ZENSHIN 2008/09/08(No2358 p06)

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週刊『前進』(2358号1面1)(2008/09/08 )

 11月総決起への戦闘宣言

 福田打倒の地平を発展させ民営化絶対反対の大決戦へ

 4大産別先頭に新自由主義粉砕を

 日帝・福田政権が打倒された。内外情勢の危機が深刻化する中で、この間、統治能力の喪失にあえいできた首相・福田は、内政や外交などあらゆる面で行き詰まり、9月1日、ついに辞任を表明し、政権は倒壊した。
 昨年の安倍政権の崩壊に続き、1年の間に2度も首相が辞任するのは、過去に類例のない歴史的な事態だ。8月の内閣改造によっても支持率は20%台で低迷し、臨時国会をのりきるメドも立たず、自・公の与党体制も危機で、万策尽きて福田は破滅したのである。

 革命的情勢と福田政権打倒した最深の力

 小泉政権以来の新自由主義攻撃への労働者階級の広範な怒りが、安倍に続き福田をも打倒した今回の事態の基礎にある。これはついに訪れた革命情勢である。だがわれわれは、ここで一瞬も立ち止まることはできない。今や政治支配=ブルジョア独裁の崩壊の危機に立つ日帝の革命的打倒へと、労働者階級の団結の発展をもって決起していく時が到来したのだ。
 福田政権をついに打倒した、具体的な最深の力は何か。何よりも小泉・安倍以来の新自由主義攻撃が生み出した貧困や格差拡大などの過酷な現実に対する、2千万青年労働者を先頭とした怒りと反乱である。労働者階級を貧困のどん底に突き落とす極限的な搾取と収奪により、一握りのブルジョアジーだけが肥え太る――この新自由主義攻撃への根底的な怒り。そしてこれと結合し、非和解的に権力・資本や体制内労働運動と激突し闘う勢力が、動労千葉派として公然と登場し前進していることこそが、福田を打倒した真の力なのだ。
 今日、「民営化絶対反対」を掲げた現場労働者の職場からの不退転の決起が、既成の体制内労働運動の屈服を粉砕し力強く始まっている。2千万青年労働者の怒りを背景とした、この階級的労働運動の前進が、現実に福田を追い詰めてきた。まさに5・28〜29の法政大での激突や、6・29サミット粉砕の渋谷デモへとのぼりつめていった闘いこそが、福田を直撃し、打倒したのだ。
 さらにこの青年・学生を先頭とした決起の背後にある全世界でのスト、デモ、暴動の爆発、そして動労千葉を先頭とした日米韓労働者国際連帯の発展。世界金融大恐慌のただ中での、こうした革命情勢の全世界的な成熟。まさにこのプロレタリア革命の現実性、それに心底恐怖する中で、福田政権は崩壊したのだ。

 「生きさせろ」のゼネストへ今こそ闘おう

 日帝ブルジョアジーは今やぐらぐらだ。福田の後継者に誰がなろうと、彼らが陥っている帝国主義支配=ブルジョア独裁体制の危機と破産を根本的にのりきる手段など、どこにもない。だがそうであればあるほど日帝は、新自由主義攻撃の貫徹と戦争・改憲への道をこじあけるために、これまで以上に凶暴に、反動的攻撃を強めてくる。
 しかしそれは、労働者階級はもとより農民・漁民を始めとするすべての人民を、より一層の生存の危機にたたき込み、怒りの反乱を引き起こさざるをえない。そして階級的激突のより非和解的な発展を不可避とする。
 11月労働者集会を前にして、今や巨大な階級決戦のゴングが鳴った。すべての労働者に、敵階級への総反撃の時が来たことを真正面から訴え、4大産別を先頭に民営化絶対反対、新自由主義攻撃粉砕の大決戦へと突き進まなければならない。
 安倍・福田に続いて、日帝政治委員会とブルジョアジー、日本経団連=御手洗を、労働者階級の団結で打倒するために闘おう。今こそ一律大幅賃上げと「生きさせろ!」のゼネストを! 資本の支配を転覆し、労働者階級が権力を握って全社会を再組織する時代がついに来たことを、高らかに宣言し、闘いぬこう。

 階級対階級の非和解的激突が情勢決する

 福田辞任に現れた政治支配の危機は、「一つとして、明日に確信をもっている政府はない」とレーニンが言う、革命情勢そのものだ。その根底にあるのは、最末期を迎えた資本主義・帝国主義の全世界的な危機の爆発である。それが国際帝国主義の”最弱の環”である日帝の体制的危機を激しく促進しているのだ。
 世界金融大恐慌が爆発し、世界的なインフレと景気後退・不況化の過程も進行している。帝国主義経済の崩壊が始まっている。世界の帝国主義国と大国が資源・市場の争奪戦、勢力圏の囲い込みに走り、新たな侵略戦争・世界戦争に火がつく情勢に突入している。
 この中で日帝ブルジョアジーは、自らが延命するためには、一方で大恐慌のもたらす一切の矛盾と犠牲を労働者階級人民に極限的に押しつけ、他方で再び他国への侵略戦争に公然と乗り出す以外にない。これこそ小泉・安倍・福田らのもとで、この間、日帝が必死に追求してきたことだ。
 だが、資本家階級が生きるためには労働者階級は死んでもいいとする、日帝のこの新自由主義攻撃は、今や完全に行き詰まり、これまでの延長線上ではもはや貫くことのできない壁にぶち当たった。福田政権の破産が示すものは、選挙と議会をとおしてブルジョア独裁を貫き、それで労働者をペテン的に支配してきたあり方そのものの、最後的な破産である。
 これに代わって今や、資本家階級と労働者階級とのむきだしの非和解的な対決、そこでの「労働者に権力をよこせ」の階級的闘いが、一切を決する時代に入ったのだ。
 こうした情勢の中で、動労千葉など闘う3労組が呼びかける11・2労働者集会は、実に重大な位置をもってきている。
 今始まっている激突は、新自由主義攻撃、その核心中の核心である民営化・首切り・労組破壊の攻撃と、戦争・改憲への道を許すのか否かの激突である。とりわけ民営化攻撃に絶対反対を貫くのか、民営化に賛成し翼賛するのか――ここが激突の最大の焦点である。
 11・2集会こそ、民営化絶対反対を掲げて闘う労働者・労働組合が1万人規模で総結集し、その階級的団結の力で敵の攻撃を真っ向から粉砕し、逆にプロレタリア世界革命に向けての突破口を切り開いていく闘いだ。

 4者・4団体路線を粉砕し11月大結集へ

 しかし他方で、この決定的な情勢に際し、革命を否定して体制内改良主義のもとに労働者階級の闘いを封じ込めてきたあらゆる勢力の、帝国主義への一層の屈服と変質と転向が深まっている。
 特に重大なことは、国鉄1047名闘争陣形の中から、こともあろうに解雇撤回を投げ捨て、民営化に賛成し、国鉄闘争を解体する動きが強まっていることだ。4者・4団体の「政治解決」路線は、福田政権崩壊ですでに破産した。にもかかわらず彼らは、まったく許し難いことに動労千葉を排除・分断して、「10・24集会」をもって1047名闘争の幕引きを図ろうとしているのだ。
 この4者・4団体路線の本質は、解雇撤回の放棄と民営化攻撃への全面屈服だ。これは国労解散と日教組・自治労の解体への道を開き、日帝の手先となって、公務員労働者200万人の大量首切りなど、新自由主義攻撃の全面的展開に手を貸す許し難い大裏切りだ。
 今日の福田打倒の大情勢を勝利の攻勢に転じ、4者・4団体を始め階級的労働運動の前進に敵対する一切の体制内勢力と徹底対決し、日本労働運動に大分岐をつくりだし、11月労働者集会へと進撃しよう。歴史を画する大闘争へ、1万人結集を絶対に実現しよう。

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週刊『前進』(2358号1面2)(2008/09/08 )

 自治労大会 動労千葉派が魂つかむ

 自治労名称放棄に怒り

 民営化絶対反対を訴え共感

 自治労第80回定期大会が8月28〜29日、千葉市で開催された。全国から結集した労組交流センター自治体労働者部会のメンバーは、民営化絶対反対派として会場前情宣を完全に貫徹し、警察権力に頼る自治労本部=体制内労働運動を圧倒、大会代議員・傍聴者らと熱い合流をかちとり、勝利した。2日間の闘いで、民営化絶対反対を貫く動労千葉派こそが全労働者を獲得できることが示された。この力で職場生産点での闘いをさらに推し進め、橋下打倒の大阪決戦を闘い抜き11・2月労働者集会1万人結集へ攻め上ろう!
 自治労大会の2日間、自治体労働者部会の闘う労働者は、民営化絶対反対、地公3単産組織統合反対の旗を真っ向から掲げて圧倒的に登場し、自らの路線で勝負した。そして、自治労本部をあらゆる点で圧倒する勝利をかちとった。参加者は全員、やりきった勝利感と自信に満ち満ちている。
 自治労大会での闘いが切り開いた地平は何か。
 まず第一に、動労千葉派の時代認識と路線が多くの大会代議員・傍聴者らの共鳴・共感を呼んだことである。
 大会2日間をとおして11月全国労働者集会への賛同署名が60筆以上寄せられ、チケットが2けた以上販売されたことに示されるように、自治労組合員の中に確実に広く11月労働者集会への支持・共感が生み出されている。「世界は革命情勢」「資本主義は終わっている」「生きさせろ!のゼネストをやろう」「民営化絶対反対」の訴えがストレートに労働者の魂に響いたのだ。
 他方、自治労本部の提出した大会議案書には、資本・当局と非和解で闘う気概が毛頭ないだけでなく、労働組合運動の展望を感じさせるものもまったくない。今の資本主義社会の現実に対する怒りのひとかけらさえもない。「闘えない状況」に対する言い訳が連綿と述べられているだけだ。
 質疑討論でも本部は闘う姿勢を見せない。9月30日の「休止」が決まった千葉県・銚子市立病院の職員190人への分限免職攻撃には、「雇用確保の取り組み」を対置するのみで、反撃の方針はない。社会保険庁解体・被処分者全員不採用・分限免職の攻撃に対しても同じだ。逆に当局と一緒に社保庁改革を進めるというのが唯一の方針だ。人事評価制度導入阻止方針を出せという発言には、本部は制度作りへ組合の関与を強めよと言う始末だ。本部は闘いの抑圧者、当局の先兵だ。
 これに対して労組交流センターの闘う自治体労働者は、「動労千葉のようにストライキで闘おう」「闘うことで公務員バッシングは必ず打ち破ることができる」「ストライキで労働者は団結できる。これが力だ」と訴えると、代議員・傍聴者らは真剣に聴き入った。動労千葉派の路線と時代認識が自治労本部の「路線・党派性」を根底的に打ち砕いたのだ。
 第二に、3単産統合方針案(第3号議案「地公3単産組織統合と名称問題への対応について」)の内容を徹底的に核心的に暴露・批判して闘いぬいたことである。自治労、全水道、都市交通の地公3単産は組織統合で、2010年秋に新産別組織を発足させようとしている。自治労は、この新統合組織において「自治労」の名称を捨て去り、「新しいアイデンティティ」の名のもとに「民営化に反対しない」労働組合、新産別組織へと完全に転換するのだ。民営化=道州制=200万人首切り攻撃への完全屈服だ。ここに3単産統合の核心がある!
 自治労名称の放棄と同時に、これまで自治労が掲げてきた反戦闘争、現業闘争、直営闘争、賃金闘争のすべてを「新しいアイデンティティ」の名のもとに投げ捨てるのである。このことについて自治労組織内の認識はまだまだ立ち遅れている。これ自体は大問題だ。
 しかし、動労千葉派の2日間の情宣によって、3単産統合が組織問題の次元を超え、民営化の是非をめぐる労働組合の路線上の一大闘争であることを明らかにできたといえる。このことは、本部提出の3単産統合方針案への賛成票が出席代議員の3分の2に届かなかったことにも示された。
(写真 青年労働者を先頭にした渾身のアピールに500人近い組合員が聴き入った。動労千葉派の時代認識と路線が組合員の心をがっちりつかんだ瞬間だ【8月28日 千葉市】)

 橋下打倒の大阪決戦へ号砲

 第三に、最も重要なことは、「橋下大阪府政打倒」「民営化絶対反対」を掲げて闘う自治体労働者が全国の職場生産点で闘いの火ぶたを切っており、体制内執行部との激突を開始していることである。自治労本部派の拠点、大阪を始め全国で労組交流センター・動労千葉派と本部派・既成体制内派との大激突が開始されている。そして、この〈非和解的〉激突の過程で、まさに職場生産点において動労千葉派への支持・共鳴が拡大し、仲間が増えているのだ。
 労組交流センターが〈台風の目〉となる情勢が生まれつつある。このような闘い、これまでの労働組合のあり方の〈均衡が破壊される〉事態に直面して、自治労本部は心底恐怖している。大会会場にあらかじめ警官が導入・配備されていた事実は、国家権力に頼って絶対反対派・動労千葉派を弾圧する自治労本部の正体を物語っている。
 自治労大会2日間の会場前攻防の構図は、そのまま全国の闘いの縮図なのだ。動労千葉派が本部派=体制内派を圧倒し、情勢の主導権を取れる時代・情勢の到来を示しているのである。

 青年労働者が闘いを牽引

 第四に、青年労働者が先頭に立って2日間の闘いを牽引(けんいん)したことである。圧巻だったのは、大会1日目の昼休み、会場前決起集会とミニデモ、シュプレヒコール、リレートークだ。千葉労組交流センターの青年労働者が次々と自分の闘いをアピール、闘いへの参加、共闘を訴え、大会代議員・傍聴者の心をとらえた。全国の労組交流センターの職場闘争の最先頭に青年労働者が立っている。そのうねりが大会開催地・千葉に押し寄せたのだ。
 第五に、自治労の中には本部派と対決する軸・勢力が労組交流センター・動労千葉派以外にもはや存在しないことが明白となったことである。
 3単産統合方針案に対する青森県本部など5県本部の提出による補強修正案は、この3単産統合案が自治労の運動と組織の解体であり、路線転換であり、民営化推進への道である、という核心問題に対する認識と批判を決定的に欠いている。本質的には本部と同一の「体制内的」土俵の上での争いにすぎない。かつての「13県本部」(社民党系)は完全に風化し解体している。現場労働者の激しい怒りと完全に遊離している。
 今日、国鉄闘争が重大な危機を迎え、国労本部など4者・4団体が国鉄1047名解雇撤回闘争の屈服和解=敗北的決着へ向け全力を挙げている。この、労働運動の命運を決する情勢下にあって、既成の一切の勢力は、自治労内外を問わず屈服し、雪崩をうって解体へと向かっている。青年労働者を先頭に動労千葉派が圧倒的に打って出るべき情勢なのだ。
 以上、自治労千葉大会における闘いの勝利の核心は、動労千葉派・民営化絶対反対派こそが現場労働者の心をわしづかみにする力を持っている、ということだ。自治労大会会場で起きたことは、職場生産点で必ず起こる! 自らの力に、そして労働者の力に確信を持ち、11月1万人結集へ進撃しよう!

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週刊『前進』(2358号2面1)(2008/09/08 )

 4者・4団体路線粉砕し解雇撤回の原則貫こう

 1047名闘争勝利の展望は11月労働者集会への大結集に

 日本の労働運動を根底において支えてきた国鉄1047名闘争は、解雇撤回を投げ捨て、動労千葉を排除した4者・4団体路線のもとで解体に追い込まれかねない重大な危機にある。関西地区生コン支部、港合同、動労千葉の3労組が呼びかける11月労働者集会は、1047名の解雇撤回を真っ向から掲げ、4者・4団体路線と対決する決定的な闘いになった。4者・4団体路線を打ち破ってこそ11月集会1万人結集は実現できる。また11・2労働者集会への大結集こそが1047名闘争勝利への道だ。4者・4団体路線とその「10・24集会」を粉砕して、第2次国鉄決戦爆発の展望を切り開こう。

 解雇撤回放棄し民営化賛成へと転落した4者・4団体

 福田はついに辞任を表明し打倒された。世界金融大恐慌が本格化し、帝国主義が体制的危機に陥る中で、福田は新自由主義攻撃の破産と労働者階級の怒りにおびえて政権を投げ出した。

 政権の崩壊で「政治解決」は全面破産へ

 福田の辞任により、4者・4団体の掲げる「1047名問題の政治解決」も完全に破産した。7月14日の鉄建公団訴訟控訴審における裁判長の裁判外和解提案と、翌日の冬柴国交相(当時)の発言を受けて、4者・4団体は政治解決の幻想を一気に膨らませてきた。だが、彼らが頼りにしていた福田政権は、瞬く間に倒壊した。
 福田が打倒されたことに労働者階級はわきたち、今こそ反撃に立とうと決意している。1047名闘争の勝利も、支配階級の危機と分裂を促進し、労働者階級の巨大な反乱をつくり出すことによってのみ実現できる。
 ところが、4者・4団体路線を推進する者たちにとって、福田辞任という事態は、「政治解決」を遠ざける嘆き悲しむべきことでしかない。労働者階級が国鉄分割・民営化以来の攻撃に一大反撃をたたきつけようとしているこの時に、それを総力で押しとどめようとしているものこそ、4者・4団体にほかならない。
 4者・4団体路線の核心は、解雇撤回の原則を投げ捨て民営化攻撃賛成に転落していることにある。労働運動にとって首切り攻撃に対し解雇撤回を掲げて闘うのは当然のことだ。ところが4者・4団体は、その原則を平然と捨て去ったのだ。
 今日、4者・4団体は10月24日の中央集会への結集運動を進めている。この集会は「1047名闘争に有終の美を飾るもの」、すなわち1047名闘争幕引きの集会と位置づけられている。こうして彼らは、二十数年にわたり国鉄闘争を支えてきた数十万人の国鉄闘争支援陣形を、解雇撤回否定の運動に引き入れようとしているのだ。
 その対極に、1047名の解雇撤回を掲げた11・2労働者集会がある。11・2労働者集会1万人結集は、4者・4団体路線と根底的に対決し、これを打ち破ってこそ、実現できる闘いだ。
 そもそも、4者・4団体に「1047名闘争」を語る資格などない。4者・4団体の枠組みは、06年2月16日の大集会を機に形成された「1047連絡会」から動労千葉争議団を排除することによって生み出された。解雇撤回の原則を貫き、JR資本と根底から対決する動労千葉を排除しなければ、解雇撤回を投げ捨て、敵にはいつくばることはできないからだ。
 4者・4団体路線を規定しているのは、1047名の不採用について「JRに責任はない」とした03年12月の最高裁判決と、鉄建公団訴訟の05年9・15判決への屈服だ。9・15判決は、清算事業団による90年解雇の撤回を求める国労闘争団員の訴えを退け、1人あたりわずか500万円の慰謝料でJR不採用に決着をつけるというものだった。しかも、国鉄時代に6カ月以上または2回以上の停職処分を受けた者はJRに採用されなくても当然だとして、慰謝料支払いの対象からも除外した。これは、分割・民営化反対のストライキで不当に処分されJR不採用とされた動労千葉争議団には一切の救済を与えないとする国家意志の表明だった。
 4者・4団体は、これらの反動判決に屈し、もはやJR復帰も解雇の撤回もできるはずがないという敗北主義にまみれ、解雇撤回を引き下ろすことで敵に哀れみを請う惨めな投降に走ったのだ。
 これは、動労千葉争議団はもちろん、国労闘争団員であっても国鉄によって不当に処分された人たちを敵権力に売り渡すことをとおして、なにがしかの金を得て1047名闘争を終結させるということだ。本来、仲間であるはずの1047名を自ら分断し、闘ったからこそ処分された労働者を敵に売り渡す道に自覚的に足を踏み入れた者たちが、4者・4団体路線を推進しているのだ。
 こうした裏切りを押し隠すために、4者・4団体は自己の屈服を「政府に和解解決を迫る闘い」であるかのように描き出す。だが、敵に和解を求めた瞬間、運動のすべては屈従を組織するものになってしまう。
 4者・4団体の運動は、国鉄闘争における裏切りだけにとどまらない。それは、数十万人に及ぶ国鉄闘争支援陣形をたたき伏せる巨大な反動でもある。
 自治労や教労の労働者を始めとする国鉄闘争支援陣形は、1047名闘争を支えるという形をとって、連合による労働者支配の完成を阻んできた。しかし今、民営化と大量首切りの攻撃が激しく公務員労働者を襲う中で、民営化攻撃に屈服した既成労働運動指導部は、4者・4団体路線に飛びつくことで、自分の裏切りを押し隠そうと策している。
 新自由主義の攻撃の切っ先をなす民営化への屈服こそが4者・4団体路線の本質だ。4者・4団体路線との闘いは、4大産別に民営化絶対反対の拠点をつくり出す闘いであり、全産別で体制内労働運動を打ち倒す戦略的闘いに位置している。

 動労千葉を排除・分断する体制内労働運動を打ち破れ

 革命情勢はあらゆる勢力に厳しい試練を課し、ふるいにかける。情勢が求める自己変革を拒否した者は、たちどころに反革命に転落していくのが、革命情勢の特徴だ。「昨日の友」がたちまち「今日の敵」へと転じるこの情勢に立ち向かわなければ、闘いは一歩も前に進まない。
 かつて4党合意に激しく抵抗した鉄建公団訴訟原告団の一部指導部は、今や国労本部以上に強硬な4者・4団体路線推進派に転じている。毎年10月に開かれる団結祭をめぐっても、彼らはメーンスローガンから解雇撤回を引き下ろし、「4者・4団体を基本に解決を」と叫んで、動労千葉の排除を策している。
 こうした分岐は、国労5・27臨大闘争弾圧粉砕の闘いをめぐって最も鋭い形で現れている。8月23日に開かれた「国労5・27臨大闘争弾圧を許さない会呼びかけ人・発起人・全国代表者会議」は、旧弁護団や松崎被告、そこに反動的に密集した塩川一派、与田−平田派らと、階級的原則を貫き闘う7被告が真っ向から激突する場になった。7被告は、4者・4団体路線に屈した旧弁護団を解任し、松崎被告との弁論分離を実現した闘いが圧倒的に正義であったことを、全面的に明らかにした。5・27臨大闘争弾圧粉砕の闘いは、4者・4団体路線との死活をかけた攻防に勝ち抜く拠点をなしている。
 今や体制内労働運動は、4者・4団体を先頭に、動労千葉と11月労働者集会の破壊に総力を挙げて乗り出してきた。それは、彼らが11・2労働者集会の1万人結集に、自らが打倒される恐怖を見ているからだ。これら反動との闘いは、けっして生やさしくはない。だが、その激突に勝ち抜き1万人結集を実現した時に、日本の労働運動を根底から塗り替え、階級的に再生することができる。11・2は、その展望を圧倒的に切り開く闘いだ。
(写真 動労千葉は今年も3月14日にストライキに決起した。一部業務の外注化が強行された京葉車両センター前で抗議闘争に決起した動労千葉の組合員)

 JR資本と闘って勝利を

 日本における新自由主義の攻撃の先駆けをなした国鉄分割・民営化は、徹頭徹尾、国鉄労働運動を破壊するために強行された。20万人の国鉄労働者が職を奪われ、1987年のJR発足に際しては7628人が「再就職先未定者」として国鉄清算事業団に収容された。90年には「再就職対策終了」という名目で1047名が国鉄清算事業団からも解雇された。以来、1047名の解雇撤回闘争は、労働運動史上最大規模の解雇撤回闘争として闘われてきた。
 1047名の解雇が国家意志として強行されたものである以上、解雇撤回を貫くためには、国家権力やJR資本を打倒する不屈の意志と構えが求められる。だが危機に陥っているのは敵の側だ。
 福田辞任が示すことは、敵階級の側が労働者の反乱に恐れおののいているということだ。福田は、労働者の壮大な決起が確実に始まりつつあることを見てとり、本格的な激突が始まる前に政権の座から逃亡した。こんな脆弱(ぜいじゃく)なやつらに、労働者階級が負けるはずはない。
 現に、世界金融大恐慌とインフレが世界を覆う中で、労働者階級は至るところで怒りの反乱に立っている。非正規雇用と貧困を強制された青年労働者は、資本に対する激しい憎悪を燃え立たせている。民営化と200万人首切りの攻撃に対する公務員労働者の怒りは我慢の限界に達している。国鉄1047名闘争が労働者の怒りを束ね、その先頭に立って闘えば、解雇撤回は実現できる。
 安全の崩壊や要員問題の矛盾、JR総連をテコとする労務支配の破産という形でJR体制の破産が突き出されている。動労千葉のように、こうした敵の危機を突き、JR体制と徹底的に対決すれば、1047名闘争は勝利できる。国労本部はもとより、鉄建公団訴訟原告団の一部指導部に一貫して欠けているのは、JR資本と闘い、実力で解雇撤回をもぎりとるという路線だ。
 平成採の青年労働者のJRへの反乱も必ず起こる。動労千葉への平成採の結集は、その予兆だ。資本に屈した国労執行部の裏切りを踏みしだき、資本と立ち向かう現場の国労組合員の闘いも不屈に展開されている。
 11・2労働者集会の1万人結集実現へ、全産別で4者・4団体路線−「10・24集会」と徹底的に対決して闘おう。この攻防の中から階級的労働運動は力強くよみがえるのだ。

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週刊『前進』(2358号2面2)(2008/09/08 )

 生きていけるだけの賃金よこせ!大幅賃上げゼネストをやろう!

 ワーカーズアクション9・27の呼びかけ

 9月3日にワーカーズアクション首都圏実行委員会から9・27集会(東京)への呼びかけが発せられた(要項1面)。この呼びかけに応えて全国で9・27〜28に総力決起し、11月集会1万人結集への突撃路を切り開こう。(編集局)

 労働者の怒りで福田政権打倒したぞ! 労働者の団結した行動こそ社会を変革する力だ!

 9月1日、労働者の怒りでついに福田を打倒した! しかし、私たちの怒りはこんなものではおさまらない!
 働いてもまともに生活できないこの現状はなんだ。時給600円台の最低賃金で働かされている派遣労働者。会社に文句を言えば即解雇。ふざけるな! 正社員はどうだ。あなたは店長だ、管理職だなどと言われ、残業代も支払われず異常な長時間労働で働かされている。公務員はどうだ。1000兆円の国の借金を全部公務員のせいにされ、「200万人の公務員のクビを切る」なんて言われている。資本家に搾取され、奴隷のように扱われていることへの怒りはどこも同じだ! その一方で、削った賃金で生活物資の値段をつり上げ、市場や資源をめぐって戦争をやり、資本家はますます肥え太っているではないか!
 もうガマンの限界だ! 「生きていけるだけの賃金をよこせ!」−私たちのこの叫びは、労働者が人間らしく生きていくための当然の要求だ。「大幅賃上げゼネストをやろう!」−この方針で労働者はひとつに団結し、資本主義社会を根底から覆す総反乱を開始しよう!
 福田を打倒して分かったことは、首相がいなくたって世の中はまわるってことだ。労働者がこの社会を動かしているからだ。労働者の団結した行動こそ社会を変革する唯一の力だ! 選挙で世の中が変わるかのように言っている自民も民主も労働者の敵だ! 麻生も小沢もぶっ飛ばし、闘う労働運動をつくろう! 派遣も正社員も公務員も、怒りをひとつにして9・27ワーカーズアクションに集まって欲しい。

 国鉄1047名解雇撤回! 民営化絶対反対で闘う労働運動をつくろう!

 世界中でいま、賃上げストや民営化・クビ切り絶対反対を掲げたストライキが嵐のように始まっている。そうだ! こういう時代だからこそ、労働組合が最先頭で闘う時だ。資本と闘わない組合幹部を打ち倒し、労働組合を現場労働者の手に取り戻そう。その最大の攻防が、国鉄1047名解雇撤回闘争をめぐる闘いだ。
 日本には、JR資本と政府を相手に、1047名の不当解雇撤回を21年間闘い抜いている労働運動がある。それが国鉄労働運動だ。国鉄労働組合をつぶし、日本の労働運動をつぶすことを狙った分割・民営化攻撃に対し、国鉄労働者はクビをかけて闘い、国労と国鉄労働運動を守り抜いてきた。民営化絶対反対の闘いが、国鉄1047名解雇撤回闘争として続いていることを資本も政府も恐れてきたのだ。
 しかしいま、国労本部をはじめ、労働運動の指導部が〈4者4団体〉という枠組みをつくり、1047名解雇撤回の原則を投げ捨て、政府に政治和解を求めている。解雇撤回を自らおろし、政治和解を要求するということは、政府やJR資本に頭を下げ、資本や国家権力とはもう闘わないということだ。こんなことを認めたら、労働運動は内側からたたきつぶされ、青年労働者のクビ切り、賃下げ、生活破壊はもっと激しく進行する。そんなことは絶対に認めることはできない!
 解雇撤回の原則を投げ捨て、政府に和解を求める連中は、自分の職場や組合でも、「情勢が厳しいからストライキなんかやったら会社に処分される」「会社を発展させるために労働者はもっと働こう」と言っている連中だ。彼らは「労働者に社会を変える力なんかない」と本気で思っている。現場労働者の団結した力を何も信じていないのだ。こんなふざけたことを言って、資本家の手先になっている連合・全労連などの労働組合幹部は現場労働者の敵だ。こんな腐った幹部をぶっ飛ばし、私たちの手でストライキができる組合につくりかえよう。

 生きていけるだけの賃金よこせ! 大幅賃上げゼネストをやろう!職場から反乱をおこそう!

 〈4者4団体〉とは正反対に、労働者が団結したときに社会を変革する力をもつ、このことを実践で証明しているのが国鉄千葉動力車労働組合(動労千葉)だ。動労千葉は国鉄分割・民営化攻撃にストライキで闘い、28名の解雇者を出しながらなお原則を守り抜いて闘うことで全員の解雇撤回を勝ち取った。毎年の春闘ではストライキで列車を止め、JR資本に1047名解雇撤回、大幅賃上げや安全確保の要求をたたきつける。胸を張っているのは労働者であり、頭を下げてくるのは会社のほうだ。
 動労千葉は、自分たちがふんばって闘い抜けばいつの日か、民営化・規制緩和に対する全労働者の怒りと結びついて勝利することができる、そう信じて闘ってきた。いまがまさにその時だ。世界中の労働者がストライキに立ち上がっている、私たち青年労働者がこんなにストライキで闘いたいと思っている、この決定的チャンスの時に、〈4者4団体〉は動労千葉を排除し、解雇撤回を投げ捨てた1047名闘争の政治解決にのめり込もうとしているのだ。だから絶対に許せない!
 福田辞任とともに政治和解の幻想すらぶっ飛んだ。ワーカーズアクションは動労千葉とともに〈4者4団体〉絶対反対で闘う。そして、自分たちの職場でも、資本と非和解で闘い、組合幹部からの処分や弾圧を恐れず、仲間との団結にかけきって闘う。だからこそ確信を持って訴える。「労働者は団結すれば絶対に勝てる」と。私たちと固く手を握ろう。私たちはその手を絶対に離さない。すべての青年労働者のみなさん。9・27ワーカーズアクションで団結しよう!

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週刊『前進』(2358号3面1)(2008/09/08 )

 全逓中郵支部統合 動労千葉派が執行部選に

 “立候補無効”の暴挙

 現場組合員の怒り爆発へ

 8月30日、東京中央郵便局(現銀座局)で全逓(JPU)と全郵政の支部統合大会が開催された。動労千葉派の闘う勢力は支部執行部選挙に挑戦し、大きな勝利をおさめた。
 民営化反対の旗を降ろしたJPU中央は全郵政との組織統合でJP労組を立ち上げた。その支部段階での統合が8、9月全国で推進されている。支部統合は、JP労組のスローガンである「生産性向上で企業につくす」に組合員を動員し、さらに産業報国会への道を突き進むものだ。
 組合員の怒りを恐れた糀谷(こうじや)執行部は秘密主義と組合民主主義破壊で支部統合大会ののりきりを策した。大会代議員を各分会の選挙で選ぶのではなく、支部執行部が代議員を指名し、民営化反対の代議員をあらかじめ大会から排除、新しい支部三役も「地本の意向」で決め、組合員の選挙は行わないという暴挙を図った。
 動労千葉派の闘う勢力は直ちに「こんな統合大会は認められない」と弾劾し、組合員に『だんけつ』ビラで訴えた。この闘いは執行部を追いつめた。執行部は選挙の公示をせざるを得なくなった。しかしその選挙も、これまでは全組合員の一票投票で決めていた支部役員を、支部執行部が指名したわずか50人の大会代議員で選ぶという、あくまで現場組合員を組合運動から排除したやり方だ。
 「糀谷執行部を打倒し、現場組合員の手に組合を取り戻そう」。動労千葉派の闘う勢力は支部執行部選挙に打って出ることを決断し、直ちに組合員への立候補声明の配布―オルグ活動を開始した。世界金融大恐慌への突入と、革命情勢の到来に対応し、全逓労働運動の中心中の中心である東京中郵(銀座局)で階級的労働運動の飛躍をかちとろうということだ。
(写真 闘う執行部をつくろう! 早朝の銀座局門前で組合員にビラを配る【8月30日】)

 “団結し闘う組合とり戻す”

 8月30日の大会当日、支部執行部に立候補した4人の組合員と、労組交流センター全逓労働者部会の仲間は、会場前で代議員への立候補声明のビラ配布行動に立ち、立候補の4人は大会傍聴に入った。ところが選挙管理委員長と東京地本執行部は、ビラ配布行動を「選挙違反であり、立候補は無効である」として、4人を大会会場から排除してきた。
 4人の立候補者の排除は『規約』を口実にした現場組合員の組合運動からの排除攻撃だ。そもそも支部統合大会は組合民主主義を破壊して進められてきた。「立候補無効」とはその延長上にある。JP労組が掲げる「左右の全体主義の排除」とは、実は”闘う勢力の排除”なのだ。
 だがこんな攻撃が通用するはずはない。
 現在の銀座郵便局は民営化の破綻で労働者の怒りが充満している。さらに、闘わない支部執行部に対して「職場集会もやらなくなった」「民営化に賛成した組合はトコトン無力になることが証明された」と怒りが沸騰寸前だ。その組合員の怒りと動労千葉派が結びつくことに、糀谷執行部は組合支配崩壊の危機におびえ、組合民主主義の破壊に走ったのだ。今回の暴挙でこの流れをくい止めることは不可能だ。
 支部執行部選挙への挑戦は大きな勝利をおさめた。何より体制内労働運動に対して、動労千葉派が現場組合員の怒りに立脚し、組合権力をめぐって闘いに打って出たことだ。そしてまたこの闘いをとおして仲間の腹の底からの団結が固まった。糀谷執行部の暴挙を許さず、さらに闘いを進め、必ず支部執行部を現場組合員の手に取り戻す。全国の闘う全逓労働者の同志と一層団結を固め、JP労組中央を打倒し、動労千葉派が主流になる。その闘いが開始された。
 これまでの自分たちの中にあった体制内的なものを不断にぶち壊し、職場に積極的に分岐をつくりだし、動労千葉派の闘いを前進させ、11月労働者集会の1万人結集の実現に向かって突き進んでいく。
(写真 支部統合大会の会場前で代議員に訴える【30日 銀座】)

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週刊『前進』(2358号4面1)(2008/09/08 )

 〈労農同盟〉の力で空港廃港へ

 10・5三里塚闘争に大結集を

 日帝の農業切り捨て許さず市東さんの農地を守りぬこう

 白川 賢治

 三里塚闘争は42年の闘いの歴史の成否をかけた決戦に突入した。福田政権崩壊で、日本帝国主義の体制的危機は新たな段階に入った。国策としての成田空港建設も、すでに破産を突きつけられたに等しい。だからこそ国土交通省、成田空港会社はますます見境のない絶望的な農地取り上げ、農民追い出しの攻撃を激化させるだろう。今こそ全国の労働者・農民の怒りと結びつき、反対同盟の呼びかけにこたえ、10・5三里塚全国集会に大結集しよう。10・5の勝利に向けたアピールを2回にわたって行いたい。今回は「労農同盟論」を、次回は日帝との攻防論および軍事空港論の観点から訴える。
(写真 反対同盟と動労千葉の共闘の歴史こそ、日本の革命運動における労農同盟の生きた実践そのものだ【7月27日 三里塚現地闘争】)

 全世界で農漁民の決起が続いている

 今日、世界金融大恐慌のもとでの急激なインフレの爆発は、労働者階級を耐えがたい生活苦にたたき込んでいる。青年労働者は小林多喜二の『蟹工船』を読んで「自分のことが書いてある」と感じ、「生きさせろ!」の叫びをあげている。
 農民や漁民にも、このままでは農業や漁業で生きていけないという大変な危機が襲いかかっている。米作農家、畑作農家、酪農農家――あらゆる農家の決起大会、抗議行動、デモが各地で闘われている。飼料、肥料、燃料の高騰で、次々と農家が廃業を迫られているのだ。資本はオイルサーチャージや値上げで利用者、消費者に負担を転嫁するが、農民は赤字出荷を余儀なくされている。漁民も、燃料代の赤字を出しながら操業せざるを得ない現実にたたき込まれている。農家が餓死を強いられ、耕作放棄を強いられ、「死ね」と言われているのだ。これは労働者階級に襲いかかっている攻撃と一体である。
 日本だけではない。今や全世界で、労働者のストライキと並んで食糧暴動や農民や漁民の決起が続々と起きている。最末期帝国主義の新自由主義攻撃とその破産が食糧危機の爆発をもたらすと同時に、農業を破壊し、膨大な農民を流民化している。
 農業問題とは何か? 資本主義のもとではけっして解決できない構造的矛盾である。
 「耕作上の通常の需要に対しては常に過剰であり、耕作上の例外的または一時的要求に対して常に過小である」(マルクス)というとおり、農業において労働力の需要は不均衡で、資本家的生産は困難だ。そこでアンバランスな労働力需要を、家族労働の形で確保してきた。また、農産物を外国から収奪することによってのりきってきた。資本主義は、農業・農民問題を資本主義の内部において解決できず、矛盾はつねに外部に押しやってきたのだ。資本主義は、農民をブルジョアジーとプロレタリアートに分解し資本主義的生産関係に従属させることが、ついにできなかった。
 農業・農民問題は帝国主義の矛盾が最も激しくあらわれる分野として、帝国主義の分裂化・ブロック化の火種となる。ブルジョア革命が解決できない課題として、プロレタリアートの革命を準備する。
 このとき労働者階級が真に革命的な階級として、力を持った階級として登場することのなかに労農同盟を成り立たせることを可能にする一切の基礎がある。プロレタリア革命勝利に向けて、労働者階級には農民との同盟が不可欠であり、農民もまた資本主義、帝国主義のくびきから自己を解き放つためには労働者階級との同盟を必要としている。
 日本労働者階級の強力な援護を受けて、流血も逮捕も恐れず実力闘争を貫いてきた三里塚闘争こそ、労農同盟の生きた実践そのものだ。

 新自由主義攻撃と徹底対決の三里塚

 三里塚現地では地元住民の生活と営農を破壊しながら、2009年度内北延伸滑走路完成のために工事が強行されている。しかし滑走路が北に延びたところで、実際にはジャンボは飛べず、飛行回数を増やすことにもならないことが、マスコミにも暴かれている。
 では敵の狙いはどこにあるのか。この攻撃の圧力で三里塚反対同盟をつぶし、東峰地区の農民を追い出し、村をつぶして滑走路を南にも延ばす。もって南と北の滑走路を結んで3800bにすることだ。それは日帝にとって、破産した成田を何としても浮上させる起死回生の攻撃にほかならない。
 7月29日、WTOドーハラウンド締結交渉が決裂した。世界金融大恐慌の爆発が現実化する中、洞爺湖サミットに続いて、いやそれ以上に世界経済=戦後世界体制のアメリカ的統一の崩壊を如実に示した。
 アメリカ主導の自由貿易体制が破産し、分裂化・ブロック化が激烈に進行している。FTA(自由貿易協定)、EPA(経済連携協定)が貿易構造の中心に座り、交渉・締結がさらに進行することは不可避だ。
 「最弱の環」として危機にのたうち回る日帝は、アジア勢力圏化へと激しく突き動かされている。医療・福祉の切り捨てや公務員の大量首切りなど労働者人民に犠牲を転嫁するとともに、危機の打開を東アジア経済圏構想、勢力圏構想に絶望的にかけている。
 そのための政策がアジア・ゲートウェイ構想である。大きく10の項目があげられているが、ポイントは新自由主義政策の最も遅れた産業部門としての航空と農業だ。これに三里塚が全面対決している。
 成田空港は物流の死命を制する国際ハブ空港の位置を完全に奪われた。航空貨物では韓国の仁川空港がアジア第1位となり、年間発着回数もほぼ肩を並べている。新潟など地方から欧米に向かう旅客の大半が仁川空港を利用している実態も報じられている。「成田パッシング(素通り)」というこの構造は象徴的だ。
 一方農業部門では、自動車やハイテク機器の輸出拡大のために国内市場を開放するという選択に打って出た。農業切り捨て、農家つぶしの攻撃だ。300万戸にまで落ち込んだ農家をなんと「14万経営体」(農家ではない!)にして、食料は基本的に外国から輸入すればいいというのだ。新自由主義がもたらした世界的な穀物価格の高騰で飢餓暴動が激発し、自給率向上が叫ばれているが、日帝の基本方針は変わっていない。アジア・ゲートウェイ構想の核心は、日帝がアジアの物流を制し、アジアを食料庫にすることである。
 こんな日帝の思惑で、農業が切り捨てられることなど、断じて認められるものか! 三里塚闘争に日本農民の未来がかかっている。市東さんの農地を守る闘いは日帝のアジア・ゲートウェイ構想=アジア侵略を粉砕する闘いそのものだ。
 それゆえ、反対同盟と動労千葉が打ち固めてきた労働者と農民の連帯闘争、国際連帯が決定的に重要なのである。

 プロレタリア革命の戦略的な同盟軍

 三里塚闘争は戦前戦後、連綿と続く労農人民の連帯闘争の歴史を今に引き継いでいる。動労千葉のジェット燃料貨車輸送阻止闘争は、その中でも決定的な意義を持っている。「農民は農地を武器に、労働者は鉄路を武器に」の闘いはまさに労農同盟の原形だ。
 そして市東孝雄さんの闘いに体現される「農地死守」こそ三里塚闘争の根幹である。「農地死守」は空港絶対反対と一体である。「空港建設は公共の利益だ」「国策に従え」というイデオロギーに対して、「絶対に農地は渡さない」「農民の生活を破壊し命を奪う国家こそ滅びてしまえ」と言い切って闘いぬいてきたのが三里塚闘争の神髄だ。
 反対同盟は、農民として生きる権利を貫くには日帝打倒=プロレタリア革命しかないことをつかみ取っている。反対同盟農民は「農地死守」が革命に向かう闘いだということを腹に据えてこれを貫いているのだ。だから「『青年労働者の力で革命を起こそう』というすばらしいスローガンに農民階層も加えていただきたい」(07年8月革共同政治集会での萩原進事務局次長の発言)と訴えている。
 反革命カクマルは三里塚闘争を「小ブルの財産擁護運動」と言って罵倒したが、反対同盟が血を流して闘いぬいてきた42年の歴史の中で、「農地死守」は真に革命的スローガンとなった。それが今、市東さんの農地を守る闘いとして闘いぬかれているのだ。
 夏季特別号の労農同盟論を徹底的に学び、これを深化発展させ、激戦激闘の中で築き上げた〈血盟>を守りぬいて、反対同盟の「農地死守」に何としても応えて闘おう。
 三里塚は重大な決戦段階に突入した。10・5全国集会は、北延伸攻撃と対決し、市東さんの農地を守るための総決起集会である。同時に動労千葉とともに築いてきた「労農同盟」を拠点として、全国―全世界に革命的情勢の到来を告げ知らせ、全人民に革命的決起を呼びかける集会だ。
 農民としての生活と人生をかけて、市東さんは農地を守ることを宣言した。革共同は市東さんとともに闘う。農地死守 ・実力闘争の先頭で市東さんの農地を守りぬく。9・1耕作権裁判における市東さんの怒りの陳述(別掲)を我がものとして、裁判闘争の広範な人民的陣形を何が何でも作り出そう。

 10・5大爆発から11・2へ

  いまや農民の決起は不可避、労働者の決起も不可避だ。日本の農民は生きるために労働者階級と連帯してともに帝国主義を打倒し、プロレタリア革命を実現する闘いに立ち上がる以外ないところにきている。その先頭に三里塚農民がいる。労働者は、決起した農民を革命と新社会の建設をともに担う主体として、プロレタリア革命の戦略的な同盟軍として獲得し、ともに闘うために全力を挙げよう。
その大道こそ階級的労働運動と三里塚闘争の発展、すなわち10・5三里塚全国集会と、動労千葉など3労組が呼びかける11・2全国労働者総決起集会の一体的爆発だ。11・2集会の破壊に血道をあげ、階級的労働運動と三里塚闘争の結合に敵対する塩川一派を打倒して進撃しよう。
5・28―29法大決戦から6・29サミット粉砕決戦を闘いぬいた青年労働者・学生の闘いと、国家・資本と真っ向から対決する「三里塚42年」が結びついたらどうなるのか。情勢は一挙に塗りかえられる。敵権力はそれを心底恐れている。
青年労働者・学生を先頭に10・5全国集会に総結集しよう。10・5闘争の大爆発から11・2集会1万人結集の水路を絶対に切り開こう。
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暫定滑走路北延伸阻止 市東さんの農地を守ろう
憲法改悪絶対反対 成田を軍事基地にするな

10・5三里塚全国総決起集会

10月5日(日)正午
成田市東峰・反対同盟員所有地
主催/三里塚芝山連合空港反対同盟

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週刊『前進』(2358号5面1)(2008/09/08 )

 全国の闘う学友は全学連大会へ

 福田を倒した!今こそ大反撃の時新自由主義大学に学生の総反乱を

 革共同中央学生組織委員会

法大闘争勝利を誓った7・24全国集会(東京・中野)

 全国の学生の皆さん! ついに労働者階級の団結で福田政権を打倒した。われわれの怒りの炎が福田を焼き尽くした。労働者・学生の決起でボロボロの帝国主義を打倒する、革命をやる大決戦の到来だ。だからこそ、全学連大会への大結集を絶対にかちとりたい! すべての学友が全学連大会に参加し、この新自由主義の大破産と全世界的ストライキの爆発という嵐の時代に、ともに闘い生きる同志として団結しよう! 大量逮捕−起訴−処分をはね返してきた法大決戦に大会から総決起し、今秋ストライキで増田総長体制を打倒する決意を固めよう! われわれ青年・学生はそれができる革命的な存在だ。

 福田打倒の高揚の中でかちとる歴史的な大会

 憔悴(しょうすい)しきって逃亡した福田のぶざまな姿を見よ。統治能力の欠如をさらして茫然(ぼうぜん)自失状態、何とかして労働者階級の怒りを鎮めようと総裁選や代表選に右往左往する支配階級どもの姿を見よ。福田打倒は労働者の勝利だ。08年前半戦でのサミット粉砕決戦の爆発、漁民スト・農民デモなど社会に満ち満ちている怒りのマグマ、そして何よりもあらゆる逮捕・弾圧をはね返し、法大生と全学連の団結で闘い抜いてきた法大決戦が頑として屹立(きつりつ)している力で、福田を倒したのだ。学生の皆さん、われわれ自身が怒り、闘って闘って引き寄せた革命情勢だ。
 この勝利と高揚の一切を全学連大会へ! 労働者・学生は、今こそ職場・キャンパスでストライキをやって権力をとりにいこう。もはや「遠慮」することなど何もない。ブルジョアジーの階級支配は破綻しているのだ。われわれこそが資本家どもを蹴散らし、社会を運営していく主人公なのだ。全学連大会でその戦闘宣言を発する。
 とりわけ前半戦を闘い抜いてきた全国の同志・活動家の皆さん!  全学連大会の大爆発へ、あなたの渾身(こんしん)の決起と情熱が絶対に必要だ。仲間の獲得にかける執念が必ず情勢を揺り動かす。そして、全学連大会への大結集をつくり出すことこそが、あの憎き日帝・警察権力と法大当局に対する根底的な反撃であり、今この瞬間も獄中闘争を不屈に闘い抜く20同志への最大の連帯だ。キャンパス・寮・サークル・クラスで激しく白熱的な討論を巻き起こし、最後の最後まで大会結集にかけきろう! 
そして全学連大会から今秋法大決戦、11・2労働者集会に攻めのぼり、全世界をわが手に獲得しよう。

 サミット粉砕と今春の勝利

 第一に、今次全学連大会は超ど級の革命的情勢のただ中で開催されようとしている。日本の300万学生が全世界の労働者階級とともに帝国主義打倒へ総決起していく、新自由主義攻撃をぶっ飛ばして世界革命をやる、歴史を動かしていく分水嶺(ぶんすいれい)、それが全学連大会だ。全学連大会の爆発に一切がかかっているのだ。
 一つは、大会において、福田打倒をサミット粉砕決戦の勝利、動労千葉と11月潮流の勝利、そして法大決戦と獄中の全学連20同志の闘いでかちとった勝利として高らかに謳歌(おうか)しよう。
 首都厳戒体制を粉砕してかちとられた6・29渋谷大デモは、「日本に世界革命派あり!」の衝撃を全世界に与えた。サミットにおいて世界金融大恐慌情勢、そしてインフレ危機に何ひとつ手をうてないばかりか、帝国主義同士の争闘戦でも追い詰められた福田政権は、国内階級支配も貫徹できずボロボロになってうち倒された。
 さらに、国鉄1047名解雇撤回闘争を敵に売り渡すための4者・4団体の和解策動が、11月労働者集会および動労千葉の存在と真っ向から激突し、「屈服か団結か」の激しい分岐を持ち込んでいることが、日帝・福田をぐいぐいと追い詰めていった。
 そして法大決戦が、この2年半で実に88人の逮捕と22人の起訴という、日帝国家権力・警視庁の一切を注ぎ込んだ未曽有の大弾圧を粉砕してきたことが決定的だった。首都のど真ん中で、ブルジョアジーの新自由主義大学政策の中枢から絶対非和解の闘いの火柱が上がったのだ。
 「日帝ブルジョアジーの基本政策は、労働者階級にたいする階級支配にある」(革共同第22回拡大全国委員会総会第3報告)。階級支配は破産し、労働者階級の闘いは議会主義や体制内的制動の枠を突き破って、革命に向かってストレートに発展しつつある。福田は、動労千葉と法大生・全学連の闘いの質がついに300万学生−2000万青年労働者と結合することに恐怖し、歴史のくずかごにたたき込まれたのだ。

 新自由主義は大破産した!

 二つに、日本帝国主義のこのどうしようもない階級支配の危機こそが、20年来の新自由主義攻撃の大破産そのものだ。
 新自由主義攻撃が最後的に生み出したものは金融大恐慌とインフレ、世界戦争、そして全世界を覆う労働者のストライキの大波だ。1974〜75年世界同時恐慌で、帝国主義体制は過剰資本・過剰生産力のデッドロックにぶち当たった。それから敵がやってきたことはただひとつ、社会を丸ごと民営化し、徹底的に労働組合と団結を破壊し、むき出しの資本の搾取を貫徹することだった。
 労働者階級への民営化とリストラ・賃下げで資本が「戦後最長の好景気」を謳歌するという転倒! インフレで石油・穀物メジャーが空前の利益をむさぼるこの転倒!  「教育」を騙(かた)って安価な賃金奴隷を大量製造しようとする、大学の腐りきったあり方! もはやこんなあり方は通用しない。逆に新自由主義攻撃が労働者・学生の怒りに火をつけ、体制内的制動を全部ぶっ飛ばして革命に向かっての決起を続々とつくり出している。
 新自由主義攻撃に対して民営化絶対反対と階級的団結を組織することが決定的であり、勝利の展望は第2次国鉄決戦と動労千葉だ。新自由主義攻撃が歴史的に破産し、福田打倒で高揚する労働者の決起が始まろうとする中で、国鉄闘争を売り渡し、敵に全面屈服する4者・4団体路線をどうして認められるか! 日本労働者階級の革命性を否定するような輩(やから)をどうして許せるか! 動労千葉は分割・民営化後20年の闘いで「新自由主義攻撃に勝利した!」と宣言し、11・2労働者集会への1万人結集の力で国鉄闘争幕引き策動を粉砕しようと呼びかけている。
 全学連大会において、「新自由主義攻撃と学生はいかに闘い、いかに生きるべきか」を徹底的にはっきりさせ、世界史的スケールでの青年・学生の総反乱を宣言しよう。

 労働者階級が権力握る時だ

 三つに、日帝ブルジョアジーが脆弱(ぜいじゃく)であればあるほど、むき出しの権力問題が問われているのだ。ブルジョア国家の転覆と権力奪取、プロレタリア革命こそが問題になっているのだ。われわれは全学連大会を全国学生の力でぶち抜き、ギラギラして権力をとりにいく。
 2年続けて時のブルジョア国家の最高権力者が打倒される、この事実が階級意識を激変させている。昨年の安倍打倒ともまったく違う、日本階級闘争は歴史上経験のないほどの大激動に突入した。権力を握り、社会に責任をとるのは労働者階級だ。麻生だろうが小沢だろうが全部労働者の敵だ。まとめてゼネストの力でぶっ飛ばせ!
 永きにわたって体制内的・議会主義的に押さえ込まれてきた日本労働者階級の戦闘性と怒りがひとたび爆発するならば、それはドイツ「ストライキ共和国」や韓国100万人デモをはるかにこえるものになる。福田打倒で導火線に火はついた。全学連大会の成功で必ずその火花は全国の大学に燃え広がる。

 大会で法大決戦勝利の不抜の団結を固めよう

 第二に、新自由主義大学・法政大および日帝国家権力と激突し勝利してきた法大闘争は、いよいよ10・17キャンパス大集会の爆発から「法大スト―増田総長打倒」をかちとっていく天王山に突入する。しかし、われわれにはまだまだ力が足りない。そして、勝利するためにもっと固い鉄の塊のような団結がほしい。だから全国学生は全学連大会に結集してほしい。法大弾圧に怒れる学生は一人残らず大会へ! 日本学生運動の未来をかけて、ともに法大決戦を闘うための全学連大会だ。
 一つは、法大決戦に絶対に勝利したい、新自由主義大学を団結の力でひっくり返したい、法大・増田体制を打倒したい、そして獄壁をぶち破って20人の仲間を今すぐ取り戻したい!――全学連大会でこの欲求と情熱が爆発する。
 増田の振りまく「自立型人材育成論」のイデオロギーを絶対に許すことはできない! 「自立型人材」こそ、ブルジョア支配階級の要請そのものだ。「自立」とは、自らの責任において労働力商品としての価値を高めて資本に売り飛ばすということであり、逆に熾烈(しれつ)な生存競争に「敗北」してのたれ死ぬようなことがあっても、自己責任として我慢せよということだ。つまり「自立型人材」をつくるということは団結破壊と分断であり、新自由主義攻撃の核心なのだ。
 だからこそ、90年代以来の学生自治をめぐる激しい攻防は、そして06年3・14弾圧以来の闘いはすべて3万法大生の団結をめぐる激突であり、ブルジョアジーのむき出しの新自由主義攻撃との激突だった。法大生と全学連はそこで血を流しながらも対決し、攻撃の貫徹を許さなかった。
 動労千葉のように「絶対反対」と「階級的団結」を武器に闘おう! 獄中20同志と、闘う文化連盟の存在こそその象徴だ。敵のやれることは結局は弾圧と処分しかない。学生の決起を確信し、この弾圧・処分攻撃に一歩も引かずに団結を組織しきる中で必ず勝利できる。法大闘争は「獄中同志のように闘おう!」「一人の仲間も見捨てない!」と、常に新自由主義攻撃と対決する路線を日々貫きながら、革命の現実性をつかみとってきた。
 そして、法大闘争の主人公は法大生であり、全国学生だ。なぜなら、法大決戦こそ新自由主義大学の全面化を許すのか否かの天王山であり、敵階級と警察権力の最大の攻撃の集中点である法大でそれを打ち砕く歴史的大決戦だからだ。自らの大学キャンパスでの闘いと団結形成を欲するからこそ、全国の学友はこの2年半、続々と法大にかけつけてきた。
 動労千葉と国鉄1047名解雇撤回闘争が敵に新自由主義攻撃の貫徹を許さなかったように、法大生と全学連が団結して法大決戦を闘っていることが、新自由主義大学の巨大な防波堤になっているのだ。だからこそ、この秋絶対に勝ちたい。全学連大会の最大の獲得目標は、法大生と団結し、参加者すべてが自らの闘いとして法大決戦に総決起することだ。
 いま一つは、法大決戦と一体で、今こそ全国大学で学生の怒りの反乱を起こすときだ。新自由主義大学に対する300万学生ゼネストを!
 新自由主義はどこの大学においても例外なく教育を食い物にし、学生をまさに「労働力商品」そのものとして資本のくびきの下に置こうとする。だからこそ、闘う主体がキャンパスに一人でもいれば、必ずそこから闘いは爆発する。法大型の決戦を全国で爆発させることができる。全国学生の力で法大決戦に勝利し、そのうねりをさらにまた全国大学に還流させよう! 

 獄中の20同志とともに学生の力で社会変革を

  全国の300万学生が団結する。戦争・搾取と闘い、学生の力で社会を変える。一つの大学、一人の学生のために全国学生が団結する。全世界の労働者・学生と連帯して闘う。――こういう本来当たり前の学生のあり方が、これまでブルジョアジーによって徹底的に奪われてきた。新自由主義攻撃による分断と競争がそれをさらに加速させた。
  本来、社会変革の先進闘士である大学に、敵は腐敗したブルジョア思想を蔓延(まんえん)させようとしてきた。われわれ学生の生き方が徹底して低められてきた。
  しかし、全学連大会は革命的存在としての学生(運動)の存在を復権させる! 今こそ奪われてきたものをすべて奪い返せ。この胸躍る革命情勢、300万学生と全学連が階級闘争の最先頭に躍り出よう!
  たった一人から始まる決起、あなたの存在と怒りが決定的だ。その怒りは資本への怒りであり、仲間を求めてやまない欲求であり、全世界の労働者・学生との団結へと通ずる。そして何よりも、全学連大会に参加できない獄中20同志は、大会の大成功を熱望し、あなたの決起を求めている。全国学生は獄中同志の分身となって全学連大会に駆けつけてほしい!
  昨年の全学連大会は、激しい論議の中で素晴らしい革命家集団、学生運動のリーダーを生み出していった。「俺は『2人に1人がフリーター』と言われても、自分だけ助かろうなんて思いません。2人が団結してこんな社会を変えればいいんだ。うちの学長は『学生は商品。大学は学生を仕入れて企業に売る』と言っていた。ふざけるな! 大学は学生のものだ。こんな腐りきった大学なんか全部ぶっ壊した方がいい。自分には子どもの頃から心からぶつかれる友人がいなかったが、全学連には僕の求めていた団結がある」。大会初参加で発言したこの同志も、今は東京拘置所で意気軒高と闘い抜いている。
  1人の弾圧に100人の決起を! 全国学生の力で歴史に残る全学連大会をやろう! 法大決戦に絶対勝利するぞ!
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全学連全国大会要項

【日時】9月13日(土)〜15日(月)
【会場】1日目(13日)、3日目(15日)
文京区民センター(文京区本郷4−15−14、地下鉄「春日」「後楽園」下車)
2日目(14日)
浜町区民館(中央区日本橋浜町3−37−10、都営地下鉄「浜町」下車)
【参加費】1000円(会場費、資料代など)※宿泊費除く
【連絡先】TEL/050−3036−6464

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