ZENSHIN 2008/03/03(No2333 p08)

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週刊『前進』(2333号1面1)(2008/03/03 )

 3・16は代々木公園〜渋谷へ

 団結しブッシュも福田もぶっ倒せ!

 全国各地でイラク反戦総行動を

 「自分が主人公だ」。3・16全世界一斉デモへ、労働者階級の大胆不敵なマルクス主義の奪還が始まった。2・24西郡住宅闘争の爆発は、戦前の全国水平社結成や1992年の部落解放同盟全国連結成に肩を並べる歴史的位置をもつ、真の部落解放運動の夜明けだ。3・16は全世界の労働者の闘いの合図だ。職場の団結を固めて08春闘をストライキで闘い、攻め上ろう! 3・16の爆発の力で、3・30三里塚現地闘争(8面に招請状)を打ち抜こう。

 怒り、怒り、怒り!もうたくさんだ!3・16で大反撃を

 2月24日、部落解放同盟全国連西郡支部などが呼びかける「許すな! 住宅追い出し とめよう! 医療の民営化 労働者と一緒に行動しよう八尾集会」が圧倒的に闘われた。(記事6面)
 10年前、日帝は公営住宅法を改悪し、家賃を今までの3〜5倍にして住民を追い出し、それに反対して家賃を供託する住宅組合員に対しては、一等地の新築マンション並みの家賃と「延滞金を架空請求」して追い出しをはかった。さらに西郡の3人の給料の25%を差し押さえ、2月18日には28人の郵便貯金の全額差し押さえという、前代未聞の部落差別攻撃を強行した。
 「月収20万円の世帯に、家賃7〜9万円の公営住宅」なんて、日本中のどこにもない。しかも風呂も使えない住宅だ! 15人は年金全額に生活費、葬式支度金や息子の結婚資金も奪われた。電気・ガス・水道口座なので、厳寒の中で「死ね」と言う差別攻撃だ。
 これに対して、闘う部落大衆と労働者の怒りが爆発した。2・24集会は会場をあふれる410人の結集で、日本共産党や解放同盟本部派の腐敗や労働者の団結を妨げる糾弾主義への転落を断罪し、今こそ労働者階級との団結で国と行政を徹底糾弾して解放をかちとる「真の部落解放運動」を、西郡からつくっていくことを宣言した。
 サブプライムローン問題ではっきりした。住宅問題は全世界の労働者共通の闘争課題だ。西郡支部は「住宅闘争を闘おう」と展望を開いた。八尾市行政に怒りを集中し勝利しよう。
 2月25日朝、イージス艦に撃沈され虐殺された、漁船「清徳丸」の吉清(きちせい)さん父子を弔う地元の仏事「浦じまい」が執り行われた。身体の弱い父を助けるために高校をやめて漁師になった息子の哲太さんは、上野公園の、住む場所を奪われ苦しむ労働者を支援するために、4年前から年3〜4回、トラックで30箱もの自分でとった大量の鮮魚を届け、「哲」「魚のあんちゃん」と慕われていた。
 2月10日には、沖縄で米海兵隊員による女子中学生暴行事件が起きた。その事件の後も、沖縄のフィリピン人女性が米陸軍兵に暴行されるなど、米軍犯罪事件が続発している。
 怒り、怒り、怒り! 本当にそれ以外にない。なぜこんな事件が連続するのか! イラクで戦争をしているからだ。10万人以上のイラク人民を虐殺し、約4千人の米兵が戦死している。それが一切の元凶だ。米軍は兵士を徹底して痛めつけ、「人間は虫けらだ。殺してこい」とイラクに送っている。
 最新鋭のイージス艦「あたご」は、ハワイ沖でのミサイル訓練後の極秘航行だった。東京湾入り口近くで自動操舵! それは漁船を「虫けら」と見ているからだ。これは職場や医療の現場で起こっていることと同じだ。日本では10年間で33万人が自殺している。利潤が一切で労働者を人間とみていない資本家、彼らが職場で労働者をこき使ってもうけ、戦争でもうけ、体制内指導部がそれを支えている。幕僚長が吉清さんの家族に口止めを強いた。だが御用組合はもっと極悪だ。闘う労働者を処分したり、解雇している。
 もうたくさんだ! 全世界の労働者の団結した行動だけが解決の力をもっている。世界の労働者の団結を創り出す3・16全世界一斉イラク反戦デモこそが、それだ。世界数十都市での革命の演習だ。怒り、怒り、怒り! そうだ。そのために、激しく、激しく、激しく、3・16を呼びかけよう!

 体制内執行部打倒3・16の大結集に勝利の源泉がある

 第2次国鉄決戦を宣言した動労千葉の決起が、1047名闘争陣形を始め、全産別で旋風を起こしている。3・16で、すべての職場に動労千葉のように闘う労働組合をつくろう。
 根津公子さんの決起が、あらゆる反動を圧倒し、全国の教育労働者の魂を揺さぶっている。北教組(北海道教職員組合)は1月25日に根津さん支援総決起集会を主催し、30日にストを貫徹した。これに対し道教委は2月28日、1万2600人への「戒告」発令に追い込まれた(札幌市教委は別途)。職場の団結の勝利だ。さらに全国の卒業式で「40秒間のスト」に立とう。
 首都圏のA労組では、役選をめぐる粘り強い討論を組織し、「現執行部を打倒しよう」と正面から訴えることを決定した。ビラの大きな見出しから全面展開し、全分会に入っている。
 2月に闘われた日弁連会長選も、11月集会派の闘う弁護士たちが「現執行部打倒」を鮮明にして、勝利に肉薄する43%の支持を集めた。特に青年弁護士の8割を獲得したという。
 5・27国労臨大闘争弾圧も、自治労や医療職場での弾圧も、西郡住宅闘争への妨害も、職場の体制内執行部からのものである。これと闘わないで、団結もないし、展望も、勝利もない。
 根津さんを始め3月卒業式での不起立と、北教組への処分攻撃に対する大反撃は、すべてに敵対してきた日教組執行部の打倒・革命的再生を、待ったなしの一大決戦に押し上げる。組合権力を取り返す、そうした大きな展望をもって、職場から仲間とともに3・16全世界一斉デモに参加しよう。
 2・24の西郡住宅闘争では、「5700人が結集した昨年11月の日比谷野音集会に力を得て、住宅闘争に決起した」ことが、発言者から次々に語られた。11月集会こそ力の源泉なのだ。
 B職場では、この間の体制内指導部との激突、超勤拒否闘争の組織化をふまえ、自分の職場の解体攻撃を弾劾し、「移転・統合絶対反対5千人集会を呼びかける! 3・16代々木公園へ」の職場ビラで闘っている。そうだ! それぞれの職場の課題を闘う力の源泉も、3・16への大結集にある。職場の怒りをひとつにして3・16へ!

 沖縄9・29を本土で

 全国の繁華街・駅頭での街頭宣伝、早朝や深夜のビラまきが、猛然と開始されている。新宿では権力が規制に来たことをチャンスにして、「税金使って反戦運動を弾圧するな!」とアジって、数百人の討論の輪ができた。街宣の場で、3・16賛同署名もどんどん集まっている。労働者も学生も、いま本当に怒っている。とりわけ青年労働者が置かれている職場実態は、小林多喜二の『蟹工船』そのものだ。
 9・29「沖縄12万人決起」を実現した力は何か。高教組3千人を先頭に、「なんとしても集めたい!」という思いを爆発させ、その自己解放的決起と、「皆が怒ってる」ことを確信し、それに依拠して、職場と地域で集会参加を呼びかけたことだ。あと2週間、できることを全部やり、本土で「沖縄12万人決起」に続く闘いをやろう。

 ストが始まってる今やるべきことをすべてやりきろう

 昨年12月、半年で3兆円以上の損失を出したシティグループが、アブダビ投資庁から75億j(約8000億円)を、金利11%で借り入れた。「世界最大の銀行が、サラ金の金利に手を出して急場をしのぐ」、これが帝国主義の実態だ。シティはその後また70億jを借り入れたが、少なくともさらに2倍の損失を抱えている。1600万件と言われるサブプライムローン破綻(はたん)の表面化は、まだ1割強だ。金融大恐慌は始まったばかりである。
 しかも月収40万円の労働者に毎月35万円のローン支払い、子どもの盲腸と合併症入院に5千万円の医療費請求などなど。米帝と資本は労働者から極限的な搾取・収奪を行っているのだ。
 中国危機も切迫している。中国国有銀行の融資だけですでに400兆円、中国のGDPの1・6倍だ。この中国とアメリカへの輸出で成り立っている日帝経済こそ「最弱の環」である。
 北海道夕張市や赤平市では、「賃金3割カット」が強行され、こうした攻撃が全国に広がっている。財政危機の責任は労働者ではなく自民党と資本にある。ツケを払うのはお前たちだ。
 200兆円を超えた地方自治体の借金は、80年代の日米構造協議で「91年から10年で430兆円の公共事業をやる」ことを決定し、地方に事業を押しつけ、さらに合併特例債で負債を拡大させたことによるものではないか。
 すでに国と地方の借金は1100兆円近くにまで拡大した。これは革命以外に解決しようのない金額だ。職員の微々たる給料を何%かカットしても、どうしようもないのだ。むしろ、今日1割カットをのめば、敵は明日はまた2割カットを要求してくる。こんな連鎖は、08春闘で絶対に断ち切ろう。
 ストライキが始まっている。北教組、相模鉄道労組、全駐労。また、昨年は13年ぶりに労働組合員数が増加し、民間中小職場でのストが続発している。大阪の自治労の青年たちは、賃金カットを強行する橋下新知事と対決し、「ストで闘おう」と呼びかけている。動労千葉は、3・15ダイ改攻撃にストで闘う方針を打ち出した。沖縄では3・23県民大会が決定された。これらの最先頭で、職場からストを闘い団結を固めて3・16に総決起しよう。
 大事なことはストレートに訴えることだ。『前進』を広げ、革命を提起し、党への結集を訴えよう。3・16の巨大な爆発の力で、3・30三里塚現地闘争への全国大結集を実現しよう。

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週刊『前進』(2333号1面2)(2008/03/03 )

 3・16全世界一斉デモへ

 青年労働者は訴えるB

 労働者はひとつになれる

 全逓労働者(関東) 増沢大介

 今、ちまたに怒りがあふれている。職場生産点の怒りは、産別を越えて共通の怒りだ。人が足りない! 連日の超勤! サービス残業! 不当解雇! 集まって話してみると「なんだ、俺の職場だけじゃないじゃん」「みんな同じじゃないか。許せねー」となる。
 郵便職場では民営化攻撃の中で、統廃合が進んでいる。これは人減らし合理化=首切りだ。年末は超勤拒否で闘った。教育現場でも「日の丸・君が代」強制に対して不起立で闘う教育労働者がいる。交通関係の職場でも組合の旗開きに社長を呼ぶ組合ダラ幹に対して「ふざけるな」と闘いを組織している。「怒っているだけじゃない。闘っているんだね」と、現場から闘いに立ち上がっていることにものすごい共感が生まれている。
 自分の職場の怒り、闘いは自分の職場だけでしか通用しないのか。「そんなことはない!」ということが、職場を越えて集まってみるとよくわかった。今、世の中は春闘真っ直中だ。春になったら労働者は職場の壁を越えてひとつになって闘おうというのが春闘ではないか。職場課題はそれぞれ違うかもしれない。でも労働者はひとつになることができるんだ。資本からかけられている攻撃は本質的にひとつだからだ。資本家は、もうけるために労働者をモノのように扱い、平気でクビにする。どの職場でも同じだ。だからこそ、職場は違っても、それぞれにかけられている攻撃に怒りを感じるし、闘いがあれば共感できるのだ。
 もうひとつ許せないことは、職場がこんなに怒っているのに、資本家と一緒になって現場を抑えつけている労組ダラ幹の存在だ。このダラ幹の最先端にいるのが、わがJP労組中央だ。「民営化されないためには人減らし合理化もしょうがない」「民営化は国会で決まったからしょうがない」。全国で1万5千人もの欠員、さらに2万4千人もの人減らしが言われている中で、「生産性向上で企業に尽くす」と言っている。どれもこれも本部は認めている。
 しかし、本部が認めているからと言って闘えないのか。そんなことはない。これまで私たちは「組合の組織決定」という枠組みの中でしか、ものごとを考えてこなかった。いや、そうさせられてきた。その中で、民営化絶対反対を主張する者が「悪」とされてきた。
 本来、現場の決定権は現場組合員にある。なぜならば、労働者が現実に直面している問題に対して闘おうとする時に、その現場組合員と一緒になって討論し、闘争方針を出すのが組合本部の本来の役割だからだ。本部役員は、一度だって現場を見に来たことがあるか。組織統合後初のJP労組中央委員会だって職場討議も保証されずに勝手に決めている。揚げ句の果てに「組合本部が決めたのだから従え」。だから許せないのだ。
 しかし、本部が合理化を認めていても、現場から闘う方法を俺たちはつかんだ。当局の理不尽極まりないやり方に、その場で怒る。ここから反撃できるんだ。当局に対する怒りがひとつになった時に、怒りの具体的行動は闘争方針となり、実践的戦術も生み出される。現場の怒りの直接的行動が超勤拒否闘争として現れたのだ。黙っていたら人間性すら破壊されるぞ! 俺たちはロボットではない! 現場の主人公は俺たち現場労働者だ!
 俺たちが主張してきた郵政民営化絶対反対は、職場闘争の中で、職場の共通の認識となりつつある。現場の怒りに百パーセントの正義性があるのだ。そして何より、郵政民営化絶対反対、人減らし合理化絶対反対、統廃合絶対反対の怒りは、産別を越えた共通の怒りになっているのだ。
 春闘真っ直中で3・16集会が呼びかけられている。世の中の不条理に対して怒りを持った仲間が集まるぞ! そして現場から本気になって組合をまともにしようという仲間が集まるぞ!
 職場の怒りをそのままスローガンにして、3・16集会に集まろう! 職場でなかなか声を出せない仲間、当局の顔色をうかがっている仲間、執行部の顔色をうかがっている仲間、それでも怒りは一緒なんだ! 3・16集会に行ってデモで、「当局もダラ幹も許せねー」「欠員の穴埋めをしろー」「闘うぞー」と叫ぼう! 3・16集会は、職場で闘う練習だ。デモだって管理職とやり合う練習にすればいい。3・16集会は当たり前に怒りを持った誰もが参加できる集まりだ。休みの人はみんなで行こう! 生きたいけど勤務の人は勤務変更しよう! みんなで誘おう! 集会に行って元気になろう!

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週刊『前進』(2333号1面3)(2008/03/03 )

 西郡 ”殺されてたまるか! 団結ではね返そう”

住宅追い出し攻撃への怒りが充満した集会後、西郡の街をデモ行進。部落解放同盟全国連西郡支部の真紅の荊冠旗に続き労組旗や大学旗、3・16世界一斉デモや春闘ストを呼びかけるのぼりなどが鮮やかに翻った(2月24日 大阪・八尾市)=記事6面

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週刊『前進』(2333号1面4)(2008/03/03 )

 訂正

前号1面の下の写真で「2月19日 防衛省」とあるのは「2月19日 アメリカ大使館前」の誤りでした。

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週刊『前進』(2333号1面5)(2008/03/03 )

 日程 3月16日(日)全国各地の方針

◆ワーカーズアクション in 仙台
午後1時/仙台市勾当台公園・グリーンハウス前/集会後、仙台市内を大デモ
◆Workers Action in 福島
午後1時半/福島市市民会館201号
午後3時半からデモ
主催/3・16統一行動・福島県実行委員会
◆ワーカーズアクション in 富山
正午/富山市民プラザ前/集会後、デモ
◆3・16 春闘勝利! 東海総決起集会
午後1時半/名古屋市教育館(地下鉄東山線、名城線「栄」駅下車)
集会後、栄中心街をデモ
呼びかけ/東海合同労組
◆ワーカーズアクション・カンサイ
午後2時/大阪・扇町公園(地下鉄堺筋線・扇町・JR環状線・天満)
午後4時からデモ 
◆ワーカーズアクション in 岡山
正午/石山公園(岡山市民会館北側)
◆ワーカーズアクション in 広島
午後1時/原爆ドーム前
午後2時半からデモ
◆福岡レジスタンス3・16行動
午後1時/学習会「イラク戦争はどこにいくのか?」
午後2時半/天神一斉街頭宣伝
主催/福岡レジスタンス
◆イラク反戦全世界一斉行動 in 沖縄
午後4時/県庁前広場
集会後、国際通りをデモ

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週刊『前進』(2333号2面1)(2008/03/03 )

 第2次国鉄決戦勝利の展望

 田中康宏動労千葉委員長の2・17集会基調報告

 4者・4団体路線うち破り1047名の力、解き放て

 2月17日に開かれた「国鉄1047名解雇撤回! 08春闘勝利! 2・17労働者集会」(動労千葉主催、前号既報)での田中康宏委員長の基調報告の要旨を掲載します。(編集局 写真は当日のデモ)

 新たな決意を込め「2・16」を呼びかけ

 いま1047名闘争は重大な岐路に立っています。闘争の中から危機が生まれてきています。
 05年9月15日の鉄建公団訴訟1審判決の後、06年2・16集会で初めて1047名が団結するという画期的地平ができました。しかし今、その時に結成された1047連絡会は、名前は残っているけど事実上もう存在しない。4者・4団体は解雇撤回という核心をなす要求を取り下げ、それと表裏一体で、動労千葉・動労千葉争議団が排除されて運動が進められています。去年の10月には、ついに解決を民主党に白紙委任するところまで行き着きました。
 今日の集会を、動労千葉は新たな決意を込めて呼びかけました。1987年2月16日は、1047名を始めとする国鉄労働者にJR不採用が宣告された日です。国労、全動労であろうが動労千葉であろうが、この「2・16」という日だけは1047名が一緒に運動を進めたいという思いで、動労千葉が独自に集会を呼びかけることはこれまでしてきませんでした。
 しかし、1047名解雇撤回闘争は、日本の労働者と労働運動にとって決定的に大事な闘いです。当事者としてわれわれは、この闘いだけは絶対に負けてはいけないという決意を込めて「2・16」集会を今回初めて呼びかけました。

 屈辱的な屈服

 4者・4団体がこの間やっていることはひどいものです。屈辱的な屈服路線と言ってもいい。
 4者・4団体による「政治解決」という名の国土交通省に対する交渉は、いったい何から始まったのか。まず4党合意に関する政府への「謝罪」から始まっているんですよ。「4党合意に際し国労として受け止めることができず、関係者にご迷惑をおかけしたことをおわびする。国労も最善の自助努力をつくしていく所存でございます」と。腐ってるんですよ。
 さらにその過程で、株主総会で抗議行動がおきると、国労本部はJR東日本社長・清野智に対して「わび状」を提出しています。去年の10月には、民主党に白紙委任する過程で国土交通大臣あてに「この間のご努力に、心より感謝申し上げます」という文書を出しています。「感謝状」ですよ。現実に起きてることはこういうことです。
 これに対して動労千葉が意見を言うと、いろんな反論が返ってきます。
 動労千葉が「解雇撤回で闘おう」と批判すると「それは玉砕の道だ」という言われ方をしています。これだけは本当に許せない。国鉄分割・民営化攻撃と最も真正面から闘って、脱退者も出さずに団結を固め、40人の解雇者を一番ちゃんと守ってここまで来てるのは動労千葉ですよ。なにが玉砕の道なんですか。
 ある人は「これは階級闘争じゃなくて争議の解決なんだから、妥協するのは合理的判断だし争議の常道だ」と言います。「謝罪」や「わび状」が争議の常道ですか? 争議の場合、多くは百パーセント勝利とはいかない。原則を貫いて仲間の団結を固めぬき、敵が嫌がることを全部やって、その結果として「残念ながら解雇撤回はかちとれなかった」ということもあるでしょう。だけど4者・4団体が今やっていることはまったく違います。自分からどんどん要求を下げ、地面に頭をこすりつけるようにして「解決」をお願いしている。こんなの労働組合運動のイロハを知っている人なら争議の常道じゃないことは明らかです。

 “譲れない要求”

 闘争団の人たちと討論すると、「委員長の言うことはわかるけど、20年もたって現場はもたないんだ」と言って組合員に責任を転嫁する。これも絶対にやっちゃいけないことです。現場は健全なんですよ。「解雇撤回だけは絶対に譲れない」って現場の闘争団員はみんな言うはずです。1・23全動労判決を手放しで「勝利」なんて言うのは一部の幹部だけです。「20年闘って550万!ふざけんな!」って話であたり前なんです。

 巨大な時代の変化と1047名闘争

 今の時代の大きな変化の中で1047名闘争をもう一度、据え直していかなければなりません。
 「1047名闘争にはものすごい展望があるじゃないですか」って言うと、原告団の人たちは「政治解決だけを考えてるわけじゃない。裁判闘争も一生懸命やる」と言います。つまり「裁判闘争」と「政治解決」という本当に狭い範囲でしか発想しない。
 この間の国際連帯闘争の発展の中で、私自身が本当に認識を新たにしたんですが、アメリカでは学校に募兵官が出入りして貧困層をガンガン戦争動員し、教育そのものがうち捨てられている現実の中から、あちこちの教職員組合で左派が執行部を握ってストライキに立ち上がっている。中南米諸国ではこの間、政権がどんどんひっくり返って反米左派政権になった。
 20年余りにわたる新自由主義の攻撃が、一方でサブプライムローンの破綻(はたん)をきっかけに世界金融恐慌の爆発に至り、他方では階級対立を極限まで先鋭化し、アメリカを軸とした帝国主義の世界支配が崩壊しようとしている。
 1047名闘争は今、こういう巨大な社会変革の時代の真っただ中に存在しているんです。
 日本でも、北教組が1時間のストライキに立ち上がりました。24年ぶりです。昨年9月29日の沖縄12万人集会も、復帰闘争から約40年間で最大の結集です。さらに基地労働者が沖縄を先頭に2波のストライキに立ち上がっています。
 その一方で、日教組本部は「教え子を戦場に送るな」の実践そのものとしてあった全国教研集会全体会を初めて取りやめてしまいました。動と反動が激しくせめぎ合い、本当に時代が変わろうとしている。この時、なぜ労働組合が時代の最前線に出てこないのか。1047名闘争に問われていることは同じことです。

 JR情勢の激変

 もう一つ決定的に重要なことは、JR情勢の重大な転換です。01年以来の「第2の分割・民営化攻撃」の矛盾が噴出し、「安全」「技術継承」「要員」といったあらゆる面から民営化体制が破綻しています。そして08年は間違いなく、JR資本とカクマルの結託体制崩壊がさらに決定的に進行する年になります。これは、20年余りにわたって民営化体制の土台となってきたJRにおける労使関係、労働者支配のあり方が土台から変わることを意味します。
 こうした根底的激動にわれわれ自身がはじき飛ばされかねない危機と、巨大な可能性が共存している情勢だと見なければなりません。まさに勝負の時が来た。この中でいよいよ、1047名闘争も本来持っている無限の可能性を解き放って前面に出るべきなのです。

 民営化の出発点

 国鉄分割・民営化攻撃の原点に立ち返って、これを長い歴史の中でとらえ返すことが必要です。
 国鉄分割・民営化は戦後最大の労働運動解体攻撃でした。この過程で日本の労働運動、労働者の闘いは決定的な後退を強いられてきました。国鉄分割・民営化攻撃は、現在に至る格差・貧困、民営化・労組破壊攻撃の出発点であり、さらに中曽根が「国鉄改革でお座敷をきれいにして立派な憲法を安置する」と公言していたように本格的な改憲攻撃の始まりでした。
 「国鉄分割・民営化」の答申を出した第2臨調ができたのが81年、民営化は87年です。この過程でいったい何人の国鉄労働者が職場を去ったのか。わずか6年間で20万人です。50歳以上の労働者がほとんど残らないほどにみんな職場から追われ200人もの自殺者を出した。JRの発足時点では7628人が採用を拒否され、清算事業団で3年間闘い抜いて最後の最後に残ったのが1047名なんです。すさまじい労働組合破壊攻撃ですよ。1047名はこの20万人の思いを背負って闘っているんです。

 団結守り抜いた

 この国鉄分割・民営化を前後する過程で、社会のあり方の歴史的転換がありました。新自由主義です。市場原理、競争原理を世の中に徹底的に蔓延(まんえん)させ全社会にローラーをかける。人格的にはレーガン、サッチャー、中曽根です。
 アメリカでは航空管制官組合(PATCO)のストをめぐって、イギリスでは炭労ストをめぐって、そして日本では国鉄分割・民営化をめぐって、新自由主義の全面展開をめぐる三つの歴史的な攻防戦がありました。
 この時、動労千葉はどういう思いでストライキに立ったのか。団結を守る手段はストライキしかなかったんです。職場は配転に次ぐ配転の嵐。3人に1人はクビ。恐れをなして組合本部が闘いの方針を出さなかったら、足の引っ張り合いになり脱退者が続出していたことは明かです。とにかく組合員の団結を維持し抜くことだけを考えてやってきたんです。
 われわれは何ひとつ特別なことはやっていません。とにかく原則を曲げなかったんです。原則を曲げていたら動労千葉の団結はバラバラになり、いまの動労千葉は存在しません。しかし、それが国鉄分割・民営化という新自由主義攻撃の根幹をうち砕く闘いに勝利する道だった。動労千葉の闘いはささやかながらこのことを示すことができた。またその結果として1047名の闘いが残ったと私は思っています。

 闘いの旗高く掲げ時代の最前線に!

 国鉄分割・民営化から20年。この攻撃に決着をつけさせず、いまも1047名闘争という形で闘いが継続していることがどれだけ決定的なのか。もしこの闘いがなかったら日本の労働運動はどれほどの困難に直面していたのか。また、もしここで負けていたら憲法改悪攻撃だってもっと先に進んでいたことは間違いありません。
 つまり、1047名の国労や動労千葉や全動労の組合員一人ひとりが決定的存在なんです。日々の闘いは毎日毎日、地をはうような現実だったかもしれない。でも本当に誇り高い存在なんです。1047名もの解雇者が不屈に闘い続けるという日本の労働運動史上でも例がない闘い――これを実現した一人ひとりなんです。宝物なんですよ。「宝物」と思うのか「お荷物」と思うのか。この違いが動労千葉と国労本部の違いです。
 1047名闘争の持っている位置をこのようにはっきりさせたならば、闘いの方針もまったく違ってきたはずです。国労は千人もの歴戦の闘士であるオルグ団を手にした。この大オルグ団を全国に配置し、5年、10年、20年と現場から日本の労働運動全体を揺さぶったら、どれだけ日本の労働運動が変わったのか。このように問題をたてなければいけない。
 国鉄分割・民営化が戦後最大の労働運動解体攻撃であるならば、その決着はどうやってつけるのか。もう一回われわれ自身の手で日本の労働運動を一からつくり直していく以外に、この闘争の勝利はありません。1047名闘争こそが、連合や全労連といったナショナルセンターを越え、これからの労働運動をつくりかえていく結集軸です。
 怒りがあらゆる所から噴き出し始めている今、1047名闘争の持つ位置はますます大きくなっています。僕らは、こういう情勢が来る時のために20年間歯を食いしばって頑張ってきたんです。今こそ1047名闘争が闘いの旗を高く掲げ時代の前面に出る時です。

 20年間の総括を

 なぜ今、4者・4団体が屈服の道に陥っているのか。
 一つは、国鉄分割・民営化攻撃以来の20年間の総括がないということです。国鉄分割・民営化は、戦後前例がない労働組合破壊攻撃でした。ここでカクマル、日本共産党、協会派を始めあらゆる勢力がふるいにかけられ、これまでの労働運動のあり方、つまり総評、国労などの体制内的な労働運動がもう通用しないことが突きつけられた。しかし、20年にわたる1047名闘争のあり方は、すべて戦後の体制内的な労働運動の延長線上にありました。社会党・田辺委員会による和解策動、労働委員会を背景にした政治解決交渉、その後の”JRの発展に寄与します。国鉄改革法を承認します”という「8・30路線」、2000年4党合意、そして4者・4団体路線。すべてが「政治解決」路線なんです。
 ここには、労働者の団結という一点に依拠して情勢を開いていこうという立場がまったくない。依拠するところが常に、労働委員会や裁判所、政府や国交省、鉄道運輸機構、JRなんです。
 二つに何よりも、JR資本との闘いを一切放棄してきたことです。そもそも資本との闘いを放棄して解雇撤回などあり得ないことは明らかです。職場生産点からの闘いと一体となって、徹底的にJR資本を追いつめる闘い――あくまでここが基軸でなければならない。
 今こそ、闘う労働組合を時代の最前線に登場させなければなりません。情勢はこの数年間で大きく変わりました。いたる所で闘う労働者と労働組合が息を吹き返し、激しい闘いを始めている。もう引くに引けない状況が来ているからです。
 1047名闘争を先頭に、「日の丸・君が代」に怒る教育労働者、民営化に怒る全逓の仲間、自治体労働者が結集する。非正規職で苦しんでいる労働者たちが結集する。こうやって闘う労働運動の再生をつくり出す中に、1047名闘争の展望が圧倒的に存在しています。私たち動労千葉はその先頭に立ちます。

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週刊『前進』(2333号3面1)(2008/03/03 )

 職場で3・16訴えを

 実行委員会で活発な討論

 2月22日、東京都内で3・16全世界一斉デモ第2回首都圏実行委員会が90人の参加で行われた。
 3・16首都圏5千人―全国1万人が集まれば革命できる。これが07年の闘いでつかんだ展望だ。銀座を解放区にした11月集会の爽快(そうかい)なデモ。さらに発展させる壮大なデモを全世界でやろう。
 「その立場からすれば、まだまだ俺たちは3・16に全力を出しきっていない」――3・16首都圏5千人結集に向かって、会議は激しい討論になった。
 ある青年労働者は「闘わない組合本部とやりあわなければならない。一方で春闘方針も出さなければならない。どうすればいいか」と発言。
 これに対して「体制内執行部が最も恐れていることが3・16の爆発。組合会議で真っ向から3・16を提起しよう」と事務局は鋭角的に提起した。労働者の怒りは沸点に達している。待ち望まれているのは、怒りを解き放ち自己解放をかちとっていく行動方針を誰が提起するのかということだ。「3・16方針を職場に持ち込み、徹底的な討論をとおして初めて職場の怒りとかみあうことができる。職場で徹底討議しビラをつくろう」――これが実行委員会の結論だ。
 3・16について事務局は「沖縄の怒り、イージス艦漁船撃沈への怒り、イラク戦争への怒りが爆発している。職場も同じだ。これらすべての怒りは、本質的に労働者を搾取し戦争までやってもうけようとする資本家階級に対するものだ。資本主義を革命する以外にない! だから革命を掲げる3・16こそ労働者をひとつにする方針だ」と確信をもって提起した。
 しかも、3・16はストライキの真っ直中で闘われる。全駐労のスト。動労千葉のダイ改阻止スト。教育労働者の不起立闘争は40秒間のスト。時代はストライキだ。圧巻は北教組1万5000人。処分覚悟で「格差と貧困に怒りの連帯」を掲げたストライキにどれほど労働者は勇気を与えられたことか。事務局はこうした情勢をとらえて、「労働者がストライキを熱望するのは、ゼニ・カネのためではない。労働者こそが職場の主人公だと資本家に思い知らせてやりたいからだ。ストライキで団結しよう。革命を掲げて闘う労働運動が時代の最前線に躍り出る時だ」と訴えた。
 そして3・16は、体制内執行部を打倒し現場労働者が権力を取る闘いだ。全逓労働者は「3・16で俺たちがかけきりたいものは何か。それは、革命を掲げるまったく新しい労働運動をつくろうということだ。われわれが職場で立ち上がったら、体制内勢力がつぶしにかかってきた。それは『絶対にこの社会を変えさせない』ということだ。われわれはこのあり方を徹底的にぶっ壊そう」と3・16闘争の持つ大きさについて語った。
 3・16が全労働者の春闘方針だ。残り2週間。全力で闘おう。
(写真 「職場に3・16方針を持ち込もう」と活発な議論がかわされた【2月22日 東京都内】)

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週刊『前進』(2333号4面1)(2008/03/03 )

 革共同の新たな戦闘宣言 2008年3・14アピール

 階級的労働運動の白熱的実践でプロレタリア革命勝利へ進撃を

 革共同書記長 天田 三紀夫

 T ファシスト・カクマルを歴史の屑籠に叩き込もう

 本多延嘉同志! 革共同の偉大な指導者であり書記長であったあなたが、反革命ファシスト・カクマルによって虐殺された1975年3・14反革命から33年が経ちました。言語に絶する卑劣な手段で暗殺されたあの日から、あなたの無念を一日たりとも忘れたことはありません。
 残されたわれわれは、反スターリン主義・革命的共産主義運動を守り発展させるために、一切の困難を背負い闘ってきた。75年3・14反革命を「みすえ、そそぎ、のりこえる」を合言葉に、若き青年労働者と学生は革命軍に身を投じ、3・14復讐戦に決起した。
 70年安保闘争を「勝利に向かっての試練」として闘ったわれわれは、ファシスト・カクマルとの戦争を「現代の内戦」と位置づけ、先制的内戦戦略を確立してマルクス主義を守り発展させるために闘った。全党の同志は、ファシストの白色テロルに対して断固とした赤色テロル戦に決起し、“生死をかけ、長期投獄を恐れず、家族問題の革命的解決をかけて”長期にわたる革命的内戦を闘いぬいた。
 とりわけ労働者同志は内戦勝利へのあらゆる犠牲を惜しまず一身に引き受け、革命軍の同志と連帯して幾多の創造的闘いを実現した。そしてついに、現代のナチス=ファシスト・カクマル打倒の闘いに完全勝利した。このことを、本多同志の霊前に報告できることを誇りに思う。
 われわれは、軍事的勝利をもってカクマル白色戦闘部隊の根幹をたたき折り、その展開力をそぎ落とし、彼らをますます権力の手先に純化させた。同時にカクマル3頭目の一人であり、国鉄分割・民営化攻撃の先兵として国鉄労働者への20万人首切りの先頭に立った松崎明に対して、国鉄労働運動の現場で勝負し、動労千葉と一体で分割・民営化粉砕、松崎打倒、JR総連解体の勝利をもぎりとってきた。
 われわれの闘いは、カクマルに中央派とJR総連カクマル派への大分裂を強制した。3・14反革命の首謀者黒田は、「黒田哲学」のどす黒い純化として反米国粋主義・民族主義に転落し、06年6月に恥多き死を迎えた。黒田礼賛運動を繰り返すカクマル中央派は、すでに階級闘争に何ひとつ影響を与えない勢力に転落した。
 松崎とJR総連カクマルは、動労千葉を先頭にした国鉄労働者の不屈の闘いに追いつめられ、今日、その腐敗した正体を満天下にさらけだし、破産と崩壊の道に転落しつつある。松崎は組合費の横領を居直り、一部メディアを買収するなど必死のあの手この手で卑劣な復権を図ろうとしている。しかし、JR資本と結託体制をつくり、日本労働運動破壊の先兵として資本の軍門に率先して下った現実は、消すことはできない。JR総連内の分裂はさらに泥沼化し、他方で「平成採」の青年労働者の反乱が、松崎をいよいよ土壇場に追いつめている。
 カクマル松崎と中央派は、腐った妥協によって互いの延命を図ってきたが、それは両者の危機を一層促進した。彼らは今日、革共同破壊分子によるインターネット情報に飛びつき、革共同の「分裂・解体」への願望に唯一の望みを託す有り様だ。組織としてのカクマルは完全に崩壊した。歴史の屑籠(くずかご)にたたき込もう。
 革共同は、75年3・14反革命から33年、ファシスト反革命との内戦に完全に勝利した。そして今、「党の革命」をやりぬき、5月テーゼと階級的労働運動路線のもと、プロレタリア革命への新たな前進を開始した。この道を断固として突き進むことが、革共同の新たな戦闘宣言である。

 U 世界金融大恐慌と戦争の帝国主義を打ち倒す時だ

 (1)戦後帝国主義世界体制の総崩壊がついに始まった

 21世紀プロレタリア世界革命の闘いは、労働者階級に巨大なチャンスと未曽有の試練を課している。戦後帝国主義は、歴史上かつてない世界金融大恐慌が現実化するその渦中にあり、ブルジョアジーは恐怖にうちのめされながらのたうちまわっている。労働者階級は、ついにこの帝国主義の危機をプロレタリア世界革命へ転化する最大のチャンスを手にしている。
 01年に登場した米帝ブッシュ政権がやったことは、後先をみない空前の恐慌対策であった。具体的には超大型減税(総額1兆3500億j)と超低金利政策(01年にFRB〔米連邦準備制度理事会〕は1年で11回の金利引き下げ)を行った。これは、恐慌の爆発から逃れ、金融独占ブルジョアジーを救済し、景気の再浮揚を強引に図ろうとする政策であった。ITバブルの崩壊の危機を住宅バブルへの転換によってのりきろうとしたのである。04〜05年は、過剰な流動資金と低金利のもとで住宅バブルが一挙に膨らんだ。そして、この住宅バブルの崩壊が06年から加速度的に進行した。
 07年2月と3月に発生した「世界同時株暴落」は、中国株式市場のバブル的ブームの急崩壊に端を発していた。この暴落は、帝国主義世界経済が残存スターリン主義としての中国経済に深々と依存していることを示した。帝国主義は、残存スターリン主義の「巨大経済」を抱え込むことで延命しようとしているが、実はそこから世界同時株暴落の引き金が引かれたのである。
 この「世界同時株暴落」の主役は日帝であった。日帝は円借り取引の方式で巨大な投機資金を米帝に対してだけでなく世界中にばらまいていた。つまり、最弱の環・日帝は、バブル崩壊後の超長期の不況から、いまだ根底的にデフレ脱却ができない危機にあえぐ中で、超低金利政策を続け、円安を続け、輸出産業を軸に世界のバブルにのっかっていた。そのあり方は全世界を投機資金でジャブジャブにし、世界にインフレと住宅バブル等を輸出しているというとんでもない構図であった。また円借り取引は、資金の米帝への集中を促すことで辛うじてドル暴落の危機を回避する構造になっていた。
 07年3月の暴落は、米住宅バブルの崩壊の中でサブプライムローン問題に火がついたことから始まった。サブプライムローンは住宅ローン全体の14%、新規契約ローンの20%に達している。住宅バブルが崩壊していく中で返済不能が続出し、延滞率が上昇した。これがローン会社の経営を悪化させ、融資していた大手銀行の損失を拡大することになった。
 07年8月、フランス大手銀行BNPパリバが傘下の三つのヘッジファンドの凍結を発表した。これが示しているのは、サブプライムローン問題の爆発は米帝経済だけでなく全世界のバブルの崩壊の始まりだということである。
 昨年10月下旬から11月には、帝国主義経済の金融的中枢をなす米欧日の主要な大手金融機関(銀行や証券会社)が、サブプライムローン関連で軒並み膨大な損失を抱えていることが明らかになった。大手金融機関自身の大幅な減益または赤字化、自己資本比率の低下、さらには資金繰りの困難化による経営破綻(はたん)の危機へと突入していった。
 これらの金融機関は、家計的条件からして住宅など入手できないような苦しい現実のもとにある労働者・住民に対してサブプライムローンを強引に売り込み、住宅バブルの末期にさらにバブルをあおって、ぼろもうけした張本人である。彼らはサブプライムローン関連の証券化商品、とくにCDO(債務担保証券)といわれるものを大量につくり、ハイリターンをうたい文句に全世界に売りまくり、巨額の利益をむさぼったのだ。
 今や、サブプライムローン関連商品・CDO関連商品は短期金融市場で流通しなくなってしまった。このCDOなどを担保にしてヘッジファンドや銀行・証券会社本体、企業などが発行するCP(コマーシャルペーパー)も機能不全に陥り、信用を失ってしまった。また主要金融機関は、帳簿上は銀行から切り離された形のSIV(ストラクチャード・インベストメント・ヴィークル)という特別目的会社(SPC)をつくり、サブプライムローン関連証券を大量に運用していた。このことはさらに大手金融機関を危機に陥れることになる。
 シティグループやメリルリンチらの大手金融機関の損失はこれから大幅に膨張する。シティは自己資本比率がとうに8%を切り、銀行そのものの体力が低下している。昨年、UAE(アラブ首長国連邦)の政府系投資機関であるアブダビ投資庁(ADIA)から75億j(約800億円)の出資を受け入れたが、シティがADIAに出す出資証券は年利11%であり、米長期金利の3倍の水準である。
 さらに、本年1月のニューヨークのダウ式平均株価の大暴落から始まる世界同時株安は、モノライン(金融保証専門会社)の危機を激化させた。モノラインとは債券・証券の保証に特化した保険会社の一種である。モノラインの保証力が低下し、格付けが下がると、その保証していた当の証券も下がる。サブプライムローンが二次災害を引き起こすことになったのである。
 今や、金融資本の中枢中の中枢が個別的に、またはシステム的に破綻する危機に直面し始めている。欧米(日)の中央銀行による資金供給が昨年11月以来大規模に繰り返されているが、焼け石に水だ。世界金融大恐慌の危機が完全に現実化してきている。

 ドルの大暴落が切迫

 この中で、ドル大暴落の危機がますます切迫している。
 ドルは、1971年のニクソン・ショック以来、金との交換を停止してきたにもかかわらず、帝国主義世界における米帝の基軸性によって、国際的な基軸通貨として通用してきた。しかし21世紀に入り、米帝の経済的没落と政治的軍事的没落が進行する中で、ドルをめぐる情勢は歴史的根底的に動揺し、ドル不安が強まり、ドルへの信認が急速に低下している。
 特に07年秋には、ドル安の大きな流れが進行した。ドルの名目実効為替レートの推移をみると、ドルの実効価値は73年比で30%も低下した。この中で国際通貨をドルからユーロに乗り換える動きが、中東諸国、ロシア、中国でもジリジリと進行している。
 サブプライムローン問題の爆発による米経済のバブルの全面的崩壊→その恐慌的発展→世界金融恐慌への発展。イラク・アフガニスタン侵略戦争のイランへの拡大、世界の政治的軍事的対立の激化。これらが絡みあい、今やドル暴落が必然的に爆発する情勢が成熟している。ドル暴落の本格的爆発こそ、世界金融大恐慌の全面化と長期大不況化、そのもとでの世界の分裂と軍事的対立の激化(戦争)を不可避的に促進することになる。
 いよいよ帝国主義の断末魔の危機が深まり、帝国主義ブルジョアジーが七転八倒する中で、動と反動、革命と反革命が大激突するという、戦争と革命の時代が始まったのだ。まさに、プロレタリア革命の勝利をもって、帝国主義・資本主義に終止符をうつ時代へと世界史は突入したのである。

 (2)イラク侵略戦争の拡大と激化する石油資源強奪戦

 米大統領選は、米帝国主義ブルジョアジーの生き残りをかけた激しい分裂・抗争として展開されている。それは、米国内における階級闘争の新たな爆発に連動し、革命と反革命の激突の極限的激化として発展する様相を示している。
 1月28日のブッシュ一般教書は、イラク撤退論を全面的に退け、米軍の長期戦略、侵略戦争継続の強烈な意志表示を行った。世界金融大恐慌になすすべのない現実をさらけ出す中で、なおのこと米帝は軍事力を前面に立てた帝国主義間争闘戦に徹底的にうって出る以外にない。だがそれは、米帝の危機をさらに深めるものである。
 03年のイラク侵略戦争突入以来、イラクには16万人の米占領軍が駐留し、武力制圧・掃討作戦を繰り返し行っている。空爆は06年の229回から07年には1447回に急増した。開戦以来の米軍兵士の死者は3900人を超え、多国籍軍の兵士を加えれば優に4千人を超す。世界保健機関(WHO)は、開戦から06年6月までの3年間にイラク人の死者は15万1千人に達したと発表した。恐るべき殺戮(さつりく)が行われている。
 米帝のイラク侵略戦争継続は、06年QDR(4年ごとの米国防戦略見直し)で提起された「長い戦争」論に基づいている。これは米帝の世界支配をかけた、石油資源略奪のための帝国主義侵略戦争の開始・続行を戦略目的に内包している。対イラン、対北朝鮮の侵略戦争とも連結している。「民主化」の名のもとに、中東・中央アジアをめぐる長期の大戦争を戦略的に含んでいる戦略である。しかも米帝はあらゆる形で中国に戦略的重圧を加え、その動きを牽制(けんせい)しながら、イラク・中東での侵略戦争を徹底的に拡大しようとしているのである。
 だがこのイラク侵略戦争は、決定的に敗勢に陥り破綻している。米帝は米軍の絶大な軍事力のもとで、好き勝手にイラクのあり方を決定するためにかいらい政権をデッチあげた。しかしそれが生み出したのはイラクの分裂と内戦状態である。自らつくりだした泥沼的現実に米帝・米軍は翻弄(ほんろう)され、危機を一層深めている。
 07年1月、ブッシュはイラク「新戦略」という名のイラクへの絶望的な再侵略戦争宣言を発した。1月の2万1500人の増派計画から次々と追加増派が行われた。後方支援部隊2400人、軍警察隊2200人、陸軍航空旅団2600人増派に始まり、3月には約3万人の増派が実行された。
 重要なことは、01年9・11からアフガニスタン侵略戦争、さらにイラク侵略戦争への発展が、逆に米帝に対するイラク人民・ムスリム人民の民族解放・革命戦争として発展し、米帝を敗勢にたたき込み、ついに米帝を、もはや引き返しのきかない侵略戦争の続行・拡大→世界戦争へのプロセスに突入させるにいたったことである。
 この新戦略は、07年4月になって決定的な破綻を示し始めた。首都を重検問体制で制圧すること(それも米軍とイラク治安部隊の連合という形で)は米帝・米軍のイラク人民の前への大量の露出を意味し、結局米軍は武装勢力による自動車爆弾などの攻撃対象となった。人民の海の中に米軍拠点や米軍隊の小グループが点在する状態がつくりだされ、それらがすべてゲリラ攻撃のターゲットになっていった。
 昨年9月には、米議会上院が「イラク準分割案」を可決した。クルド系、シーア派系、スンニ派系の三つに(つまり民族別・宗教別に)分割し、バクダッドの中央連邦政府が「国境と石油収入を管理する」という文字どおり古典的な植民地支配の政策である。
 さらに今日、イラク侵略戦争はトルコ情勢に波及している。米帝のイラク政策はトルコ軍とPKK(クルド労働者党)の激突をつくりだし、イラク北部が戦場化した。また、08年〜09年過程で米帝がイランに軍事力行使=戦争に訴える危険性がきわめてリアルなものになっている。イラン革命防衛隊を「テロ組織」と認定した米上院の決議は実に重大である。米帝は、今やイラク侵略戦争の長期継続、イラン侵略戦争(軍事力行使)の開始準備というすさまじい戦争方針を固めて、08年の政治的・経済的・階級的攻防をのりきろうとしている。
 日帝・福田政権による対テロ新特措法(給油新法)の強行採決とインド洋での給油再開は、この米帝・米軍を全面的に支えるものだ。同時に、激化する帝国主義間争闘戦に勝ちぬくために、日帝自身が侵略戦争をできる国家への絶望的飛躍をめざすものである。
 7月洞爺湖サミットは、イラク・中東情勢の重大化と世界金融大恐慌突入情勢の中で、帝国主義間争闘戦が死闘的に爆発する場となる。世界のプロレタリアートは、帝国主義の延命と労働者階級の絶対的貧困化をもたらすサミットに怒りを新たにしている。死の苦悶(くもん)にのたうつ帝国主義大国と、世界のプロレタリアートの決起との全面的な激突の場となることは明白だ。3・16の全世界一斉デモ、昨年9・29の12万人決起を引き継ぐ3・23沖縄県民大会、3・30三里塚全国闘争は、サミット決戦の前哨戦でもある。
 昨年11・4労働者集会の決定的意義は、こうした帝国主義の危機と革命的情勢の急接近の中で、国際的階級的連帯闘争の旗を高く掲げ、階級的労働運動の全面的爆発を誓い合ったことである。世界革命をめざす闘いがここに現実に始まったのである。

 V 反マルクス主義野合集団塩川一派の打倒・一掃へ

 革命的情勢の急接近の中で、この情勢に恐怖し、卑劣な逃亡を開始したのが塩川一派である。
 塩川一派を先頭に、革共同から脱落・逃亡した党破壊分子に共通している事象は何か。それは第一に、帝国主義支配体制が崩壊を開始していることに震え上がっていることである。そして労働者階級とともにプロレタリア革命へ進撃することを拒否し、正真正銘の反マルクス主義、解党主義・小ブル自由主義へと転落したことだ。
 1929年恐慌を上回る世界金融大恐慌突入が切迫し、革命的情勢が急速に接近している。革共同は、この客体情勢の変化に主体的変化を結びつけるために、獅子奮迅の闘いに決起することを訴えた。ところが塩川一派を始めとする解党主義者は、党と階級が白熱的に闘ってプロレタリア革命を引き寄せ、もぎりとるための実践に直ちに突入することを拒否した。そこで求められる自らの飛躍を拒否し、労働者同志が彼らをのりこえて階級の指導部として自己形成していったことに嫌悪感を抱いたのである。
 このことは、塩川一派が現代帝国主義の分析をまったく放棄していることと裏腹の関係にある。現代帝国主義の分析とは、帝国主義間争闘戦の現実を分析することであり、帝国主義侵略戦争の現実を分析することである。彼らはこうしたことを何も論じることができず、社民以下の水準を自己暴露している。塩川一派にはそもそも、これが彼らの綱領だと言えるものがない。プロレタリア階級闘争の目的意識性を完全に否定し、労働運動への敗北主義、プロレタリアートへの絶望を一切の起点にしている。どうしようもない腐敗分子である。
 第二に、彼らは「7月テーゼ反対」の一点で野合している。その本質はマルクス主義の公然たる否定である。
 マルクス主義とは労働者階級自己解放の思想である。それは、社会的生産の根源的な担い手であるにもかかわらず、自己の労働力を商品として資本家に販売することをとおしてのみ生きることを許されている労働者階級が、この賃労働と資本の関係の全面的で根底的な転覆をとおして賃金奴隷からの自己の解放をかちとり、そのことをとおしてすべての人民の人間的解放を実現していく現実的な運動である。
 このプロレタリアートの特殊階級的な解放の中に、全人間の普遍的な解放がある。労働者階級は、資本制社会の転覆をとおして私有財産制度の撤廃と階級社会の廃絶をかちとり、階級社会のもとで奪われてきた人間本来の共同性を全面的に奪還していくのだ。プロレタリアートの存在と闘い、その特殊性の中に普遍性が同時にはらまれているのである。
 民族抑圧と社会的差別は、階級社会のもとでつくられ、帝国主義によって強化・拡大されてきた。この民族抑圧と社会的差別からの根底的解放は、帝国主義の世界支配を完全に打倒し、プロレタリアートの世界史的勝利をかちとり、共産主義社会を建設していくことの中にある。塩川一派は、この労働者階級自己解放とプロレタリア世界革命の思想そのものを公然と否定し、投げ捨てたのである。
 第三に、体制内労働運動として自己を純化して動労千葉労働運動に敵対していることである。
 塩川一派は、非正規労働者・未組織労働者の現実から学ぶと言うが、そこには4大産別の労働者の闘いが出てこない。何よりも80年代以来の新自由主義攻撃と徹底的に闘い勝利してきた動労千葉の闘いがまったく位置づかない。逆に動労千葉労働運動と11月労働者集会へ悪罵(あくば)を投げかけ、非正規労働者問題をこれに対置している。これは、非正規労働者の闘いも実際には否定しているということだ。
 このことは、91年「5月テーゼ」の否定であり、5月テーゼ以降の闘いを完全に清算していることと一体である。
 したがって彼らは、実践的には社会民主主義やスターリン主義との「統一戦線」に右翼メンシェビキ的にのめり込み、体制内労働運動と限りなく一体化していく。それは結局、階級的労働運動の前進を妨害しそれに敵対するものへと純化する。帝国主義が死の苦悶にのたうつ時代には、体制内派とプロレタリア革命派との分岐・対決は極限的に激化するのだ。体制内派は帝国主義の「最後の救済者」として登場し、プロレタリアートが帝国主義の危機を革命に転化するのを阻止するために全力をあげる。これに完全にくみする側に転落したのが塩川一派である。
 第四に、塩川一派は自己の路線的革命論的破産を「革共同の変質」と絶叫する。それは「労働運動の力で革命をやろう」と叫んで立ち上がった青年労働者や学生の闘いを否定し、それに冷笑を浴びせる行為と一体となっている。彼らは階級闘争の現実からはじきとばされ、塩川一派自身が自ら呼びかけているように、今や「党の革命」で打倒された腐敗分子やあらゆる脱落・逃亡分子、革共同に敵対する反動・反革命分子と「革共同中央打倒」の一点で野合するに至っている。
 彼らに対する党と階級のとるべき道はただひとつ、階級的労働運動路線の白熱的実践だ。その力をもって、反マルクス主義集団へ転落した塩川一派を始めとするあらゆる敵対分子の策動を全面的に粉砕しつくそう。

 W 職場生産点から労働者の階級的団結つくりだそう

 (1)4大産別と青年を先頭に6千万労働者の総反撃を

 世界金融大恐慌の到来は、帝国主義の最弱の環である日本帝国主義を直撃している。日帝は、95年の日経連プロジェクト報告以来、一切の矛盾と犠牲を労働者階級におしつけ、その結果、青年労働者2千万人のワーキングプア化という社会的危機をつくりだした。このあまりの階級矛盾の激化と労働者階級への蹂躙(じゅうりん)は、労働者階級の根底からの階級的怒りを呼びさまし、闘いは帝国主義・資本主義体制そのものとの対決へとせり上がっている。
 それは、80年代の国鉄分割・民営化に始まる新自由主義攻撃と対決し、その破綻を徹底的に暴きながら、階級的労働運動の新しい潮流として、動労千葉を基軸とする3労組共闘・3カ国連帯の闘いとして始まっている。さらに教育労働者の「日の丸・君が代」不起立の闘いとしても力強く開始されている。日帝の全体重をかけた4大産別の労働運動解体の攻撃に、4大産別を先頭とする6千万プロレタリアートの総反撃が始まった。
 日帝ブルジョアジーは、民主党を始め全野党、連合・全労連、あらゆる体制内勢力をとりこみ屈服・変質させることに躍起になっている。しかし帝国主義の危機の爆発は支配階級の分裂を生み、労働貴族をつかった労働者支配は根底的に破綻している。他方で労働者階級は、生きるためには資本の支配に対する非和解的反乱に繰り返し立ち上がっていかざるをえない。ここから労働者階級の階級的団結がひとつの大きな全国的・全世界的な力となって発展していくことは不可避である。
 革共同は、22全総・23全総・24全総をとおしてこうした時代認識を圧倒的に確立した。最末期帝国主義・日帝の「新自由主義」政策は、労働者階級を「工場法」以前に引き戻し、その生存権を奪うむきだしの弱肉強食の攻撃としてあること、帝国主義間争闘戦のもとでの徹底的な搾取強化と団結破壊であることをはっきりさせてきた。
 また、これは全労働者への極限的な攻撃であるがゆえに、一人の決起が職場全体、社会全体を揺るがす力になることをはっきりさせてきた。
 しかも、この攻防は、動労千葉労働運動が国鉄分割・民営化攻撃と死力を尽くして闘い、勝利してきたその地平の上で闘われていること、さらに11月労働者集会が示した国際連帯闘争の地平で闘われていることを明確にしてきたのである。
 08年1・1アピールで提起した「階級的労働運動の白熱的実践」は、この動労千葉型労働運動を全国・全産別で実践し、職場生産点における労働者の階級的団結と猛然たる決起をつくりだすことを呼びかけるものであった。これは今や全党の同志の指針となり、必死の実践が開始された。全逓、教労、自治体を始めあらゆる職場で体制内労働運動と激突し、資本・当局の攻撃と闘う団結をつくりだす闘いが始まった。それらは全駐労や北教組のスト決起と連動し合流して、巨大な階級的反撃を組織するものへと成長しつつある。

 第2次国鉄決戦へ

 08年の国鉄をめぐる最大の攻防は、ライフサイクルの深度化攻撃との闘いである。これは特にJR運転部門にいる平成採の青年労働者を直撃し、その怒りに火がついている。
 第2次国鉄決戦は、確実に国鉄労働者の階級的魂をとらえている。分割・民営化攻撃から20年、動労千葉は、その組織的団結の勝利を全国鉄労働者の階級的団結へと拡大し、国鉄労働運動の前進が日本労働運動の前進に直結する闘いを開始した。
 この闘いを根底で保障する基礎こそ5・27国労臨大闘争弾圧裁判に勝利することである。5・27裁判は国鉄1047名闘争と一体の、その最前線の闘いであり、しかも決定的な局面を迎えている。司法権力は迅速裁判で何がなんでも有罪判決を強行し、闘う国鉄労働者を職場からたたき出そうとしている。これに対して階級的原則を貫き通して闘うか否かが問われた。5・27被告団は裁判闘争を階級裁判として闘うこと、被告団と国労組合員の団結を総括軸に闘うことを決意し決起した。弁護団の戦闘的再編を行い、勝利へ向かっての新たな闘いが開始された。
 教育労働者の闘いは、都教委の03年10・23通達以来の最大の決戦に突入している。闘う教育労働者は、根津公子さんへの攻撃を自らへの攻撃ととらえかえし、実力闘争の発展に恐怖する日本共産党や中間主義グループの不起立闘争への敵対をはねのけて続々と決起している。「日の丸・君が代」不起立は、改悪教育基本法体制をその内側から転覆する、教育労働者の自己解放をかけた嵐のような闘いに発展しようとしてきている。
 全逓では、年末繁忙に対して超勤拒否闘争が圧倒的に貫徹された。この超勤拒否闘争は全国・全職場に波及し発展する。また、民営化をめぐる自治体労働者の大決戦はこれからである。すでに青年労働者を先頭に各地でその火ぶたが切られている。
 4大産別での前進に加え、ついに医療産別での全国的闘いが開始された。革共同医療福祉労働者委員会の結成とそこでの「賃金奴隷の鎖を団結して引きちぎる」という基調提起は、日本革命の主力部隊の一角を構成する医療福祉労働者の総決起宣言である。また各地の合同労組運動の飛躍的前進と路線的確立への闘いが進んでいる。
 国鉄・全逓・自治体・教労の4大産別と、医療・福祉、合同労組の闘いがついに全国的潮流として前進を開始したのだ。この全国的産別的力を展開軸にして、職場生産点での全面的な闘いに決起しよう。

 (2)三里塚・沖縄・改憲阻止闘争爆発へ攻めのぼろう

 階級的労働運動の発展は、反戦反基地闘争、政治闘争、治安弾圧粉砕闘争の大発展をつくりだす。階級的労働運動は、現体制を打倒する闘いであり社会全体を変革する闘いである。帝国主義のもとでのあらゆる搾取・収奪・差別・抑圧・暗黒支配に反撃し、粉砕し、階級的団結を拡大する闘いである。この全体が、「攻めの改憲阻止闘争」の大きな前進をつくりだしていくものになる。08年の決戦は、この意味でも大決戦になる。
 とりわけ三里塚反対同盟42年間の不屈の闘い、米軍基地撤去・戦争阻止を闘う沖縄労働者階級の闘い、33年間の獄中闘争を不退転に闘う星野文昭同志の訴えは、階級的団結を求めて決起する労働者の魂を揺り動かしている。ともに闘いたいという衝動が自己の体内からほとばしるのを感じずにはいられないからだ。3・30三里塚闘争への大結集、3・23沖縄県民大会から5・15闘争への前進、さらに星野同志奪還の全国運動的発展をかちとろう。
 共謀罪阻止、司法改革攻撃粉砕の闘い、西郡を先頭とする住宅闘争・部落解放闘争や入管闘争、「障害者」解放闘争を始め、あらゆる闘いの飛躍と前進を闘いとろう。階級的労働運動の発展の中で反軍闘争の力強い前進を切り開こう。

 学生運動の爆発を

 階級闘争の爆発的発展期が到来した中で、学生運動の位置はいよいよ重要である。それは、帝国主義の危機を一方の柱とするものであるが、闘いの主体である全学連が法大キャンパスを戦場にしてガンガン攻めまくっており、意識的積極的にイデオロギー的路線的運動的分岐をつくりだして闘っているからである。06年3・14弾圧以来の不屈の闘いは、300万学生が注目し圧倒的な信頼を寄せている。
 この情勢は、全国大学の普遍的な情勢である。マル学同法大支部と法大現闘団の闘いは、全国学生運動爆発への革命的号砲である。この闘いは、必ずや全国学生の巨大な決起をつくりだす。4―5月新歓闘争へ進撃しよう。

 (3)体制内派との妥協を排し原則に立ち返って闘おう

 世界金融大恐慌と戦争、革命の時代への突入は、階級情勢を根底から一変させている。新しい時代の新しい闘いが切実に求められている。
 すでに01年9・11の反米ゲリラ戦とこれに対する帝国主義のアフガニスタン侵略戦争突入、続く03年イラク侵略戦争突入によって、スターリン主義と社会民主主義による古い時代の運動は完全に破産した。米帝を先頭とした「対テロ戦争」攻撃に対して既成の運動は全面屈服し、転向と帝国主義翼賛への道を進んだ。これに対してわれわれは、動労千葉を先頭に戦時下階級闘争論を確立して闘った。03年には新指導路線を打ち出し、さらにそれを階級的労働運動路線として明確にさせて闘ってきたことは決定的であった。
 その核心は、時代がプロレタリアートの歴史的登場を求めていることをはっきりさせたことにある。侵略戦争への突入は、闘う労働者とその党に何を課すのか。資本主義・帝国主義はもはや終わりだという時代認識、その立場から一切の運動を組織することが求められる。市民運動や署名運動も、プロレタリア革命という究極目標と分離したところで闘うことはできない。
 帝国主義の危機の時代、資本と賃労働のむきだしの激突の時代には、資本主義を打倒しプロレタリア革命を実現しようとする労働者階級の組織的実践とともに進むことこそが、農民運動や市民運動などの力をも真に引き出すことになる。ロシア革命の「パンと平和と土地」のスローガンは、プロレタリア独裁を実現する権力問題を意識的に内包していたのだ。
 これは、スターリン主義や社会民主主義による誤った統一戦線論、さらに脱落派などあらゆる小ブルジョア的・体制内的な運動による妨害と必死に闘ってきたわれわれ自身の、共同の総括であったはずである。この原点に立ち返り、労働者階級の階級的決起を絶対的基礎とすることで、あらゆる闘いの勝利への展望が出てくるのだ。とりわけ改憲阻止闘争においてはこのことは決定的である。階級的労働運動の前進を一切の基礎にすえて、改憲阻止への圧倒的な展望を切り開こう。

 X 7月テーゼで徹底武装し08年決戦の大勝利を開け

 (1)部落解放闘争の変質招く「広島差別事件」のねつ造

 階級的労働運動路線の実践は、マルクス主義の復権と革命の実現をかけた闘いである。今こそ07年7月テーゼ=労働者階級自己解放闘争論=マルクス主義で徹底的に武装し、08年決戦を闘いぬこう。
 「広島問題」の本質は、全国部落青年戦闘同志会の一部指導部である革共同からの脱落分子が、「部落差別事件」をデッチあげ、部落解放運動史上類例のない「部落差別のない糾弾闘争」のねつ造に走ったことである。学生の同志が、住宅闘争をめぐる路線問題や弾圧との闘いの原則的立場について党内での組織的討議に付したことを、「部落差別だ」というのだ。あげくの果てに革共同を「差別集団」と言いなし、自民党や既成の部落解放同盟本部派とも手を組んで「糾弾闘争」をやる。これは、部落解放闘争を決定的におとしめ、変質させるものだ。怒りは増幅するばかりである。
 これを画策する同志会の一部指導部は、革命的情勢の急接近の中で帝国主義が行う労働者階級と部落民の分断攻撃に屈服し、帝国主義の攻撃の手先と化した。狭山闘争の現場でも、革共同を弾劾することが狭山闘争より重要と言わんばかりの態度をとっている。彼ら同志会一部指導部は、部落解放同盟全国連の破壊と解体を狙った国家権力の略式起訴攻撃に屈服し、今また自民党や既成解放同盟とも手を組んで革共同を「糾弾」してはばからない。こんな理不尽なことが通用するほど階級闘争は断じて甘くない。
 起きている事態の本質は、同志会の一部指導部が帝国主義打倒の立場を捨て、部落解放運動を帝国主義翼賛運動に変質させることを決断し、その実践を開始したことにある。断じて許されない。血債主義・糾弾主義が内包していた帝国主義の差別分断攻撃に対する屈服路線が、ここに全面開花して、帝国主義による階級的団結破壊攻撃の最先兵となって動き出している。
 血債主義・糾弾主義はどこから生まれたのか。その根源は、80年代の国鉄分割・民営化を頂点とする新自由主義攻撃との対決にある。この攻撃は同時に当時の中曽根政権による「戦後政治の総決算」攻撃として、すべての労働者人民に襲いかかった。部落民に対しては、同和対策事業打ち切り=日帝の戦後部落政策の全面転換の攻撃が開始された。動労千葉が85年、86年と2度にわたるストライキに決起し、国鉄分割・民営化をその根幹で打ち破ったことは、これら一切の攻撃を粉砕していく血路を開いた。そして動労千葉は89年の総評解散・連合結成に対抗し、全国労組交流センターを結成した。革共同はこの動労千葉とともに闘い、路線的には91年5月テーゼとして大転換をかちとったのである。
 しかし、党の部落解放闘争の責任者であった与田は、この階級闘争の現実的攻防の大地に身をおいて一切を総括することを拒否した。すなわち、労働運動の前進の中に部落解放闘争の前進があること、部落の解放はプロレタリア革命の実現の中にこそあることを明確にして闘うことをしなかった。逆に仁村論文に象徴的に表現されているように、労働運動と部落解放運動を切り離し、両者が党に媒介されて合流する論として打ち出した。党組織論ではレーニン主義の党建設を否定し、連合戦線党、メンシェビキ党に事実上転落した。このように血債主義・糾弾主義は、労働者階級の実践を自己の土台に置くことを否定し、そこから自己を切断したときに生まれたのである。
 これは、〈部落解放第一主義か部落解消論か〉という部落解放闘争をめぐる戦前・戦後の論争を、何ひとつ止揚・突破できなかったことを意味している。逆に、階級的労働運動に対して部落解放運動を分断し、それを固定化することが進められたのであった。与田らの「階級的共同闘争」論は、この分断と部落解放運動の私党的囲い込み、その聖域化を図るための方便に転落した。このことが、労働者階級の団結を破壊し、帝国主義の攻撃と闘えない組織と運動に部落解放闘争を転落させたのである。
 与田らは、革命的共産主義運動始まって以来の腐敗に手を染め、マルクス主義を投げ捨て、私党化を図り、革共同を変質させようとした。これに対して関西の労働者同志は「党の革命」を実現し、与田・遠山を打倒した。それは、5月テーゼに敵対し03年新指導路線に敵対する与田・遠山らを打倒して、革共同を真に労働者階級の党、全国単一の党につくりかえるための関西労働者同志の蜂起だったのである。
 塩川一派と同志会一部指導部は、この与田の連合戦線党組織論、メンシェビキ組織論を打倒できない。彼らは与田の別動隊なのである。だからこそ塩川は、03年新指導路線の提起の時から革共同中央の打倒を決意したと告白している。なんたるペテン師、なんたる破廉恥の極み、最悪の革命運動敵対分子であることか。
 労働者階級が階級的に団結し、マルクス主義で武装し、資本主義体制を世界史的に打倒してプロレタリア独裁を樹立し、そのもとで階級社会の廃絶=共産主義社会の実現を闘いとること。この中に、部落差別を始めあらゆる差別・抑圧からの解放、都市と農村の対立の止揚、全人間の普遍的解放の一切があるのだ。差別・抑圧との闘いの核心は、このプロレタリア革命勝利に向けて、資本・権力による分断攻撃を打ち破って労働者階級の団結を強化し発展させることにある。このことを明確にしたのが07年7月テーゼである。
 すでに部落解放闘争は、西郡の住宅闘争として火を噴いている。西郡で始まっている攻撃は、戦後の部落解放闘争がかちとってきた部落民の生存権を始め一切の権利を剥奪(はくだつ)する攻撃であり、部落の団地を民営化して住民を住宅からたたき出し、団結を破壊する攻撃である。西郡の部落大衆は一歩もひかずこれと真っ向から対決し、ここから帝国主義を打倒する新たな部落解放闘争を起こしていく決意で闘っている。そこでは、部落民の団結解体攻撃への反撃と同時に、労働者階級との分断を根底から打ち破り、一個二重の階級的団結をかちとる階級的実力闘争が発展しているのだ。
 西郡闘争は、部落解放闘争が今日突き当たっている困難な壁を実践によってぶち破る闘いである。そのことをとおして階級的労働運動路線と7月テーゼの一体的・相互媒介的発展をかちとる戦略的意義をもっている。階級的団結論と絶対反対論をもって部落解放闘争の革命的路線を確立し、西郡闘争の勝利を全力をあげて切り開こう。血債主義・糾弾主義を粉砕し、あらゆる差別分断支配を打ち破って、階級的団結をつくりだしていく闘いの巨大な発展をかちとろう。

 (2)マル青労同・マル学同の1千人建設に勝利しよう

 マルクス主義青年労働者同盟1000人建設とマルクス主義学生同盟1000人建設は、プロレタリア革命への本質的実践的回答である。
 日帝権力・ブルジョアジーはもとより既成のすべての党派が青年労働者と学生の決起に敵対している。階級的団結論は資本主義の対極にある思想であり、「団結の究極的拡大が革命である」という組織方針は、資本主義を根本から打倒し、共産主義社会を闘いとる実践的立場そのものである。資本主義体制が団結を暴力的に分断し破壊することに対して、労働者階級はそれを上回る団結の力で闘う。階級的団結論とは、共産主義者の意識的な実践行為である。全人類の普遍的解放に向かう階級的魂の叫びである。体制内労働運動の現実を打ち破り、賃金奴隷への固定化をぶっとばす階級的バネである。
 「ロスト・ジェネレーション」と呼ばれる2千万人の青年労働者と結合したマル青労同・マル学同建設論は、職場生産点の闘いをとおして圧倒的に実現され始めている。さらに街頭における怒れる青年労働者との革命的合流が次々とかちとられている。そして直ちにマルクス主義の学習が開始されているのである。核心は、今や一人の青年労働者の決起、一人の学生共産主義者の決起が、産別委員会と職場、キャンパスの情勢を変える力をもっているということだ。このことをしっかりととらえかえしたい。

 (3)全国単一の党を支える地区党建設の大前進を

 60年代の革共同の3全総・3回大会路線のもとでの地区党建設は、労働者階級の闘いの砦として大きな任務を果たし、70年安保・沖縄決戦の大爆発を切り開いた。今日、91年5月テーゼ以来の地区党建設の苦闘の上で、06年の「党の革命」で突破した労働者同志の自己解放的決起のもとで、新たな地区党建設が爆発的に開始されている。この実践に圧倒的に学びながら、ここでの前進をさらにかちとろう。
 第一に、現在の地区党建設の課題の核心は、階級的労働運動の白熱的実践を闘いとることにある。地区委員会での路線討議と政治討議が、職場生産点での実践活動の報告と結合して開始されている。現場の労働者同志が職場でぶつかっている壁は、地区委員会がぶつかっている壁であり、革共同がぶつかっている壁である。したがって細胞会議は、その全体性をもって問題を解決する白熱的論議となる。全体と個、個と全体を統一的に理解し、会議での徹底討論、徹底一致を闘いとることである。
 さらに5月テーゼ路線の地区党建設論は、地区の労働者の日常的団結形態、地区労的な機能を不可避に要求する。すでにこの実践は先進的地区で開始されている。要するに、階級的団結を総括軸とする労働運動の実践は、地区の全労働者の闘いと一体なのである。この地区労建設の課題は、労働学校と結合する時に一層の爆発的前進をかちとる。労働学校開催の全国方針を全力で実践しよう。
 第二に、全国単一の労働者党建設のもとでの地区党建設は、マルクス主義の普遍性で統一された、民族差別や部落差別など帝国主義の一切の団結破壊攻撃と闘う地区党の建設である。マルクス主義の単一の労働者党建設のもとに、在日・滞日の外国人労働者を始めとして、被差別・被抑圧人民をともに革命を闘う主体、同志として措定することである。階級的労働運動路線=プロレタリア革命の普遍性のもとに、諸戦線の地区党への結集をさらに徹底的、全面的に進めよう。諸戦線の解党主義的連合による党建設という誤ったあり方と決別し、国際主義の単一の労働者党を圧倒的につくりだそう。
 第三に、〈党・労働組合・ソビエト〉の力で労働者階級の人間解放的根底的決起をつくりだし、党=地区党が責任をもって蜂起に勝利するために総決起する地区党の建設である。地区党こそが、共産主義社会建設の理論の全部を先取り的に体現し、プロレタリア独裁が直面する困難の一切を引き受け、過渡期建設から国家の死滅にいたる全過程を意識的に闘いとっていく中心にすわる。その場合の一切の基礎はプロレタリア世界革命の勝利なのである。
 プロレタリア世界革命に実践的にふみだしたわれわれは、今こそここで待ったなしの飛躍を闘いとろう。
 プロレタリア革命は労働者階級自身の事業である。プロレタリアートは最後の階級社会である資本主義体制を打倒するために、自己の組織=革命的労働者党を建設して闘う。労働者党は、労働者階級の階級意識と階級的団結と階級的実践の、最高の意識的結集体である。
 中央委員会と細胞建設論のもと、会議・機関紙・財政という党活動の三原則を、党員一人ひとりの不可欠の生命活動として確立しよう。とりわけ財政闘争の圧倒的な確立は、単一の労働者党建設にとって決定的だ。断固として勝利しよう。
 革共同は、二重対峙・対カクマル戦争の完全勝利の地平のうえで、プロレタリア革命の急接近に恐怖して反スターリン主義・革命的共産主義運動から脱落逃亡した塩川一派と革共同破壊分子を徹底的に粉砕し、革命の勝利を必ずもぎとることを本多延嘉同志の遺影に誓うものである。このことをあらためて最後に確認したい。

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週刊『前進』(2333号6面1)(2008/03/03 )

 団結の力で西郡住宅闘争の勝利を

 2・24八尾 年金・給料差し押さえの暴挙

 410人が怒りの決起集会

 西郡(にしごおり、大阪府八尾市)は今、革命的闘いの真っただ中にある。応能応益制による不当な家賃値上げと闘う部落大衆に対して、八尾市は3人の住宅からのたたき出し提訴、年金・給料の入った預金の差し押さえという大暴挙に出てきた。これに対して2月24日、怒りの大反撃がたたきつけられた。この暴挙は、逆に労働者階級による帝国主義打倒の革命の炎を一層激しく燃え上がらせるものとなった。
(写真 「死ねと言うのか!」と住宅追い出しと闘う住民が怒り表明【2月24日 大阪・八尾市】)

 “奪った生活費返せ”と怒り

 「これが行政のやることか」「私の年金を返せ」。西郡住民の怒りが沸騰した。八尾市と大阪地方裁判所は2月18日、家賃を供託して闘う住民28人の預金口座から全額を差し押さえる、とんでもない暴挙を行った。Aさんは、入ったばかりの年金2カ月分13万円が全額、市当局によって奪われた。電気、ガス、水道料金などの引き落としも全部ストップした。労働者階級に向かって「死ね!」という攻撃だ。
 これに対して24日、地元の桂人権ふれあいセンターで、「許すな!住民追い出し 止めよう!医療の民営化 労働者と一緒に行動しよう」集会が地元住民、全関西・全国の労働者・学生410人の大結集で開かれた。全参加者は怒りに燃え、絶対反対で団結し、その力で必ず勝利する戦闘宣言を発した。
 午前中の西郡団地練り歩きの熱気のままに、会場は用意したイスが足りなくなり、後ろの方は立ったまま、学生は前に座り込んだ。仙台や東京・関東、広島など全国からも駆けつけ、部落大衆との血盟ともいうべき階級的団結をうち固めた。
 主催者あいさつに立った部落解放同盟全国連合会西郡支部の長崎幸治支部長は「昨年11月の東京の労働者集会に私たちも参加し銀座をデモした。その時の仲間が駆けつけてくれた」と熱い思いを込めて感謝を述べた。そして「この住宅は暑い中、寒い中、座り込みしてかちとったものだ。追い出しなど絶対に許さない」「やみくもな闘争つぶしには腹を固め直して、全国の労働者と団結して闘う」と表明した。
 基調報告を末光道正さん(八尾市議、八尾北医療センター院長)が行った。市当局を徹底糾弾し、差別と脅しに屈して「応能応益家賃制度」による団結崩し解放運動つぶしに負けてたまるか、とその決意を語った。「攻撃の大本は帝国主義の新自由主義、民営化攻撃による労働者階級の団結の破壊。だから動労千葉の国鉄労働者、三里塚の農民、全学連の学生を始め、すべての労働者の団結を強める中でこそ勝利できる」と展望を示した。「八尾から日本と世界の政治を変えよう」と3・16全世界一斉デモへ結集を呼びかけた。
 住宅追い出し攻撃と闘う3人の家族、預金強奪と対決して闘う供託者の発言(別掲)には、熱い連帯と激励の拍手が鳴りやまなかった。「60数年生きてきて、こんな悔しいことは初めて」と、婦人は涙をこらえて憤りを語った。

 全国から熱烈な連帯の表明

 西郡住宅闘争支援基金事務局が緊急カンパ(別掲)を訴え、八尾北命と健康を守る会の高橋進会長、八尾北医療センター労働組合の藤木好枝委員長がアピールした。
 来賓あいさつを戸田ひさよし門真市議、三里塚現地の大熊寿年さん(野戦病院)、全国連杉並支部、全国労組交流センターの岩本正治事務局長、ス労自主労組の田村秀夫書記長、「日の丸・君が代」の強制と闘う教育労働者、5・27国労臨大闘争弾圧被告の橘日出夫さん、全学連、国賀祥司・泉佐野市議、西村綾子・相模原市議らが行った。“労働者階級は絶対にきょうだいを見殺しにしないぞ。ともに頑張ろう”と熱い思いを込め、38万円というたくさんのカンパが寄せられた。
 集会は同時に、4月から始まる後期高齢者医療制度(75歳以上の高齢者の年金から保険料を天引きし、払えない人からは保険証を取り上げる)に絶対反対する集会として打ち抜かれた。
 集会宣言を全員で採択した後、西郡の団地をデモ行進した。雪が舞う中、「奪った年金返せ」「応能応益家賃、絶対反対」「一律低家賃に戻せ」「差別と闘って建てた住宅だ。団地は住民のものだ」「労働者は一緒に闘うぞ」とシュプレヒコールが団地に響き渡った。
 3月10日から3人の住宅明け渡し裁判が始まる。労働者は団結し、西郡の部落大衆とともに闘おう。全国から支援・激励を寄せ、八尾市に怒りの抗議を集中しよう。
(写真 総決起集会に先立つ午前中、八尾北医療センター労組を先頭に西郡住宅を練り歩き、集会への参加を訴えた【2月24日 八尾市西郡】)
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 追い出しと闘う住民の発言 差別・分断と闘う砦/妥協は改良運動への転落の道

 ◆住宅追い出しと闘うAさん/私たちは自分たちの住宅を守り、生きる権利を守り、今も闘っています。改良住宅は差別と闘う地域の土台なのです。応能応益家賃制度に反対し、一律低家賃を訴え、自分たちの住む地域、自分たちの住宅、生きる権利を守り、団結を固め、国をひっくり返さないといけない。
 供託している人の年金を勝手に差し押さえるという、行政の「死ね」と言わんばかりの攻撃に、一緒に闘う者を守り、団結を一層強め、信念を貫いて、とことん闘う決意です。
 ◆住宅追い出しと闘うBさん/西郡住宅は住民の実力の運動で建設された住宅です。差別をなくすためとの一点で、代々暮らしてきた家と土地を明け渡して建設されました。行政や国家権力による差別・分断と闘う解放運動の団結の砦(とりで)です。応能応益家賃制度はこれを完全に破壊する攻撃です。
 行政は収入申告をしろと、そうすれば減免もあると言うが、払える家賃を払う路線や分納路線は闘いを一人ひとりに分断してしまいます。行政との妥協を求める道は、行政の言いなりの改良運動への転落の道です。
 団結して応能応益家賃制度を廃止・撤廃するまで闘いぬきます。国のあらゆる民営化攻撃と労働者の団結でともに闘い、勝利しましょう!
 ◆Bさんの家族/すでに給料は4分の1差し押さえられ、住宅を出て行けと言われて何カ月もたつ。今度は年金からがばっと人のお金を盗むように八尾市が取ったと聞いて、ほんまに許せない。怒りがこみ上げて。これだけ全国の応援の方が来てくれはってすごくうれしい。
 ◆住宅追い出しと闘うCさん/私は間違っていなかった。国は全国の公営住宅から人を追い出して民営化していく策略で、12年前にまず改良住宅からやってやれと来た。
 年金とこつこつ働いて貯めた葬式代、それを全部ゼロにしてしまった。本当に明日からガス代、電気代が引き落とせない。これは死ねということです。
 私たちはこの運動をけっして後退させることなく、皆さんとともに前向きに徹底的に闘って、八尾市の開き直った態度をなんとしても屈服させたい。
 ◆差し押さえと闘う供託者Dさん/市はなんであんたらだけ騒ぐのかという態度。食べていけへんと言うたら、供託崩して食べえとか民生委員の手続きもありますとか。くれるとは言いません、ありますよと。住管に貯金をもとに戻してから言えと言ってやった。ほんまに体が震える思いでした。悔しくて、こんな恐ろしいの、六十数年生きてきて初めてです。
 ◆青年部Eさん/私の父は年金を差し押さえられて、自分の預金も全部下ろされました。結婚資金として貯めてきたお金です。
 こんな卑劣で悪党なやり方は絶対に許しません。安い賃金で働かし、なんでも民営化、民営化。若者たちがネットカフェ難民になっている中、資本家の時代は終わっているのに資本家だけがもうけているのは許せない。天狗(てんぐ)になった資本家も行政もいらない。勝利に向けて団結してがんばりたい。

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週刊『前進』(2333号6面2)(2008/03/03 )

 西郡住宅闘争支援基金と1緊急1000万円カンパの訴え

 西郡と全国のきょうだいのみなさん。
 八尾市、全国の労働者、住民のみなさん。
 八尾市は2月18日、家賃を供託してたたかっている28名の郵便貯金口座を一斉に差し押さえる暴挙をはたらきました。年金の差し押さえはできません。市はそれを百も承知で、Aさんが年金を受け取り、電気・ガス・水道料金を支払うための口座から全額を差し押さえたのです。これではっきりしました。一人ひとりをバラバラにし、住宅から叩き出す、そして宅地ごと民営化して売りはらう、労働者の暮らしがどうなろうが知ったことやない、これが応能応益家賃制度の本質です。怒りは沸騰しています。
 これは辻西幸子さん、岡邨洋さん、田中由加さん3人の「住宅追い出し」を許さない西郡闘争が全国の労働者の支援に一気に広がろうとしていることに驚き、国と八尾市があわててしかけた脅しです。私たちの団結の大きさが引き出したのです。こんな汚い弾圧は火に油をそそぐだけです。
 人間は住む家がなくては生きていけません。アメリカでは貧困世帯を食い物にするサブプライムローンが破綻して株が暴落し、何百万世帯の労働者とその家族が家を差し押さえられ路上生活に追いやられています。全世界で、青年たちを先頭に「生きさせろ!」の叫びは、空き家を開放させたり、数百万のデモとなって各国の政府を揺るがしています。
 日本でも、1996年に公営住宅法を改悪して応能応益家賃制度(世帯主でなく世帯全員の収入合計で家賃が決まる)を導入しました。そして、来年4月から高砂団地や北山本住宅など、全国の公営住宅から、月15万8千円の収入(政令月収)を越える人を全部追い出そうとしています。これでは地域の共同体はなりたちません。
 そもそも公営住宅は労働者が闘って建てさせたものです。西郡住宅も、労働者学生とともに闘った60年安保の高揚の中で、西郡の手前で下水道工事もとまり、雨が降れば共同トイレがあふれて伝染病で命を奪われるような差別への国の責任を認めさせてかちとったのです。だからみんなは命の次に大事な土地や家をただ同然で手放し、一律低家賃の約束で団地に入居しました。
 ところが八尾市は12年前、突然なんの説明もなしに応能応益家賃制度を導入しました。八尾市は一切の話し合いに応じず、家賃を受け取らないので私たちは団結して法務局に家賃を供託してきました。
 10年目に出た判決は、築30年以上たち風呂もエレベーターもない住宅に周辺のマンション並の家賃(近傍同種)をふっかけ、さらに裁判期間に遅延罰則金までかけた不当なものでした。八尾市は全員の供託金を回収した上に、命を預かる職場で働く八尾北医療センター職員3人を見せしめに、問答無用と給与の1/4を差し押さえたのです。それでも職場と地域の仲間たちに支えられ、応能応益家賃絶対反対、元の一律低家賃に戻すまで供託して闘いぬくと、一人も屈服しませんでした。今回の明け渡し裁判と貯金口座の差し押さえは、サラ金や地上げ屋でもできないことを、国と八尾市が部落差別をあおっておし通そうというのです。
 とんでもありません。労働者は一つです。差別をもちこみバラバラにされてたまるか! こんな支配がいつまでも続くわけがありません。追いつめられているのは国と八尾市です。国が決めたことでも団結して立ち上がれば必ずひっくり返すことができます。
 3人と28人の怒りはみんなの怒り、みんなの力で守りぬき、はね返しましょう。
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●西郡住宅闘争支援基金要項
 3月から始まる明け渡し裁判や差し押さえ弾圧など、西郡住宅闘争支援基金の会員になって下さい/無職の方や西郡地域は1口100円から。仕事のある人は1口500円から/半年分か1年分をまとめて、地域や団体で会員分をまとめて納めていただけますようお願いします。

【送り先】郵便局の振替口座です。口座名「西郡住宅闘争支援基金」/口座番号00960−4−86671

【連絡先】八尾市桂町6−18−1八尾北医療センター労働組合気付け/「住宅闘争支援基金事務局」電話(FAX)072−991−6332
※同時に、非常事態なので緊急1千万円カンパを呼びかけています。温かいご支援を心からお願い申し上げます。
 西郡住宅闘争支援基金(事務局)/部落解放同盟全国連合会西郡支部/八尾北命と健康を守る会/八尾北医療センター労働組合

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週刊『前進』(2333号7面1)(2008/03/03 )

 3・16の大デモで世界を革命しよう

 織田陽介全学連委員長からアピール

 職場・大学で仲間を組織し階級の指導部として登場を

 すべての労働者・学生は3・16全世界一斉デモに立ち上がろう。首都圏5千人、全国1万人結集に向けて、組織し、組織し、組織しぬこう。労働者は職場で闘いを開始し、隣の仲間を組織しよう。学生は大学で仲間を組織しよう。われわれの方にあいまいなものがあっては絶対に実現しない。3・16大爆発に向けて革命的な転換をかちとろう。そのために3点にわたって提起したい。

 イラクの労働者と連帯して

 第一は、職場では経済主義、街頭では戦後民主主義的な反戦というあり方をぶっ飛ばそう、職場も街頭も「労働運動の力で革命をやろう」で組織しようということだ。
 「労働者の要求が認められなければ、石油労働者は武器を取って武装抵抗闘争に参加する。スト中の労働者にかわって軍隊が導入されれば、武装闘争でこれを阻止する」――イラクで石油労働組合がストライキに立っている。戦争と民営化に反対するストライキだ。石油産業を民営化し、BP、シェル、エクソンなどの石油企業が向こう30年間イラクの石油75%を吸い上げるというかいらい政権の法案に対して、「低賃金と石油の略奪反対」を掲げて立ち上がった。イラク南部石油労組2万3千人はストライキをうち、昨年4月には150万人のデモを組織し、事実上石油法案を亡きものにしている。
 イラクの労働組合指導部はフセインの激しい組合弾圧下には地下に潜って闘い、フセイン政権の崩壊とともに監獄や亡命先から戻り、空爆の下で労働組合を再建した。03年8月には3日間のストライキを行い、政府収入を止め、米副大統領チェイニーが最大の個人株主である石油会社ハリバートン社をイラクから撤退させた。アメリカ帝国主義の侵略戦争の前に立ちはだかっているのは石油労働組合のストライキだ。米英軍は組合指導者を暗殺し、組合のビルを攻撃し、ストに立った労働者のデモ隊を上空から戦闘機が監視し、組合つぶしを必死に進めてきた。しかし、ストライキは今や、鉄道やホテル、港湾、学校、工場の労働組合に波及している。
 みなさん。ストライキは今、全労働者・全学生の希望ではないか。人間の生き血をすすって生き延びる吸血鬼のような資本! 大学! 国家! 
こんなものぶっとめてやりたいと誰もが思っている。そして戦争と民営化こそ世界の労働者・学生を殺している資本家階級の世界共通の攻撃ではないか。JRでは尼崎事故が発生し、JR資本に殺された運転士は「加害者」に仕立て上げられている! 郵政労働者は要員不足の矛盾をすべて押しつけられ、過労死や過労自殺が多発している! これが「サービス向上」だとでもいうのか。
 イラクの労働者は、資本の民営化攻撃と闘う同志だ。昨年1年間で約1400回の空爆が行われたが、こうしたストライキの上に爆撃が行われている! 
 日本の労働者・学生は、イラク石油労働組合のストライキを断固支持する。そして米軍の空爆を糾弾する。日本の自衛隊による給油再開は組合つぶし、ストやぶりへの加担だ。イラク戦争絶対反対、今こそ世界の労働者がひとつになろう!
 街頭でも職場・学園でも、労働者魂で勝負しよう。イラク労働者との心からの連帯を呼びかけよう。イラクの労働者の闘いに感動しない労働者などいない。

 3・16には勝利の力がある

 第二は、あらゆる闘いの方針は、何よりも3・16大結集だということだ。一切例外はない。
 3・16はまず米軍基地撤去、星野奪還の1万人大行動だ。
 少女暴行事件弾劾・基地撤去の沖縄県民大会が3月23日に決定され、沖縄の労働者が再び立ち上がろうとしている。日本の労働者・学生は、少女暴行事件に対して腹の底からの怒りを燃やし、3・16全世界一斉デモに立ち上がろう。
 われわれ労働者や学生は国境を越えてひとつだ。しかし、沖縄の米軍基地は、こうした世界の労働者の団結を引き裂いてきた。米軍機が飛び立ち、イラクの労働者を虐殺する、戦争という分断である。同時に沖縄に基地を集中する差別政策によって本土と沖縄の労働者は分断されてきた。われわれは、有刺鉄線によって労働者を分断してきた基地を心の底から憎んでいる。イラクで空爆をし、沖縄で少女を暴行しながら、この基地を維持し戦争してきたアメリカ帝国主義と日本帝国主義に対して腹の底から怒っている!
 昨年の全国一斉の全駐労ストライキは、「死すべきは基地であり、労働者は死んではならない」という闘いの再来だ。労働者が沖縄―本土の分断をぶっ飛ばし、日米の労働者が国境を越えて団結したとき、戦争をぶっとめ、基地など撤去することができる。だから、沖縄差別に対する回答は団結だ。団結を組織する困難さから逃げたときに「沖縄独立論」や「本土に基地を持って帰ろう」といった糾弾主義が生まれる。しかし、昨年11・4の5700人の労働者の団結がそんなものはすべてぶっ飛ばしている。
 沖縄―本土の労働者の団結をかけて立ち上がった仲間が、無期懲役刑を受けて徳島刑務所に囚われている。沖縄「返還」協定批准阻止の71年渋谷暴動闘争で不当逮捕された星野文昭さんだ。星野さんが無期懲役刑を受けているのは、渋谷暴動闘争に決起した日本労働者階級の闘いが帝国主義の支配体制を根幹から揺さぶったからであり、沖縄―本土の労働者が団結することへのみせしめだ。
 すでに星野さんのように闘って見せしめになっている仲間がいる。法大クラス討論弾圧で逮捕された内田晶理(てるまさ)君だ。彼は昨年の9・29沖縄県民大会の12万人の闘いをみて、「今度は本土でやろう、11・4に集まろう」と呼びかけて逮捕された。建造物侵入ですでに4カ月も拘束されている。3・16は、星野さんをみせしめにしても、沖縄と本土の労働者は団結する、どんな大弾圧もまったく無駄だということを嫌というほどたたきつける全国1万人の行動だ。だから3・16は星野奪還の大集会だ。星野さんのように闘おう。内田君のように闘おう。「沖縄の怒りに続こう!」と訴えまくろう。
 つぎに、3・30三里塚全国総決起集会とともに3・16は成田軍事空港廃港の闘いだ。労働者にとって成田空港は団結破壊攻撃そのものだ。軍事空港としての団結破壊だけではない。「トヨタ栄えて農滅ぶ」というFTA政策は日本の労働者と農民を分断している。アジアの労働者・農民と日本の労働者を分断している。成田空港は実力で廃港にしなければならない。そしてその主体は国境を越えて農民と団結した労働者階級である。分断と戦争を必要としない団結した労働者が、自らの運動を資本家階級に、社会全体に強制していく闘いが共産主義運動だ。「成田空港廃港! FTA締結絶対反対!」こそが、国境を越えた労働者の団結のスローガンだ。11月集会の国境を越えた団結を3・16でさらに発展させよう。
 また、3・16は根津公子さんの解雇阻止の1万人行動だ。根津さんの闘いは、ついに2回の都教委で解雇を阻止し、3月に持ち越された。3月は、教育労働者の土俵だ。「君が代」不起立闘争がガンガンたたきつけられる卒業式の開始だ。「君が代」不起立が処分されるのは、都教委が最も許容できない闘いだからだ。だから「君が代」不起立の拡大が勝利の方針だ。日教組の現場組合員は根津さんの闘いに魂を揺さぶられている。「君が代」不起立は団結の方針だ。根津さんのように闘い、3・16に大結集し、全国1万人集会で根津さんの解雇を阻止しよう!
 さらに3・16は春闘集会だ。職場から団結し、体制内勢力をぶっ飛ばすために、職場の仲間とともに立ち上がろう。

 改良ではなくストと革命だ

 第三は、今、労働者・学生の方針は、職場や大学を改善したり改良することではなく、革命だということだ。
 今、自らが腹の底から怒り、ストライキの一発でもたたきつけてやりたいと思っていることそのものが革命情勢だ。
 ドイツで国鉄労働者がストライキをうち、学生が連帯デモを行った。「経済に打撃を与えるという声にどう説明するのか」と質問する記者に、学生はこう答えた。「何を言っているんだ、打撃を与えるためにストライキをやっているんだ!」
 グッドウィルは労災隠しまで行っていた。左手を骨折しても「受注が来なくなるから」と労災を申請させない。骨折しながら次の日も働かされたという。そんなに「受注」が大事か! その一方で、折口は4億円の別荘のプールで泳いでいる。こんなことがまかり通っていいのか。こんなやつらにはストライキで思い知らせるしかない!
 学生の怒りも同じだ。入試会場で3・16大結集を呼びかけるのを妨害する法大学生部。何が「入試の邪魔をするな」だ。1人3万5000円の受験料をぼったくる当局の本音は「年に1回のかきいれ時、邪魔をするな」だろう! 労働者の非正規職化で学生を徹底的に競争させる資本。そしてそれを利用して大もうけする大学! 3・16という世界革命、労働者自己解放の闘いを妨害し、「受験生のため」というツラで登場する。法廷ではうそを突き放題、国家権力と結託して内田君を見せしめにし、学生の団結を破壊する。もうストライキだ。こんな腐りきった大学はぶっとめてやろう。ストライキで思い知らせてやろう。われわれの怒りの大きさを! 大学の主人公、社会の主人公が誰なのかを!
 こうした怒りが世界で渦巻いている。海の向こう側の労働者も、地球の裏側の学生も、ストライキで思い知らせてやりたいと立ち上がっている。革命情勢じゃないか。これが3・16だ。イラクでもアメリカでもストライキだ。沖縄県民大会はゼネストだ。基地労働者が、北海道の教育労働者がストライキに立ち上がっている。教育労働者が卒業式で「君が代」反対、戦争協力拒否の40秒ストライキを闘う。そして動労千葉が組織拡大を掲げてストライキに立つ。08年、世界はストライキ、ストライキ、ストライキだ。われわれの怒りは改革にとどまるような怒りではない。見合う方針は世界革命だ。
 今、闘いに立ち上がっている労働者・学生の闘いは、職場・大学を改善するぐらいでとどまる闘いではない。大学でストライキをうてば、革命以外に未来のない青年が一気に集まってくる。全国の労働者・学生がこたえるはずだ。もはや大学闘争というスケールではない。そして世界の闘いとつながる革命的闘いだ。自らの闘いの大きさを本質的に自覚しよう。
 すべての仲間は、一組合員、一学生の立場ではなく、3・16呼びかけ人として、つまり階級の指導部として登場しよう。青年の怒りに見合う方針は世界革命だ。すべての青年の闘いは革命的闘いだ。「労働運動の力で革命をやろう」の旗高く、職場に、街頭に、大学に登場しよう。
 残り2週間、革命的に運動を転換し、首都圏5千、全国1万の大デモを実現しよう!
(写真 イラク侵略戦争の開戦から4年、青年労働者、学生先頭に都心デモ【昨年3月18日 東京】)

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