に入り、論議し、ともに闘いの方向を形成することだ。
 戦争と平和、雇用と失業といった巨大なテーマとともに、それと結びつけて、環境、介護、医療、年金、そして教科書・教育、保育、給食などのあらゆるテーマに精通していく革命党として、綱領的全体性の獲得のために総力を挙げなければならない。
 基盤的得票勢力のための日常的なねばり強い闘いこそが、次の挑戦を可能とする。これ自体が地域における権力闘争であり、膨大な政治空間における激烈な党派闘争なのである。このことをがっちりと据えきって、都政を革新する会の新たな飛躍をテコに、基盤的勢力形成の闘いを前進させよう。革命的情勢の急接近の情勢の中でこそ、革命的議会主義の真価が求められる。中核派魂を大いに発揮し、今年5月の泉佐野市議選、03年統一地方選での革命的議員当選へ打って一丸となって闘おう。とりわけ05年都議選決戦に絶対に勝利するために闘おう。

 (6) 戦時型治安弾圧を粉砕する全人民的闘いの強化を

 戦時型治安弾圧粉砕の闘いを02年の戦略的課題に押し上げ、強力に闘わなければならない。
 日帝は、「テロ根絶」を口実とする侵略戦争参戦3法の一つである自衛隊法改悪を強行し、その中で一切の反戦反軍闘争を強権的に禁圧するために「防衛秘密」とその罰則強化を制定した。同時に強行した爆弾テロ防止条約の批准とその国内関連7法制定は、日本を戦前的な暗黒社会にするものである。また通常国会にテロ資金供与防止条約の批准とその関連法整備がたくらまれている。これらを断じて許してはならない。
 さらに、本年をめどとしてかけられようとしている国際的組織犯罪条約の批准=組対法・盗聴法・刑事訴訟法大改悪の攻撃を全力ではね返し、労働者人民の団結を守りぬくために決起しなければならない。
 きわめて重大な攻撃は、戦時司法への全面転換を狙う司法制度改革推進法の制定である。ブルジョア裁判制度をその根幹で投げ捨て、労働者人民の闘う権利を全面圧殺しようというのである。「裁判の迅速化」をうたって、デッチあげ裁判での被告の防御権を奪い、どしどしデッチあげ重刑判決を下し、長期投獄を容易にしようというのだ。労働組合運動、学生自治会、地域住民運動、反戦・反基地闘争など総力を結集して司法制度改革推進法を粉砕しよう。
 革共同は創成以来40有余年、権力やそれと連合したカクマルとの死闘戦を闘いぬいてきている。革共同は、破防法弾圧、死刑・無期攻撃、爆取弾圧、数々のデッチあげ弾圧、獄死攻撃、指名手配攻撃と敢然と非妥協的に闘いぬいている。〈獄中の党〉を不可分かつ最先端とする党、完黙・非転向の党として、自らを鍛え建設してきている。このことは、革共同の誇りであるのみならず、すべての労働者人民の誇りであり、日本階級闘争総体の生きた伝統として受け継がれてきているところである。
 だからこそ、日帝権力は、獄中の同志たちに集中的な階級的報復攻撃を加え、無実であるにもかかわらず、でたらめきわまりない違法・無法のデッチあげと超長期勾留の攻撃をかけている。現在の戦時型治安弾圧の最も鋭い先取り攻撃としてあるのが、わが同志たちへの獄中弾圧なのだ。それは、戦時下の予防拘禁、見せしめ的懲罰そのものではないか。共産主義者には人権はない、無実であっても再審を認めるな、デッチあげ裁判を維持し捕らえ続けよ、武装闘争の党には人質攻撃で転向を強要せよという、百パーセント違法・無法の非人道的・非人間的手段を動員した明々白々の権力犯罪なのだ。
 われわれは、もはやこの前代未聞の政治犯獄中弾圧のこれ以上の継続を許すことはできない。われわれは無実の星野同志の再審をいまだかちとれず、爆取デッチあげ攻撃と闘う須賀同志、十亀同志、板垣同志、福嶋同志に今なお超長期勾留を強いている現実を前にして、党的自己批判の立場に立ちきって、彼らの苦しみをわが苦しみとし、彼らの怒りをわが怒りとし、獄中と獄外の分断をのりこえ、全獄中同志早期奪還のために総決起する。この課題は、日本階級闘争の最重要の政治闘争課題そのものであることを明確にさせ、すべての労働者人民の共同の問題として真っ向から全面的に提起し、早期奪還の大衆運動を大きく推進していく。
 そして日帝権力のデッチあげ攻撃と闘う富山再審闘争をなんとしても開始させ、勝利するために全力で闘う。神藤猛雄同志の上告審闘争に勝利しよう。88年9・21千葉県収用委員会会長せん滅戦での水嶋秀樹同志へのデッチあげ弾圧を許さず、無罪判決をかちとろう。4・17ゲリラ戦闘への報復攻撃である全学連M同志へのデッチあげ私文書弾圧を許さず、早期奪還をかちとろう。
 デッチあげ指名手配攻撃と闘う全同志を守りぬこう。
 日帝の戦時型治安弾圧との闘いは、党と革命運動の死命を制する死闘戦である。デッチあげ逮捕、無差別の家宅捜索、盗聴、尾行、監視など不当・無法の政治弾圧と闘い、一切のスパイ化攻撃を摘発・粉砕しよう。

 第W章 「国連による軍事制裁」容認した日本共産党を打倒せよ

 97年9月の21回大会で「資本主義の枠内での民主的改革」路線を定式化して以来、決定的な転向と裏切りを重ねてきた日本共産党は、戦争問題でついに帝国主義ブルジョアジーの側に完全に移行した。9・11反米ゲリラ戦の炸裂を契機に米帝と国際帝国主義に全面屈服し、それと一体となって「テロ根絶」の大合唱に加わり、「国連による軍事制裁」も認めるという態度を鮮明にさせたのである。
 米英を先頭とした帝国主義のアフガニスタン侵略戦争の強行と第3次世界大戦へと連なる攻撃に全面対決し、闘うイスラム諸国人民と連帯して、国際的反戦闘争を爆発させ、反帝・反スターリン主義世界革命に向けて革命的大衆行動を組織していくためには、その完全な敵対物となっている日本共産党スターリン主義の反革命的路線を全面批判し、粉砕し尽くさなければならない。
 日共は9・11反米ゲリラ戦とそれへの米帝の凶暴な報復戦争の動向に対し、破産しなりふり構わず延命しようとしているスターリン主義反革命として根底から震え上がり、帝国主義に全面屈服した。それゆえ、日共はまず9月17日に、不破議長、志位委員長の連名で、全世界の各国政府首脳(労働者階級と被抑圧民族人民にではない!)にあてた書簡として、「テロ根絶のためには、軍事力による報復でなく、法にもとづく裁きを」なるものを発表し、「テロ根絶」を叫ぶ帝国主義者どもの戦列に加わったのである。
 日共はそこで9・11に対し「憎むべき蛮行」「絶対に許されない卑劣な犯罪行為」「米国への攻撃にとどまらず、国際社会全体にたいする攻撃であり、世界の法と秩序にたいする攻撃」と最大級の非難を浴びせ、「この野蛮なテロを根絶することは、二十一世紀に、人類がこの地球上で平和に生きてゆく根本条件の一つ」とまで宣言した。そのためには国連が中心となって国連憲章・国際法に基づき、テロの「容疑者」と支援者を「逮捕し、裁判にかけ、法にてらして厳正に処罰」すべきだと、帝国主義者たちに向けて要請したのである。「軍事力による報復ではなく」と申し訳程度に言ってはいるが、「テロ根絶」に必要なら国連による「経済制裁などの集団的な強制措置」を容認したことに、決定的な裏切りがあるのである。
 さらに重大なのが、米英帝が報復戦争を開始して以後、10月11日付で提案された第2の書簡である。そこで不破と志位は「一部の国による」と言うのみで米英帝の軍事報復=侵略戦争の強行に、名指しで抗議することすらしていない。その上で、ブッシュを始めとした帝国主義者どもの戦争の論拠を尻押しする形で、9・11の「容疑者」をビンラディンと彼が組織した「アルカイダ」であると決めつけ(テレビ演説から断定できると公言!)、ビンラディンの身柄をタリバンに要求すべきであると訴えているのだ。
 そしてタリバンがこの要求を拒否した場合は、@まず国連憲章第7章第41条に基づき経済制裁などの「非軍事的強制措置」をとり、Aそれでも不十分なら第42条に基づき「軍事的強制措置」をとることもありうると提案し、公然と国連の軍事行動を容認したのである。10月26日の朝日新聞インタビューでは不破が、「非軍事の手段をつくしたうえで、相手がどうしても応じないときは軍事制裁もやむを得ない」と公言している。これは日共の完全な帝国主義の先兵化であり、今ひとつの歴史的大転向である。
 そもそも帝国主義者の言う「テロ」とは何か。帝国主義の世界支配、民族抑圧、新植民地主義的搾取・収奪、そして侵略戦争に対する、全世界の労働者人民、被抑圧民族人民の反撃であり抵抗である。反帝的な階級闘争、民族解放闘争の不可欠な一形態である。スターリン主義反革命の日共には、闘うイスラム諸国人民への一片の連帯もない。それどころか帝国主義に全面屈服しその先兵となって「テロ根絶」を叫ぶにいたったのだ。
 だから当然にも日共には9・11の基礎にイスラム諸国を始めとした被抑圧民族人民の存在と帝国主義への怒り、とりわけパレスチナ人民の米帝とイスラエルへの臨界点を超えた怒りがあるのだということが、まったく措定されていない。いないどころか、不破も10月19〜20日の3中総決定も、9・11をパレスチナ問題と関連づけるリンケージ論はとらないと明言している。志位などは、ビンラディンがパレスチナ問題を利用してテロを正当化するのは「許しがたい態度」だとまで公言しているのである。
 そもそも日共は73年の宮本講演(日本記者クラブ)以来、「イスラエルの国家的生存権を当然のこととして認める」という立場をとっており、帝国主義と一体となったパレスチナ解放闘争への敵対の路線を“党是”としてきたスターリン主義反革命の政党なのだ。
 さらに国連全面賛美の問題である。国連とは本質的に米英仏など戦勝帝国主義が旧ソ連(現ロシア)や中国を巻き込んで、戦後の帝国主義の世界支配のために作った機関である。「国連軍」にしろ多国籍軍にしろ、米帝を中心とした国連を軸に、朝鮮戦争、イラク・中東侵略戦争(湾岸戦争)、ユーゴスラビア侵略戦争も強行されてきた。今のアフガニスタン侵略戦争自身が、国連の「テロ弾劾決議」に基づいているではないか。
 だがこの間、「資本主義の枠内での民主的改革」なる不破路線のもとに、公然とプロレタリア革命に反対し、「安保廃棄の凍結」や「有事の自衛隊活用」論などの転向と裏切りを重ねてきた日共は、今や国連による軍事行動を容認し、帝国主義の侵略戦争に全面屈服するところにまで行きついたのだ。
 今ひとつの大問題は、日共が日帝・小泉の強行した参戦3法案のうち、海上保安庁法の改悪に賛成したことである。日共は、日帝の行う「領域警備」のために「主権侵害に対抗する警察力の強化は必要」という理屈から、いわゆる「不審船」なるものに対して事実上、無制限に銃撃(危害射撃)を認める法案に賛成したのだ。
 彼らは、海上保安庁は自衛隊と違い「軍隊」ではないなどと自己合理化している。だが海上保安庁は巡視船123隻、巡視艇234隻、航空機29機を保有する、それ自体でアジア最大級の海軍力なのだ。「主権侵害に対抗」と言うが、それは帝国主義国・日本の「主権」以外の何ものでもない。日共はこの点でも、日本帝国主義の「国益」の擁護と祖国防衛主義、帝国主義的軍事力の行使の立場に完全に移行したのである。
 この日共が、公然たる9条改憲派に転向するのも、今や時間の問題と言える。スターリン主義反革命=日共を打倒し、全労連傘下の労働者を大胆に獲得して、反戦闘争、革命的大衆行動の大爆発をかちとろう。

 第X章 カクマル「9・11ジハード自爆」論のペテン的で利用主義的、のっかり主義的な正体

 われわれは一昨年から昨年にかけ、対カクマル戦の歴史的大勝利の情勢を確定した。すなわちカクマルを、黒田・中央派と松崎・JR総連派への大分裂にたたき込むと同時に、彼らの最後の「聖域」であった「黒田哲学」に攻め込んで、その死を宣告したのである。
 松崎・JR総連から決定的に切り離された黒田とカクマルは今、一方で黒田カルト集団として延命するのかどうか(しかしそれは政治的にも死だ!)をめぐって、中央派自身が危機と内部矛盾にさいなまれ、重大な亀裂を深めている。他方では9・11反米ゲリラ戦をめぐる実にペテン的でのっかり主義的、利用主義的な「ジハード自爆万歳」路線で、思想的組織的な危機と大混乱に陥っている。
 6回大会で高らかに確認したように、対カクマル戦の勝利の情勢と黒田・カクマルの全面的危機の指標は、第一に、綱領的破産の歴史的深刻化、そのエセ「反帝・反スタ」の最後的破産と「ナショナリズムの相互衝突」論への基本的変質ということである。第二に、「神戸謀略論」の無残なパンクによってとどめを刺された「謀略論」の大破産である。第三は、黒田と松崎が主導し推進してきたJR総連路線の歴史的破産と、それが引き金となったカクマルの大分裂である。第四に、カクマルの最後の「聖域」のように見えていた「黒田哲学」のファシスト的正体の完全な露呈であり、革共同による死の宣告である。
 こうした中で、カクマル中央派は今、決定的な危機と矛盾に引き裂かれている。その根源は何よりも破産と転向を重ねてきた黒田にある。松崎に決別された黒田は今や、政治的展望を失い、厭世(えんせい)観に取りつかれ、ただただ自分の破産した「哲学者」としての余生に関心を寄せるだけの存在になり果てている。しかも言っていることは『実践と場所』(全3巻)に象徴されるように、度し難い反米国粋主義と「日本礼賛」であり、思想的政治的転向の極致である。こんなものに依拠して黒田カルト集団的に延命することはできないし、政治的に成り立たない。
 カクマル中央派の「解放社」に直結している「あかね図書販売」が最近出版した『黒田寛一のレーベンと為事(しごと)』なるこけおどしの駄本は、まるで「過去の人」となった黒田の追悼集である。破産し転向しきった黒田をそのままに認めることはできないが、かと言って黒田なきカクマルはありえない。このことに中央派自身が戦慄(せんりつ)し、反革命的に延命するためにあがき回っており、新たな内部亀裂を深めているのだ。最近のカクマル教労産別の分裂的事態は、その氷山の一角に過ぎない。今こそ黒田と中央派をさらに徹底追撃し打倒する時なのである。
 今ひとつ、カクマルは今日9・11反米ゲリラ戦をめぐって路線的組織的な危機に見舞われている。9・11で壊滅的打撃を受けたカクマルは一種異様な形で「イスラムのジハード自爆」礼賛を叫び、「画歴史的事態」だの、ハンガリー革命に比すべき「試金石」だのと騒ぎ立ててきた。だが一方では、自分たちは白色テロルをほしいままにしてきながら「テロは原則的に否定する」とか、「被抑圧民族迎合主義反対」を党是的に叫び続けている。このカクマルにとって、ペテン的で野放図な「ジハード自爆」万歳論は、必ず思想的、組織的危機に転化せずにはおかない。
 実際に、黒田・中央派と分裂したJR総連は「テロ弾劾」に唱和し、カクマルの「若い仲間の一部」にはすでに「テロ弾劾」を叫ぶ者が生み出され、「思想問題」「組織問題」と化してしまっているありさまだ。
 しかも彼らの「ジハード自爆」礼賛論それ自体が実に反革命的なしろものだ。
 第一に、彼らはなぜ9・11を「画歴史的事態」と騒ぎ立てるのか。それは世界革命論的な観点からではまったくなくて、9・11が「ヤンキー帝国主義」に打撃を与え、「ヤンキー、思い知ったか!」(解放11・12号)という黒田とカクマルの反米排外主義、反米国粋主義を満足させるものと考えられているからに過ぎない。日帝が参戦に突入している時、自国帝国主義打倒を掲げない者が、どうして「ジハード自爆」を賛美できるのか。それは、帝国主義国の労働者人民が革命的祖国敗北主義に立って闘うことを解体するための反革命のペテンでしかないのだ。
 第二に、カクマルの9・11論にはレーニン主義的な帝国主義論、現代帝国主義論も、帝国主義と新植民地主義体制、帝国主義と被抑圧民族の関係の問題もまったくない。あるのは、黒田が79年のイラン革命の衝撃で「既成価値基軸の崩壊」にさいなまれ、イスラムに乗り移って「ナショナリズムの相互衝突」論に転向し、宗教戦争論や「文明の衝突」論に屈服してしまって以来の、かのファシスト的な世界観のみである。
 第三に、カクマルは「イスラムのジハード自爆」万歳を叫ぶ一方で、9・11をやったのはプーチンの「息のかかった」旧ソ連邦のKGB要員であり、それが「黒幕」であると言い立ててきた。゛プーチンがイスラムになり代わってヤンキー帝国主義を攻撃した゜と言うわけだ。しかしこれは「新東西冷戦」論や「謀略論」からする帝国主義擁護論でしかなく、こんなものが現実に通用するはずもない。実際それは直ちに破産した。
 第四に、カクマルは9・11を帝国主義国の階級闘争(彼らによればそれはすでに「壊滅」してしまっている!)への「告発」として「主体的」に受けとめようなどと、さもさものごとく言っている。しかしその本質は、カクマルが大衆闘争に介入し反革命的に延命するための利用主義、のっかり主義であり、最悪の帝国主義的排外主義でしかない。
 なぜなら、カクマルが党であると言うなら、自らが率先して9・11の「告発を受けとめ」て党としての全面的な階級的自己批判をしなければならないはずである。これまで一貫して7・7自己批判の立場と闘いに敵対し、「血債の思想」を罵倒(ばとう)し、「被抑圧民族迎合主義反対」を叫び続け、しかも被抑圧民族との連帯闘争を闘ってきたすべての人びとに対して数々の白色テロルをふるってきた自分たちカクマルの全歴史と存在そのものを自己批判し、解党して出直すしかないのである。にもかかわらず、そこで「告発を受けとめる」中にはカクマルはあらかじめ入っていないのである。なんという没主体的な、悪辣な、ペテン的な反革命そのものの態度なのかということである。彼らは、帝国主義国の労働者階級人民を9・11を使って恫喝しているだけなのである。
 だから実際、彼らは他方では、9・11を「屈辱感とくやしさをもって受けとめよ」と、9・11に対する本質的敵意をあらわにして、傲慢不遜(ごうまんふそん)にものたまうのだ。カクマル「9・11ジハード」論のペテンを暴き粉砕し尽くせ、ということである。
 カクマルは、われわれが清水議長を先頭に闘いとった革共同第6回大会に壊滅的打撃を受け、これをまったくみすえられない。昨年、摘発・粉砕した公安調査庁スパイ策動をめぐるファシスト的デマキャンペーンや、労組交流センター副代表・三角忠氏へのデマ攻撃をもってする反革命的敵対と、新たなK=K連合(警察=カクマル連合)の策動も、カクマルへの大衆的怒りを爆発させ、完全に墓穴を掘っている。しかもJR総連の新たな労使共同宣言やニューフロンティア21の率先推進に対して何ひとつ批判できない。彼らに唯一残されているのは、革共同への絶望的な敵対と白色テロルの策動のみである。
 一方、カクマル松崎・JR総連派は、資本に最も忠実な反革命ファシスト組合として純化している。労働運動全体を反革命ファシスト運動に転化しようとする極反動拠点にほかならない。
 革命的大衆行動の爆発の中に反革命カクマルを引き込み、綱領的・政治的・組織的・イデオロギー的に追い詰め、革命的武装自衛戦争で白色テロルを粉砕して、松崎・JR総連派もろとも黒田・中央派を打倒せよ。

 第Y章 青年労働者を先頭にレーニン主義の党を建設しよう

 世界史的大激動を開始した内外情勢・階級情勢は、レーニンの言う革命的情勢への急速な接近を告げ知らせている。帝国主義の侵略戦争と第三次世界大戦の道を断じて許さず、万国の労働者と被抑圧民族の団結で、反帝・反スターリン主義世界革命の勝利を切り開くことができるか否か。一切は労働者階級・人民大衆に基礎をおいた強大なレーニン主義的革命党、社民党・日本共産党に代わる労働者党の建設にかかっている。
 われわれは昨年の6月都議選決戦の敗北を厳しく総括し、党の徹底的な自己変革をやりとげ、レーニン主義の党を本格的に建設する闘いに突入した。革命党とは、共産主義者の政治的結集体である。それは同時にプロレタリアートの最高の階級意識の現実形態である。そのような党を建設するための課題は何か。
 第一に、マルクス主義とレーニン主義、革共同が打ち固めてきた綱領的・路線的内容とりわけ第6回大会報告・決定集の内容で、全党を武装することである。それはカクマル的大反動を打倒し、スターリン主義と社会民主主義を根本的にのりこえた党の建設である。6回大会で突破口を開いたカクマル「黒田哲学」打倒とマルクスのマルクス主義(およびレーニン主義)を学びとる闘いの推進は、そのための決定的なテコである。
 第二に、急速に接近する革命的情勢に対応して、反戦闘争、労働運動・労働組合運動、そして革命的議会主義の闘いを推進していくただ中で、党を建設することである。革命的大衆行動の戦略的爆発を全力でかちとり、それが切り開く巨大な大衆的高揚と流動の中でこそ、党をつくっていくのである。
 とりわけ、戦争と大失業時代が到来し、帝国主義のリストラ・労働組合破壊の嵐が吹き荒れる中で、今こそ5月テーゼの「労働者の中へ」を全面的に実践することが求められている。連合、全労連、JR総連を打倒し、労働運動と労働組合の防衛・再生をかちとっていく任務は、今やわれわれの双肩にかかっている。国鉄決戦が切り開いている情勢、3組合共闘―闘う新潮流運動の生み出している成果をさらに発展させ、その中で労働者細胞の建設を軸とした闘う労働者党の建設を、いよいよ本格的に猛然と推進していこう。
 第三に、政治警察と闘う党、非合法・非公然の党を建設するための闘いの強化である。改憲・戦争国家化と参戦体制構築に全力をあげる日帝・小泉は「聖域なき構造改革」の核心的攻撃として戦闘的労働運動の解体を強めると同時に、「テロ対策」を口実に反戦闘争やその先頭に立つわが革共同への治安弾圧を全面激化させている。獄中同志の肉体的抹殺を狙った攻撃、デッチあげ弾圧、日常的監視、スパイ化、ファシストの白色テロルなど、あらゆる組織破壊攻撃を強めている。無期・超長期の獄中弾圧と不屈に闘う同志たちの防衛・奪還の闘いを強化し、それと一体のものとして、非合法・非公然の党の建設に全力をあげなければならない。
 さらに、党と党指導部を敵権力に売り渡す悪質な反革命破壊分子となっている白井朗を断固粉砕する闘いを強めよう。
 第四に、その上で、党建設としての党建設の闘いの推進である。
 @何よりも、機関紙『前進』で党をつくるということである。機関紙を意識的計画的に拡大し、機関紙を軸に組織と運動をつくることは、党建設の環である。『前進』は党の主張・路線を体現した党と運動の組織者であり、党建設の最大の武器である。また『前進』は共産主義的新聞であると同時に労働者階級に身を置いた労働者の新聞である。『前進』は党活動の軸となり、現代世界の激動と真っ向から対決してマルクス主義・レーニン主義で情勢を分析し、階級的政治的暴露と宣伝・扇動の先頭に立たなければならない。そのために中央指導部を先頭として全党が変革的に総決起しよう。
 前進編集局、経営局、印刷局と、出版活動での飛躍的地平を切り開いてきている出版部は、昨年の闘いの成果を踏まえ一体となって、機関紙・誌の一層の改革と改善、そして拡大闘争の推進のためにその中心を担って奮闘する決意である。
 A〈学習会の体系〉として党を本格的に建設することである。『本多延嘉著作選』『第6回大会報告・決定集』『清水丈夫選集』、マルクス主義基本文献シリーズ、『9・11反米ゲリラとアフガニスタン侵略戦争』などの党文献や『前進』『共産主義者』『コミューン』などの組織的、個人的な学習と、それに基づいた組織づくりを精力的にやりぬこう。
 Bさらに、党活動の3原則(党の会議の定期的開催とそれへの参加、機関紙・誌の購読と拡大、党費の納入)を貫徹する闘いを強化=再強化することである。第1章で強調したように、この3原則の厳格な貫徹によってこそ党員は初めて党員となる。レーニン主義的な党性も党的人格も形成される。革共同の新規約にある「同盟の目的」「第一条 同盟員の条件」の原則的実践と結合し、3原則を生き生きと貫徹しよう。
 この闘いの死活的な一環として、財政問題の戦闘的突破のために、中央を先頭に全党が総決起することをあらためて訴えたい。財政は党の絶対的基礎だ。党と人民が有する潜在的能力に依拠し、まず現在ある組織的力量の中で、財政問題は必ず突破できるし、また突破しなければならない。
 C党組織の生命は細胞性にある。中央指導部における細胞性を確立する闘いを一層強め、それを全党の細胞性の強化に結びつける。また逆に、労働者細胞、基本細胞の確立のための闘いを、中央指導部の細胞的建設へと還流させていくことである。
 D党建設の根幹、最大の原動力は、党勢拡大の闘いである。具体的には党勢の2倍化に向け、全力を挙げて闘うことだ。党建設の基礎は「同志を募ること」「第二の自分をつくること」である。今ある党の内的強化なしには拡大できないというのは一面の真理でしかない。いや逆に党勢拡大とそのための闘いこそが、党建設の核心的推進力なのだ。
 党は、拡大する意思と意欲がなければ絶対に拡大できない。党は一定の条件を満たした活動家を大胆に党にオルグし、党員としなければならない。実はそうした活動家は無数にいる。条件が熟しきった人も、オルグされなければ自然発生的には党員にならない。しかも活動家は党への必死のオルグの中でこそ、熱心に討論するのであり、また党に加入して初めて本当の活動家になり、革命家となり、共産主義者となるのだ。党の側にある日和見主義を打ち破り、機関紙拡大闘争と結合して、猛然と党勢2倍化の闘いに決起しよう。
 E党建設のきわめて重要な課題として、マルクス主義青年労働者同盟(MWL)を再建する闘いがある。今年は、その再建に決定的に着手する年として、青年労働者を先頭に断固として突破口をこじ開けよう。
 F革命軍の精鋭的堅持・建設の闘いは必須不可欠である。断固やりぬこう。
 革共同は昨年2月、鎌田雅志同志を16年の獄中闘争に勝利して奪還した。さらに無期攻撃と闘う星野同志、長期の未決勾留攻撃と闘う爆取4同志を始めとする全獄中同志の存在と闘いに断固として学び、連帯して闘う。その防衛と奪還をなんとしてもかちとることを、新年にあたって固く誓う。
 権力とファシスト・カクマルの革命党破壊攻撃を打ち破り、今年こそ「労働者の中へ」と党活動の3原則を厳格に生き生きと実践し、反帝・反スターリン主義世界革命に勝利する強大な党の建設へ本格的に総決起しようではないか。

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