ZENSHIN 2013/01/01(No2566 p12)

ホームページへ週刊『前進』月刊『コミューン』季刊『共産主義者』週刊『三里塚』出版物案内販売書店案内連絡先English

週刊『前進』(2566号1面2)(2013/01/01 )

 新年特別号目次

革共同政治局の2013年1・1アピール
外注化阻止・非正規職撤廃でプロレタリア革命の勝利開け 9〜12面
動労千葉鉄建公団訴訟控訴審始まる 2面
森川文人弁護士の新年メッセージ 3面
新自由主義打ち砕き世界革命へ 革共同国際労働者組織委員会 4面
市東さんの農地を実力で守りぬく 三里塚反対同盟の皆さんのアピール 5面
青年労働者座談会職場に団結つくり労働組合を甦らせる 6、7面
ふくしま共同診療所を開院 8面
獄中同志からの新年メッセージ星野文昭同志、福嶋昌男同志、中山崇志同志 8面

------------------------TOPへ---------------------------

週刊『前進』(2566号1面3)(2013/01/01 )

 おことわり

 本紙は本号を新年特別号(12n)として1月1日付で発行し、12月31日号、1月7日号は休刊します。次号は1月14日の発行です。

------------------------TOPへ---------------------------

週刊『前進』(2566号1面4)(2013/01/01 )

【要項】階級的労働運動の力で安倍超反動政権打倒へ

 1・14革共同中四国政治集会
 2013年1月14日(月・休日)正午開会(11時半開場)
 広島市東区民文化センター1Fスタジオ1(広島市東区東蟹屋町10-31)
 基調報告 秋月丈志 国鉄決戦を貫き世界革命への道を今こそ切り開こう
 講  演 藤掛 守 革共同50年史と階級的労働運動の到達地平
        主催 革命的共産主義者同盟中国四国地方委員会

------------------------TOPへ---------------------------

週刊『前進』(2566号1面5)(2013/01/01 )

前進速報版から 前進速報版から

▼動労千葉鉄建公団訴訟控訴審始まる「事実直視し解雇撤回を!」@movie▼三里塚団結街道裁判、成田市の「類型論」の破綻を追撃
◎休刊中の最新ニュースは『前進』速報版に随時掲載

------------------------TOPへ---------------------------

週刊『前進』(2566号2面2)(2013/01/01 )

 安倍・石原うちのめす大決起

 衆院選・杉並 山本太郎さん7万票獲得

 全原発廃炉・改憲反対を訴え

 全国から青年が駆けつけた

 

(写真 〈上〉山本太郎さんがJR高円寺駅北口で大街宣〈下〉「世界を変える時は今だ」。駆けつけた無数の青年がエネルギーを爆発させた【12月15日】)

 都革新とNAZENは12月16日投開票の衆院選で、東京8区(杉並区)で立候補した山本太郎さんの選挙戦をともに闘った。「全原発を廃炉に! 改憲反対!」の闘いをもてる力を振り絞って前進させた。最終盤は、杉並と首相官邸前を起点に猛然たる闘いが展開された。山本さんは7万超の票を獲得し、石原伸晃と安倍・自民党などを震え上がらせた。1票1票がすごい決起であり、成立した瞬間から崩壊的危機にある超反動政権を根底から撃つものだ。マスコミは「脱原発の意志つなぐ」「石原を猛追」と報じた。この中に福島をはじめとする全国の労働者階級人民の思い、決意が込められている。
 選挙の結果、極反動の安倍・自民党が前回より少ない得票数、戦後史上最低の投票率で衆院の議席と権力を簒奪(さんだつ)した。膨大な労働者階級人民が、この選挙結果に一層の怒りの決起を始めることは間違いない。これは客観的分析ではない。ともに全力で闘う中で得た実感だ。
 山本選挙は、崩壊・野合・分裂を繰り広げた諸政党の末期的姿とは根本的に違う。一人ひとりの決起が団結を求めて次々と決起を生む「選挙を超えた闘い」となった。12日間の闘いはドラマの連続だった。大変な時、決戦の時こそ真の友は誰かが分かる。なによりも山本太郎さんが「この選挙は命を売り渡そうとする1%の者と、命を守ろうとする99%の2極の闘いだ」と言い切って登場した。3・11以来、葛藤(かっとう)しながら反原発の行動に立ち上がった自分の姿を飾らずに赤裸々にし、仕事が無くなることへの迷いを断ちきるプロセスは普遍的で自己解放的だ。
 多くが非正規職の3けたを超える青年たちが寝袋ひとつで駆けつけ、日々の出会いを力にした。原発への怒り、3・11で暴かれた「すべてがウソ」への怒りにこだわり、「福島の子どもたちと住民への緩やかな殺人を絶対許さない!」と訴えて闘った。それは、今回の衆院解散・総選挙(とその結果)の持つ反動性への正面からの反撃だ。都政を革新する会はその思いをともにし、杉並をはじめとするNAZEN、ユニオン、全国の仲間に呼びかけこの12日間をともに闘えたことに確信を新たにしている。

 杉並から反原発の大運動を

 そもそも今回の総選挙は、「命よりも金もうけ」の新自由主義が大破綻して大恐慌を招き、さらに3・11大震災と原発大事故に打ちのめされ、崩壊的危機にたたき込まれた支配階級が打って出た階級戦争だ。その選挙結果は、労働者民衆を抑え込むものとなるのか。けっしてそうはならない。労働組合の本来の階級性を取り戻す闘いが必ず巻き起こる。それが大衆運動をより爆発させる。こうした可能性と展望を示したのが山本選挙だ。支配階級に骨の髄まで屈した連合幹部どもを打ち破り闘う労働組合をよみがえらせる闘い、そして、福島の怒りをともにし「すべての原発いますぐなくそう」の運動を杉並・東京・全国に広げることが急務だ。
 山本さんは杉並で立候補した理由として自民・石原ファミリーとの対決とともに、杉並が原水爆禁止署名運動発祥の地であること、自らの初デモが一昨年4月の高円寺だったことをあげている。
 「原発なくして社会を変えよう」は今やすべての闘いを含む呼びかけとなった。私たちは徹底して全原発廃炉、改憲阻止の旗を掲げ、超反動政権と対決して闘う。7万人決起の背後には、2千万青年労働者、6千万労働者階級の怒り、自ら立ち上がろうとする無数の意志がある。青年をはじめとする膨大な労働者階級の決起は、ついに日本でも60年、70年を超える革命的情勢を生んでいる。
 革命に恐怖し、東京を戦争・改憲の牙城にしようとする自公や維新、日帝資本と闘う戦場として歴史は再び東京・杉並を焦点にした。都政を革新する会はその闘いの先頭に立つ決意だ。労働者は必ず立ち上がる。青年は決起と団結を激しく求めている。ともに勝利の2013年としよう。
 (都政を革新する会 北島邦彦)

------------------------TOPへ---------------------------

週刊『前進』(2566号3面1)(2013/01/01 )

 私たちを抜きに決めるな

 福島閣僚会議に女たちが抗議

(写真 「原発いらない福島の女たち」の横断幕を先頭にJR福島駅前まで歩いた意気高いデモに大きな注目【12月14日 福島県庁前】)

 12月14〜16日、「原発いらない福島の女たち」の呼びかけで「原子力安全に関する福島閣僚会議」への抗議アクションが行われた。スローガンは「私たちを抜きに福島のことを決めるな」だ。
 福島閣僚会議は15〜17日、日本政府の主催、IAEA(国際原子力機関)共催により郡山市のビッグパレットふくしまで開かれた。福島原発事故の「知見・教訓」をもとに原発の「安全」を強化し、全世界で原発政策を維持・継続し、福島県民にさらに被曝を強いる暴挙である。福島における反原発運動をねじふせようという巨大な圧力に抗して、福島の女たちは真っ向から声を上げ、直接行動で反撃をたたきつけたのだ。
(写真 「命が大切だから原発はいらない。今守りたいものがあるなら原発はいらない」と歌う【12月15日 郡山市ビッグパレット前】)

 市内デモうち抜く 14日福島

 14日は福島市の県庁前のもみじ山公園に集合。県外避難者や経産省前テントひろばの仲間、青森や広島、福井など各地の人びとが続々集まり、150人に膨れあがった。
 呼びかけ人の椎名千恵子さんが開会を宣言し、佐藤幸子さんがオープニングあいさつに立った。佐藤さんは「高線量の場所にみなさんをお呼びしたことを心苦しく思いますが、お母さんたちはここで『この場所にいていいのか』と日々迷いながら暮らしています。あきらめるわけにはいきません。子どもを守るために何十年、何百年、何万年も放射能と闘わなければならない。福島の子どものことを忘れず、美しい福島の自然を目に焼き付け、今後の活動の糧としてください」と訴えた。
 黒田節子さんが県庁申し入れ行動を報告。呼びかけ人を始め女たちの怒りに満ちたリレートークが続いた(発言別掲)。
 続いて参加者が一つの輪となってかんしょ踊りを踊った。命が脅かされていることへの怒り、福島の声を封じ込めようとする巨大な圧力への怒りを込めたパワーみなぎる踊りの輪となった。
 県庁前から繁華街を通って福島駅にいたるデモに出発。警察の規制を吹き飛ばすエネルギッシュなデモ隊に沿道の人びとの注目が集まる。日ごろは声を潜めている住民も誰もが自らや子どもたちの健康被害について深刻な思いを抱えている。その思いのすべてを引き受けて「原発いらない!
フクシマ返せ! 子どもを守れ!」のシュプレヒコールが力強く響いた。
 デモ解散地の福島駅前広場では1時間近く集会が開かれた。放射能に汚染された浪江町で400頭の牛を飼っている酪農家が「人生をかけて原発をなくす」と表明。富岡町から水戸市に避難中の女性の発言が続いた。
 最後に椎名さんが「きょうの行動は終わらない行動。明日、郡山でお会いしましょう」と呼びかけ、参加者は勝利をかみしめながら散会した。

 会場前で直接行動 15日郡山

  15日は朝7時に集合、閣僚会議会場のビッグパレットに向かった。ビッグパレットは事故直後から原発近隣住民の避難所となり、今も道一つ隔てて川内村民と富岡町民のの巨大な仮設住宅群がある。苦しみ続ける被災者の目前で開かれる閣僚会議をどうして許せるか!
 9時、ビッグパレット入り口近くの交差点に陣取って、抗議アクションが始まった。雨の降る中で黒田節子さんが「殺人者集団・IAEAが福島に拠点を設けることなど絶対に許せない。私たちの反原発の熱い思いは、こんな雨ではまったくくじけません。世界中に私たちの怒りを伝えましょう」と呼びかけた。
 県内各地の女性、避難者、全国から集まった人びとの発言が続いた。福島診療所建設委員会の渡辺馨事務局長は「福島県内と全国の子どもたちを守るために『ふくしま共同診療所』を開設しました。子どもたちの未来を守るために一緒に闘いましょう」と呼びかけた。
 寒さを吹き飛ばす熱い発言に続いて、ここでもフクシマの根底的な怒りを解き放ち、輪になってかんしょ踊りを踊った。
 IAEAへの申し入れ行動では地元の女性が次々と発言した。「ただ一つ重要なお願いをしたい。私たちを抜きに福島のことを決めないでください!」の叫びには、ひときわ大きく「そうだ!」の声が上がった。
 その後もマイクでの訴えが続いた。ふくしま集団疎開裁判の会の井上利男代表は「体が放射線によって破壊されていくとしても、私たちは自分自身で考え、自分の良心に従って行動します。放射線は体を貫いても、私たちの心を貫くことはできません。この精神の遺伝子は、必ずや私たちの子どもたち、孫たちに伝わるはずです」と訴えた。
 午後2時。抗議アクションの終了時間を迎え、福島の女たちが並んで、歌い始めた。「命が大切だから原発はいらない。今守りたいものがあるなら原発はいらない」。深い思いを込めた歌声にみなで唱和した。
 最後に黒田さんが「私たちはいろいろな傷を抱えてきたけれど、きょうは福島は福島だけじゃないと実感しました。目と目を合わせ手と手をつないで支援してくださることに感激しています」とあいさつ。全重圧を吹き飛ばして闘いぬいた福島の女たちに、参加者は熱い拍手と声援を送った。
(写真 寒さと雨を吹き飛ばす怒りと熱気で二重三重の輪になって「かんしょ踊り」【15日 郡山】)

 ------------------------------

 IAEAは来るな

 福島の女たちのアピール

■14日・福島
●三春町在住・武藤類子さん 私の家のすぐそばに福島県環境創造センターができてIAEAが常駐するという。IAEAはチェルノブイリ事故の時は健康被害データを外に出させなくさせました。福島の健康被害が隠蔽(いんぺい)されていくことは本当に恐ろしいことです。黙っているわけにはいかない。一緒に歩んでいきましょう。
●西郷村在住・地脇美和さん 政府とIAEAの合意文書案は、原発事故のリスクを減らすために各国が技術や人材支援を強化し、原発導入を進める新興国にインフラや人材面で支援すると強調しています。IAEAは福島にはいりません。
●郡山市在住・人見やよいさん IAEAは「福島は安全。人が住んでも大丈夫」ということを国際的に認めさせるために来る。IAEAも福島県も国も「福島の教訓を生かす」と言うが、福島の教訓とは核を世界から放棄するということにほかなりません。私たちは声を上げ続けます。
●郡山市在住の女性 嫌なものは嫌だ。黙っていねえぞ。原発はいらない。線量計で測ったら、ここはポケットの中で毎時0・87マイクロシーベルト、地表は1・36マイクロです。こんなところで子どもたちを遊ばせていいのか。小さい子どもはお散歩をしたら転ぶし、けがもします。佐藤雄平知事、こんな危険なところに子どもをおかないでください。
●福島市在住の女性 明日の郡山には154カ国から1千人の関係者が来る。先日、友達が「息子は仕事がなくて、除染作業に行くことになった」と打ち明けてくれました。仕事がなくて、福島の人たちが被曝労働に従事せざるを得ないんです。私たちの生活と原発は絶対に相いれません。
●警戒区域・富岡町から水戸市に避難中の女性
「双葉郡の人間は東電から賠償をもらい、仮設住宅で昼間から酒をかっくらってパチンコ屋に行っている」と非難される。でも想像してほしい。1年9カ月、仕事を奪われ仮設生活で疲れ切った人が酒を飲みパチンコをして、どこが悪いのか!
私は双葉郡の避難者だから、月10万円の賠償金を使って原発反対の行動をします。環境省の役人や東電の社員は「双葉郡は再稼働のため除染するしかないけど、中通りは除染してもしょうがない」と言っているんです。一緒に声を上げましょう!

■15日・郡山
●旧警戒区域から田村市に避難中の女性 事故後に私たち福島県民は、この地球を覆う海の水ほど大量の涙をこぼしてきました。今まで広島・長崎の原爆投下やチェルノブイリ、核兵器と原発で人類が流した涙はどれほどのものでしょうか。洪水や津波は、核や戦争によって人びとが流す悲しみと怒りの涙の塊です。あくまでも核を進めようとする人たちに私は断固として抗議します。

------------------------TOPへ---------------------------

週刊『前進』(2566号3面3)(2013/01/01 )

 12・15日比谷 東京で閣僚会議弾劾

 5千人が「原発廃炉」へデモ

(写真 〈上〉さようなら原発世界大集会【12月15日 日比谷】 〈下〉デモ【銀座】)

 福島現地とひとつになり、「福島閣僚会議」を弾劾する闘いが東京で行われた。12月15日午後1時から日比谷野外音楽堂で「Nuclear Free Now 実行委員会」主催の「さようなら原発世界大集会」が開かれ、冷たい雨を突いて労働組合や若者、親子連れなど1800人が駆けつけた。
 冒頭、呼びかけ人でルポライターの鎌田慧さんが「今この瞬間も福島の人たちは非常に苦しんでいる。これをつくりだしたのは自民党の原発推進策だ。原発は全部つぶす。これからも闘っていきましょう」と訴えた。同じく呼びかけ人で評論家の内橋克人さんは「私たちの運動の成果で、各地の原発直下の活断層を無視できなくなった。前に進みましょう」と述べた。
 作家の落合恵子さんはメッセージで「3・11を忘れない。福島を忘れないようにしましょう!」と呼びかけた。賛同人で法政大学教授の田中優子さんは「明日以降、この運動はさらに必要になる。皆さんと一緒に闘っていきたい」と語った。
 海外からのゲストの発言の後、福島から参加した「ハイロアクション福島」の大賀あや子さんが福島の現状を報告し、「フクシマは終わっていない。私たちを抜きに福島のことを決めるな」と訴えた。閉会あいさつを呼びかけ人で作家の澤地久枝さんが行った。「私たちは政治を変えていく権利を持っています。勝つために頑張りましょう」
 集会終了後、午後2時半から首都圏反原発連合呼びかけの「脱原発世界大行進2」が行われた。日比谷公園内で催されている「脱原発世界会議2」のさまざまな反原発企画の参加者も加わり、デモは5千人を数えた。
 NAZENは200人が横断幕や全学連旗を先頭に行進した。原発への怒りを解き放ち闘いを呼びかける元気いっぱいのデモとコールは街頭の人びとの注目を集めた。
 超反動自民党安倍政権打倒、再稼働阻止、全原発廃炉へ闘いは続く。

 12・14官邸・国会前行動も

 衆院選・都知事選過程も金曜行動が熱く闘われた。12月14日、首相官邸・国会前、霞が関一帯で「原発なくせ!」「再稼働反対!」の叫びがとどろいた。
 国会前には衆院選に東京8区(杉並区)から立候補している山本太郎さんが駆けつけ、「今もこうして熱を失わずここに通い続けていただいてありがとうございます。こうやっている間にも被曝し続けている子どもたちがいる。原発は止めるしかない。即時廃炉しかない。今が頑張り時だ!」と力強く訴えた。
 また女子高校生は「どうしたら原発をなくせるか考えました。それは国会前行動やデモに参加することでした。原発をなくすまで一緒に頑張りましょう」と呼びかけた。若い男性は「今日は絶対に来なければいけないと思って来ました。この活動を続けていきましょう」と発言した。
 金曜行動を続けよう!

------------------------TOPへ---------------------------

週刊『前進』(2566号5面4)(2013/01/01 )

【要項】2013年新年旗開き(三里塚)


1月13日(日)

◎敷地内デモ
午前10時30分
市東さん宅南側の開拓組合道路

◎団結旗開き
午後1時 レストラン「ハナマサ」(成田市並木町大久保台219)
主催 三里塚芝山連合空港反対同盟

------------------------TOPへ---------------------------

週刊『前進』(2566号7面1)(2013/01/01 )

 国際労働運動 2月号

 全証拠開示で星野さん奪還を

  本号を手にしたら、まず表紙を見て欲しい。本号の表紙は特別にカラーにした。星野文昭さん無実の核心は「色」「色の違い」にあるからだ。
 左側にいる背広上下が「きつね」色の人は、71年11・14渋谷闘争時に機動隊員を殴打していたデモ隊員の服装をしている。右側にいる背広上着が「薄青」色の人が星野さんの服装だ。殴打者は「きつね」色、星野さんは「薄青」色の背広。こんなに色が違う。星野さんは殴打者ではない。星野さんの無実を明らかにする決定的な事実だ。
 第1章は、「無実の決定的証拠」として、「色・声・光」の3点を暴く。「声」とは、「火炎びんを投げろ」という声は「星野さんの声だった」という2人の少年のねつ造された供述のことだ。「光」は、星野さんが殴打現場から離れた十字路に立って、NHK方向で車のフロントガラスが光るのを見た事実だ。
 第2章は、星野文昭さんと暁子さんの訴え。全人民を魂の底から、星野さんを取り戻す運動に獲得する豊かな内容だ。
 第3章は、鈴木達夫弁護団長を始め再審弁護団の訴え。星野再審闘争の地平が鮮明に提起されている。
 第4章は、全証拠開示大運動の賛同人からのアピール。藤田城治弁護士が全証拠開示大運動の意義について全面的に提起している。弁護団は証拠開示を実現し成果をあげてきた。検察は星野さんの無実を証明する証拠を隠している。それを全証拠開示大運動で開示させることが星野さん奪還の道だ。図表、写真を多数使い、読みやすさに留意して作成した。

------------------------TOPへ---------------------------

週刊『前進』(2566号8面1)(2013/01/01 )

 獄中同志の新年メッセージ

 新社会実現の年に 徳島刑務所 星野文昭

 今日の大恐慌、3・11情勢のもと、野田、安倍、石原、橋下をはじめとした資本主義・帝国主義が、改憲・戦争、大増税・非正規・原発の暗黒しか労働者人民に強いられなくなっているのは、既に全面的に命脈が尽きているということだ。今年を、確信をもって労働者人民の団結した力でそれらの攻撃もろとも彼らを打倒し、労働者人民が主人公となる新社会を実現する歴史的な年にしよう。
 そして今、1%の資本家が命より金もうけの新自由主義によって、もはや99%の労働者人民を生きさせることができなくなることによって、生産を担い社会を動かしている労働者、99%が団結し立ちあがり、資本からすべてを奪い返すことによって人間本来の共同社会を取り戻す、人類史的チャンスを手にしている。
 60・70年闘争によって、スターリン主義・社会民主主義・体制内のクビキから自らを解き放ち、労働者人民の力で世の中を変える闘いが歴史的に登場した。このことへのあらゆる反革命、星野無期を粉砕することと一つに、今日の、労働者人民の団結した力で労働者人民が主人公の新社会を実現する闘いを発展させ、勝利しよう。
 私たちのこの闘いの中に、団結の中に、人間として生きる誇りがあり、自らの自己解放=人間解放の力を獲得し、解き放ち、人間的未来を手にする道がある。その深い確信をもち、どこまでも信頼し合い、学び合い、力を合わせ、誰もが人間らしく喜びをもって生きられる社会をともに実現しよう。
(71年11・14沖縄返還協定批准阻止・渋谷暴動闘争戦士。デッチあげ殺人罪で87年に「無期懲役」判決が確定。獄中から無実を訴え、96年に再審請求。昨年3月に第2次再審請求が棄却、異議申立中。徳島刑務所在監、獄中38年。66歳)

 勝利者として下獄 府中刑務所 福嶋昌男

 昨年3月5日、最高裁は私の上告を棄却しました。ほんとうに許せません。しかし弁護団、事務局、家族、支援者の皆さんと一体となった闘いで、裁判の内容は勝っています。必ずや再審を実現し、無罪をかちとる決意です。
 下獄に際しては、「迎賓館・横田裁判の完全無罪をかちとる会」をはじめ、各地の皆さんが歓送会を開いてくれました。そして、再会を約束しました。無実の身で下獄するのはくやしいですが、私は勝利者として下獄闘争を闘い抜きます。獄中にはほぼ毎日というくらい、ハガキ、手紙などが届きます。明日の作業・生活への元気をもらっています。多くの同志、支援者の皆さんの激励に感謝します。
 11・4全国労働者総決起集会は職場からの総結集がかちとられ、特に、動労千葉の外注化阻止決戦の力が全体を牽引(けんいん)しており、2013年の闘いの展望をさし示しています。また、11・11反原発闘争20万の決起は全原発廃炉の道と日帝の核武装阻止をこめて闘われていると思います。この二つの闘いのうねりが結びついて、2013年は労働運動の力強い前進・高揚となることはまちがいありません。
 再審請求にむけた準備が弁護団、事務局の力で着実にかちとられています。筆跡・指紋で、再審への道が大きく開かれています。私は健康をより回復しつつ、外の闘いと連帯し、獄中闘争に頑張ります。再審にむけ前進します。
(迎賓館・横田爆取デッチあげ弾圧裁判で実刑12年。2012年5月17日下獄、府中刑務所在監)

 出獄し職場復帰へ 山口刑務所 中山崇志

 2012年は、大飯原発再稼働、岩国・沖縄でのオスプレイ配備など政府・資本に対してたまりにたまった労働者階級人民の「怒」が一気に爆発した1年でした。
 爆発した労働者人民の「怒」は労働者人民の決起となり60年70年代を思わせる大規模な集会・デモへと発展しました。いや、それ以上かもしれません。
 2013年は、国家権力と資本家階級のあらゆる分断攻撃との真っ向勝負です。それにうち勝ち労働者階級の団結を固めプロレタリア世界革命へ獄内外一体で突き進む1年にしましょう!
 私は闘う労働組合への大弾圧によって、職場の金員紛失問題を「窃盗事件」にすりかえられ、現在、山口刑務所で獄中生活を強いられています。 私はこの弾圧に対して、真っ向から勝負し、完黙・非転向を貫き1日1日闘い抜いています。
 私は、このデッチあげ事件で、「懲戒解雇」され職場から排除されました。私を職場から排除しても、犯罪者のレッテルを張られても広島連帯ユニオン草津病院支部組合員は、1人も脱退することなく、逆に団結を強化して組織を拡大して組合を守り抜きました。
 しかし草津病院支部の闘いは、まだまだ道半ばです。支部は、必ず職場生産点の職場支配権を握り、私は職場復帰をかちとります。この闘いを成し遂げるまでには、全国の同志の支援・共闘が必要ですので、団結よろしくお願いします。
 最後に、この間大変忙しい中で、私や草津病院支部への支援、連帯、激励などをしていただき心底から感謝しています。私は、2013年3月19日に山口刑務所を満期で出獄します。出獄後、必ず皆さんと合流します。合流する時まで、獄内外一体で闘いましょう!
(広島連帯ユニオン草津病院支部委員長 山口刑務所在監)

------------------------TOPへ---------------------------

週刊『前進』(2566号8面2)(2013/01/01 )

 ふくしま共同診療所を開院

 福島診療所建設委員会事務局長 渡辺 馨

 被災・被曝から子どもたちの命と健康を守る拠点つくる

 全国のみなさん! とてもうれしいお知らせです。
 12月1日、JR福島駅西口に念願の「ふくしま共同診療所」をついに開院しました。子どもたちを放射能から守りたい、という福島の人びとの切実な願いと全国の人びとの熱い思いがつながった、この1年間の奮闘の結晶です。
 「ふくしま共同診療所」という名前のとおり、労働者・市民・住民、そして医師、スタッフが忌憚(きたん)なく意見を出し合って共同でつくる診療所です。被災・被曝から子どもたちの命を守り、労働者・生活者のための医療を取り戻す診療所です。自然医学・予防医学も取り入れながら、今の福島の中で人間本来の生きる力を取り戻し、被災・被曝と向き合って福島で生き抜くための、心と闘いのよりどころです。全国の避難と保養のネットワークの現地拠点としても期待されていることは言うまでもありません。
(写真 12月1日に開院したふくしま共同診療所)

 住民と医師の共同の闘いで

 私たちは「福島の子どもたちの命を本気で守りたい」という一点で、福島の人たちと県内外の医師とともに福島診療所建設委員会を結成しました。そして「福島の子どもたちの命と健康を守ろう。福島で生き抜くための診療所をつくろう」をスローガンに全国・全世界に呼びかけて、福島診療所建設基金運動を進めてきました。
 この1年間、労働者・市民・住民が力を合わせて、さまざまな妨害に打ち勝ってここまでこぎつけました。約1千人のみなさんから、4千万円近くもの支援が寄せられました。本当にありがとうございます。この場をお借りしてあらためてお礼申し上げます。
 マスコミも「募金診療所が開院」と大きく報じました。まさにその通り労働者・市民が自力でかちとった診療所です。

 「子どもたちの希望の診療所」

 診療所開院に先立って11月23日に行われた見学会と開院記念レセプションには、県内、全国からたくさんの人が集まってくれました。診療所の見学会にはご近所の住民や、二本松・郡山など県内各地から多くの人に参加していただきました。参加者から「これは福島の子どもたちの希望の診療所ですね」と自然に出てきた言葉に、本当に心から待ち望まれていたんだなと、あらためて実感しました。
 多くの人たちが避難したくてもできない中、放射線被害も被曝の危険性もまったくないようなデマが執拗(しつよう)に流されています。
 しかし現実には、18才以下の福島の子どもたちへの甲状腺検査では、4割を超えて結節(しこり)やのう胞などの症状が現れています。この状況に、「ミスター100_シーベルト」の異名をとる福島県立医大副学長・山下俊一らは、県内の医療機関に県立医大以外では独自の甲状腺検査をさせないように圧力をかけています。さらに県民健康管理調査・甲状腺調査の検討委員会では「原発事故との因果関係はない」という結論ありきのシナリオまでつくっていたことが明るみに出ました。ふくしま共同診療所はこうした現実と向き合っていく「前線基地」です。
 開院直後に甲状腺エコー検査にお子さんを連れてきたお母さんが「県立医大はもちろん、どこのお医者さんも信じられない。ここ以外では子どもを診せられません」と語ったそうです。親たちが、住民たちが安心して集える場がついにできたのです。
 日本政府とIAEA(国際原子力機関)は12月15〜17日、「原子力安全に関する閣僚会議」をこともあろうに郡山で開催しました。IAEAは福島県に2カ所の拠点を設け、”被曝と除染の研究拠点にする”と言っています。”あきらめて原発事故による放射能汚染の現実と共存しろ”ということです。
 ”これだけの事故になっても死んだ人間は一人もいない”と言いなし、”原発事故が起きても除染すれば人間は生きていける”かのように描き、原発の再稼働と原発輸出にお墨付きを与えるための大攻撃です。福島で行われていることは、究極の「棄民化」です。

 手を携え団結して生き抜く

 「原発絶対反対! 今すぐなくせ」と訴えて国会や首相官邸前を取り囲む20万人の決起。大失業と戦争の時代の中で多くの青年が「生きさせろ! 青年の未来を返せ」と根底的な決起を始めています。労働組合の再生と拠点建設が待ったなしで求められています。
 すさまじい被曝労働を強いられている原発労働者を始め、一切の矛盾の集中点であるフクシマにふくしま共同診療所が存在することの意義は絶大です。
 今、「復興」の名のもとに、さまざまなあきらめや分断が組織されようとしています。そうしたあきらめと分断をのりこえて、福島におけるあらゆる住民がともに手を携え、団結を強めていくことが本当に求められています。診療所は、地域におけるそうした闘いの拠点としての位置をおのずと持っていくことになると思います。
 動労千葉を先頭に外注化・非正規職化との本格的な闘いが第2ステージに入りました。福島の診療所建設の闘いもこれからが第2ステージです。

 本格的な建設へご支援を!

 今回開院した診療所は、福島の現状の深刻性から緊急にテナントビルに開設した、「仮設」診療所です。地域における総合医療の拠点、相談・学習の拠点となるべき「研修センター」(仮称)を併設した本格的な診療所の建設が次の目標です。医療機器もスタッフ体制ももっと充実させなくてはなりません。
 県内外の避難者を始めとしたすべての労働者・住民の地域拠点としての診療所建設は、これからが本格的な闘いです。全国の皆さんのさらなるご支援をお願いします。

------------------------TOPへ---------------------------