ZENSHIN 2008/07/07(No2350 p08)

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週刊『前進』(2350号1面1)(2008/07/07 )

 サミット痛撃した労働者の団結

 階級的労働運動こそ勝利の道

 世界金融大恐慌の激化と対決し国際連帯の力で世界革命開こう

機動隊を圧倒!
【上】躍動感あふれる青年・学生の隊列は機動隊を終始圧倒し続けた(6月29日 渋谷区役所前)
【下】機動隊の襲撃を押し返し逮捕されそうになった仲間を実力で奪い返す(神宮前6丁目)

「今日は逮捕される覚悟で来た。職場の仲間や管理職にもそう言ってきた」「敵は”労働者の団結”の意味をまったく分かってない。その力を今日こそ示してやろうじゃないか!」――集会の冒頭、青年労働者はこう叫んだ。6・29渋谷デモは、サミットへの単なる「抗議」「反対」ではない。危機と矛盾を爆発させる最末期帝国主義に対して「革命」「団結」を真っ向から対置し、帝国主義打倒の階級的労働運動路線を戦闘的デモに体現して貫徹したのだ。(2、3面に集会発言)

 オレ達はすごい力もっている

 参加者は固く固くスクラムを組んで、渋谷駅に向かった。武器を持っているわけでもない。ジグザグデモでもない。しかし国家権力は「サミット粉砕! 団結勝利!」のコールを叫んで進むデモ隊に心底から恐怖した。
積もりに積もった青年労働者の怒り。団結を求めてやまないデモ隊の叫び。デモそのものが、万人を獲得する革命的アジテーションとなって街を突き進んだ。6・29闘争はデモの意味とイメージを一変させた。
 青年労働者は職場で「逮捕覚悟でデモに参加する」と公言し、最後の最後までオルグをやり抜いた。全参加者が職場や地区で逮捕された時の対策を議論し、家族で話し合い、子どもを預けて全員がスクラムを組んだ。スリ傷だらけになり、靴が無くなって裸足になり、あまりの圧力で息が詰まって気絶しそうになりながらも、団結の力で全員がデモを貫徹した。
 なぜ、こんなすごいデモができたのか。人間を使い捨ての道具にし、いくら働いても食えない賃金を強制し、住むところも奪い、年金さえもむしり取る帝国主義、その頭目どもへの激しい怒りがあったからだ。『蟹工船』をむさぼり読み、闘いを求めて苦闘する多くの青年労働者に「団結して革命に生きよう!」「おれたち労働者は、すごい力を持っているんだ!」と団結を呼びかけたかったからだ。
 デモに参加した労働者は、職場で「動労千葉派」として公然登場し、資本・当局・体制内労組幹部と非和解で対決してきた。そして「逮捕、上等だ! 逮捕されたら、それを糧にガンガン職場で団結を固め、同志をつくるぞ」と燃えに燃えていた。「自分が逮捕されても、仲間が全責任を引き受けて闘ってくれる」という信頼があった。
 こうした力がひとつになり、デモ隊は心おきなく機動隊を圧倒した。誰一人、引かなかった。
 代々木公園周辺と渋谷の街を埋めた数千人の私服刑事・機動隊員はオロオロするばかり。弾圧体制はずたずたに蹂躙(じゅうりん)された。デモ隊にはじき飛ばされた機動隊員が、ごろごろと路上に転がった。
 「権力打倒!」「革命!」を真っ向から掲げたデモの解放感、明るさ、感動はすごい。「今日のデモに完全勝利したぞ!」――解散地点では大歓声があがり、勝利感がはじけた。みんな「これほど団結を感じたことはない」と口々に語り、この隊列を5倍、10倍、百倍にすれば必ず勝てると確信した。沿道でデモを見守った多くの青年にも、デモ隊のメッセージは確実に伝わった。
 6・29渋谷大デモを組織する決定的力となったのが5・28〜29法政大決戦だ。発言に立った医療労働者は「いまこそ法大38人の決起に続け! 今日がその日だ!」と演壇から呼びかけた。

 法政大決戦が突破口ひらく

 動労千葉の田中康宏委員長は基調報告で「法大の学生は私たちに進むべき道を鮮明に示してくれた。逮捕されても誰も屈服しない。もっと団結を固めて前に進んでいる。なぜか。本当に腹の底からの怒りをもっているからだ。そして労働者は絶対立ち上がるという確信をもっているからだ」と語った。法大生と全学連は非和解の職場闘争を開始した現場労働者とひとつになり、「動労千葉や米ILWU(国際港湾倉庫労組)、韓国・民主労総のように闘おう」を合言葉に法大5・28〜29決戦に決起した。この闘いでサミット弾圧体制は事実上、崩壊していた。
 日帝権力中枢は逮捕も処分もまったく恐れない学生の荒々しい決起にグラグラになった。この火花が2千万青年労働者に飛び火し、暴動となって爆発する現実性に震え上がった。だから東京都公安委員会は6月27日、実行委員会が申請した渋谷駅前を通るデモコースを不許可とする前代未聞のサミット弾圧を強行した。しかし、完全に後手に回った権力の弾圧など、ものの数ではない。逆にわれわれは、自分たちの切り開いている闘いの大きさを自覚し、団結を打ち固める絶好の”養分”とした。
 この過程で、全産別で職場闘争が開始され、体制内労働運動との決別をかけた闘いがすごい迫力で始まった。個人名入りの職場ビラで6・29渋谷デモが呼びかけられた。
 さらに「秋葉原情勢」に切り込み、それと結合する街頭宣伝が戦略的威力を発揮した。毎回の街宣が権力・反動との激突の場になり、ひとつの「デモ」「集団的組織戦」となった。初めて出会った青年がその場でビラまきに加わり、デモ隊が次々と組織された。
 こうした闘いがひとつに凝縮し、6・29渋谷大デモに結実した。革命情勢下における「革命的行動」の威力をまざまざと示したのだ。

 さあ職場の闘いと組織建設へ

 最末期帝国主義が生み出す未曽有の危機、金融大恐慌下のインフレの爆発の中で、まったく新たな情勢が始まっている。階級闘争は根底から動き出し、労働者階級、農民・漁民の大デモ、ゼネスト、食糧暴動が津波のように始まっている。
 われわれは世界史的激動情勢と切り結び、6・29渋谷に高々と「世界革命」の旗を掲げて登場した。「プロレタリア世界革命派ここにあり!」の闘いを世界にとどろかせたことは決定的だ。
 「労働運動の力で革命やろう!」の革命派か、体制内改良主義か――新自由主義に対する闘いが巨大なうねりとなって全世界で巻き起こっているからこそ、サミット決戦はものすごい党派闘争・路線闘争をはらんでいた。そして6・29渋谷デモは、マルクス主義と階級的労働運動路線こそ、労働者階級の根底的な戦闘性と革命性を解き放ち、階級決戦を大爆発させる力を持っていることを示した。その路線的革命性は明かだ。
 その対極で、革命とマルクス主義を投げ捨てた塩川一派を始めとする反革共同の野合集団は、右翼的もぐり込み路線に終始し、完全な路線的破産を満天下にさらした。完全に路線的決着をつけたということだ。

 労働者は行動方針求めてる

 いまこそ、マル青労同・マル学同1000人建設にさらに徹底的に踏み込む時だ。職場・大学で大胆に加盟を呼びかけよう。職場の隣の仲間に『前進』を見せ、自らの闘いを伝えよう。
 労働者階級はいま闘いの方針、団結の場を激しく求めている。自らの怒りを語り、行動に次ぐ行動、革命的行動方針で青年・学生を組織しよう。
 最大の勝負は、職場生産点での闘いだ。1カ月で郵便局を雇い止めになった青年労働者は集会で「おれはJP労組で勝負する。この敵の道具であるJP労組に革命家集団を作りあげ、JP労組を革命の組織に変える」と宣言した。そうだ! 
 6・29闘争の地平に立って職場における均衡をさらにいま一歩、突き破ろう。「動労千葉派」を職場の多数派に――この闘いに断固挑戦しよう。
 法大決戦で逮捕・起訴されている17人の学生、渋谷デモで逮捕された8人の青年労働者・学生をただちに奪還しよう。救援運動を全社会的に拡大しよう。
 夏期一時金闘争に絶対勝利し、8・3東西革共同政治集会の大成功をかちとろう。
 8・6ヒロシマ―8・9ナガサキ反戦反核闘争に総決起しよう。

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週刊『前進』(2350号1面2)(2008/07/07 )

 韓国・民主労総7・2ゼネスト

 金属労組を軸に12万人

 “労働者の力で政権を倒せ”

【左】時限ストで生産ラインを止めた金属労組現代自動車支部(7月2日 蔚山)
【右】6・28ロウソク集会には10万人が結集。激しい攻防が徹夜で続いた(6月29日 ソウル)

 民主労総12万人が7月2日、米国産牛肉輸入阻止、イミョンバク政権退陣を掲げたゼネストに立ち上がった!
 その先頭に立ったのが金属労組(全国金属労働組合)だ。起亜自動車支部は組合員3万人がストに突入した。光州工場では午前10時半から2時間にわたり生産ラインが完全ストップ。120億ウォン(約12億円)の打撃を資本に強制した。組合員4万5000人の金属労組現代自動車支部では蔚山(ウルサン)と全州(チョンジュ)、牙山(アサン)の3工場で午後3時から昼間勤務の組合員が2時間の時限ストを闘い、夜間勤務の労働者は4日深夜2時〜4時にストに入った。またGM大宇自動車や双竜自動車では幹部ストが闘われた。
 全国化学繊維連盟は600人規模の拡大幹部ストを闘い、すでにストライキを継続している建設労組も全面ストで参加。全国240事業場、12万人がストを貫徹した。
 同日午後6時、「公安弾圧! とんでもない輸入強行! 国民主権を売り渡したイミョンバク政権審判および民主労総ゼネスト勝利決意大会」がソウル市庁前広場で開催された。民主労総は集まった5000人の総意として「ゼネストで! 街頭に出よう! ”ロウソク労働者”の力で7月を荒々しく闘って必ずイミョンバク独裁政権を裁こう!」と宣言した。

 これが国際連帯

 ”G8サミット粉砕”を掲げた6月29日の渋谷実力デモは即日、全世界に発信された。イミョンバク政権打倒の激闘が続く韓国でも「予想外の戦闘力を示したこの日のデモは、日本警察に対し激しい肉弾戦を辞さなかった」(ハンギョレ新聞)と報道され、インターネット・チャムセサンには動画も登場。動労千葉を軸とする日本の労働者の闘いは海を越え、民主労総ソウル本部の同志たちを激励するものとなった。
 民主労総ソウル本部のイジェヨン本部長から動労千葉にメッセージが届いた。「動労千葉の同志たちが闘っている写真を見て感動しました。こういうふうに闘わなければなりません。われわれ両国の同志たちのこの数年間の交流は、こういう闘いをするためのものだということを私は確信しています」とあり、「非妥協的な闘いをお互いに頑強に展開しよう」と熱い連帯が表明されている。これこそ11月労働者集会が育てた国際連帯だ。
 6月28日夜、ソウルでは20万人がロウソク集会に集まり、数万人が夜を徹して闘った。深夜のソウル市議会前では、鎮圧のために出動した戦闘警察が数千人のデモ隊に部隊丸ごと包囲されて袋だたきに遭った。デモ隊400人負傷、55人連行という凶暴な弾圧への怒りの爆発だった。
 民主労総は5〜6日、労働運動の力でイミョンバク政権を倒そうとソウルに10万人を結集しようとしている。労働者の国際連帯が世界を変える。今がその時だ!

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週刊『前進』(2350号2面1)(2008/07/07 )

 渋谷デモの大爆発へ労働者の怒り解き放つ熱気の集会

 “最後のサミットにしてやろう”

サミットを粉砕するぞ!――デモの出発前、労働者の団結と怒りが無数のこぶしとなって突き出された(6月29日 代々木公園)

6・29サミット粉砕闘争は、団結した労働者の底知れぬ力を全世界に示した。新自由主義攻撃を推し進め、戦争と貧困をばらまいてきたG8=帝国主義強盗の頭目らに対し、怒りの一撃を食らわせてやる! その覚悟に満ちた実力デモが公安警察と機動隊を完全に圧倒し、規制と阻止線を吹き飛ばした。それをやりぬいた労働者・学生は、ものすごい勝利感と解放感を味わい、階級的労働運動路線に手応えを深めた。代々木公園の集会では、動労千葉・田中康宏委員長の基調報告(前号既報)を中心に、資本・当局と体制内労組幹部に対する職場での怒りにあふれた闘いが次々と語られた。また5・28―29法政大決起をやりぬいた学生が全参加者の歓呼の声で迎えられた。実力デモ爆発の原動力となった集会の発言(要旨)を紹介します。(編集局)

 開会あいさつ

 全世界で闘いが起きている 国鉄水戸動力車労働組合委員長 石井真一さん

 今日の集会は雨と資本主義をぶっ飛ばすものとして、意気高くかちとっていきましょう。
 私たちはもう資本主義のもとでは生きていけない、そういう時代になりました。原油が投機マネーでガンガン値上がりし、食糧も医療もどんどん物価が上昇し、私たち労働者の生活を直撃してます。漁師の人たちも原油高で漁に行けない、マグロやイカを取りに漁に出られず、ストライキに立ち上がっています。韓国では百万人のデモが起きて、イミョンバク政権をグラグラにしています。そして、ハイチでは泥に塩とバターを塗って食べていたり、カンボジアでは学校給食が止まるという現状です。
 私たちは労働者の団結で社会を変えていこうではありませんか。
 日本では毎年3万人もの人が自殺しています。派遣労働者が絶望に追いやられることで、秋葉原事件が起きました。この怒りを国家権力、支配階級に向けなくてはなりません。われわれは団結して闘おう。
 ブッシュは今でも、イラク戦争を継続してイラクの人たちを殺しまくっています。やつらの会議であるサミットを、われわれは絶対に許してはならない。
 自分たちの根底的な怒りを解き放ち、この集会と渋谷に向けたデモを貫徹してきましょう。

 特別報告

 奴隷の道拒み解雇撤回貫く 国労小倉闘争団5・27闘争弾圧被告 羽廣憲さん

 新自由主義攻撃の走りであったあの国鉄分割・民営化に対し、われわれ闘争団員は「絶対反対」を貫き、解雇撤回を闘ってきました。そして今まさに国労解体の危機、闘争団解体の危機を迎えています。首を切った相手にお願いして何かモノをもらおうという、4者・4団体路線がまかり通っているからです。
 われわれは解雇を受けた労働者です。解雇撤回を貫くしかないじゃないですか。そうでなければ体制内に取り込まれ、奴隷になりますと宣言することにしかならないのです。
 私自身も国労本部から売られ、1年3カ月投獄されました。なぜその本部と一緒になって4者・4団体に入らなければならないのか。
 私は断固拒否し、自らの解雇撤回をかちとるという決意表明を原告団中央本部に対しても行っています。今われわれに本当に求められているのは原則的に闘うかどうか、たった一人になっても貫けるかどうかです。
 4月26日、JR尼崎事故4周年を弾劾し、尼崎現地闘争を、私たち被告団を先頭に動労千葉とともに闘いました。この闘いをさらに広げていきます。
 労働者を資本家が食わせていけない状況です。この中で今度のサミットが開かれるわけです。帝国主義はわれわれ労働者を食わせようなどという気はさらさらない。帝国主義として生き延びるために話し合うというとんでもない会議です。労働者の怒りで断固粉砕しようではないか。その先頭に国鉄労働者、とりわけ5・27被告が立って闘います。

 不起立の力で団結し勝った 「日の丸・君が代」被処分者・東京教組 米山良江さん

 デモの爆発に恐怖した敵権力に一泡吹かせるような、全世界にとどろくデモをかちとりましょう。
 私たち教育労働者はこの春、卒業式・入学式で「日の丸・君が代」強制に対して、全国で不起立闘争を闘いました。私たち全国の闘う教育労働者は、「みんなで不起立しよう。不起立の闘いで団結し、その力で根津公子さんの解雇を阻止し、職場闘争を貫徹しよう」という方針を出しました。
 私は、不起立をしても処分を免れてきました。私は「なぜ自分は処分されず、同じ思いで不起立を続けている根津さんが解雇なのか」と名乗りをあげ、要請書を突きつけ、連日都教委を追及しました。さながら大衆団交のような感じでした。私にとっては退職後の非常勤教員の職をかけた闘いでした。結果、一発解雇になりました。しかし根津さんへの解雇攻撃は粉砕しました。私の解雇というのは敵の敗北だと思います。
 募兵官追い出し闘争を闘うアメリカの反戦教育労働者のアーリーン・イノウエさんは、「皆さんの勝利は私たちの勝利」と熱いメッセージを寄せてくれました。
 不起立闘争は、今春の解雇を辞さぬ闘いによってさらに偉大な闘いに発展しています。体制内組合執行部が激甚に反応し、悲鳴を上げ、闘いの圧殺に乗り出していることが何よりの証拠です。
 戦争と革命の時代です。不起立闘争は教育労働者の戦争協力拒否の闘いとしてますます発展します。労働者には戦争を止める力があります。ともに闘いましょう。

 サミット粉砕し基地止める 沖縄・辺野古新基地建設と闘う青年 富田晋さん

 革命の火薬庫から東京に火を付けにきたぞ!
 デモ申請不許可上等じゃないか。そのくらいやってもらわないと燃えないよな。
 辺野古にいる時に6・29の話をおじい、おばあにしてきました。サミット粉砕、辺野古の基地建設をやろうとしているやからをぶっ飛ばしてくるよと、おじい、おばあに言いました。もしかしたらデモで逮捕されるかもしれないけど、その時は守る会の団結が一番大事だと、おじい、おばあに言ったら……怒られました。なぜかというと「何でおまえそんなことを言うのか。当たり前じゃないか」と。僕が逮捕されたら、おじい、おばあたちが、ここにいる仲間たちが黙っているわけないだろうと。
 そうですよ。法政大でパクられて、黙っていられるかって話ですよね。俺たちは東京に火を付けるんだ。
 渋谷を混乱させるから、デモを許可しない? 当たり前だろう。この東京に火を付けに来たんだよ。一緒にやろうぜ。俺たちが生活できない、食っていけない。賃金も低い、それでボロもうけしてるやつは誰なんだって。サミットに来てるやつらだろうが。
 ぶっつぶそうぜ! 今日は戦闘的なデモで東京を変えようぜ!

 連合の組合を革命の温床に とめよう戦争への道!百万人署名・神奈川 篠田常木さん

 改憲攻撃を阻止するために、発足以来10年の百万運動をかけて青年や学生のように生き生きとして運動をやりとげ、街頭で職場で、変革の時代、革命の時代をじゃんじゃんと訴え、若者たちを引きつける運動に百万人署名を変えていきたい。
 そういう思いをもって6月7日、全国代表者会議を行い、新しいスタートを切っております。支配階級は、われわれに対して、農民に対して、漁民に対して攻撃をかけております。私たち百万人署名運動はそうした問題に断固として立ち向かっていきたい。そしてさまざまな領域にどんどん足を踏み入れながら、新しい革命の火種を育てていく。それが百万人署名運動の階級的な立場だろうと思います。
 この秋には、自衛隊を軍隊として恒久的に派遣しようとする法案が提出されようとしております。恒久法は文字どおり戦争であり、憲法9条を大きく変えていくものであります。政府与党、連合、民主党、こうした人たちが賛成をしております。何よりも連合に対して怒りをもって、それを打ち破るために学生や青年労働者の闘いとともに私たちの署名を連合傘下の職場に持ち込み、連合の運動をズタズタにしながら、連合傘下の組合を「革命の温床」に育てていきたい。そして、青年労働者、学生、老人の怒りを吸収し組織化して闘いぬきます。
 漁民のみなさんの決起を大胆に支援し、彼らをこのままではもう生きていけないという苦境に追い込んだ支配階級を打ち破りましょう。

 闘いの渦広げ7・6札幌へ 洞爺湖サミット粉砕へ北海道からのアピール タクシー労働者

 今年の春、札幌では画期的な闘いがありました。私の仲間の職場で4月29日、タクシー労働者70人が24時間のストライキを打ちぬきました。さらに6月2日にも2時間の時限ストライキを打ちぬいて、本社前で総決起集会をやりました。
 サミット期間中の7月7日から9日の間にも、サミットの時期に合わせて総決起集会を設定しています。
 6月2日の総決起集会の時に、飛び入りで発言したタクシー労働者の発言を紹介します。
 「このままではタクシー労働者は生きていけない。タクシー労働者が今やるべきことは渦をつくることなんだ。渦が大きくなったら嵐になるんだ。渦をつくって嵐を起こそう」。このアピールは参加している百数十人の大喝采(かっさい)を浴びました。渦を起こすには核が必要です。それが私は動労千葉労働運動だと思っています。団結が核となって渦が巻き始めたら、どんな弾圧があったって弾き飛ばして、どんどん大きくなって、そしてやがては社会全体をひっくり返す大嵐になります。私もまず自分の職場でこだわりぬいて、団結をつくりたいと思っています。7月6日はその渦が北海道に巻き起こる日です。
 今、北海道では全国の警察が集まっています。市民運動団体、外国からの人たちも集まっています。前日の7月5日には北教組を始め、平和フォーラム系の1万人の集会もあります。でもこの集会には渦となる核がない。私たちが7月6日に登場して、この1万人をわれわれの渦に巻き込む闘いをやりましょう。

 闘う学生

 怒りと闘いが世界を変える 5・29法大弾圧を粉砕し奪還された 東北大生

 5月29日からちょうど1カ月、あの日も雨が降っていましたが、僕たちの怒りの炎、団結の炎、革命の炎はこんな雨や放水車の水なんかじゃ全然消えない。
 僕たちの闘いで、サミット闘争は半分以上勝利しています。一人ひとりが「自分が革命家になるんだ、逮捕され起訴された仲間の代わりに自分が最先頭になって階級闘争を引っ張っていくんだ」と決意を固めて闘いを開始しています。全学連の闘い、法大の闘いは、全世界の労働者の闘いがつくり上げた闘いです。
 僕は獄中でいろいろなことを学びました。秋葉原の事件が起きて、この怒りは俺たちと一緒じゃないか、やはりこういう人とつながって俺たちは革命がやりたい、と思いました。韓国で百万人のデモが起きて、こういう闘いこそが世界を変えるんだということを確信できました。弾圧に怒って労働者が法政の門前に駆けつけてくれました。自分の大学で仲間が革命家になり、立ち上がりました。これが階級闘争なんだということです。
 獄中の仲間は「このサミットを最後のサミットにしてやる」と言っている。5・29でやったような闘いを、ここでG8の連中にやってやろう。
 今日のデモを戦闘的にやりぬいて勝利しよう。

 われわれから奪った富返せ 大学当局の自治破壊・規制・処分と闘う 法政大生

 今法政大学では、明らかに金もうけのための政策が推し進められ、そのために学生の自由や自治活動が奪われています。なぜそのようなことが起きるのか。小泉政治の時に行われた大学改革、この流れに明らかに法大当局は乗っている。そして小泉政権にその大学改革を迫ったのは誰か。日本経団連、資本家どもです。そして「G8サミットを粉砕しよう」と訴えた私の仲間38人が逮捕され、15人が起訴。このような暴挙が許せるはずがない。
 毎日新聞2006年11月4日に載っていた国連大学の調査によれば、世界の人口比と富の割合を表すと、1%の人間に99%の富が集まっている。
 私は別に革命までは求めてはいないんですよ。でも「返せ!」と。
 7千万人で63億3千万人分の富をもっているんですよ。返せっていうのは正当でしょう。社会はそいつらのためだけにあるんじゃないんですよ。人類全体のためにあるんですよ。返す気がないのなら仕方ないでしょう。そのときはやっちゃうしかないかなと思うんですけど(笑)。
 法政大学、そしてそれに連なる国家権力、資本家の暴挙を絶対に許さない。これからも連帯し、ともに闘いましょう。

 カンパアピール

 労働者が生きられる社会を スタンダード・バキューム石油自主労組 組合員

 ぜひぜひ多額のカンパをお願いします。
 田中委員長の基調提起を全面的に自分の決意として受けとめて、私はサミット決戦、そしてこの夏の闘い、11月1万人結集の実現に向けてともに闘っていきたいと思います。
 私たちス労自主は世界最大の石油メジャー、エクソンモービルと徹底的に対決して、闘ってきています。このエクソンモービルは毎年4兆円を超える純利益を上げ続けています。一方で日本においては年間3万人を超える自殺者が出ている。女性も1万人近い人が自殺している。そして年収がたった120万円にしかならない労働者が近年激増しています。
 こんな世の中は絶対間違っています。私たち労働者階級の団結と国際連帯の力でこんな社会をひっくり返して、私たちが本当に生きていける世の中をつくっていこうではありませんか。
 私たちス労自主は8名の不当逮捕撤回闘争を軸として、職場での反合理化闘争、そして反戦闘争を全力で闘っています。みなさんとともに断固として闘いぬきます!

 決意表明

 橋下府政に怒り7千人結集 大阪・自治体労働者

 6月20日に、賃金平均15%カットの攻撃に対して団体交渉が徹夜で行われました。そこで橋下は何を言ったのか。「公務員はやっぱり甘えてる。民間だったら、不況になったら路頭に迷ったり、サービス残業は当たり前」と。また、臨時職員が8月に三百数十人解雇されようとしています。
 6月20日には、府労連(自治労、日教組)の集会に空前の7000人が立ち上がりました。「俺たちは奴隷じゃないんだ」という現場の怒りが結集したのです。
 絶対反対の闘いが団結を拡大します。動労千葉や法大・全学連の仲間、ILWUの仲間と固く団結して今日のサミット絶対反対の闘いをぶちぬきます。

 雇い止め撤回は自分の闘い 仙台・全逓労働者

 たった1カ月働いて雇い止めになった非正規労働者の青年の雇い止め撤回の闘いを、自分たちの首をかけて闘うのかどうかが問われ、本当にやりぬいてきました。
 4月30日、自分が職場で休暇をたたきつけ、実力で「今日は仕事しない」というストライキをやって初めて分かったことがあります。彼の怒りは、あの秋葉原事件の怒りと同じじゃないですか。この資本主義社会では、もう自分たちは生きていけない、資本主義をぶっ倒すしかないんだ、ということを彼はみんなに呼びかけたんです。
 体制内労働運動の指導部の連中は、「彼はクビじゃない。雇い止め満了だろ」と。ふざけんな! 1カ月しか働かないでクビになって、それでいいんだという労働組合がどこにあるんだよ。
 動労千葉のように闘って団結して世の中を変えたい! そういう思いでいっぱいです。今日は、ガンガン行きましょう!

 JP労組内に革命家集団を 仙台・全逓労働者

 雇い止めになった僕一人のためにみんなが声をあげた。僕のために課長に突っかかった。僕が泣いていることに対して「俺も許せねえよ。こんな状況で働けるか。処分なんか関係ねえ。ゼニカネの問題じゃないんだ」と言ってストライキに入った。一人のためにストライキをする。これが、労働者がみんな持ってる本来の魂じゃないか。
 僕は、新しい労働組合をつくろうとは言いません。僕たちはJP労組で勝負します。この敵の道具であるJP労組の中に革命家集団をつくりあげていくんだ。郵便局を労働者の管理に変えるんだ。みなさん、一緒に闘いましょう。

 実力闘争貫き8・6行動へ 広島・教育労働者

 「不起立するなら青年部長はやらせん」「『日の丸・君が代』強制との闘いは、自分の心、内なる天皇制との闘いだ」――体制内はこんなことを言ってきた。心の中で闘って、それで戦争が止められると思っているのか! 教え子を戦場に送らないでいられるのか! アーリーンさんたちの募兵官追い出し闘争のような実力闘争をしてこそ、戦争は止められます。もう一度、解放性と団結の「不起立から始めよう」と私は訴えます。
 広教組の名前、青年部の名前を出すな、と言われます。だけど申し訳ないけど、俺たちこそ広教組青年部の本流です。
 まずは今日のデモをやりきって、そのデモをより過激にして8・6ヒロシマ大行動へ持ってきてください。

 安全切り捨ての病院と闘う 東京・医療労働者

 昨年10月3日夜間帯、病院内で患者さんに職員が刺し殺される事件が起こりました。事件をきっかけに、3人夜勤、2人巡視を全病棟に入れろという組合の要求に対し、病院側は「事件後利益が下がったから今以上の増員はできない」と言ってきました。冗談じゃない。安全を切り捨てた結果、事件を誘発し、仲間の命を奪ったのは誰だ! 病院は、医療者の命、患者の命を守れない。だから労働者の命は、労働者が守るんです。私たちは、徹底的に病院側と、資本主義と闘います。資本主義国家の中心が集まるサミットなんていらない。労働者の力でサミットを粉砕しましょう

 新自由主義と最前線で対決 東京・医療労働者

 うちの組合では今年の春闘で、3人夜勤闘争を柱に据えてストライキを敢行しました。職場闘争委員会が決定的な力でした。
 われわれ医療福祉労働者こそ、新自由主義との闘いの最前線に立たされています。チェコで百万人のゼネストが闘われた。その中心に医療労働者がすわっている。デンマークでもスウェーデンでもアメリカでも続々とストに立ち上がっています。
 法大38人の決起につづけ! デモ禁止をぶち破り、実力デモをやろう!

 派遣法なくすまで闘いぬく さいたまユニオン

 私は、大手人材派遣会社・日研総業によって、本年3月25日をもって一方的に雇用契約を打ち切られました。怒りを燃やして解雇撤回闘争を闘っています。管理職は夜中に私を車に連れ込み退職強要をしてましたが、断固拒否しました。
 団体交渉では「雇用しない」の一点張りでした。労働者を見下した態度で、私には「スキルがない、それが一番の理由だ」と言い放ちました。だいたい、派遣でやる仕事なんてスキルがいるもんか!
 分断・競争・孤立の中で、絶望にいたった末の秋葉原事件の彼の行動は、使い捨てされる派遣労働者の置かれている状況を示して余りあるものです。派遣法、派遣システムをなくすまで闘います。

 3回目の解雇に情宣で反撃 東京・なんぶユニオン

 ファミリーレストラン入社11年ですが、3回解雇されました。3回目はこの4月ですが、紙切れ一枚で解雇されました。職場にはタイムレコーダーがなく、サービス残業をしないものは消されるという運命です。職場でも、脳梗塞(のうこうそく)で3人が死んでます。こんなレストランでは食事をしないで下さい! 今日のデモ終了後に、渋谷店を情宣行動で直撃しますので集まってください。

 閉会あいさつ

 今年こそ11月1万人結集を 国鉄千葉動力車労働組合書記長 長田敏之さん

 雨の中結集されたみなさん、大変ご苦労様です。
 最初にカンパの合計を発表します 55万3910円です。圧倒的カンパをありがとうございました。集会の結集人数は2250人です。この圧倒的な人数で、渋谷の街にデモンストレーションに打って出ましょう。
 資本主義は命脈が尽きたと言われています。ただ、命脈尽きたからといってわれわれが指をくわえて待っていたって、それは資本がより一層凶暴になってわれわれ労働者・農民・人民に襲いかかってくるだけです。われわれの団結した力で命脈尽きた資本主義体制、帝国主義を打ち倒そう。職場からの闘いで、ダラ幹をぶっ飛ばして、闘う労働運動を本当につくり直そう。その力で、資本主義体制、帝国主義を打倒していく闘いを実現していきたいと思います。
 われわれは11月集会を10年にわたって呼びかけています。この情勢の中で今年こそ1万人結集の実現に突き進みましょう。今日はその前段です。これから圧倒的なデモンストレーションで労働者・農民・人民の怒りをたたきつけてやりましょう!

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週刊『前進』(2350号3面1)(2008/07/07 )

 渋谷デモの大爆発へ労働者の怒り解き放つ熱気の集会

 “労働者と団結強め闘う”

「渋谷駅前デモの禁止は絶対許さない!」と実力デモの決意を固めた参加者。壇上は動労千葉・田中康宏委員長(6月29日 東京・代々木公園)

 連帯のあいさつ

 労働者農民の未来のために 三里塚芝山連合空港反対同盟・事務局長 北原鉱治さん

 洞爺湖サミットは戦争への足がかりとして行われるわけです。
 1966年6月の突然の空港設置閣議決定という暴挙に対して、私たち反対同盟は絶対反対を掲げ立ち上がりました。以来、43年間、政府・権力の暴政と闘い、多くの犠牲を出しました。逮捕者は4000人を超え、命を落とした人たちは20人にも及んでおります。
 そしていま、労働者が働いても食えない時代となり、農民が農地を取り上げられ、空港が戦争の基地になろうかという状況で、三里塚は再び決戦の時を迎えています。流血を恐れず闘う以外に自分たちの生きる道はありません。
 いまも、多くの心ある人びとが「三里塚の闘いを見てみよう」と現地を訪れます。そして、自分が動かなければ世の中は変わらない、労働者や幼子たちの未来のために、私たちは何ができるかと考えます。その行動が今日の集会とデモだと思います。資本家だけが肥え太るいまの政治に真実はありません。
 60年前の第2次大戦でこの国は何をやったか。いざとなったら国民の命はゴミのように捨てられた。再びそういう時代に戻ろうとしている。三里塚闘争は全国の住民闘争の先頭でみなさんとともに闘います。

 裁判員制度と弾圧の粉砕へ 憲法と人権の日弁連をめざす会・事務局長 武内更一弁護士

 今日は弾圧監視と集会防衛に参加しています。弁護士会のボルシェビキである私たち「めざす会」は、日弁連会長選挙に高山俊吉弁護士を立て改憲阻止、弁護士激増反対、裁判員制度反対、戦時司法制度への強権的改悪反対を訴えました。得票率43%で7千人の支持を得ることができました。さらに支持を広げるために闘う決意です。
 裁判員制度とは何か。人民を裁く側と裁かれる側に分断し、人民をして裁かせ、社会の治安を守ろうとする策謀です。これは改憲と戦争国家化への国民動員であり、絶対に阻止しなければならないと訴えてきました。
 私たちの闘いは労働者・学生・人民の闘いと一体です。法政大学当局が、国家権力に頼んで40人もの学生逮捕を強行したことに心から怒りを覚えます。ただちに合計30人の弁護士が約250回の接見活動を行い、22人の奪還に成功しました。さらに起訴された15人を奪還するために全力をあげたいと思います。
 改憲と戦争国家化への動きが急です。労働者・学生・人民と団結してこの攻撃をぶっ飛ばそう。この社会の本当の主人公である労働者・学生・人民の社会を作るレボリューションを起こそうではありませんか。

 敵は誰なのかはっきりした 部落解放同盟全国連西郡支部・副支部長 岡邨洋さん

  私はこの時代に生きてきて本当に良かった。西郡の闘いで敵は誰なのかはっきりしました。資本家たちが利益を得るために国と結託し、差別をあおり、住民と労働者を分断している。市は結託して応能応益家賃制度を認め、差別と闘って皆で建てた住宅を民間に売り渡し、ローンを組ませ、コーポラ住宅を買わせようとしていることが議会で分かりました。絶対に許せない。
  解放同盟本部派の幹部は、自分たちが利権を得るために西郡支部をつぶそうとしています。こんなやつらに部落解放をまかせられない。西郡からたたき出します。
  6月15日、第3回全国連西郡支部大会に対し、全国連本部や西郡支部の元の青年部長が西郡に敵対し、分断を持ち込もうとしました。私たちは真っ向から闘い、応能応益反対を貫き、世界の労働者と連帯する解放運動の方針を打ち出す歴史的な大会をかちとりました。
  私たちは多くの労働者の闘いと結び、民営化をぶっ飛ばし、サミット粉砕をかちとります。勝利への道は団結です。
預金を差し押さえられた住民
  腹がたって体は震え、夜も寝られず、大変苦しみました。この団地は皆で国を動かして低家賃で造った私たちの団地です。10年前に応能応益家賃をかけられ、私たちは400万円近い借金を背負いました。700万円にもなっている人もいます。ほとんどの人は安い年金生活。絶対に許せません。八尾市役所を裁判にかけています。体が続く限り闘います。
八尾北医療センター労働組合
  全世界で労働者がデモやストライキに立ち上がっています。八尾北医療センターには建物の民営化攻撃がかけられています。私たちは絶対反対し、ゼネストを闘うチェコの労働者のように世界の労働者とつながり、世界革命に向かう闘いとして激突を開始します。

壇上で労働者との団結を訴える西郡支部

 連帯メッセージ

 不当勾留38人の怒りを共有 ロサンゼルス統一教員組合・校内の軍国主義に反対する連合・代表/アーリーン・イノウエさん

 兄弟姉妹の皆さん。皆さんが日本政府の抑圧と沈黙強要の中で、権力に対して真実を突きつけて闘っている時、私たちの心は常に皆さんとともにあります。皆さんが国際的正義、人民の権利と尊厳、民主的な労働者代表制の普遍的な実現を要求して闘い続けておられることを承知しています。
 私たちは皆さんとともに、巨大多国籍企業の野放図に拡大した政治的権力や、格差、貧困、地球温暖化、健康問題など生死にかかわる問題を助長する自由貿易協定へと行き着くグローバリゼーションに反対して闘っていきます。G8諸国の人口は世界の14%に過ぎないのに、全世界の経済生産を独占し、核と軍事力の72%をもてあそんでいるのは、本当に許しがたいことです。
 アメリカの大多数の人民は、政府の政策とG8サミットへの参与に反対しています。私たちは皆さんとともに闘います。そして、G8サミットとそれが表象するすべてに対し、皆さんが明確に反対の意思表示をされていることに感謝します。
     *
 追伸。38人の学生の不当勾留に対し、彼らの怒りを共有し闘う旨を付け加えてください。
連帯を込めて。

 労働者は世界を動かせる! 米運輸労働者連帯委員会広報部長/スティーブ・ゼルツァーさん

 兄弟姉妹の皆さん。運輸労働者連帯委員会(TWSC)を代表してG8サミットに反対する皆さんの抗議行動に、連帯のあいさつを送ります。
 G8サミットが、G8の諸国や世界の労働者人民の困難を解決するためのものでないことは、今やまったく明らかです。
 企業が統制するG8政府の諸政策こそが、世界経済を崩壊させています。これはまぎれもない事実です。彼らによる世界金融制度の規制緩和は、投機的バブルを激化させました。
 億万長者どもは、今や石油などの生活必需品の価格で数千億円のギャンブルを至るところで仕掛け、世界経済の解体を準備しています。投機は、商品の需要増大によってではなく、莫大な利益を貪るために引き起こされています。G8による世界経済の規制緩和と民営化の推進こそが、全世界に飢餓と大失業を引き起こしているのです。
 彼らは世界の富を盗み取ることで、労働者の健康と安全を阻害し、食料、輸送、住居、農業などにかかわる状況を破壊し続けています。運輸労働者にも賃金カット、労働災害など犯罪的な結果をもたらしています。
 私たちはまた、企業に買収されたメディアが企業犯罪を隠蔽していることを、白日のもとにさらす皆さんの行動を断固支持します。企業統制下のメディアは、世界が直面している危機が、このG8政府によって今まさに目の前で引き起こされている事実をささやくことすらできません。
 世界的規模での労働者の行動のみが、G8が強要している民営化、規制緩和と戦争の政策と対峙し、阻止することができます。私たち労働者は、資本家どもが自らの体制を維持できないなら、労働者が取って代わるのが唯一の道であることを認識するべきです。危機の増大とともに、世界の労働者は、自らの要求をこのままの社会システムで実現することはできないという事実と向き合うことになります。
 G8の強盗どもは、労働者に未来はないと言い放っている。私たちの回答は、G8政府を経営している強盗どもはこの世に必要ないということ、世界を所有し私的利益のためにもてあそぶ「0・5%」の代わりに、実際に労働者が世界の人民の利益のために、世界を動かすことができるということです。
 イラク・アフガニスタン戦争に抗議して港湾を封鎖した西海岸ILWU港湾労働者の行動は、世界的レベルでG8に対抗して私たちが起こしていくべき行動の規範です。
 TWSCは、これらの政策で引き起こされる犯罪に抗議をして、兄弟姉妹の皆さんとともに闘い抜いていく所存です。
 連帯を込めて。

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週刊『前進』(2350号3面4)(2008/07/07 )

 革命に勝利する党の建設へ従来を超える一大カンパを

 革命的共産主義者同盟

 すべての同志、『前進』読者、支持者のみなさん。すでに夏季一時金の支給が始まっています。革共同は重大な決意を込め、従来をはるかに超える一大決戦カンパを訴えます。
 革共同は動労千葉の呼びかけに応え、6・29サミット粉砕決戦に総決起し、大勝利しました。「5・28〜29法政大決起に続け!」「渋谷デモ禁止を実力でぶち破れ!」「労働者の団結した力は絶対に負けない!」「韓国100万デモと一つになろう!」「戦争と貧困を強制するサミット粉砕!」――この決意に燃えた労働者・学生は、けっして引きちぎることのできない団結スクラムを組み、終始機動隊を圧倒・じゅうりんし、渋谷を怒りのるつぼに変えました。デモを闘い終えたすべての労働者・学生が汗と熱気を噴き出しながら、満面の笑みで勝利をたたえ合い、階級的団結論で徹底的に闘いぬいてきたことの正しさ、その革命性、戦闘性を心から確信し合いました。不当逮捕された8人の青年労働者・学生はこの最先頭で闘い、サミット粉砕の怒りを全世界に発信したのです。
 革共同は6・29に向かって、職場生産点で階級的団結を唯一の総括軸にした闘いへ猛然と踏みだしました。七転八倒しつつ、青年も古参の労働者も階級的指導部へ自らを飛躍させる闘いに突撃しました。同時に、首都圏の主要駅、職場の門前に連日連夜立って、怒りのアジテーションで歴史的行動を呼びかけてきました。こうした街頭での無数の「デモ」、10万枚を超えるビラが労働者人民の革命的行動を確実に呼び覚ましたのです。今や革共同は7月テーゼで全身武装し、労働者の自己解放性に絶望した血債主義・糾弾主義と根本的に決別し、労働者階級とともにその先頭に立って闘っています。

 日韓米の労働者が団結

 日帝・国家権力は、団結の究極の拡大がプロレタリア革命に直結することに戦慄(せんりつ)し、憎しみを青年労働者・学生に集中し、サミット弾圧でのべ49人の仲間を不当逮捕し、16人を起訴、26人の同志の不当勾留を続けています。しかし、この若き革命家、新たな階級の指導部たちは「獄内で存分に自分を鍛え上げ、最強の革命家となって法大に登場できる日を楽しみにしている」と言うように、弾圧を革命の養分にしています。
 私たちは今、世界革命の巨大なうねりの真っただ中にいます。6・29サミット粉砕決戦は、全世界で新自由主義に対して闘われているストライキ、デモ、食糧暴動と完全に一つになろうと、マグマのような怒りと団結の炎を噴き上げて闘いぬかれました。とりわけ11月集会でともにスクラムを組んだ米ILWUローカル10や韓国民主労総ソウル本部の同志たちと連帯して闘いぬきました。
 イラクの港湾労働者が連帯ストで応えた歴史的な5・1メーデー闘争は、ILWUローカル10などのランク&ファイルの闘いによって初めて切り開かれたのです。イミョンバク政権の新自由主義攻撃と倒すか倒されるかの対決に突入している韓国の労働者階級も、革命の現実性にたじろぎ、闘いを内部から腐らせる体制内指導部をぶっ飛ばして革命的分岐をかちとる苦闘の真っただ中にいます。そしてこの闘いの中心に、階級的団結を総括軸に唯一ストライキで闘い、新自由主義攻撃に勝ち抜いてきた動労千葉の闘いが存在しています。日韓米労働者による階級的労働運動の白熱的実践こそ、世界革命の唯一最短の道です。階級的労働運動路線を驀進(ばくしん)しよう。
 今や唯一の現実的問題は、革命に勝利できる党を建設する一点にかかっています。「党の革命」のあいまいさのない推進は、「革命できる党(地区党)建設」をめぐって非妥協的に行われてきました。
 革共同から脱落・逃亡した塩川一派は、旧与田派や平田派、その他有象無象の反革命と野合し、階級の敵対物へ純化しています。彼らの綱領は血債主義・糾弾主義であり、階級への絶望を組織することです。彼らは絶対に青年労働者・学生を組織しようとしない。青年労働者・学生の革命をストレートに求める行動・主張を死ぬほど嫌っている。

 青年こそが革命の主力

 徹底的にはっきりさせましょう。青年労働者・学生こそ革命の主力であり、希望なのです。
 革共同のなすべきことは鮮明です。第一に、マル青労同1000人・マル学同1000人建設を党と階級の総力でなしとげよう。2000万青年労働者、300万学生の怒りが本質的に革命を求め渦巻く時代に、ここで勝利した者が革命的情勢を革命に転化することができます。
 第二に、4大産別プラス2産別(医療福祉、合同一般)に革命的拠点を絶対に打ち立てよう。ソビエトの母体となるのが4大産別+2産別です。6・29渋谷大デモの先頭には4大産別の労働者が逮捕を恐れず断固として立ちました。この力で第2次国鉄決戦の爆発を切り開こう。
 第三に、革命できる地区党への大変革をかちとろう。すでに職場闘争委員会で闘う労働者が自己を階級の指導部として確立し、地区党指導部となる闘いが開始されています。近い将来の工場評議会、地区ソビエトに発展していく闘いです。
 すべてのみなさん。夏期一時金カンパこそ闘いの土台です。一時金の出ない薄給の労働者は職場の仲間に救援カンパを訴えて下さい。一時金の出る労働者は10万円単位のカンパをぜひともお願いします。階級的労働運動を真一文字に実践し、11月1万人大決起を必ず実現しましょう。

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週刊『前進』(2350号4面1)(2008/07/07 )

 『蟹工船』に若者が共感労働者は必ず団結し勝利できる

 青年座談会 “私の職場でストやりたい”

 “仲間を信じ階級に生きる”


 《出席者》
 辰巳若葉 派遣労働者
 熊井美緒 医療労働者
 藤代辰也 派遣労働者
 倉内直輝 大学生
 鷹野悟郎 自治体労働者
 上妻裕一 福祉労働者

 小林多喜二『蟹工船』がブームだ。多くの若者が手にしている。6・29デモを闘った青年労働者・学生に『蟹工船』を読んだ感想を語ってもらった。(編集局)

 『蟹工船』を読んで思う うちの職場とそっくり同じ

 ――若者を中心に『蟹工船』がブームとなっています。『蟹工船』を読んだ感想を。
 辰巳 蟹工船のようなストライキを自分の職場でやりたいと思いました。ストライキをやったからこそ、人間として生きることができるんだと思った。これを職場でやったら気持ちがいいだろうな。
 上妻 うちの職場の役員と蟹工船の現場監督・浅川はびっくりするぐらい同じ。ひたすら労働者の悪口。具体的に職場でどうやって闘おうかというイメージもわかりやすい。職場の仲間に漫画版を渡したら、すごいよかった、という反応が返ってきた。みんなに漫画を渡して『蟹工船』みたいなことをやろうぜと呼びかけることができると思った。
 倉内 法政大学もリアル蟹工船。浅川は、学生弾圧部隊・ジャージ軍団そのもの。ジャージ軍団を学生はぶち破らなければ、キャンパスに自由はないと誰もがわかっている。最初のストライキで9人の労働者が逮捕されていく場面は、まさに5・29法大決起と同じ。法大では残った学生がハンストや集会で闘うわけだけど、「蟹工船で2回目にストライキに立ち上がったようにできたらいいですね」って。
 藤代 派遣労働者のおかれている状況そのものですね。こき使われて、死ぬまで相部屋。いつ終わるかわからない長時間労働。キヤノンで働いていた時、12時間労働を強いられた。蟹工船では1回目のストは失敗するんですよね。でも失敗が元となって、2回目は成功して、労働者は勝利をつかむ。あのあたりはすごい。私の解雇撤回の闘いも、最後はああいうふうに勝てたらなと、あこがれというか、展望を見いだした。私みたいに小さい労働組合でもやっぱり闘いぬけば勝てるんだな、と実感した。
 熊井 私がこの本で大好きなのは、労働者が周りの労働者を敵に思ったりとか、仲間を売らないよと言ったり、一つひとつが自分の周りにあふれている現実の話。みんな失敗とか苦悩とかあると思うけど、自分の実践の中で、仲間との団結の中で、「ああわかる」というのがある。多喜二が信じてやまない「敵は資本家」「労働者は団結したら勝てる」 ただこれだけをアジテーションしたかったんじゃないのかな。
 多喜二は拷問で殺されてしまうけれども、ものすごい勝利感だったんだろう。自分が死んでも、労働者の中には自分が残した火が燃え盛る時が来ることを信じていた。もし私が闘いの中で死ぬことがあっても、「防衛に走るな! 革命に転化しろ!」という言葉を残したい。「階級に生きる」――自分の人生が個じゃない。労働者は闘いの中でいっぱい死んでいる。多喜二は、悔しいと思いながら、死一般をかわいそうと描いていない。すごい階級的なアジテーション。
 うちの職場では、怒ってないと思っていた人が、方針を出したら一緒に闘いだしています。蟹工船ほど職場環境はひどくないけれど、職場のひどさの状況に比例してということだけでもない。こっちが徹底的に闘い出せば、多喜二のように敵がなんなのかとはっきりさせ続ければ、必ず労働者は何かをきっかけに立ち上がる。そういう勇気をもらった。絶対に団結はつくれる。

 労働者は変わる

 辰巳 私も、自分の職場の労働者も絶対に怒っていることをつかんだ。青年労働者は、本当に人間的な扱いをされず、人間性を奪われている。この怒りが充満しているからこそ、『蟹工船』も売れる。秋葉原事件の加藤君も誰に怒りをぶつければいいのかわからなかったのだろう。敵は資本家で、私たちは仲間なんだ、労働者が団結すれば勝てるんだと職場で私たちが訴えていこうと思った。
 上妻 本当はみんな怒りをぶつける先はわかっていると思う。でも一人だと、クビになるから言えないだけで、「そうじゃない。みんなで言いましょう」という話になったら、「すぐ言おう」となる。「家族がいるから闘えない」と言っている人にも、「一緒にやろうぜ。クビなんてこっちは認めないよ」って。サミット粉砕6・29デモで、仲間が逮捕されそうになっても、みんなでしがみついて絶対に逮捕させないっていうのと同じ。隣の仲間と一緒に生きたいというのがあるから、団結が生まれる。
 鷹野 単にひどい労働条件を言っている本だったら何十万部も売れないよね。やっぱりストライキで団結して闘うという内容が鮮明になっている。サミット粉砕6・29集会で田中委員長は基調報告で「昨日までおとなしかった労働者が明日はガーンと変わるんだ」と言った。ここと蟹工船が一体になることがすごく重要だと思う。6・29デモみたいな闘いで5万、10万の人たちと合流をかちとっていくというのが、実践的な話だと思います。

 6・29デモで団結に確信 社会を変えられると勝利感

 ――6・29(関連記事=1、2、3面)を闘いぬいてどうでしたか?
 辰巳 機動隊を労働者の団結でぶっ倒し、みんなで団結してやりきったという勝利感でいっぱいです。スクラムを組んで団結の強さを武器にしていることが本当に体現された。この仲間がいれば絶対にこの社会は変えられるし、まだ仲間になっていない『蟹工船』を読んでいる青年労働者・学生と本当につながりたい。この団結、この人間関係こそが自分が人間らしく生きていけるすばらしい生き方だと実感しました。
 上妻 階級的団結に確信が持てるから、逮捕されても全然問題ない。全世界の労働者と団結して、労働者はひとつなんだって確信を持ったから、俺も6・29やれた。
 辰巳 私も全国・全世界の仲間、民主労総のみんなと一体となって闘っているなと感じた。自分が「生きてる!」って思った。
 藤代 秋葉原の事件をみた時、僕もまかり間違えば紙一重だと感じた。僕ならおそらく派遣会社に突っ込んだ。あれは本当に彼だけの問題だけじゃなくて、社会全体の問題なんだと考え直しました。組合とか闘うすべを知っていれば、少なくともああいう事件は起きなかったと思う。本当にああいう人たちをオルグできなかったというのは、悔しい。6・29デモでは、そういう自分の思いを伝えることができた。
 倉内 6・29は団結力で圧勝した。法大弾圧での38人逮捕、15人起訴に対して、われわれはこういう闘いをやるぞと見せつけることができた。国家権力は、韓国みたいに機動隊の装甲車で道路を封鎖した。そうしないと渋谷はどうなるかわからないという恐怖。労働者は職場の人に自分は逮捕されるかもしれないと言って参加していたけれども、突き抜けてやっていることがすごい勝利。
 鷹野 渋谷駅頭を目指し労働者階級と合流していくというわれわれの目的に対して、権力は絶対にそれをさせないという構図だよね。われわれが渋谷の駅に登場したら何が起こるかまったくわからないというその権力の恐怖だけが、デモ規制にあらわれていた。あの戒厳体制の中で意気軒高と実力デモを目指すという中に、閉塞(へいそく)感じゃなく、ものすごい解放感があった。法政の闘いに続いて渋谷であれだけの闘いをやった。サミット決戦を含めて08年階級闘争が大きく変わってくる。
 学生がキャンパスで闘って、青年労働者が職場で徹底的に闘いぬいていることがあのデモを可能にしている。体制内派のデモでは、一人逮捕されたらびびっちゃう。クビになったらどうしようと。本末転倒の話。なんのための労働組合のデモなのか。職場で徹底的に闘いきり新たな団結が形成できるという中で、弾圧をぶち破るデモを展開できるということが非常に大きいとあらためて認識しました。

 職場の闘いを体現

 熊井 みんなで団結してやりきった。今までにない権力の弾圧に対して、誰一人として引かなかったというのが本当に勝利的です。職場での闘いが激しくなっていることが、向こうの弾圧に対しても引かないデモをやりとげた力じゃないかと思います。「資本と非和解で闘い、労働者が団結したら勝てる」「社会の主人公は労働者だ」と、動労千葉派として職場で登場して徹底的に資本・体制内派と闘ってきた。もし職場で闘っていなければ、逮捕で突然休むことになるから、やばいということになる。けれども、職場で動労千葉派として闘っているがゆえに、逮捕されたらよりいっそう団結が拡大する大チャンスになる。職場での実践の結果が、6・29での一人も引かないデモに結びついた。
 辰巳 職場で闘ってきた結集体がデモに体現されている。私が逮捕されても、みんながそれをバネに職場闘争を絶対にやってくれる。そこでまた、団結が強まっていく。弾圧なんか怖くないし、効果ない。6・29集会に来る過程で、職場の同僚に「今日私が逮捕された時に、会社側はクビにしてくるだろう。その時に合同労組の仲間も決起して闘う。けれども、私が一番一緒に闘いたいのはあなた。あなたと一緒に不当解雇に対してふざけるなと怒りの闘いをやっていきたい。一緒に闘う仲間になりたい。自分の職場に組合を作りたい。絶対にあなたとつながれる。団結できるんだ。ということを胸において今日は闘ってくる」とメールを送って参加した。自分の立場を初めて明らかにできた。6・29から本当の意味でも職場闘争のスタート。職場に行けば始めは一人。壁にぶちあたるけど、弾圧の壁をぶち破った仲間がいるから、資本家なんかぶっ倒せると確信している。
 熊井 逮捕されてもいいような職場闘争だよね。
 上妻 むしろ逮捕された方がいい職場闘争!
 辰巳 向こうも逮捕したら、こいつら何するかわからないってびびりながらの弾圧だよね。
 上妻 本当に団結がどんどん広がっていくというのがすごいわかる。

 ともにマル青労同で 絶対裏切らない本物の仲間

 労働学校で学んで

 ――敵は誰か、どう闘うのか、どうやってつかんできたんですか?
 上妻 僕は世の中が悪いとは思っていたけど、どうしたらいいのかわからなかった。それが労働学校に行ってから変わった。ちょうどその時に動労千葉が幕張事故で組合員のクビを阻止した闘いを知って、絶望から希望に変わった。
 藤代 以前は、警察が誰かを逮捕したら「悪いことをやったから逮捕されるんだ」と思っていた。だけど労働学校で勉強して、「そうじゃない、国家なんて信用できないんだ」ってことが初めてわかった。今じゃ「逮捕されても大したことない。逮捕してみろ」と思ってる。
 労働学校に行ってから「職場で仲間を組織しよう」と思うようになった。自分の首が切られた時も、学校で習った意味を実感した。勉強途中で争議が始まって、実技が先にきた感じだけど、そっちの方が机の上の勉強よりもよく身につきますね。
 熊井 私はイラク反戦運動に関わったころ、「軍需工場の労働者が戦争に加担したくないと思っても、一人で拒むだけでは軍事物資は作られてしまうし、拒んだ人はクビにされる。どうしたらいいのか」と思って、すごく閉塞感があった。
 でも「全員で『こんなものは作らない』という団結をつくれば軍事物資はできない。全員でストライキをやったら誰もクビにできない。これが労働者の強さだ」とわかった時に、感動してわんわん泣いてしまった。マルクス主義を学んだからつかめたことなんです。
 上妻 動労千葉の現実の闘い、マルクス主義、マル青労同や組合の仲間との団結、この三つ。勉強だけでもない。ただの友達でもない、闘う仲間がいる。生きていくには、その仲間がいればいいじゃん、って。
 辰巳 どこに怒りをぶつければいいのかわからず苦しかった時に、労働学校に誘ってもらった。勉強した後の懇親会で「ここにいる人はみんな仲間だよ」と言われた。ここで闘っているマル青労同の人たちとつながりたいと思いましたよね。

 マル青労同の団結

 ――仲間との団結が力ですね。
 辰巳 マル青労同は、自分がぶつかった壁を乗り越えるため一緒に闘ってくれる仲間。「この仲間がいるから、職場でも一人じゃない。闘っていける」と確信した。「労働者は絶対に団結できる」と言い切れるからこそ、6・29みたいに機動隊と激突して一歩も引かない闘いもできるし、人間的に生きられる。
 熊井 藤代君も明るいよね。闘っているからだよね。
 藤代 「僕一人の存在で、こんなにあわてふためくのか」って思うもんね。一人でこうなら、仲間が集まったら全然大したことないな、と。派遣会社の前でビラを配るたびに労働者がニコニコ「ビラを下さい」とスキップを踏んで持って行く。組合の加入用紙を持っていったら喜んでくれそうな雰囲気。毎回のビラ配布が楽しみです。労働運動を始めて、労働者を信じられるようになった。
 鷹野 労働者って常に「自分たちはこんな程度だ」と思いこまされている。だけど闘いの中で「俺たちの力はそんなもんじゃない。労働者はすごい力を持っている」と確信した時に、ものすごい力を発揮する。
 熊井 職場では苦闘の連続だけど、闘い続けたから本物の仲間もできたし、仲間ができた時に「労働者を信じよう」と心の底から思えるようになった。仲間を裏切らない階級性と団結が本当の意味でわかった。それが「団結に生きる」ってこと。
 ――最後に一言、青年労働者に呼びかけをお願いします。
 熊井 一緒に闘おう。私と団結しよう。この仲間と団結しよう。
 辰巳 あなたと一緒に闘いたい。闘う仲間になりたい。
 藤代 団結して派遣システムをなくし、資本家にとどめをさそう。
 上妻 マル青労同に希望がある。
 倉内 『蟹工船』みたいにストライキをやろう!
 鷹野 革命やろうぜ!(了)

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週刊『前進』(2350号4面2)(2008/07/07 )

 『蟹工船』あらすじ

 「おい地獄さ行ぐんだで!」――全国から集められた労働者を乗せて蟹工船「博光丸」が函館を出る。「帝国海軍」に護衛されてカムチャツカ半島水域で操業する。漁夫、雑夫は、農民や坑夫、織工、土工出身の季節労働者だ。「糞壷(くそつぼ)」と呼ばれる船底に詰め込まれる。蟹工船には航海法も工場法も適用されない。過酷な労働と粗末な食事、不衛生。浅川監督は、作業の遅い漁夫や雑夫をピストルで脅し、棍棒(こんぼう)でたたきのめす。
 行方不明になった川崎船(母船から降ろされて漁をする小船)はカムチャツカの岸に打ち上げられる。漁夫たちはロシア人の家庭で2日間生活、団結して闘えば勝てるとロシア人に教えられて帰ってきた。
 脚気にかかった漁夫が放置されて死ぬ。労働者の怒りは頂点に達し、漁夫、雑夫、火父、水夫ら300人が団結してストライキに立ち上がった。窮地に陥った会社側は駆逐艦に助けを求めた。労働者は「帝国軍艦万歳!」を叫んで歓迎したが、武装した水兵が代表者9人を連行した。
 国家権力の本質を知った労働者は再び団結を固め、一人も残らず引き渡される覚悟でストに決起した。

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週刊『前進』(2350号4面3)(2008/07/07 )

 マルクス主義は労働者の理論

 小林多喜二『蟹工船』が大ブームだ。新潮文庫版の増刷部数は今年6月までに35万7千部に上り、例年の70倍のペースという。
 新潮社によると、購読者層は10〜20代が30%、30〜40代が45%と、若者や働き盛り世代が7割以上を占めるという。マンガ版も出版され、ネットで小説もマンガ版も公開されている。おそらく百万人単位で青年労働者が読んでいるのではないか。
 『蟹工船』は過酷な労働で虐げられる労働者が最後は団結してストライキに立ち上がるまでを描く。1929年に発表されたプロレタリア文学の代表作だ。多喜二はその後31年に非合法の日本共産党に入党、33年に特高警察に逮捕され、拷問によって虐殺された。
 なぜいま『蟹工船』なのか。『蟹工船』現象とは何か。
 少し前までは凄惨(せいさん)な弾圧と悲劇的な労働者の決起の物語として読まれてきた。かつては多喜二の最期と重ねて読んで、ある種の悲壮感を持って革命運動を決意した。今どきの若者には通用しない時代遅れの小説というのが多くの人の評価ではないか。
 今は違う。百万人単位の青年労働者が『蟹工船』を読み、自分たちの現実そのものだ、と感じている。
 90年代のバブル崩壊以降、小泉政権の新自由主義的構造改革を経て、戦後的社会は一挙的に崩壊した。高校や大学を卒業しても就職先は派遣会社、2人に1人が一生時給いくらの非正規雇用。職場でも学校でも出口が見えない。そんな中で若者が『蟹工船』をむさぼり読んでいる。
 若者が『蟹工船』に強く共鳴していることに体制側が底知れぬ恐怖を感じていることは間違いない。戦後的社会が崩壊し始めた90年代以降に社会に出た世代の持つ感覚、感情を象徴的に示しているのが『蟹工船』ブームであり、この世代の絶望感と閉塞(へいそく)感を示しているのが秋葉原事件ではないのか。
●労働者の理論
 『蟹工船』が大きな共感を伴って団結の書として読まれているのだ。百万人単位の青年労働者・学生が団結の中に希望を見ている。そんな労働者・学生にマルクスの『共産党宣言』を読むことを勧めたい。
 自らの境遇と重なる『蟹工船』こそ、現代の資本主義がもたらす典型的現実であること、しかし、労働者はこの社会の真の主人公であり、労働者階級が資本主義を覆す墓掘り人であることがマルクスの『共産党宣言』には書いてある。
 マルクス主義こそ労働者の理論である。これまでの階級社会の歴史で理論や思想はすべて支配階級の独占物だった。だが資本主義の時代に入って、被支配階級でありながら労働者階級は自分の理論を持った。それがマルクス主義だ。
 被支配階級でありながら支配階級になる意志と能力がある階級――それが労働者階級だ。労働者が支配階級の思想を拒否して、自分の理論を持ったら世の中をひっくり返せるのだ。労働者とはどんな存在なのか……それを指し示すのがマルクス主義なのだ。
 『蟹工船』と同じように、すべての労働者が働く現場では、工場や機械、原材料などを社会的に独占している一握りの資本家が多数の労働者を雇い入れ、その労働によって生産を行い、ボロもうけしている。
 しかし、実際には、そんな資本主義を支えているのは労働者なのだ。ところが、その労働者が社会の主人公ではなく、資本の支配のもとでモノ扱いされ、過酷な搾取を受けているのである。
 『蟹工船』の労働者のように、労働者階級が自らの置かれた現実を拒否し、職場の壁を超えて労働者階級として団結し、資本主義を粉砕するのが革命だ。それが『共産党宣言』の結論だ。
●動労千葉の闘い
 動労千葉は、80年代の国鉄分割・民営化攻撃に対し、わずか千人余りの組合で単身ストで闘った。「ストをやれば勝利だ! クビになればなお勝利だ」の精神で闘った。指導部を先頭に全組合員がそう決起した。
 確かに国家の全体重をかけた攻撃に対し千人余りの組合で闘うことは一見無謀にも見える。だが動労千葉は渾身(こんしん)の蜂起で全国鉄労働者に決起を呼びかけた。動労カクマルを打倒し、国労を獲得し、日本の労働運動の主流となる展望をもって、闘いに挑んだのだ。労働者階級の革命性に圧倒的な確信を持って闘ったのだ。それが動労千葉労働運動であり、マルクス主義なのだ。
 マル青労同、マル学同はこの精神で闘っている。法大闘争は「逮捕されたら勝利」の精神で闘い抜かれている。マル青労同の職場闘争も「弾圧はチャンス」の気概で闘われている。なぜそのように闘えるのか。
 「敵をハッキリさせて、仲間をつくる。それが『蟹工船』を読んた私たちのすること」「逮捕されてクビになるかも。でも、私が仲間になりたいのはあなたなんだ。絶対にあなたと団結できる」「全世界の労働者が隣にいるぞ。世界を変えるぞ。枠がとれた。最初から『世界革命やろう』と言えばいい」
 こう言えるのはマル青労同・マル学同が数千万の青年労働者・学生の存在そのものだからである。逆に数千万の青年労働者・学生はマル青労同・マル学同そのものなのだ。逮捕・解雇を恐れず職場闘争・街頭闘争を闘い抜き、隣の労働者・学生と本気で一緒に仲間になることにすべてをかける。団結した労働者は必ず勝利するし、労働者は必ず団結できるのだ。これがマルクス主義だ。
 労働者階級が、マルクス主義を労働者の理論として獲得した瞬間に革命ができるのだ。労働者を蔑視(べっし)したり、軽視する思想を一掃すれば労働者は必ず勝利できる。『蟹工船』を読んだ学生、青年労働者の仲間のみなさん、マルクス主義を労働者の理論として、革命を目指す同志としてともに闘おう。

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週刊『前進』(2350号6面1)(2008/07/07 )

 8・6広島-8・9長崎反戦闘争へ

 世界戦争・核戦争へ突き進む帝国主義を団結の力で倒そう

 08年反戦反核闘争アピール 村上秀彦

  6・29サミット粉砕渋谷大デモは、法政大決戦の革命的な質をわがものとした2150人の密集した階級的団結の力で、警視庁機動隊の壁をぶち破り、労働者階級人民のあふれる自己解放のエネルギーを解き放った。もはや何者もこの力を押しとどめることはできない。6〜7月サミット決戦で解き放たれた青年労働者・学生を先頭とする階級の怒りと力を、職場で、街頭で、もっともっと組織し、8月広島・長崎反戦反核闘争に総結集しよう。被爆者への分断・差別と抹殺の上に核武装政策を推進する福田の祈念式典出席に対し、6・29渋谷を引き継ぐ戦闘的大デモをたたきつけよう。全世界に貧困、失業、飢えをまき散らしながら世界戦争・核戦争へ突き進む帝国主義を打倒しようの呼びかけを、ヒロシマ・ナガサキから全世界の労働者階級に発しよう。
(写真 昨年の8・6ヒロシマ大行動。機動隊と激突し、平和公園に到着した青年労働者・学生)

 世界で拡大する反乱と今夏反戦闘争の重大性

 帝国主義は新自由主義攻撃の結果として、世界金融大恐慌を爆発させ、労働者階級を食わせていくことも、生きさせることもできなくなっている。そうした中でブルジョアジーどもは、労働者階級へのあくなき搾取と収奪を追求し、世界で10億人を貧困と飢えにたたき込みながら、石油や食料を投機で暴騰させ、ボロもうけを続けている。
 だがそれはついに世界的な悪性のインフレの火をつけ、帝国主義経済自体を破滅へと投げ込もうとしている。歴史上ここまで腐り果て、社会の全面的崩壊をもたらし、反動の極致にいたった体制は存在しない。
 この帝国主義の支配に対して全世界で巨大な革命的反乱が始まった。そしてわれわれはついに日本において、動労千葉の闘いや法政大決戦、そして青年労働者の決起を生み出し、革命的情勢を実力でこじ開けつつある。全世界の帝国主義支配階級は、打倒される恐怖に打ち震えている。彼らの選択肢は、結局のところ労働者階級に対するさらなる収奪と治安弾圧、外への侵略と戦争の拡大以外にない。滅亡の危機に立つ最末期帝国主義は、まさに今、1929年の大恐慌から第2次帝国主義世界戦争突入、そしてヒロシマ・ナガサキにいたった、かつての歴史的プロセスを再びたどろうとしているのだ。
 イラク、アフガニスタンにおける米、EU、日本の帝国主義的侵略戦争は、ますます激化・泥沼化し、敗北・敗勢の危機に陥っている。ここでの帝国主義の軍事的敗北と撤退は、米帝の没落を促進し、帝国主義間争闘戦を激化させ、帝国主義世界体制の決定的な崩壊の危機を引き寄せずにはおかない。さらに「テロ」や「核開発」を口実とするイランなどに対する帝国主義的介入と侵略戦争拡大の策動、アフリカの資源をめぐる古典的とも言える植民地再分割戦、さらにチベット問題、四川大地震、バブル崩壊、労働者・諸民族の大反乱に直面する中国スターリン主義の危機など、まさに世界中に戦争の火種がまき散らされている。
 この時代に軍事力を行使できず、戦争ができない帝国主義は、滅び去るしかない。だからこそ日帝は必死に、イラクとインド洋に自衛隊を派兵し続け、スーダン派兵や派兵恒久法の制定を策動し、世界(核)戦争に対応する「宇宙基本法」の制定を強行したのだ。さらに横須賀への米原子力新空母配備、沖縄・全土の基地強化を、ますます臨戦的に進めている。青森での「核サミット」では環境問題を口実にして原発増設、核燃料サイクル強行を打ち出し、日帝独自の核武装策動は一気にエスカレートしている。まさに今、3度目の帝国主義の基本矛盾が爆発し、世界戦争・核戦争の危機が具体的な姿をもって切迫しているのだ。
 労働者階級を生きられないようにし、青年を貧困と絶望のどん底に突き落として「軍隊」「監獄」以外への出口を封じ、侵略戦争の戦場に送り込む、この帝国主義を打倒しないかぎり、またヒロシマ・ナガサキの再現にまで行き着くのだ。どんなに被爆の悲惨さを確認し、どんなに「平和」を祈っても、それでは何も変わらない。戦争は止められない。あらゆる分断をうち破り、階級的団結を形成して、核戦争をも不可避とする帝国主義の支配をうち倒す以外にないのだ。生産手段と社会を労働者階級の手に奪い返すプロレタリア革命こそが、唯一の出口なのである。
 今夏、8月広島・長崎反戦反核闘争を、侵略と戦争―再度のヒロシマ・ナガサキへの道に突き進む帝国主義の打倒へ向け階級的団結を強化し拡大する闘いとしてかちとろう。青年労働者・学生を先頭に大結集を実現しよう。

 体制内指導部を打倒し青年・学生の総決起を

 広島・長崎への原爆投下による労働者階級の皆殺し、被爆から63年たった今も続く被爆者と被爆2世・3世、つまり被爆プロレタリアートの苦悩こそは、帝国主義と労働者階級の対立の絶対的非和解性を示している。だが、帝国主義支配階級のみならず、日共スターリン主義、あらゆる体制内の労働運動指導部、既成原水禁などの全勢力が、この階級対立の絶対的非和解性を徹底的に覆い隠してきた。そして被爆プロレタリアートを先頭とする労働者階級の核と戦争に対する根源的な怒り、帝国主義を打倒せずにはやまない自己解放の闘いを抑圧し、圧殺し続けてきたのだ。
 日本共産党は、被爆労働者に対して、原爆を投下したアメリカ帝国主義軍隊を「解放軍」として歓迎することを強要し、占領下でのプレスコード(原爆に関する報道・出版の禁止)に従わせた。60年代にはスターリン主義国家の原水爆実験に賛成して原水禁運動を分裂させ、今日では「核廃絶」を帝国主義支配階級の「理性」にゆだねている。被爆者を先頭とする労働者の階級的団結の力、自己解放の闘いよりも、「米帝占領軍」「ソ連・中国の核兵器」「帝国主義政府の理性」を信用し、労働者階級の闘いを圧殺する――これがスターリン主義の本性だ。
 4大産別などの体制内労働運動指導部もまた、労働者階級の闘いの戦闘化を徹底的に抑圧し、闘う労働者を「団結破壊者」として弾圧してきた。そして今や帝国主義の手先と化した連合中央が支配する原水禁は、「北朝鮮の核無能力化」などという帝国主義と同じスローガンを掲げている。彼らは「ヒロシマ・ナガサキをくり返すな」を、「核開発阻止」を口実とする帝国主義の侵略戦争翼賛のスローガンにしようとしているのだ。
 この日共スターリン主義と、連合の体制内労働運動指導部による労働組合支配・職場支配こそは、警視庁公安・機動隊の国家暴力と並ぶ日本帝国主義の支配の支柱であった。これを職場と街頭でたたき折れば、実は世界帝国主義の「最弱の環」である日帝の支配体制は、ガラガラと崩壊するのだ。そしてすでにわれわれは、5・28〜29の法政大決起と6・29渋谷大デモで、あの傲岸不遜(ごうがんふそん)な警視庁公安部のデカどもをしたたかにたたきのめし、機動隊の壁を突き破ったのだ。
 「資本・国家あっての労働者、労働組合」という幻想で労働者を支配してきた体制内労働運動指導部もまた、資本・国家がただひたすら労働者の生活と生存を破壊するだけの存在になった今、完全にグラグラになっている。「法政大のように闘おう」「動労千葉、米ILWU(国際港湾倉庫労組)や韓国・民主労総のように闘おう」と6・29渋谷大デモを闘いぬいた2千余の革命的戦闘的な労働者が、『蟹工船』ブームや「秋葉原情勢」の中で噴火口を求める2千万青年労働者、6千万全労働者階級の怒りのマグマと結合したとき、体制内指導部の組合支配・職場支配は瓦解(がかい)し、革命的情勢は一気に現実の革命に転化する。
 70年決戦後のカクマル反革命との戦い以来、長らく日本の労働者階級は「最も闘えず」「最も遅れている」かのように見えた。しかしその間、国鉄分割・民営化攻撃をはね返し、新自由主義攻撃にうち勝ってきた動労千葉を先頭とする日本労働者階級の苦闘は、ついに生きたマルクス主義としての階級的団結論を確立するにいたった。そして法政大決戦と6・29渋谷大デモを歴史的突破口に、いよいよ青年・学生を先頭とする日本プロレタリアート全体を獲得し、世界の階級闘争の最先頭に躍り出るときがやってきたのだ。
 この5〜6月の決戦が切り開いた地平をとことん押し広げる闘いとして、8月広島・長崎反戦反核闘争を闘おう。何よりもプロレタリア革命の最大の主力である、4大産別の青年労働者と全国の学生を組織しよう。

 与田残党や塩川一派の敵対を断固粉砕しよう

 「党の革命」に敵対し、プロレタリア革命とマルクス主義から逃亡し転向するために「広島差別事件」をデッチあげた血債主義・糾弾主義の旧与田派残党が、8・6広島集会を呼びかけている。ここに塩川一派や平田派、結柴・新城などあらゆる革共同除名・逃亡分子も寄り集まって、8・6広島反戦闘争に敵対しようとしている。彼らは現情勢を差別と反動の「暗黒時代」に描き上げ、革命的情勢の到来を否定し、革命への絶望と労働者階級への不信をあおり、とことん階級的団結を破壊し、分断を持ち込もうとしている。「反革共同」の一点で野合する旧与田派残党・塩川一派・平田派らの敵対を断固粉砕しよう。
 すでに「広島差別事件」なるものの反階級的な政治目的は、広島を始めとする全国の闘う労働者、学生、部落民大衆によって完全に見抜かれ、打ち砕かれている。「今の時代は物取り主義では闘えない」「完黙の原則は絶対に譲れない」――この階級的原則的発言を「差別」とデッチあげ、自らの体制内的あり方や党内における「特別な地位」を認めさせようとしたのが石嶺・八木ら旧与田派残党である。
 だが、全員が完黙・非転向で闘いぬいた法大38人の学生の決起を見よ。6・29渋谷大デモの最先頭で闘ったマル青労同・マル学同の同志たちを見よ。日帝・国家権力の憎しみと弾圧を一身に引き受け、逮捕・起訴をも階級的団結の拡大・強化に転じて闘う若き青年・学生同志らと、旧与田派残党や塩川一派の転向した姿とを比べて見よ、ということだ!
 われわれは、青年・学生の若き革命的指導部を続々と生みだしている。ここにこそ革命の勝利と未来がある。しかし、塩川一派や旧与田派残党どもは、絶対にこうした闘う青年・学生層を獲得することができない。彼らは体制内労働運動、体制内の解同本部派らの後を1周も2周も遅れて追いかけ、歴史のくずかごに投げ捨てられた存在にすぎない。
 血債主義・糾弾主義の最大の犯罪性は、プロレタリアートへの不信をあおり、真の対立が全世界の帝国主義ブルジョアジーと労働者階級・被抑圧民族プロレタリアート人民の間にあることを、徹底的に覆い隠すことにある。7・7自己批判と7月テーゼのマルクス主義的核心は、世界革命に向けた労働者階級と被抑圧・被差別プロレタリアート人民の階級的・国際的団結を実践的に形成し、強化していくことにある。その実践とは自国の帝国主義資本・権力に対して、職場と街頭で徹底的に非和解で闘うことである。
 動労千葉はまさにこの実践をとおして、「加害」と「被害」の分断を革命的に止揚した日韓米プロレタリアートの階級的・国際的団結を実現しているのだ。韓国のハンギョレ新聞の特派員は6・29渋谷大デモを見て「デモ隊は、日本警察に対し激しい肉弾戦を辞さなかった」と報道した。サミット決戦はイミョンバク打倒の連日連夜の大闘争に決起している韓国の民主労総や学生に届いたのだ。真の国際連帯はここにこそ生まれている。
 「ヒロシマ・ナガサキをくり返すな」は、再び「パンと平和」を掲げて世界革命に立ち上がる全世界プロレタリアートの共通のスローガンだ。
 イラク港湾労働者と連帯し、イラク反戦のメーデー・ストを闘った米ILWUや、軍募兵官追い出しを闘うアーリーン・イノウエさんら米教員労働組合の闘い、韓国・民主労総の決起と団結し、国際的反戦闘争として8月広島・長崎を闘い抜こう。動労千葉を先頭とする3国連帯の陣形をうち固め、ヒロシマ・ナガサキに総決起し、11月1万人大結集と世界革命への展望をたぐり寄せよう。

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週刊『前進』(2350号6面2)(2008/07/07 )

 日程 8・6ヒロシマ大行動

 世界の労働者・民衆の団結で、核と戦争をなくそう!
 被爆63周年
 8・6ヒロシマ大行動
 とき 8月6日(水)12時半/集会 午後3時/デモ行進
 ところ 広島県立総合体育館小アリーナ(広島市中区基町4−1)
 関連行事 8月5日(火)
  午後/産別労働者交流集会
  夕方/青年労働者交流集会(広島市 東区民文化センター)
 ●アジア侵略、ヒロシマ・ナガサキ・オキナワをくり返すな!
 ●憲法改悪阻止―ヒロシマの力で!

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