ZENSHIN 2009/10/19(No2412 p06)

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週刊『前進』(2412号1面1)(2009/10/19 )

 青年・学生を先頭に11・1野音へ

 前原国交相「羽田ハブ空港」の狙いは東アジア共同体構想=侵略政策だ

 大失業・戦争の民主党政権打倒を

(写真 解雇撤回しろ!不当労働行為やめろ! 動労千葉・動労水戸・動労連帯高崎が呼びかけた怒りの抗議行動が新宿のJR東日本本社を揺るがした。動労水戸は全組合員がストで結集した【10月16日】=詳報次号)

 11・1労働者集会へ残り2週間、職場生産点で、キャンパスで、地域で、街頭で、すべての労働者と学生を1万人結集の大運動に組織するために闘おう。全国の青年労働者と学生はその最先頭に立とう。11・1は「国鉄1047名解雇撤回! 派遣法=非正規雇用撤廃! 道州制=公務員労働者360万人首切り許すな!」を中心スローガンに、職場生産点で闘う1万人の労働者の大結集で、民主党・連合政権を打倒し、プロレタリア世界革命の突破口を切り開く国際連帯の総決起闘争だ。国鉄を始め4大産別を先頭に、すべての職場で体制内勢力との闘いに勝利し、全国から日比谷野音へ大結集しよう。

 動労千葉・動労水戸に全職場で続こう

 青年労働者こそが怒りの先頭に立ち、国鉄1047名解雇撤回、派遣法=非正規雇用撤廃をかちとるために闘おう。
 民主党・連合政権と資本に対し、4者4団体派や、JR総連カクマル、日本共産党、塩川一派など、あらゆる勢力が屈服し、労働者を裏切り、資本の先兵になっている。この中で動労千葉・動労水戸と国鉄1047名闘争だけが、資本と真っ向から対決し、攻撃を打ち破り勝利している。動労千葉・動労水戸・動労連帯高崎が呼びかけた10・16JR東日本本社前抗議行動は、この日、第4波ストに立ち上がった動労水戸の組合員を先頭に、JR資本の卑劣な組合破壊を弾劾し、国鉄1047名解雇撤回・JR体制打倒、11月1万決起への決定的闘争として打ちぬかれた。
 また10・16法大解放闘争が、獄中8学生奪還、学祭規制粉砕、11月1万人結集の実現を掲げた法大生の総決起で、2学生の不当逮捕をはねのけて闘いとられた。
 国鉄1047名解雇撤回を掲げる動労千葉派=11月集会派こそが、職場生産点で、絶対反対・階級的団結・組織拡大の路線で2千万青年労働者―6千万労働者階級の怒りと結びつき、時代を動かす労働運動の主流派へと登場していく圧倒的なチャンスが来ている。
 8・30総選挙で自民党を打ち倒した労働者階級の怒りは、より深く激しい怒りとなって職場と街頭に渦巻いている。大恐慌下で首切り・賃下げ攻撃は、ますます激しくストレートに青年労働者に襲いかかっている。
 今や3分の1以上の労働者が非正規雇用に突き落とされ、その半数以上が年収200万円以下のワーキングプアにされ、解雇や雇い止めを経験している。実質的な完全失業率は13%に達し、仕事を奪われ、住むところも奪われた青年労働者が公園などでの「炊き出し」に年末年始を倍する規模で並んでいる。資本家は徹底的に労働者を搾取し、大恐慌になったらまず労働者を犠牲にして生き延びようとしている。
 資本と賃労働の非和解的激突が完全にむき出しになっているこの時代、資本主義は終わったことを鮮明にさせ、動労千葉や動労水戸のように、職場生産点で絶対反対で闘い、現場労働者の団結の拡大に一切をかけきろう。その先頭に立って闘うのは青年労働者だ。
 大失業と戦争の攻撃を自民党政権以上に強める民主党・連合政権の打倒を鮮明にして闘おう。
 自民党に代わって登場した民主党・鳩山政権は、連合を最大の基盤とし、連合の帝国主義的労働運動のダラ幹を深々と政権の中枢に取り込み、階級的労働運動をたたきつぶし、資本主義を救済することを使命とした超反動政権だ。「行政の無駄遣いの根絶」という民主党の最大の政権公約こそは、360万人の公務員労働者の首切りと道州制導入の攻撃である。

 民主党・連合政権は倒すしかない!

 社会保険庁の労働者1000人の首切り=分限解雇の攻撃は、国鉄分割・民営化を全社会化し、国家を丸ごと民営化する大攻撃の突破口だ。
 さらに民主党は「対等な日米同盟関係」「東アジア共同体構想」を打ち出している。国交相・前原の「羽田ハブ空港」方針は三里塚への新たな攻撃であり、アジア侵略=勢力圏化の根幹をなす攻撃だ。大失業と戦争に突き進む民主党・連合政権を、青年労働者が先頭に立って打倒しよう。
 連合指導部は、労働者と資本は非和解であり、労働組合は労働者が団結して資本と闘う武器だという階級的原則をねじ曲げ、資本と一体化し、資本の手先となって労働者に襲いかかっている。
 しかし、ここに敵の最大の弱点もある。国鉄1047名闘争を先頭とした4大産別決戦を軸に、動労千葉労働運動=階級的労働運動として、連合との革命的対決が組織され始めている。自治労での道州制をめぐる激突、郵政民営化絶対反対を貫きJPEX統合を実力で破綻させた全逓の闘い、教労での「日の丸・君が代」不起立などの決起。連合の体制内勢力と激突し、労働者の階級的団結が確実に拡大している。
 国鉄1047名闘争を先端とした4大産別での労働組合をめぐる革命と反革命の激突、体制内派との党派闘争が一切を決する情勢に入った。攻防の勝敗は何よりも青年労働者の闘いにかかっている。民主党・連合政権は、国交相に極右改憲派の前原を起用し、社民党の辻元を副大臣にすえ、国鉄1047名闘争の圧殺に踏み出してきた。首切り・賃下げと組合破壊に対する現場労働者の怒りと、国鉄分割・民営化絶対反対で闘い勝利してきた動労千葉と1047名解雇撤回の闘いが一つになることを心底から恐怖しているのだ。
 JR総連カクマル・松崎明と戸塚秀夫や樋口篤三が結託し、松崎の復権と階級的労働運動の破壊を日韓で策動しているのも、大恐慌下での資本主義救済のファシスト運動であり許しがたい。
 国鉄1047名解雇撤回を軸に、民主党・連合政権、「制度政策要求」運動に転落する全体制内勢力と徹底対決し、職場・組合・分会の仲間全員に11・1大結集を訴えよう。あと2週間、青年労働者を先頭に11・1大結集のうねりを!
(写真 2学生逮捕弾劾!法大生怒りの決起 「学祭規制粉砕!」処分うち破りキャンパスに戻った洞口朋子さん先頭に10・16法大集会うちぬく。追い詰められた権力は2名の学生を不当逮捕【外濠公園】=詳報次号)

 日米韓の国際連帯今年はさらに発展

 11月労働者集会はまた「大恐慌を世界革命へ」の闘いの実現をかけた国際連帯の大闘争だ。
 今年は韓国からは、民主労総ソウル地域本部の代表団とともに解雇者復職闘争特別委員会の仲間が結集する。アメリカからはILWU(国際港湾倉庫労働組合)ローカル10、ローカル34を始め、UTLA(ロサンゼルス統一教組)、IBT(国際トラック運転手労働組合、チームスターズ)、TWSC(運輸労働者連帯委員会)の代表団が大挙やってくる。さらに今年7月のサンフランシスコ国際会議で動労千葉と出会ったブラジルの闘う労働組合のナショナルセンター、CONLUTAS(コンルータス、全国闘争連盟)の仲間が新たに参加する。
 新自由主義攻撃と真正面から闘い、勝利してきた唯一の存在である動労千葉と国鉄1047名闘争は、今や全世界の労働運動の結集軸だ。動労千葉を先頭に11月集会が切り開いてきたこの労働者国際連帯の発展も、JR総連カクマル・松崎のファシスト運動との一大党派闘争になっている。サンフランシスコ会議に参加したフィリピンやブラジルの労組活動家は、体制内派の分裂組織にカネを出し民営化を輸出しているJR総連を激しく弾劾している。韓国でもJR総連の正体は完全に見ぬかれている。
 11月労働者集会の国際連帯の巨大な爆発で、国鉄分割・民営化での大裏切り者=松崎とJR総連カクマルの反革命策動を粉砕しつくそう。
 一切は1万人の大結集だ。11・1をめぐる党派闘争にかちぬこう。「チケット1万、賛同署名1万、訪米パンフ1万」の闘いをやりきろう。全国で青年労働者と学生が、あと2週間、職場、キャンパス、地域、街頭で1万人結集を牽引しよう。2週間あれば何でもできる。猛然と頑張ろう!

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週刊『前進』(2412号1面2)(2009/10/19 )

 10・11 “三里塚を今こそ廃港へ”

 滑走路直近で怒りの大集会

 10月11日、成田市東峰で三里塚芝山連合空港反対同盟主催の全国総決起集会が開催された。会場の萩原進事務局次長の畑には、全国から1780人の労働者、農民、学生、市民が結集した。(4面に記事と発言)
 成田空港会社(NAA)は22日にも暫定滑走路北延伸の供用を開始しようとしている。また市東孝雄さんの家屋と農地を空港内に囲い込む「第3の誘導路建設計画」を打ち出し、反対運動つぶし、農民・住民の暴力的たたき出しをもくろんでいる。そして、現在の平行誘導路をへの字に曲げている天神峰現闘本部建物と市東さんの耕作地をめぐる裁判の状況が、極めて切迫している。
 この日の集会とデモは、これらの相次ぐ攻撃に対する全国の労働者人民の怒りの一大反撃となった。反対同盟と市東さんの農地死守の決意を参加者全員が感動とともに共有し、実力闘争への決起を誓う場となった。
 前原誠司国交相は「東アジア共同体」構想のかなめとして「羽田のハブ空港化」「羽田―成田の一体運用」を打ち出し、侵略と三里塚闘争圧殺の正体をむき出しにした。労働者・農民の回答は「民主党政権を打倒し革命へ」だ。職場・学園から闘いを組織し、白熱する現地攻防、裁判闘争にかけつけ、反対同盟とともに全力で闘おう!
(写真 “市東さんの農地を守ろう”と1780人が結集 市東孝雄さんが裁判支援の人たちと登壇、農地死守への決意を表明した【10月11日 成田市】)

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週刊『前進』(2412号1面3)(2009/10/19 )

 日程 11・1全国労働者総決起集会

 国鉄1047名解雇撤回! 派遣法撤廃!非正規雇用をやめろ! 道州制=360万人首切りを許すな!
 11・1全国労働者総決起集会
 11月1日(日)正午開会 集会後デモ
 東京・日比谷野外大音楽堂

国労闘争団・動労千葉争議団から

韓国から
民主労総ソウル地域本部
アメリカから
ILWU(国際港湾倉庫労組)
IBT(チームスターズ)
UTLA(ロサンゼルス統一教組)
TWSC(運輸労働者連帯委員会)
ブラジルから
CONLUTAS(全国闘争連盟)

高山俊吉(憲法と人権の日弁連をめざす会)
西川重則(とめよう戦争への道!百万人署名運動)
三里塚芝山連合空港反対同盟
職場で闘う青年労働者から

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週刊『前進』(2412号4面1)(2009/10/19 )

 暫定路北延伸供用に大反撃

 “現闘本部を実力で守る”

 10・11三里塚 空港を切り裂く長蛇のデモ

(写真 「農地強奪許すな!」と動労千葉を先頭に反戦共同行動委の隊列がデモを力強く牽引した【10月11日 成田市東峰】)

 空港ど真ん中に食い込む畑

 この日は快晴に恵まれ、全国からの仲間たちが色とりどりの旗やのぼりを掲げ、会場の東峰の畑を埋めていった。初参加の若者が多い。
 前方では暫定滑走路への着陸機が轟音(ごうおん)を発して横切り、後方では東峰の森を破壊して造られた東側新誘導路を飛行機がひっきりなしに走行している。異様な近さだ。この畑そのものが、欠陥空港のど真ん中に深々と食い込んだ闘争拠点なのである。
 司会を萩原富夫さんと太郎良陽一さんが務め集会が始まった。森田恒一さんの「敵の心胆を寒からしめる闘いを!」との開会宣言に続き、北原鉱治事務局長が主催者あいさつに立った。「30年前に完成していなければならない空港が、半分しかできていない。国家への怒りがこの空港を包囲しているからだ。勝てます。追い込んでます」と廃港の展望を力強くアピールした。(北原事務局長ら4氏の発言要旨は別掲)
 萩原進事務局次長が基調報告を行い、三里塚にかけられている攻撃の数々を根本的に批判し、実力闘争への決起を満身の怒りで訴えた。「今闘わずしていつ闘うのか!」との呼びかけに、会場から「そうだ!」の声が飛んだ。

 市東さんの決意に拍手と歓声

 反対同盟の気迫にこたえて、動労千葉の田中康宏委員長が特別報告に立った。三里塚43年の不屈の闘いが、国内はもとより全世界でも類例のない素晴らしい闘いであり、三里塚闘争への連帯において労働運動の質が問われることを強調した。そして正念場を迎えた国鉄1047名解雇撤回闘争の意義を訴え、11・1全国労働者集会への大結集を呼びかけた。
 続いて関西実行委の永井満さん、山本善偉さんが発言した。
 さらに闘う農民が壇上に並び、民主党農政を鋭く批判しながら、市東さんの農地をともに守りぬく決意を表した。この中で事務局の鈴木謙太郎さんが、裁判が重大局面を迎えたことを訴えた。
 市東孝雄さんは裁判支援の人びととともに登壇し、「廃港までともに闘いましょう」と農地死守の不動の決意を表し、ひときわ大きな拍手と歓声が送られた。続いて市東さんの農地取り上げに反対する会、群馬・市東さんの農地を守る会などの代表が、ともに闘うと発言した。
 婦人行動隊の鈴木加代子さんは、北富士忍草母の会事務局長の天野美恵さんの逝去をいたみ、新たな闘いの決意を述べた。
 続いて反対同盟顧問弁護団が壇上に並んだ。葉山岳夫弁護士は、現闘本部裁判と市東さん農地裁判で敵を追いつめていることを報告し、裁判支援・傍聴へのこぞっての参加を呼びかけた。
 カンパ・アピールに立った婦人行動隊の宮本麻子さんは、東側誘導路建設による東峰の森破壊に怒りをぶつけた。
 住民団体・共闘団体の発言では、婦人民主クラブ全国協議会が天野美恵さんの闘争写真の横断幕とともに登壇し、遺志を引き継ぎ、北富士・三里塚の勝利を労働者階級の闘いと一体でかちとる決意を表した。さらに、部落解放同盟全国連、闘う障害者の代表などが発言した。
 全学連の坂野陽平委員長代行は、民主党政権への幻想を振りまく体制内勢力を断罪し、法大闘争の勝利と11・1への大結集で主流派へ躍り出ることを宣言した。
 集会宣言を野平聰一さんが読み上げ、最後に北総大地を揺るがすガンバロー三唱を行った。
(写真 大集会をかちとった反対同盟を先頭に、暫定滑走路への着陸機の爆音を打ち返し意気高くデモ隊が出発)

 デッチあげで1人不当逮捕

 ジェット機の爆音が頭上数十bから覆いかぶさってくる中、反対同盟を先頭に空港を切り裂く長蛇のデモが出発した。東側誘導路に囲まれた東峰部落を通り、市東さん宅前から団結街道へ。その勢いに圧倒された警察・機動隊は突如デモ隊に襲いかかり、労働者1人を暴行を加えて逮捕した。許せない! 封鎖された現闘本部前では成田治安法での封鎖を告知する看板が「国土交通大臣・前原誠司」の名で更新され、民主党政権への怒りをかきたてた。
 デモ到着地は現闘本部横の市東さんの畑だ。きれいに手入れされた黒い土を目の当たりにした参加者は「農地死守」の戦闘宣言にこたえて決起することを誓った。

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週刊『前進』(2412号4面2)(2009/10/19 )

 反対同盟 闘いの決意

 人民の怒りが包囲空港は完成しない 主催者あいさつ 事務局長 北原鉱治さん

 本日の集会は晴天になり、多くの人が集まりました。みなさん。この山野を見てください。滑走路、誘導路を無理やり造ってめちゃめちゃに自然が破壊されてしまいました。だが、43年間みなさんとともに代償を求めることなく闘ってきた反対同盟は健在です。
 自民から民主に政権が交代しましたが、何か変わったんでしょうか。政治の中身はまったく変わっちゃいない。
 今日ここに集まった労働者、農民、学生のみなさんは、他に頼るのではなく、自らが動かない限り世の中は変わらない、そういう気概で、三里塚闘争をわが闘いとして結集されたと思います。
 三里塚43年の歴史を振り返ると、国家権力によるだまし討ちの連続でした。権力には、正義というものが一片のかけらもありません。成田空港建設は、最初から法律を守っていない。きちんと地域住民に公聴会なり説明会なりを開くという手続きも一切なく、1966年の6月23日に内定、2週間足らずの7月4日に閣議決定に持ち込んだわけです。法的手続きを一切省略して力ずくで進めてきた。その結果、当初の計画では30年前に3本の滑走路ができなくてはならなかったものが、現在になっても1本半しかできていない。
 なぜできないのか。人民大衆の国家への怒りがこの空港を包囲しているからです。
 このような欠陥成田空港に、有事の際には米軍50万人が飛来し、この成田空港を拠点にすると言っている。二度と戦争を許さないためにこのような軍事空港を認めることはできない。
 勝てます。追い込んでます。もう一歩この闘いが進めば、絶対に軍事空港を粉砕できる。
 これからの、若い労働者・学生の未来のために責任を持って闘いましょう。三里塚闘争は全国の人びとの共有の財産です。未来のある日本をつくる責任が私たちにはあります。みなさんとともに反対同盟は闘います。

 「農地死守」原則を守り廃港まで闘う 敷地内天神峰 市東孝雄さん

 本日は遠方よりお忙しい中お越しいただき、ありがとうございます。
 親父が死んで、私が成田に帰ってきて10年がたちました。みなさまの助けを借りて、やって参りました。なによりも反対同盟43年の闘いは、まわりのいろんな人たちの支えでやってきました。そして同盟はあくまでも「農地死守」の原則を守り闘ってきました。
 現闘本部裁判が緊迫した状況を迎えました。現場検証をしない、証人調べもしないという、仲戸川裁判長の許せない攻撃が続いています。こんな不当なことを許すわけにはいきません。
 そして7月から暫定滑走路東側の新誘導路が供用された。だが、造ったものの、下りてくる飛行機と待機している飛行機がぶつかっちゃう危険が大きいという新誘導路です。ああいうものは造るべきではなかった。
 そして、うちの家と畑を囲い込んで造られようとしている「第3誘導路」ももってのほかです。これだけ航空需要が下がり続けている中で、大型機を飛ばす必要はまったくない。
 年間30万回、24時間空港化を掲げていますが、その先にあるのは軍事空港です。
 親父は土地収用法と闘いましたが、私は農地法と闘います。本来の農地法は、「耕す者に権利あり」とうたったものですが、改悪してその第1条を削除しました。結局農家から農地を取り上げ、企業に引き渡すことを目的にしています。すべての人たちにかけられた攻撃です。
 反対同盟は動労千葉と車の両輪となって闘ってきました。北富士、沖縄、戦争と差別に反対する人びとと共闘して闘ってきました。これからも皆さんとともに廃港まで闘います。

 11月結審を許さず労農同盟の飛躍を 基調報告 事務局次長 萩原進さん

 民主党が政権をとり、自民党が大敗北しました。労働者・民衆の怒りの結果です。問題はこれからだ。この怒りをどうやって社会を変える三里塚派、動労千葉派に変え獲得していくのか。
 3月の集会以降、東側誘導路の供用開始、裁判での反動的訴訟指揮、そして第3誘導路建設計画の発表、10月22日から暫定滑走路北延伸の前倒し供用を開始――。常識では考えられない攻撃が三里塚に次々とかけられている。1本の滑走路に3本もの誘導路を造ろうなんて、こんな空港はありません。
 差し迫る闘いは、ひとつは裁判闘争です。判決を下ろされたら終わりではなく、現地に帰ってきて、そこで肉弾戦になり武装して血を流して闘いぬく。形を変えた代執行との闘いです。今日この場で皆さんにもこのことを肝に銘じていただきたい。反対同盟は決意を固めました。やります!
 現闘本部裁判は11月結審を狙っている。あらゆる手段を使って、その策動を法廷で粉砕します。判決文は、彼の頭の中ではすでにできている。彼らは本部を取ろうと構えている。だから本気で現地攻防を構えよう。
 次に市東さんの農地を農地法を逆手に取って取り上げようとしている。これが解散前の通常国会でやられた農地法改悪の中身です。農地をどんどん公共性の名のもとに収奪し、企業が農地を買いあさる。そして自由に農民を労働者として使っていこうとしている。
 階級闘争の主人公は、労働者です。そこに三里塚が全国の農民階層に呼びかけて農民の決起をはかり、労働者の同盟軍として加わりともに闘う。そういう労農同盟論の中で闘う三里塚をもっと飛躍させていきたい。
 市東さんの家の脇に第3誘導路を造ろうとしている。そして飛行回数20万回を30万回に引き上げようとしている。30万回化の真の狙いは市東さんをたたき出すこと、そして東峰部落をなくすことですよ。22日からの暫定滑走路北延伸供用開始もそうです。大型機を飛ばし、その騒音化の中で「お前ら、まだここで生活していくのか」と迫ってくる。これを絶対に打ち返していかなくてはならない。
 今闘わずしていつ闘うのか! 三里塚の闘いをもう一度全国化し、暫定滑走路を粉砕して4千b滑走路に攻め上る。そういう闘いを展開すれば絶対に勝利できる。この階級情勢の中で、ここに三里塚あり、ここに動労千葉ありという闘いをたたきつけよう。

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週刊『前進』(2412号4面3)(2009/10/19 )

 労働者の総決起で勝つ

 田中康宏動労千葉委員長の発言

  三里塚闘争は再び三度大決戦を迎えました。43年間、悪逆非道の限りをつくした国家権力と対峙し、空港建設反対、戦争反対を掲げて拠点を守りぬいている。こんな闘いは、国内はもとより国際的にも三里塚以外にありません。三里塚を巡る攻防が日本の階級闘争や労働運動にどれほど決定的な影響を与えるのか。この素晴らしい闘いを守りぬくことができるのかどうかが問われています。
 今の三里塚は、開港決戦時と似た構図にあります。1976年に成立した福田政権は二つの方針を掲げました。「空港開港」と「労使正常化」、つまり三里塚闘争をつぶし労働運動をつぶすということです。私たちはここで、ジェット燃料貨車輸送阻止闘争に全力で立ちました。この闘いは国家権力と激しく対決しながら百日間続きました。
 三里塚と連帯して闘うことは、労働組合をよみがえらせ、労働者が社会の主人公として登場できるかどうかをかけた、われわれ自身の闘争でもありました。この闘いがあったから戦後最大の労働運動解体攻撃であった国鉄分割・民営化に立ち向えた。ここが勝負だという時にいかなる立場をとるのかで未来が決まる。今がその時です! 
 私たちは、幕張支部にかけられた不当な組合つぶしの攻撃に対して10月1日、ストライキに立ちました。動労水戸も、この間3波のストに立ち上がっています。
 1047名闘争も正念場です。自民党にひたすら頭を下げて人道的解決を求めた4者4団体路線は、最後的に破産しました。しかし、道州制導入や派遣法の問題を巡って、結局あらゆる勢力がもう一回、分割・民営化の原点に引き戻されています。資本、4者4団体、そしてJR総連カクマル――こういう連中と断固闘いぬいてわれわれは1047名闘争勝利の旗を掲げます。
 動労千葉は11月1日、日比谷野音に1万人の仲間を結集し、1047名解雇撤回の旗のもとにあらゆる怒りを集め、民営化と労組破壊、改憲と戦争に立ち向かう全国の労働者の団結をつくろうと全力で取り組みを進めています。三里塚のこの決戦局面に本当に多くの労働者を現地に結集しよう。そして11・1集会に大結集をお願いします。

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週刊『前進』(2412号4面4)(2009/10/19 )

 星野文昭さんの集会メッセージ

 三里塚の大飛躍と勝利のときともに闘い必ず合流かちとる

 10・11三里塚全国集会に寄せられた星野文昭さん(徳島刑務所在監)のメッセージを紹介します。星野さんとともに10・11集会の大勝利から11・1労働者集会へ進もう。(編集局)
 10・11三里塚現地闘争に集まったすべての皆さん。
 大恐慌の深まりと自民党政権崩壊は、労働者・農民・人民の力、闘いによって情勢をつくり、開く、というまったく新たな動乱期を引き寄せています。三里塚闘争の大飛躍と勝利をかちとる情勢です。
 資本・権力が労働者に犠牲を集中し、農民を切り捨て、全人民に矛盾と犠牲を強い、利益をむさぼる資本主義・帝国主義そのものが破綻しました。生きることも困難になっていることへの労働者・農民・人民の怒りが、戦後支配していた自民党政権そのものを打倒したのです。
 しかし、民主党政権は、労働者人民の怒りによって政権を手にしながら、その怒りを恐れ、動揺しつつ、破綻した資本主義を救済するために、労働者人民にこれまで以上の犠牲を強いる存在です。
 労働者人民に生きられないほどの犠牲を強いている資本主義そのものを打倒して世の中を変えること、その力をもつ労働者人民の力でそれをやり遂げること、資本・権力、民主党・体制内派と闘いその力をかちとること、それだけが情勢を開き、未来を開きます。
 今こそ、資本・権力のために、国鉄分割・民営化によって労組を破壊し、大失業・賃下げを強い、三里塚闘争を破壊し、農業・農民切り捨てを進め、全人民に犠牲を強い、戦争・改憲の道を進めてきた自民党政治、それを自民党に代わって新たな装いで進める民主党政治を労働者人民の力で粉砕し、彼らを打倒し、新たな世の中を労働者人民と共にかちとろう。
  私たちはその力を、国鉄・4大産別決戦として、三里塚決戦として、法大決戦として、11月・国際連帯闘争として生み出しています。これを発展させることに未来があります。
 労働者人民の力を全面的に信じ、絶対反対と団結の力で、職場・地域・学園、そして三里塚の地で闘い、全労働者人民の決起によって主導権を奪い、それによって資本・権力を打倒して、新たな世の中を必ず開くことができます。
 そのように国鉄・4大産別・全産別で闘おう。暫定路北延伸の10月供用開始粉砕、市東さんの農地強奪粉砕、現闘本部強奪粉砕を、空港絶対反対・農地死守、労農連帯の闘いで絶対に勝利しよう。
 私も共に闘った71年代執行阻止の闘いが、今日の反対同盟の皆さん、現闘の同志の闘いとして、より強固に生きていること、市東さんの畑で「星の木」が大切に育てられていること、そして、星野総会へのメッセージで北原さんが「出て、三里塚に来い!」と呼びかけてくれることに、心から励まされています。
 三里塚の歴史は、権力との不屈の闘いをとおして、また条件派との非妥協の闘いをとおして、未来を開く力をかちとってきたし、そのことが、今の時代に、大失業・戦争の攻撃をうち破り、未来を開く、動労千葉・国鉄を軸とした階級的労働運動と一体の労農連帯の闘いとして、日本と全世界の労働者・農民・人民の心をつかみ、総決起をかちとる展望を開いています。
 その力で、権力自身無実を承知で強いている星野無期−35年投獄を許さず、再審無罪・即時釈放の労働者人民の大衆的な闘いに勝利し、必ず合流をかちとろう。
2009年10月 徳島刑務所にて 星野文昭

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週刊『前進』(2412号4面6)(2009/10/19 )

 日程 市東さん農地裁判傍聴を

 10月20日(火)千葉地裁
 午前10時30分〜
★農地強奪阻止行政訴訟
★農地法裁判
(同じ法廷で連続して開かれます。傍聴券抽選のため1時間前に集合を)

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週刊『前進』(2412号5面2)(2009/10/19 )

焦点 米帝オバマは戦争の元凶

 「ノーベル平和賞」の茶番

 米大統領オバマによる「核廃絶プラハ演説」や同大統領のノーベル平和賞受賞の茶番劇にもかかわらず、アメリカ帝国主義の現実の世界政策は、核戦争を含む世界的な戦争の危機を恐るべき速さで拡大している。
 広島市の秋葉市長や一部の被爆者団体などがオバマの受賞を歓迎するコメントを出し、「労働運動内部の資本家の手先」である連合中央が、まるでオバマを平和の使者のように扱って被爆地訪問を要請する(8月)など、労働者人民の階級的反撃の矛先を鈍らせる役割を担っていることは、実に許し難い問題である。
 オバマの「核軍縮」なるものは完全なウソだ。現在、世界に核弾頭は2万5千発以上存在すると言われるが、その95%はアメリカとロシアが保有している。オバマはロシアとの「核兵器削減交渉」で「2千発以下」の核弾頭を削減するというが、耐用年数の過ぎた弾頭の一部を廃棄して「核軍縮」とは、あからさまな欺まんだ。そもそもオバマ「プラハ演説」の核心が「効果的な核戦力の維持(と使用)」にあることは、世界のブルジョアジーにとっても常識だ。
 現にオバマ政権の正体は、アフガニスタンへの侵略戦争の拡大で露呈している。オバマは今年6月、イラク都市部からの撤退を余儀なくされた直後から、アフガン侵略拡大方針を鮮明にし、「テロリストの拠点」と勝手に決め付けたパキスタン北西部への度重なる爆撃を含め、無数の殺戮(さつりく)作戦を強行している。オバマは最近も「米国への脅威は世界の隅々から来ている。すべてのテロ拠点を打ち壊していく」と演説(6日=ワシントン)、泥沼化した戦況への支配階級内の動揺をも押し切り、アフガンへの3万人を超える大規模増派を決定した。米軍現地司令官はさらに4万人増派を要求している。兵力の漸次投入という、絵に描いたような“ベトナム化”だ。石油資源の支配という一点で、米帝は何がどうあろうと中東地域から撤退できないのだ。
 オバマの「核軍縮」なるものは、この米帝の世界支配の崩壊的な危機を、最終的には核戦力に依拠して突破しようとする絶望的な戦略なのだ。米帝は、アジアや中東、南米などで、第2次世界大戦後の侵略戦争だけで1千万人を超える虐殺に手を染めてきた歴史がある。怒りは完全に臨界点を超え、01年9・11ニューヨークの反米ゲリラ戦を生みだし、イランや北朝鮮などでの対抗的「核開発」に発展し、さらにはイスラム復興運動が核保有国パキスタンの軍部に迫るという現実まで生み出した。これに対する“封じ込め”と先制攻撃を正当化するロジックこそがオバマの「核軍縮」なのだ。
 ロシアが「地域戦争でも核先制使用を認める」新軍事ドクトリンを発表(10・15)したことは、このオバマ戦略への対応だ。帝国主義の世界支配の破綻は、米帝オバマ体制の下で、核戦争へのハードルを限りなく低めているのだ。
 11月中旬のオバマ来日が決定した。闘う労働者人民は断固としてこれを弾劾しなければならない。オバマを先頭とする世界大恐慌下の戦争と大失業攻撃を根底から粉砕する道は、プロレタリア世界革命勝利への闘いだけである。

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週刊『前進』(2412号5面3)(2009/10/19 )

焦点 連合こそ新政権の最弱点

 危機と超反動の連合大会

 今年で結成20周年を迎えた「連合」は、10月8〜9日に東京で第11回定期大会を開き、松下電器(現パナソニック)労組出身、電機連合前会長の古賀伸明・事務局長を新会長に選出した。古賀は同じく松下電器労組出身の平野博文官房長官と旧知の仲である。
 日帝・自民党政権の長期支配と新自由主義攻撃への労働者階級の怒りは、8・30総選挙として爆発した。それを受けて成立した民主党政権は、閣僚および民主党の役員人事を見ても明らかなように本質的にも実体的にも「民主党・連合政権」である。
 今回の連合大会は、民主党・連合政権の反動性と危機性を鮮明に指し示した。連合のダラ幹どもは、ブルジョア政党である民主党の政策と労働者階級の怒りに挟撃され、大恐慌下で労働者支配の危機を深めている。日帝ブルジョアジーにとって民主党・連合政権がその最大の弱点、破綻点に転化しようとしているのだ。
 だからこそ連合のダラ幹どもは民主党と手を組み、社民党を始めとした体制内勢力を巻き込んで、国鉄1047名闘争を圧殺しようとしている。日本階級闘争は連合結成20年にして分岐と大流動に突入した。まさに労働組合をめぐる闘いこそ情勢を決定するのだ。
 大会は、「連合20年の悲願成就」などと民主党政権誕生をうたいあげながらも、その反動性が暴露され労働者階級の怒りでいつ転覆されるかもしれないという恐怖から、来年の参議院選挙への決起をけたたましく叫ぶという意気上がらないものだった。
 各産別の発言をとおして民主党マニフェストとの矛盾が全面的に明らかになった。一つは国家公務員人件費2割削減や、非正規職増大、社会保険庁解体・不採用問題に対する、自治労や国公連合からの懸念の表明である。彼らは労働組合の原点を捨て資本主義救済、道州制・民営化推進に転落したとはいえ、労働者の怒りを恐れ、その利害を一定反映せざるをえない。今一つは独占ブルジョアジーと完全に一体化したJR連合や電力総連などの民間労組ダラ幹どもによる高速道路無料化反対や、民主党の温室効果ガスの削減目標反対だ。
 これらの反対論の噴出に対して古賀は答弁で、「民主党マニフェストと一致しない政策はたくさんある」とその矛盾を認め、「雇用・労働条件については第一プライオリティ(優先課題)として取り組む」と言わざるを得なかった。ただ具体策については「民主党と協議して一つひとつ解決していく」とだけ述べ、なんら展望がないことを自己暴露した。
 戦後の戦闘的労働運動解体の張本人である旧同盟とIMF・JC(金属労協)のダラ幹どもが資本との闘いに敵対し、職場闘争解体の論理として唱えたのが政策・制度要求だ。だが国鉄分割・民営化の強行と総評解体の上に成立した連合は、ブルジョア政党・民主党の政権与党になったがゆえに、その政策・制度要求路線の矛盾と危機に陥っている。
 今こそ、国鉄1047名闘争を基軸に連合中央とそれに屈服する体制内派を打倒して、11月集会派の総決起を実現しよう。11・1集会1万人決起をかちとろう。

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週刊『前進』(2412号5面4)(2009/10/19 )

 法大弾圧 公判日程

☆暴処法弾圧裁判
 恩田君、増井君、織田君、内海君、新井君
 第2回公判 10月21日(水)午後1時30分
 第3回公判 11月4日(水)午後1時30分
☆4・24集会弾圧裁判
 斎藤君、恩田君、増井君、倉岡さん、富山君、内海君
第2回公判 10月30日(金)午後1時30分
第3回公判 11月13日(金)午後1時30分
 *東京地裁429号法廷 12時半に傍聴券配布所へ

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