ZENSHIN 2009/01/12(No2374 p06)

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週刊『前進』(2374号1面1)(2009/01/12 )

 派遣切りとガザ侵略に怒りのデモ

 労働者の誇りと団結奪い返し解雇撤回へストライキで闘おう

 経団連と連合の支配をぶっ飛ばせ

 「派遣切り許すな! 経団連打倒! イスラエルによるガザ空爆・パレスチナ人民虐殺弾劾!」の怒りの声が、1月3日、東京・渋谷の街に響き渡った。1月8日には経団連への大デモが、首を切られた全国の労働者の激しい怒りの最先頭で闘われた。年末年始大街宣を始め、09年はまさに「闘いの年」「行動の年」として幕を開けた。今こそ闘う労働組合とマルクス主義をよみがえらせ、大恐慌をプロレタリア世界革命へ、「生きさせろ!」のゼネストへ、断固総決起していこう。

 労働者は「救済の対象」ではなく革命の主体だ

 資本家と労働者は非和解だ。労働者階級は革命をやって、資本家階級が支配するこの社会を根底から転覆する以外に、もう生きられない。世界金融大恐慌の進展の中で、このことが日々刻々と明らかになっている。
 全世界のブルジョアジーは今や労働者から職も家も奪い、生活の糧をすべて奪って、次々と路頭に放り出している。資本主義が生き残るためには労働者は野垂れ死にせよ、というのだ。他方ではアメリカ帝国主義を先頭に、イスラエルを手先に使ったパレスチナへの新たな侵略戦争に突進し、中東石油支配のためにハマス壊滅とパレスチナ人民大虐殺を図っている。その現れこそが「派遣切り」とリストラ・解雇の嵐であり、ガザへの許し難い大空爆と侵略戦争だ。
 もう絶対にがまんできない! 怒りを行動に移そう! 敵は日本経団連とその政府だ。彼らの支配を実力で打倒するために、すべての労働者は団結して立ち上がろう。

 肝心なことは資本との闘い

 年末年始の「派遣村」の現実は今、この社会で何が起きているかを衝撃的に突き出した。膨大な労働者が突然、紙切れ一枚で解雇され住まいも奪われ、所持金も底をつき、文字どおり生存の危機に立たされている。解雇された労働者の怒りの爆発の中で、なんと厚労相・舛添や都知事・石原らが突如として、「哀れな失業者に施しを与える救済者」然として登場している。ふざけるな!
 そもそも自民党や政府や行政も、小沢・民主党や連合も、トヨタやキヤノンなど日帝・大資本の手先となって、非正規雇用化を推進してきた張本人であり共犯者ではないか。このような連中が、派遣労働者の失業が社会の治安問題に転化し始めた瞬間に、こぞって「救済が必要だ」などと言い出している。しかも最大の元凶である大資本は、何の責任も問われていない。経団連の御手洗会長(彼の年収は2億円近い!)は逆に、「派遣切り」は企業が生き残るための「苦渋の選択だ」などと開き直っている。
 今や、民主党・連合、日本共産党・全労連、社民党、全労協その他あらゆる党派と勢力が「政府による失業救済」を大合唱している。その一方で「トヨタがつぶれたら日本もつぶれる」(連合幹部)などと、肝心の資本との闘いは完全に放棄している。連合と経団連が協議しようとしている「ワークシェアリング」は、一切の犠牲を労働者に押しつけて資本を救済し、大幅賃下げを強制するものでしかない。
 経団連が昨年12月に発表した経営労働政策委員会報告は、「労使が一丸となって難局を打開しよう」と叫んでいる。「雇用より株主の利益が優先」「もっと徹底的なリストラを」(ソニー社長)ということが大資本の本音だ。それを貫徹するために連合や全労連の御用幹部を取り込んで、現場労働者の怒りの爆発を抑えることに必死になっているのである。体制内労働運動を打ち破ることなしに、解雇撤回の闘いは一歩も前進しないのだ。
 そもそも、失業者は「哀れな存在」なのか? 「救済の対象」なのか? 断じて違う! 彼らこそ、懸命に働いてこの社会を支えてきた誇りある労働者だ。社会の本当の主人公だ。現在の大恐慌は、新自由主義のもと、この労働者を人間ではなくモノとして扱い、徹底的に搾取してあくどい金もうけに走った資本家どもが、その当然の結果として引き起こしたものだ。工場からたたき出されるべきなのは、労働者ではなく資本家だ!

 体制内指導部との党派闘争

 問題の核心は、労働者の救済ではなく資本の支配を根底から打ち倒す革命だ。その最先頭に、失業した労働者が歴史変革の主体として続々と立ち上がっていくことだ。1930年代のアメリカのように、戦後革命期の日本のように! これが09年の「生きさせろ!」ゼネストの闘いだ。
 政府や議会への「お願い」や「施し」などくそくらえだ。労働者の誇りにかけて、実力闘争でこそ決着をつけよう! 今いる寮に、住宅に実力で居座ろう。工場閉鎖には労働者が工場を占拠して闘おう。たたき出すというならやってみろ! それが数十倍、数百倍の労働者の団結と決起をつくりだすことを、御手洗や麻生らに、そして腐り果てた連合などの幹部連中に、とことん思い知らせてやろうではないか。
 彼らが最も恐怖しているのは労働者の団結だ。首を切られた労働者の怒りを全労働者がわが怒りとして、あらゆる職場から、日本経団連と体制内労働運動を串刺しにして打倒する闘いに立とう。4大産別こそ、その先頭で闘おう。動労千葉を先頭とする階級的労働運動が今こそ、日本労働運動の主流に躍り出よう。

 大恐慌下で強行された新たな侵略戦争に反撃

 解雇攻撃との闘いは同時に、現在パレスチナ・ガザで始まっている、イスラエルを先兵にした帝国主義による新たな侵略戦争を阻止する闘いと一体である。今、全世界の労働者を襲っている大量首切りの嵐と、ガザで起きているパレスチナ人民大虐殺は二つにして一つのことだ。世界金融大恐慌によってひん死の危機に直面する世界の帝国主義ブルジョアジーどもは、労働者階級への階級戦争とともに、石油資源や領土略奪のための古典的な侵略戦争、被抑圧民族圧殺の戦争に、全力で突進しているのだ。
 イスラエルによるガザへの侵略攻撃は、米帝によって全面的に支えられている。この侵略戦争の最大の仕掛け人は米帝だ。金融大恐慌による米帝の没落と崩壊の危機はイスラエルにとって国家存亡の危機に直結し、またイスラエル国家の破綻は米帝による中東石油支配の大崩壊に直結する。だからこそイスラエルと米帝は、残虐なガザ侵略に突っ込んだのである。
 この侵略戦争にオバマが「沈黙の支持」を与えていることは、オバマの反労働者的正体を示している。オバマ新政権のもとで米帝とイスラエルがますます戦争の泥沼的エスカレーションにのめり込み、戦火を中東全体に無制限に拡大していくのは不可避だ。それは新たな世界戦争への点火である。フランスのサルコジを始め帝国主義各国もまた、石油資源の強奪戦に加わるために中東への介入策動を強めている。
 しかしこれは、世界革命情勢をさらに決定的に成熟させる。何よりもこの侵略戦争へのパレスチナ人民の命がけの反撃が開始され、全世界の労働者階級の連帯の決起を爆発的に呼び起こしている(記事別掲)。とりわけイスラエルの国内でアラブ人とユダヤ人の労働者が団結し、「敵同士であることをやめよう! 資本の支配を解体しよう!」と叫んでガザ攻撃弾劾のデモに決起したことは決定的なことだ。
 この侵略戦争を止め、世界を変える唯一の展望は、大恐慌をプロレタリア世界革命に転化するために闘う労働者階級の国際的団結にある。このことを決意も新たに確認し、「生きさせろ!」ゼネストの実現に向けて勝利の道を切り開こう。
 1・8の闘いに続き、1・29日本経団連デモに総決起しよう。4大産別を先頭に、職場で資本・当局と徹底的に闘い、これと結合して全国で大街宣にうって出よう。
 1・24法大闘争勝利集会(要項5面)に大結集しよう。
 第2次国鉄決戦勝利、道州制攻撃粉砕へ、2・16国鉄・春闘集会の大高揚をかちとり、動労千葉を先頭に09春闘の爆発と3・20国際反戦闘争へ、「生きさせろ!」ゼネスト爆発へ突き進もう。

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週刊『前進』(2374号1面2)(2009/01/12 )

 全世界でデモが爆発

 ガザ侵略徹底弾劾イスラエルでは10万人

(写真左 「殺りくやめろ! 包囲やめろ! 占領やめろ!」の横断幕を掲げたテルアビブのデモ【1月3日】 右 ガザでの大量虐殺に抗議し5万人のデモ隊がトラファルガー広場を埋めた【1月3日 ロンドン】)

12月27日、イスラエル軍はパレスチナ自治区ガザに対する大規模な空爆を開始した。連日の空からの攻撃に加えて海上の艦艇からも砲撃し、1月3日夜には地上からの侵攻に踏み切った。
 イスラエル軍は学校や避難所を攻撃するなど無差別虐殺を続けている。7日現在、イスラエル軍の攻撃による死者は700人を超えており、その何十倍もの負傷者が出ていることも明らかだ。イスラエルのガザ侵攻を絶対に許さない!
 ガザ攻撃に世界各地で抗議行動、デモが爆発している。日本では1月3日、8日の東京でのデモなどが闘われている。
 12月30日にサンフランシスコで1万人がイスラエル領事館付近で集会とデモを行ったほか、全米各地で抗議の全国統一行動が闘われた。
 ロンドンでは12月28日、イスラエル大使館前に1000人のデモ隊が押しかけ、抗議の投石を行った。このほかヨーロッパ、中東と全世界で闘いが起きている。
 決定的なのは、イスラエル国内で闘いが爆発したことだ。12月28日、アラブ系イスラエル人がイスラエル全土でゼネストに決起した! さらにきわめて重要なことは、パレスチナ人とユダヤ人が手を組んで決起し始めていることだ。とくに1月3日、イスラエルの大都市テルアビブで1万5千人が参加したデモが闘われた。また同日、パレスチナ人の多い北の都市サクニンで10万人以上が参加した巨大なデモが闘われた。
 テルアビブの闘いでは「ユダヤ人とアラブ人は敵同士であることをやめよう!」「ユダヤ人とアラブ人は人種差別・民族差別に対して闘おう!」「平和なくして安全なし。資本の支配を解体しよう!」といったスローガンが多数掲げられた。
 今回のイスラエルの攻撃はアメリカの全面支援を受けたものだ。世界恐慌の世界戦争への転化が始まったということだ。 世界戦争に対決できるのは国際的に団結した労働者階級の闘いだけだ。労働者の団結で帝国主義を打倒しよう。

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週刊『前進』(2374号1面3)(2009/01/12 )

 経団連デモ360人が立つ

 “御手洗は出て来い”

「御手洗(日本経団連会長)出てこい」「経団連をぶっ飛ばせ」――360人の労働者・学生が東京・大手町の経団連会館を包囲し、怒号が飛び交った。一切の責任は奴らにある。労働者を犠牲に生き残るなど断じて粉砕する。
全国労組交流センターの呼びかけで1月8日、日本経団連へ第1波のデモがたたきつけられた。労働者の怒りはこんなものじゃない。経団連デモに労働者や学生が1千人、5千人、1万人と集まれば情勢を動かせる。
「このデモは労働者の力で資本主義を終わらせるデモだ。森精機のストに続いて『生きさせろ!』ゼネストをやろう」「派遣も正社員も公務員労働者も一つだ」――デモ出発前に気勢を上げた。
「体制内労働運動をぶち破れば労働者は壮大な決起をする。巨大な生産力を労働者が全部奪い返して、俺たちが社会を動かそう」と動労千葉の佐藤正和・新小岩支部長。ライフサイクル阻止のスト突入体制を宣言した。
日比谷公園から移った練馬の派遣村から十数人が参加した。「悪の総本山は経団連だ!」。法政大学の倉岡雅美さんは「労働者や学生は救済の対象ではない。すべてを動かす誇り高い存在だ。経団連をぶっつぶそう」。熱烈なアジテーションでデモ参加者は高揚した。
次回の経団連デモは1月29日。

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週刊『前進』(2374号1面4)(2009/01/12 )

 1月3日渋谷デモ

 “ガザ空爆を許すな”(1月3日)

  「派遣切り許すな! 1・8日本経団連打倒デモへ!」「イスラエルのガザ空爆弾劾!」を掲げた労組交流センター主催のデモが1月3日、渋谷の街を席巻した。この間の街宣で出会った「派遣切り」解雇の労働者も決起した。次々と青年労働者がアピール。全学連の織田陽介委員長も「イスラエル空爆反対デモが世界中で行われている。戦争、大恐慌と対決してデモする時だ」と訴えた。
 デモは圧倒的注目だ。青年労働者の人垣もでき、渋谷の街は解放的な雰囲気に包まれた。

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週刊『前進』(2374号2面1)(2009/01/12 )

 森精機で第3波ストに立つ

 解雇を撤回し正社員にしろ “資本家とガチの戦争だ”(12月19日)

(写真 構内集会でシュプレヒコール【12月19日 奈良第一工場】)

 金融大恐慌ですべての資本が雪崩を打つように揺らぎ、大々的な解雇・リストラが全国で吹き荒れる中、日帝を代表する基幹産業であるトヨタ自動車に連なる工作機械メーカー・森精機を雇い止め解雇された派遣労働者らが、第3波のストライキに決起した。全国の闘う労働者を奮い立たせている現場からのスト行動報告を紹介します。(編集局)
 12月19日、森精機奈良第一工場で、俺たちは「解雇を撤回し全員を正社員にしろ!」と掲げ、第3波ストに決起した。
今日は俺たちの意気込みが画然と違っていた。自分たちだけのことではない。同じ状況にある全国の労働者のためにも負けられない。法大弾圧を完黙非転向で粉砕し出獄した学生たちもかけつけた。総勢70人。テレビの取材も来ている。
出勤時の朝ビラからスト通告のために管理棟に入った。吉岡総務部ゼネラルマネージャーは「関係ありません。お答えできない」の一点張りだ。申入書も受け取らない。「それなら総務課へ行こう」。5階の総務課へ階段をかけあがった。ドアが開くと責任者の常務は逃げ出した。
許さんぞ! 6階の事業所長室前へ進む。こんな高い所は初めてだ。各フロアで職場の仲間にビラを手渡す。事業所長室のガラス扉の中で、資本は後ろを向いたまま権力に弾圧を要請している。
「虫けら扱いは許さんぞ! ふんぞり返ってるが全部おれたち労働者が作ったものだ。何百人もクビを切った責任は必ず取らせてやる」。私服が守衛室に飛んできた。徹底弾劾のシュプレヒコールをたたきつけ、構内集会に移動した。
技能育成センター分会員が次々と決意を述べた。突き抜けて明るく、自信と誇りに満ちた顔だ。「これは労働者と資本家とのガチの戦争だ」「団結して3月のゼネストまで闘い抜く」。青年労働者が多数発言し、コムサで解雇撤回を闘う同じ大阪東部支部の後藤さんたちが法大弾圧を粉砕して合流、全国連西郡支部の発言が続いた。
労組交流センター、八尾北労組からカンパが贈られ、動労千葉などのメッセージが読み上げられた。団結はドンドン拡大しているぞ!
あっという間に昼休みだ。分会員を先頭に堂々と工場を通って食堂と休憩室に行き、働くすべての仲間たちに直接ビラを手渡し話しかけた。「いま起こっていることは世界恐慌だ。年度末に向けて正社員すら大量首切りにさらされる。ともに団結しよう。組合に入って闘おう」と呼びかけた。
ビラを拒否する人はほとんどいない。熱心に読んでいる。「契約社員だが組合に入れるか?」と聞いて来る労働者もいる。「食事ぐらい静かに食べさせて」と制止するガードマンも、ことが首切り問題であり「生きさせろ」の闘いだと突きつけ、説得した。
 大工場のど真ん中に創意工夫をこらして組合が入り込み、組織拡大の手応えをつかんだ。行動は大成功だ。構内デモで「ストライキ貫徹、団結勝利」の声を上げた。
3時から近鉄奈良駅前で街宣。森精機を奈良では知らない人はいない。派遣切り問題に関心が高い。労働者が団結して真っ向から大企業と闘う姿が共感を呼ぶのだ。アジテーションを聞いていた労働者が1万円札を入れていってくれた。
  5時すぎ、退勤する仲間たちにスト貫徹の報告。労働者の表情は格段に明るかった。
 第3波ストは打ち抜かれた。分会や支部の団結、共闘する仲間との団結も強まった。

 中途半端はない

  恐慌は底が抜けた奈落へ発展するだろう。誰も経験したことのない資本主義の終わりが始まった。このまま12月末で全員が森精機を解雇されてたまるか! 派遣元の技能育成センターに戻っても中途半端な解決はありえない。腹は固まった。
森と技能センターを串刺しにしたおれたちの闘いは「生きさせろ」ゼネストへの道を最先頭で切り開いた。「労働者と資本家のガチの戦争」だ。だから絶対に勝てる! 団結しよう!(08年12月20日 関西合同労組大阪東部支部・長田徹)

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 “職場・工場砦に闘う”

 トヨタの足元が揺らいだ!

 解説

「僕らは森精機の労働者……直接雇用か派遣かは関係ない」「森精機のすべての利益は僕ら労働者がつくってきた」「闘いが全国に飛び火して、ほかの会社でもストが勃発(ぼっぱつ)すれば、それがゼネストの第一歩になる」(『前進』新年号の青年労働者座談会より)
森精機の労働者ように闘おう。日本有数の工作機械メーカー・森精機の派遣労働者が300人の派遣切りに対し、労働組合をつくって3波におよぶストライキを闘っている。年末年始、日本各地で派遣切りに対してストライキが闘われている。「使い捨て解雇は許さない」「職場も寮も占拠してストライキで闘おう」――これが闘いのスローガンだ。

 百数十万人の解雇者が出る

 世界大恐慌の影響による解雇・リストラの津波が広がっている。トヨタ・キヤノンなど日本資本主義を代表する自動車・電機・精密機器メーカーが真っ先に解雇を行っている。「日本的経営」のペテンは跡形もなくなった。中堅、中小下請け、関連企業へと解雇が急速に拡大している。建設業やサービス業へも影響は深まる一方だ。
 厚生労働省の集計によれば、昨年10月から3月までに職を失う非正規労働者は全国で8万5千人に上る。この数は実感からほど遠い。自動車や電機産業の下請け・孫請けで働くおびただしい数の外国人労働者などはカウントされていない。金融機関の調査では、今後百数十万人の解雇者が出ると予測されている。
 電話一本で職を奪われ、解雇と同時に寮を追い出された労働者も多い。年末、東京千代田区の日比谷公園には「年越し派遣村」が開設され、数百人の派遣労働者が次々と集まった。
 トヨタ自動車は12月22日、09年3月期決算の業績予想を大幅に再下方修正し、通期の営業損益が1500億円の赤字になるとの見通しを発表した。前期は2兆円以上の黒字でわずか1年でこの黒字を帳消しにした。来年度の赤字は何兆円になるか分からない。破綻した米ビッグ3はトヨタの明日の姿である。
 トヨタの世界販売台数は95年、456万台だったのが、07年には843万台となった。12年で倍増近い。日産自動車1社分の台数を伸ばした。この急激な拡大路線で奴隷のように酷使されてきたのが派遣労働者や請負労働者、期間工だ。年収200〜300万円という超低賃金で昼夜関係なく24時間働かされてきた。

 資本主義の時代は終わった

 この労働者をトヨタは一夜にして使い捨てようとしているのだ。「百年に1度の世界大恐慌」とは何か? 資本主義の原理である「あくなき競争と果てしない生産拡大」の行き着く果てが恐慌である。資本は自分だけが生き残るために、膨大な労働者を路頭に放り出す。労働者をさんざん低賃金でこき使い、毎年何十兆円もの利益を独り占めにしてきた資本が、作りすぎてモノが売れなくなった瞬間、すべての生産を担ってきた労働者を切り捨てる。これが資本主義というシステムだ。
 すべての生産は労働者の労働から生まれる。大企業の巨大な生産能力も製品も利益もすべて労働者がつくったものだ。支払われる賃金もすべて労働者自身が生み出したものだ。「会社あっての労働者」とは大ウソだ。
 ところが、労働者は自分の労働もその結果もすべて資本に支配されている。なぜか? 主要な土地や工場、機械などの生産手段がほんの一握りの資本家の私的な所有物となっているからだ。
 しかし、われわれ労働者は奴隷ではない。労働者が自らつくり出した一切を奪い返す闘いこそが必要だ。労働者を使い捨てにする資本家、日本経団連、自民党、政府――支配階級をぶっ倒せ!
 現状を変革するのは労働者自身の力だ。労働者は救済の対象ではない。労働者が団結してストライキをやれば、あらゆる産業と社会機能が停止する。この力こそが社会を根本から変える。
 森精機での労働者のストライキ決起は、大恐慌と失業下で労働者が生きる道を鮮烈に指し示した。解雇を行った資本と徹底的に対決しきろう。職場や工場を労働者の武器、砦(とりで)に変えて闘おう。

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週刊『前進』(2374号2面3)(2009/01/12 )

 国労5・27弾圧裁判

 “国鉄闘争は社会変える力”

 田中・動労千葉委員長が証言

 12月19日、国労5・27臨大闘争弾圧裁判の第101回公判が東京地裁刑事第10部(植村稔裁判長)で開かれ、動労千葉の田中康宏委員長が証言に立った。
 動労千葉と被告団の呼びかけにより開催された12・14国鉄闘争勝利集会に続き、5・27臨大闘争弾圧裁判で田中委員長が証言に立ったことは、世界金融大恐慌情勢の中で国鉄闘争勝利の展望を鮮明に指し示した。
 旧弁護団解任と松崎被告との弁論分離以降、被告団は、02年5月27日の国労臨時大会における被告たちの闘いが、国労を動労千葉のような階級的労働組合につくりかえることをめざすものだったことを強力に押し出してきた。田中委員長の証言は、5・27臨大闘争弾圧裁判が階級的原則を貫く闘いへと飛躍したことによって実現されたのだ。
 公判の冒頭、東元(あずま・はじめ)被告が意見を述べ、12・14国鉄闘争勝利集会が圧倒的な成功を収めたと述べるとともに、毎回の公判で公安刑事が傍聴者に対して情報収集活動や威嚇行為を繰り返していることを弾劾、また裁判長に対し、松崎弁護団に特別傍聴の措置を二度と取るなと要求した。
 証言に立った田中委員長は、首切りの嵐が吹き荒れる今の時代について「資本主義体制は完全に限界に来た」と喝破し、「労働組合が時代の最前線に登場しなければならない」と声を強めた。
 「動労千葉はどういう労働組合をめざしてきたのか」と問われた田中委員長は「現場の労働者が主人公となる組合をめざしてきた」と明言した。
 国鉄分割・民営化は、日本における新自由主義の攻撃であり、「戦後最大の労働運動つぶし」として仕掛けられた。動労千葉はこれに2波のストライキで立ち向かった。ストを決断した時の思いを聞かれ、田中委員長は「この攻撃に労働組合は何もできないのか。労働組合の力はこんなものだと歴史に残したくなかった。労働者にとって団結は最も大切なものだ。団結を固めれば次の展望は必ず切り開けると考えた」と語った。闘っても闘わなくても攻撃は避けられない状況下、現場組合員は闘いを求めていた。その力に依拠して動労千葉は2波のストを打ち抜き、団結を固めてJR体制になだれ込んだ。
 90年の清算事業団による1047名の解雇を前に、国労本部は「いったん採用、即日退職」という政治和解で闘争終結を策していた。他方、動労千葉は89年12月から90年3月まで、数波のストを構えて解雇を迎え撃った。その中で国労もストに入らざるを得なくなり、政治和解は吹き飛んだ。動労千葉の90年3月ストが1047名闘争を生み、今日まで闘われる基盤をつくったのだ。
 田中委員長は、国労幹部のあり方を「現場組合員の団結の力をまったく信頼していない」と批判した。4党合意や5・27臨大は、それが必然的に引き起こしたものだった。証言はさらに4者4団体路線への批判に及んだ。「4者4団体の一番の問題は解雇撤回を捨てたことにある」と田中委員長は断言した。
 また本件弾圧について「国労本部は組合員を警察に売り渡すところまで行った。これを許していたら1047名闘争の勝利はない。だから動労千葉は被告たちを支援してきた」と語った。さらに被告団による旧弁護団解任についての見解を問われ、「動労千葉は1047名闘争の変質を許さず闘う被告を支援する」と返答した。
 田中委員長は最後に、「この20年、世界の労働運動の最大の課題は民営化・規制緩和に立ち向かうことだった。その中で、1047名闘争がいまだに火花を散らしていることは大変なことだ。首を切られた非正規労働者があふれかえる今日の状況の出発点は国鉄分割・民営化にある。1047名が闘いを呼びかければ社会のあり方は変わる」と言いきった。
 次回公判は羽廣憲被告への被告人質問が行われる。大詰めを迎えた公判の傍聴に結集しよう。

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週刊『前進』(2374号2面4)(2009/01/12 )

 ストで雇い止め撤回

 関西合同労組泉州支部・S分会

 3時間を超える実力行動

 関西合同労組泉州支部に所属する金属加工会社S分会で12月25日、雇い止め解雇の通告があり、これに対し27日にストを決行、支部一丸の実力行動で解雇撤回の勝利をかちとりました。
 会社は極悪企業です。Sさんは2年前に入社したパート労働者。主任のIは不慣れなSさんを怒鳴り、殴る蹴るの暴行をふるい、奴隷のように扱った。Sさんは全労連系組合に加入し団交で暴力行為を追及しましたが、組合はSさんの要求をさえぎり、形だけの主任の「謝罪と処分」で終わりにしようとしたのです。
 Sさんはその組合を脱退、関合労泉州支部に加入しました。そして支部が交渉を始めようとした矢先、会社はSさんに「年内で雇い止め」の契約書を突きつけてきたのです。暴力事件隠しの解雇だ! Sさんは当然にも拒否しました。
 やっと開いた12月10日の団交で労務担当部長が謝罪。「暴力行為を二度と起こさない取り組みを組合と協議する。雇用期間も組合と協議。年内解雇は行わない」と約束しました。ところが25日、一転して暴力行為の原因はSさんの働きぶりだと言いなし「雇用は27日まで」「1カ月分の給料を払うから出勤不要」と言い放ち退散したのです。
 こんな無茶苦茶があるか! 泉州支部はSさんと協議し、27日の勤務最終日にストで解雇撤回へ闘うことを決めました。
 当日はビラをまいて会社事務所に突入。「申し入れだ。社長を出せ!」と迫りました。会社は警察を呼びましたが、事務所内で3時間闘いぬきました。勝手に銀行口座に送ってきた14万数千円も突き返しました。
 労務担当部長は「今から団交しよう」と虚勢を張りましたが「今日はスト。話し合いではない」と突っぱねました。Sさんは、工場のロックアウトを跳ね返してアジテーション。「暴力の被害者である私を解雇とは絶対許せない。ストで解雇を撤回させます」。向かいの工場の労働者も注目。ビラを読んで「これはひどい! がんばって」と声をかけてくれました。
 会長宅も攻めました。本社周辺では宣伝カーが会社の正体を暴露。全戸にビラも入れました。
 ついに労務部長が「解雇は撤回する。宣伝は止めて」と泣きついてきました。「信用できない! 文書を持ってこい!」と組合が要求。人事部が確約書を持ってきました。暴力行為の謝罪と再発防止の誓約書を出すと確認させました。
 ひとまず勝利です。予断は許しませんが、実力行動による勝利の意味は大きい。最後にSさんが「ストで解雇を撤回させました。関西合同労組に入って闘いましょう。社会を革命しましょう」と職場と周辺に訴えました。(関西合同労組泉州支部・A)

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週刊『前進』(2374号3面1)(2009/01/12 )

 運転士登用差別事件 動労水戸が勝利

 JR東日本の上告を棄却

 “さらに団結し闘う”

 最高裁(第1小法廷)は12月18日、動労水戸組合員に対する運転士登用差別事件について、JR東日本の上告を棄却する決定を出した。この決定で昨年2月27日の控訴審判決が確定した。完全勝利だ! 動労水戸が発した声明を紹介します。(編集局)

 声明

 本日、最高裁は、JR東日本が訴えをおこしていた動労水戸に対する不当労働行為事件の救済命令の取消を求める裁判について、上告を棄却する決定を下し、すでに本年2月27日に判決が出されている高裁判決が確定した。
 本日の決定は実に画期的な勝利だ。ときあたかも大恐慌情勢の到来で突然の首切りがちまたにあふれる中で、労働者は団結して原則的に闘えば必ず勝てることを示した。
 国鉄分割・民営化とは、日本における新自由主義の突破口となる攻撃であり、その軸は団結して闘う労働組合の徹底的な解体にあった。動労水戸に所属している限り運転士にさせないという本件の攻撃は、ストライキをやるような組合に所属したままでは絶対に運転士にさせないと言っているに等しく、当該の組合員の生計に打撃を与え続けたのみならず、新入社員からの組合加入の道を大きく阻んできた。
 こうした攻撃に対して、若干35名ほどの私たち動労水戸が、7万人の巨大資本JRに対して訴えをおこし、最高裁で勝利を収めたことの意義ははかりしれないほど大きい。
 国鉄分割・民営化が国家をあげた不当労働行為であり、民営化されたJR東日本もまた不当労働行為(=違法行為)の山の上に成り立ってきたことをこの裁判は明らかにした。
 資本の横暴を許さず、労働者が団結して声をあげていくことが今この情勢の中では一番重要なことではないだろうか。全国で苦闘する労働者の仲間にこの動労水戸裁判の勝利は大きな励ましとなったと自負する。
 私たち動労水戸は、この裁判の勝利をもステップに、さらに団結を強化・拡大して断固として闘いぬく。
 2008年12月19日
 国鉄水戸動力車労働組合(動労水戸)
 執行委員長 石井真一

 悪質な組合破壊を粉砕(解説)

 JR東日本会社は、動労水戸の組合員13人がすでに国鉄時代に運転士の資格試験に合格していたにもかかわらず、動労水戸の組合員であるというだけの理由で、1987年にJRになってからも引き続き運転士に登用してこなかった。
 ”動労水戸に所属している限り運転士にはさせない”というこの攻撃は、きわめて悪らつな組織破壊攻撃であるとともに、新入社員からの組合加入をなんとしても阻もうとするものだった。
 この20年以上にわたる不当労働行為をめぐって動労水戸は、97年8月に労働委員会への申し立てを行った。00年に茨城県労働委員会が組合側勝利命令を出し、06年に中央労働委員会もその事実を認定し、JR東日本に運転士への登用を命じた。
 JR東日本がまったく不当にも労働委員会命令の取り消しを求めて起こした行政訴訟も、07年9月に組合側が東京地裁で勝利判決をかちとった。昨年2月27日には東京高裁が1審判決を支持し、会社側の控訴を棄却していた。

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週刊『前進』(2374号3面3)(2009/01/12 )

 裁判員制度はいらない!大運動

 “私は裁判員拒否します”

 被登録者と共に記者会見

 12月20日、「裁判員制度はいらない!大運動」が、最高裁判所が11月28日に発送した裁判員候補者名簿登録通知に強く抗議する記者会見を東京・日比谷公園の松本楼で開催した。高山俊吉弁護士の司会で、呼びかけ人の今井亮一さん、大運動の佐藤和利事務局長、川村理事務局次長が、今回、候補者名簿登録通知が届いた3人の被登録者とともに会見に臨んだ。
 冒頭、佐藤事務局長が、裁判員制度廃止へ11月全国一斉行動を取り組み、11・22東京集会後、600人で銀座デモを行ったことなどを報告した。そして候補者名簿登録通知に多くの抗議の声が寄せられ、当該が氏名を公開しての記者会見が実現した経過を説明した上、「私たちの運動は、裁判員制度を廃止することが目的だ。そのために被登録者に抗議の声を明らかにしていただき、憲法違反の裁判員制度を廃止させたい」と記者会見の趣旨を明らかにした。
 続いて、Aさん(東京在住、65歳)、Iさん(千葉在住、65歳)、Mさん(千葉在住、63歳)が次々に裁判員制度に対する抗議・批判の意見を語った。「私は『人を裁かない』という信条を持っています。この度、調査票が送られて来ましたが、呼び出し状が来ても、私は裁判員になることは拒否します」「私は36年間教員をしていました。私は裁判員になりたくありません。裁判員は死刑・無期の事件を扱い、ほとんど100%死刑・無期の判決を出さざるを得ないのではないか。今の裁判では100%有罪、心に傷が残っていく」「裁判員制度の目的が理解できない。一般市民が参加して証拠の吟味が果たしてできるのか。冤罪で死刑にした場合、裁判員は裁判官と同じように後悔する。国会で真剣な議論がなされたのかと疑問を持つほど矛盾に満ちた法律であり、必要ない」
 さらに都合により出席できなかった被登録者からの抗議の声を川村事務局次長が代読して紹介した。埼玉在住の36歳の主婦、Oさんは「送付された通知書は、国家への奉仕を義務づける現代の赤紙(召集令状)と感じました。平和と人権、命を大事にしたいと思う私は、裁判員制度の廃止を求めます。子どもたちが通う保育園でも、候補者になったことを明らかにして制度反対の請願署名を集めています」と記していた。匿名の50代主婦のAさんも「なぜ私がと驚きました。簡単に辞退すればいいと考えていましたが、辞退の範囲があまりにもせまく、辞退は受け入れてもらえませんでした。……コールセンターに電話して、来年5月以降に裁判員候補に選ばれたと通知を受け、呼出状、質問票をそのままにして返答しなかったらどうなりますかと尋ねたら、10万円の罰金になりますとの返答でした。不安と精神ストレスの倍増です」と訴えている。
(写真 3人の被登録者とともに「大運動」の弁護士らが抗議の記者会見を行った【12月20日 東京・松本楼】)

 大運動に次々メールや電話

 通知が届いた週明けの12月1日から大運動には連日、全国からメールや電話、ファックスなどで抗議の声が届いているとのこと。今回登場した3人も、裁判員制度についてインターネットで検索して大運動を知り、「誰かが口火を切らなければならないと思った」と立ち上がった人たちだ。
 「裁判員法は裁判員候補者の氏名を明らかにすることを禁止しているが、にもかかわらず、記者会見をしたのはどうしてか。どういう点で、裁判員制度が憲法違反といえるのか」との記者の質問に対して、高山弁護士は次のように答えた。「裁判員制度は憲法に違反している。被告から裁判官による裁判を受ける権利を奪う。裁判員にとっては苦役の強制となり、裁判官にとっても判断に責任が持てなくなる。あまりにも大きい裁判員制度の問題性に対し、すでに市民が地を蹴って立っている。その皆さんとともに行動するのは法律家の責任だ」「今後もあらゆる媒体を使って、反対の声を広く伝え、裁判員制度を廃止させるため運動をしていく」
 3人の被登録者も「裁判員を拒否すると処罰されるかもしれない。それでも拒否するか」という記者の質問に、口々にきっぱりと「処罰されても、裁判員になることは拒否する」と回答した。
 【注】裁判員候補者名簿登録通知 11月28日に最高裁(竹崎博允長官)は、09年5月21日からの制度実施強行に向け、選挙人名簿から抽出したという約29万5000人に候補者名簿に記載されたことを知らせる通知を発送した。制度発足後、この登録名簿から抽選で個別事件の裁判員候補を選ぶというもの。
 しかし12月19日の最高裁発表によると、18日までに全候補者の40%を超える約11万8500人から「辞退を希望する」=拒否の回答が返送されている。

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週刊『前進』(2374号4面1)(2009/01/12 )

 大恐慌を世界革命へ

 闘う労働組合と世界単一の労働者党の拠点を建設する

 革共同東京都委員会

 09年、世界革命への歴史的な年が始まった。日帝権力・資本の中枢が集中すると同時に、大恐慌下の怒れる労働者もまた集中している首都・東京における闘いは、プロレタリア世界革命の帰趨(きすう)を握る。東京は労働運動をめぐる党派闘争のるつぼ、体制内諸勢力との最大の激突地、国際階級闘争を左右する戦場である。わが東京都委員会は、ここに「生きさせろ!」ゼネストの爆発をもって、革命的労働組合と世界単一の労働者党の拠点を打ち立てることを宣言する。
 大恐慌への突入は、全世界の労働者に「資本主義の死」と労働者の社会−社会主義・共産主義を求める情勢を毎分毎秒のように教えている。
 われわれは09年春闘ゼネストへの闘いを、年末年始の街頭闘争として開始した。数万のビラ、数千の署名と数十万円のカンパは、労働者の怒りの深さとゼネストへ団結を求める強い意志の表明だ。青年を先頭にターミナル駅に登場し「生きさせろ!」ゼネストを訴えた瞬間、全世代の労働者・学生が次々とビラを求め、立ち止まり、真剣にあるいは熱っぽく連帯を表明する。誰もが世界観、生き方を求めて、寒風など意に介さず街宣隊と一体化する。この闘いの上に、新年第1波の闘争として1・3渋谷デモ、1・8日本経団連本部デモを打ち抜き、わが隊列の意気は高く、闘いの爆発への確信は強まっている。
 都内には、首都圏のみならず全国の「派遣切り」を始め、職場生産点からはじき出された膨大な失業労働者が集まっている。日帝権力・資本は、この労働者の怒りがまっすぐ自分たちに向かってくる恐怖にうち震えている。舛添厚労相とともに石原都知事は、怒りの爆発をそらすために「救済者」づらをしているが、本質は治安対策そのものではないか。失業・貧困とは、賃労働と資本の極限的矛盾の爆発だ。反失業闘争とは救済運動では断じてなく、資本・国家と非和解的に対決・激突していく実力的行動であり、労働者自己解放闘争だ。資本との非和解の闘いを貫き団結することこそ労働者の生きる希望だ。この闘いを先頭で闘えるのは動労千葉とともに11・2集会を頂点に08年を闘ったわれわれのみだ。
 「生きさせろ!」ゼネストは、いまや革命情勢を現実の革命へたぐりよせる決定的方針となった。反失業闘争と一律大幅賃上げ、最低賃金大幅引き上げの闘いは完全に一つだ。国鉄決戦、民営化・道州制粉砕の闘いはその先頭にある。第2、第3の動労千葉を生み出す情勢が訪れている。この道をとことん突き進もう。
 昨年11・2集会の巨大な地平は、大恐慌情勢をまっすぐプロレタリア革命に結びつける労働者の先進部隊を一気に国際的につくったことだ。08年、われわれは体制内労働運動との対決のきわめて積極的な意義を確認し、革命的労働組合論の確立と『共産党宣言』に基づく労働者党建設論を打ち出した。あらゆる体制内勢力が労働組合の革命的意義を低め、否定するのに対して、労働組合は革命の決定的武器だということをはっきりさせ、党と労働組合は限りなく一体であり、労働者階級が自己解放のために党をつくることを明らかにした。
 大恐慌による解雇攻撃が激化する中、国鉄1047名解雇撤回闘争は巨万の労働者階級を「生きさせろ!」ゼネストに決起させる一大結集軸になる。東京は、国鉄闘争においても、さらに国鉄闘争を先頭とした民営化―道州制絶対反対の闘い、これらと結びついた反失業闘争においても、体制内派との攻防の最大の焦点である。資本・権力との非和解の闘いを進めれば進めるほど、党派闘争が階級的団結をつくり出す核心的闘いとなっていく。1047名解雇撤回闘争を投げ捨てた4者4団体路線との対決は、階級的労働運動をよみがえらせる死活的闘いだ。さらに日本共産党スターリン主義との対決を思想的実践的に強めよう。分岐を推し進め、11・2集会の地平をさらに前進させた12・14国鉄集会を引きついで2・16国鉄・春闘集会を、都委員会は最先頭で闘いぬく。
 米帝・イスラエルによるパレスチナ・ガザへの無差別殺戮(さつりく)の空爆・地上戦を絶対に許さず、日帝権力・資本との非和解的闘いの先頭に立つ。
 さらに「地区党革命」を推進しマル青労同の圧倒的建設を水路に、世界単一の労働者党建設の先頭に立つ。マル青労同1000人建設は世界革命を可能とする階級の指導部をつくり出す。東京都委員会はこの壮大な事業にすべてをかけて総決起する。強大な東京都委員会の建設こそ世界革命・日本革命の鍵を握る。
 革命に全人生をかけて闘う革命家の強大な都委員会をつくりあげる決意を明らかにして新年のアピールとする。断固闘おう!
(写真 「ガザ空爆弾劾! 資本家ぶっ倒せ!」1・3渋谷デモ)

 「生きさせろ!」ゼネストの実現へ全国の最先頭で闘う

 革共同関東地方委員会

 ついに世界革命の時が来た。この日のために闘ってきた、その思いに胸が熱くなる。
 関東地方委員会の歴史は革共同そのものだ。神奈川・京浜工業地帯での三全総路線の実践を産声に、70年安保沖縄闘争、「二つの11月決戦」、反革命カクマルとの激闘に勝利してきた。
 国鉄分割・民営化攻撃に対して動労千葉とともに常磐線・高崎線をも戦場に関東平野を縦横無尽に闘った。「俺たちは鉄路に生きる」上映運動や物資販売運動を団結の武器に、階級的労働運動路線への基礎を築いていったのだ。 
 そして今、世界金融大恐慌は、一挙に世界をのみこみ、日本帝国主義を直撃している。すでに自動車・電機・鉄鋼を始めとする基幹産業での減産・生産停止・工場閉鎖・首切り・賃下げが始まった。しかしこれさえもまだ「入り口」にすぎない。派遣労働者384万人の多くが「09年3月契約期限切れ」に直面し、正規雇用労働者の解雇も拡大する。さらにまた、道州制攻撃は360万人の国家・地方公務員、教員をいったん全員解雇し、210万人の首切りを狙っている。  
 こうして、もはやブルジョアジーには「支配階級の資格」さえないことが満天下に明らかになっている。問題は「新年号アピール」のとおりに「大恐慌をプロレタリア世界革命へ」と直截(ちょくせつ)に訴えることであり、その具体的水路としての「生きさせろ!」ゼネストだ。
 その実践が職場で街頭で大量に始まった。「生まれて初めてストライキができた」「ストで搬入トラックが渋滞。影響力に驚いた」。これが森精機を先頭とした実践の実感だ。
 さらにこの「生きさせろ!」の闘いは、イスラエル・ガザ空爆への怒りと結合して、一挙に09年世界階級情勢を切り開いている。 
 核心は、労働者・学生の決起に恐怖したブルジョアジーと体制内指導部が、資本が敵であることを隠し、「救済者づら」をして、労働者の誇りと団結を破壊することに全力を挙げていることに対して、これと徹底して対決し階級を獲得することだ。
 われわれは08年、職場生産点を自己の戦場として、仲間との団結に依拠して徹底的に職場に執着して闘って11・2に勝利した。「4者4団体」派との正面戦を、10・24集会と連鎖集会に対し関東各地で闘い勝利してきたことにより、国鉄1047名闘争という、「生きさせろ!」ゼネストの結集軸を獲得したのだ。
 見よ! ブルジョアジーや体制内派の想定もはるかに超えて、労働者の怒りがあふれている。この時に「ゼネストへ!」の呼びかけと実践は万余の労働者を勇気づけ、自己の力を目覚めさせ、怒濤(どとう)の決起を生み出す。労働運動を荒々しく復権させよう。闘う労働組合をよみがえらせよう。それこそが革命に直結する道だ。
 この階級的労働運動路線の前進を土台に、09年、全戦線での闘いを切り開く。『農地収奪を阻む 三里塚農民 怒りの34年』(萩原進著)に明らかなように、三里塚闘争は70年闘争に向かう労働者学生の総決起と、動労千葉との労農連帯の中で発展し勝利してきた。ガザ空爆にイスラエルで10万人の労働者が抗議デモに立っている。これが労働者の力だ。この力の中に全人民の解放と勝利の道がある。
 いまや課題はきわめて鮮明になった。マルクス主義と労働組合をよみがえらせ、闘う世界単一の労働者党、ボルシェビキ党を建設することだ。
 関東地方委員会は「生きさせろ!」ゼネストへの壮大な挑戦をもって、自治労・教労を始めとする6大産別と基幹産業に「第2、第3の動労千葉」を必ず建設し、革命への最短コースをこじ開ける。この過程で、青年労働者の決起とともに、学生戦線の巨大な隊列をつくり出す。1000人のマル青労同、1000人のマル学同建設こそ、最大の党派闘争の勝利である。
 とりわけ、09年の早い時期に、マル青労同関東地方委員会を団結の力でともに闘いとり、「生きさせろ!」ゼネストを実現する。われわれは、全国の同志とともに、その最先頭に立って闘うことを決意する。

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週刊『前進』(2374号4面2)(2009/01/12 )

 関西新空港闘争へのアピール

 道州制攻撃の「最弱環」=関空を粉砕し橋下打倒を

 09年の冒頭にあたり、革共同大阪府泉州地区委員会は大阪―全国の労働者人民と団結しプロレタリア革命をやり遂げる決意を新たにしている。革共同政治局1・1アピールが明らかにしたとおり、世界金融大恐慌の爆発は、ついに資本主義の終わりの時、世界革命の時が来たことを示している。革共同はこの時のために闘い続けてきた。泉州地区委員会は世界革命―日本革命の先頭に立って闘う。
 泉州地区委員会は何よりも09年「生きさせろ!」ゼネストの先頭で闘う。昨年は派遣切りに対して森精機で3波のストライキをともに決起して闘った。続いて12月25日の関西合同労組泉州支部S分会組合員の解雇に対し、27日、即座にストで闘い、解雇を撤回させた。年末解雇は労働者を路上にほうり出し「死ね」という攻撃だ。この怒りのストは、まさに労働者の生き死にがかかった「生きさせろ!」ストだ。今年は全国の同志とともにゼネストをかちとる決意である。
 その上で本稿では、全国の同志と労働者に関西新空港闘争に総決起することを訴える。泉州地区委員会は一貫して関西新空港闘争に責任を果たしてきた。泉州住民の会、関西労組交流センターの労働者と団結して闘ってきた。大阪府知事・橋下が道州制―「関西州」を導入し、その中心に関空を位置づけると表明している今、労働者階級が関空闘争の前面に立って闘うことは決定的である。
 関空を関西州の中心に位置づける橋下との闘いは、道州制を粉砕する労働者階級の闘いだ。09年は日帝の延命をかけた道州制を粉砕し、橋下を打倒する年だ。その力で関西新空港を粉砕しよう。
(写真 11・21橋下打倒大阪府庁包囲デモ)

 橋下府知事は大資本の先兵

 橋下は「大阪府は破産会社、職員の給料は半分にカットして当たり前」と労働者階級への敵意をむき出しに資本家階級の先兵として登場してきた。知事就任以来、「非常事態宣言」を連発し、知事の権限でデタラメな攻撃をやってきた。それは「改憲クーデター」的やり方である。この橋下の基本戦略こそ道州制導入である。
 日本経団連は、道州制を「国家百年の大計」「究極の構造改革」と形容し明治維新以来の「大改革」のように描いている。しかし実際には大破産して世界恐慌を起こした新自由主義政策の続行でしかない。道州制導入の核心は、自治体を丸ごと民営化し、労組を壊滅することにある。そして公務員360万人をいったん全員解雇し選別再雇用することで自治労、日教組を解体し、それをテコに労働運動を絶滅しようとする国鉄分割・民営化を上回る大攻撃である。そして教育、福祉、医療など「公共部門」を全部民営化し、独占資本の餌食にする。農林水産業はつぶす。
 その先兵が橋下だ。凶暴だが、きわめて脆弱(ぜいじゃく)だ。橋下のやり方は、労働者階級の反撃がないことではじめて成り立っている。逆に言えば労働者階級にとって絶好のターゲットである。
 昨年11月21日、橋下打倒闘争を自治労、教労、民間の労働者が中心に決起して開始した。そして泉州住民の会が決起した。その結果、決定的な橋下打倒闘争になった。
 泉州地区委員会は、泉州住民の会、関西労組交流センターの労働者とともに一貫して関空闘争を闘い続けてきた。日帝は関空を成田空港に次ぐ軍事空港―侵略拠点としようとしてきたが、われわれの闘いはそれを阻止し続けてきた。
 泉州住民の会の会員は、ほとんどが労働者か労働者家族である。職場の労働組合が闘わない中で住民の会に結集して闘っている。関空のために地場産業が破壊され、職場を奪われ、低賃金にされた上、収奪された税金が湯水のごとく関空に使われいることに心底怒って闘っている。また軍事空港化に怒って闘っている。
 そもそも関西新空港は労働者階級にかけられた攻撃である。労働運動破壊、女性の深夜勤解禁、非正規職の拡大、低賃金化など、94年関空開港に合わせた攻撃が襲いかかってきた。軍事空港、公害、地元の犠牲などもそうである。しかし連合をはじめ体制内労働組合は国家権力に屈服して闘いを放棄してきた。体制内労働組合・反動勢力と徹底的に闘うことが今こそ重要だ。

 「関西州」の環に関空を狙う

 日本経団連は提言の中で「道路・空港・港湾の整備・運用を道州に移す」としている。破綻した関空を関西州に押しつけるという方針だ。
 橋下はこれに積極的に応じ、「関空が沈めば、関西経済が沈む」と、関西資本の延命策として関空を道州制の中心に位置づけた。WTC(ワールドトレードセンター)に府庁を移転し、関空と高速道路網で結び、神戸空港ともども関西州の中心にするという構想(上山信一・大阪府特別顧問)を掲げた。大阪府は「大阪発“地方分権改革”ビジョン(素案)」の「関西州のイメージ@」で「関西3空港と阪神港を一体的に運用して物流拠点に」と打ち出した。 関空と湾岸エリアを中心に位置づける関西州をアジア侵略の拠点にし、延命しようというのである。
 しかしこれは橋下の最大の弱点になる。道州制で大増税し、労働者から奪い取った巨額の税金を湯水のごとくつぎ込まなければ関空は維持できない。関空会社には1兆1千億円もの借金がある。府はこれまでに関空会社に資本金として900億円、無利子貸付金を500億円も出している。これはすべて労働者が納めた税金で賄われている。
 さらに空港連絡橋の国有化に65億円、毎年の関空補助金2億5千万円、09年度二期事業に6億円と、毎年関空に税金を出し続けている。他方で府職員給与を10〜4%も賃下げし、府民の医療、教育などをカットした。道州制になれば、もっと巨大な負担を労働者に押しつけるしかなくなる。こんなやり方を労働者が許すはずがない。
 関西新空港は開港後14年たつが、便数は低迷から激減に転じ、赤字は拡大し続け、地盤沈下は止まらず、世界大恐慌の直撃で完全に破綻している。破綻の最大の要因は関空会社自身にある。
 「関西国際空港株式会社」は、中曽根政権が1984年6月に制定した法律に基づき、同年10月に「民活会社第1号」として設立された。新自由主義による民営化・規制緩和政策の開始であり、国鉄分割・民営化と一体の攻撃だった。
 関空会社の民営化で大資本が工事や営業などの利権を全部仕切れるようにした。本島工事に1兆4千億円、地域整備に1兆円、これらの利権を大資本が分捕った。また銀行資本は今も、関空会社に貸し付けた1兆1千億円から年500億円もの利払いを受けている。関空会社の危機とは、資本主義の矛盾の爆発以外の何ものでもない。
 ちなみに、関空会社設立以降、国と自治体は第三セクターなど民営化会社を全国で設立し、再開発、リゾートなどで資本がやりたい放題できるように法改悪し規制緩和してきた。しかしどれも破綻した。それは動労千葉と国鉄1047名解雇撤回闘争がつくりだした国鉄分割・民営化の破綻と同じく、新自由主義の破綻そのものである。大資本は逃げ、借金は国と自治体に残され、労働者が負担させられている。

 09年橋下打倒を全国闘争に

 地元の泉佐野市では、労働者、住民が関空の犠牲にされてきた。1400億円もの空港関連事業をやって資本をもうけさせてきたが、700億円もの借金を全部労働者に押しつけてきた。ごみ有料化、公共料金値上げ、福祉・教育切り捨てなど、生活は最悪にされていった。労働者と家族は怒りを抑えられない。関空闘争は必ず爆発する。
 09年、世界金融大恐慌がますます激しくなり、全世界を革命情勢がおおうことは間違いない。闘う世界の労働者は、ゼネスト、暴動など革命闘争を激化させていく。「生きさせろ!」ゼネスト方針は、労働者の決定的な方針、スローガンになるであろう。
 橋下打倒闘争と関西新空港闘争が決戦になった。橋下を先兵とする道州制導入に日帝と資本家階級は自らの延命をかけている。だが今や関空は橋下の最弱の環だ。
 道州制攻撃を絶対に阻止しよう。360万公務員労働者の解雇を阻止しよう。自治労、教労を先頭に4大産別、民間労働者とともに闘おう。そして道州制阻止闘争を関空闘争から闘おう。開始された橋下打倒闘争を09年の通年闘争にして、全国の闘いに発展させよう。
 〔革共同泉州地区委員会〕 

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週刊『前進』(2374号5面1)(2009/01/12 )

 1・24法大闘争勝利集会へ

 闘う3学生への「処分」許さず法大から全国ゼネスト爆発を

 全世界の労働者階級が「生きさせろ!」の闘いに立ち上がる中、ついに法大でも革命情勢に火がついた! 処分粉砕闘争をトコトン爆発させれば、必ずゼネストと革命はやれる! 法大決戦の中に青年・学生の生き方がある。全国の学友は1・24法大闘争勝利集会に結集し、09年、全国のキャンパスをストライキの嵐にたたき込もう!

 文連が永続闘争を宣言

 法大当局は、文化連盟委員長・斎藤郁真君(法2年)と同副委員長・恩田亮君(文3年)に、12月21日付で「無期停学」処分を決定した。さらに、26日付で洞口朋子さん(経済1年)への「譴責」処分を決定した。
 絶対に許せない! この処分は、あらゆる弾圧や恫喝をはね返し、5・29戦闘を頂点に日本階級闘争の最先頭で不滅の団結をつくり出してきた法大学生運動、とりわけ08年の前進に対する大反動・大反革命だ。
 しかし、この処分はまた、09年に法大ストライキから全国300万学生ゼネストをかちとっていく決定的な大チャンスだ! 処分への怒りが続々と新たな革命家を生み出している。ストライキの力で、増田総長と反動理事どもを逆にキャンパスからまとめてたたき出せ! 警察権力と身も心も癒着して団結破壊に手を染めてきたようなやからは、腐りきった資本家どもと一まとめにして歴史のクズかご行きだ!
 法大当局は、昨年5月20日の学生センターへの抗議行動、さらに10月17日の法大キャンパス集会を「授業・業務妨害」、ブログでの批判を「誹謗中傷、名誉毀損」と処分の理由を挙げている。
 こんなふざけた話があるか! 2年半で88人の逮捕―22人の起訴と、前代未聞の学生弾圧を繰り返したのは誰か! 暴力ガードマンを違法にキャンパスに常駐させ、学生に殴る蹴るの殺人的暴行を働かせたのは誰か! 学生を金もうけのダシにして肥え太ってきたのは誰か! 断罪されるべきは、学生から未来を奪ってきた法政「監獄」大学だ!
 法大当局の3学生への処分の踏み込みに対し、文化連盟はただちに永続闘争宣言を発した。「我々は『文化連盟罪』で無期停学処分を受けたということです。明らかに『懲罰』ではなく、『見せしめ』として行われた処分。このようなものに屈するわけにはいかない。この処分に対して強く抗議すると共に、法政大学に対する更なる抵抗運動で返答したいと考えます」(12月24日付抗議声明)
 処分で闘いをつぶすという敵のもくろみは、根本から粉砕された。

 新自由主義大学の破産

 「無期停学」処分に怒りを倍化させ、法大ストライキと増田独裁体制打倒へ突き進もう!
 処分への怒りは、全世界の青年・学生の怒りとつながっている。団結の力にのみ依拠して権力・当局と非和解で闘ってきた法大闘争こそが、世界の階級闘争の最先頭に立とう!
 世界は革命情勢だ! 青年・学生が社会の主人公になるときだ。世界金融大恐慌のさらなる深まりの中で、資本家どもは労働者を働かせ食わせることすらできず、学生に生き方も明るい展望も示すことができない。教育を金もうけの手段にするという新自由主義大学のあり方は、すべて破産した。大卒者・高卒者の「内定取り消し」は769人とされているが、そんな数字は大ウソだ! 自分のまわりに「内定取り消し」で怒る学生を見ない者はいない。恐慌の中で、数十万人の労働者が首を切られ路頭にほうり出されている。
 しかし、これはみんな革命の部隊だ。ブルジョアジーは、処分者や解雇者という自らの「墓掘り人」を続々と生み出している。生きさせろ! トヨタもキヤノンも日本経団連もぶっ飛ばせ! 資格や単位や就職に縛りつけ、学生の自己解放的決起を抑え込んできたあり方をぶち壊せ! 労働者は職場を占拠し学生はキャンパスを解放しよう!
 これまで奪われてきたもの全部を奪い返すぞ! 何が「ワークシェアリング導入を」(連合会長・高木)だ! 何が「大企業の社会的責任を自覚した行動を緊急に求める」(日本共産党委員長・志位の日本経団連への要求書)だ! 資本への「お願い」ではなく、ストライキを! 「救済」ではなく、団結と革命を! われわれ労働者・学生は誇り高い存在だ。社会を動かす主人公だ。法大闘争は資本と非和解で、モノ・カネではない団結をひたすら求めて闘い、労働者・学生の心をつかんできた。ここに展望ある!

 マル学同1千人建設へ

 一つに、3学生への処分粉砕と倉岡雅美さん(人間環境学部3年)への処分を阻止する1月法大闘争を闘い抜いて、1・24大集会へ攻め上ろう! 1・24大集会は、09年全国300万学生ゼネストに向かっての総決起集会だ。1〜3月闘争と4月新歓闘争の歴史的ぶち抜きに向かって全国学生の団結を固めよう!
二つに、全国の労働者・学生の力によって08年末までに19人の学生を東京拘置所から奪還した。敵階級はすべての憎しみを内田晶理君(東北大学、7・24弾圧被告)に集中し、今にいたるも獄壁の中に閉じ込めている。1月闘争の爆発で、ただちに内田君を取り戻そう!
三つに、09年は革命元年、ストライキ元年だ! ギリシャで、フランスで、イタリアで、全世界で青年・学生が革命的なストライキと街頭闘争に決起している。イスラエルと米帝のガザ空爆を徹底弾劾する。戦争と貧困しか生み出さない帝国主義はもう終わりだ。あらゆる体制内的・ブルジョア的イデオロギーを踏みしだいて、自己解放のマルクス主義を復権させよう。今こそ全国学生ゼネストの指導部としてのマルクス主義学生同盟1000人を建設しよう! 1・24集会に全国から総結集しよう!
〔マル学同中核派・法政大学支部〕

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「無期停学」処分粉砕! 09年ストライキをやろう!
18人を取り戻したぞ! 内田晶理君を奪還しよう!

1/24 法大闘争勝利集会

1月24日(土) 午後6時開場、6時半開会
新宿文化センター・3階小ホール
JR新宿駅・地下鉄新宿三丁目駅・東新宿駅下車

主催/法政大学文化連盟/3・14法大弾圧を許さない法大生の会/5・28〜29法大弾圧救援会

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