ZENSHIN 2013/07/29(No2594 p06)

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週刊『前進』(2594号1面1)(2013/07/29 )

 100万人の怒りが安倍自民を痛撃

 山本氏当選の歴史的勝利

(写真 「条件闘争で命は守れない! 本気になって闘おう!」――選挙最終日、渋谷ハチ公前広場で開催された「選挙フェス」に集まった数千人もの人びとが、山本さんの最後の訴えに万雷の拍手で応えた【7月20日 東京・渋谷】)

(写真 山本さんを中心にみんなでガッツポーズ。「闘いはこれからだ!」と全員が山本さんとともに闘う決意を固めた【7月21日 東京・杉並区の山本太郎選挙事務所】)

 7月21日に投開票された参議院選挙で、東京選挙区(改選5議席)から出馬した山本太郎氏(38)が66万6684票を獲得し、堂々の4位当選をかちとった。無所属の山本氏のもとに全国から1200人を超すボランティアが集まり、17日間の選挙戦を闘い抜いた。また、多くの労働者が自分の職場や労組で山本氏への支持を呼びかけて奮闘した。新たな時代の新たな選挙闘争は労働者階級の根底的な怒りを解き放ち、歴史的大勝利を収めた。(関連記事6面)

 「もう一人じゃない」

 7月21日夜、東京杉並区・高円寺の山本太郎選挙事務所は、駆けつけた人びとで埋め尽くされた。会場の中央でボランティアの仲間と話す山本さんの背後には、「もう一人じゃないっ!!」「ボランティア力ばくはつ」「みんなで起こせ大革命!!」と書かれた檄布(げきふ)。周囲にはテレビ・新聞・雑誌など30社近くのマスコミが陣取り、開票速報を見守った。そして午後9時10分すぎ、テレビで「山本太郎当確」の第一報が伝えられると、地鳴りのような歓声とともに「太郎コール」が巻き起こった。歴史に新たな1ページが刻まれた瞬間だ。
 誰もが抱き合い、手を取り合い、感涙を抑えきれない中で、山本氏はインタビューに答えて「ようやくスタートラインに立った。万歳はしない。いばらの道はこれから始まる」と気を引き締めた(要旨別掲)。
 だが、その凛(りん)とした表情の中に、激戦を勝ち抜いたことへの喜びと勝利感がにじみ出る。山本氏が笑顔で拳をあげると会場のみんなが「もう一人じゃない! もう一人じゃない!」とコール。「選挙活動と同じ雰囲気でこれからもやりたい」との声に、山本氏も「やりましょう!」と笑顔で答えた。
 闘いはこれからだ!
山本氏とともに生き、ともに闘い抜く決意が会場全体にあふれた。

 福島圧殺うち破る力

 山本氏は首都・東京で約66万6千もの票を集めたが、その中でも無党派層からの得票数は東京選挙区でダントツ1位だ(約20%、出口調査)。今まで誰にも票を託せず、行き場を失っていた怒りの声が、山本氏への投票となって解き放たれたことは明らかだ。
 山本氏は昨年12月、「新党今はひとり」を名乗って東京8区(杉並区)から衆院選に出馬し、次点に終わるも7万1千票を得た。そして今回の参院選、「被曝させない」「TPP入らない」「飢えさせない」を掲げ、無所属で出馬した。
 17日間の激戦の中で、総勢1200人を超えて結集したボランティアの力に支えられ、延べ100カ所以上で街頭演説をやり抜いた。その様子は毎回ネットで中継され、拡散された。山本氏のツイッターのフォロワーも20万人を超えた。また3週連続で開催された渋谷ハチ公前広場の「選挙フェス」には、若者を中心に毎回数千人が大結集。しかも回を重ねるごとに参加者が増えていった。日本の政治史上かつてない大衆的かつ創意的な選挙戦が展開され、大政党の組織力をも凌駕(りょうが)する力が発揮されたのだ。
 そして、山本氏に投じられた1票1票に込められているのは、今の社会のあり方に対する根底的な怒りであり、命を守りたいという切実な思いだ。誰もがそんな思いを託し、知人や家族にも呼びかけて山本氏に投票しているのだ。
 今回、山本氏は「脱原発」だけでなく「脱被曝」まではっきり言い切って、国家との全面対決も辞さずに登場した唯一の候補だ。これを受けて、福島現地でも「山本さんを絶対当選させたい!」という思いが生まれた。選挙戦中盤の7月9日、福島から山本氏の応援に駆けつけた椎名千恵子さんは「福島の希望の星 山本太郎 がんばれ!」と書かれた寄せ書きを手渡し、「今日は福島のみんなの思いを背負ってきた。ぶれることなく果敢に立ち向かう山本さんを応援します」と語った。
 3・11以来の国家の全体重をかけた「福島圧殺攻撃」を根底から打ち破る力が、この選挙戦の中で生み出されたのだ。

 職場と労組での決起

 山本氏は選挙を通じて労働者階級の怒りと結びつき、とくに後半は強烈に「労働問題」を訴えた。「原発の問題を入り口に2年、やっと世の中の仕組みが見えてきた。この2年でたどりついたのは労働問題だったんです」「『過労死』という言葉が25年も前からある。仕事に殺されることを国がずっと認めているんです。今も若者たちがブラック企業で使いつぶされている。冗談じゃない! 人生を豊かにするために仕事があるんじゃないのか!」
 さらに山本氏は、「あなたが自民党に入れた1票は赤紙になって返ってくる」と訴え、安倍政権の改憲策動に警鐘を鳴らし、戦争絶対反対の意志をきっぱりと示した。「戦争なんか絶対させないぞ! みんなで生き延びよう! この局面、みんなで力を合わせよう!」
 こうした階級的で根底的な訴えが多くの青年や労働者の心を動かした。労組交流センターの仲間も、民主党の支持基盤である連合傘下の労働組合や職場に公然と分け入って「山本太郎さんを支持しよう」と呼びかけた。「職場と地域で100票集めた!」「連合傘下の組合で職場の4割を山本支持で固めた!」――こうした闘いの広がりを経て、ついに山本氏を労働者階級の代表として国会へと押し上げたのだ。
 7・21参院選をもって時代は一変した。民主党の惨敗とともに連合が歴史的な崩壊過程に入り、今や新たな闘う労働組合と労働者階級の党が求められている。参院選勝利の地平から反原発100万人決起へ闘いを推し進めよう! 全国の職場で国鉄解雇撤回10万筆署名を広げ、9・25反動判決阻止へ全力で闘おう!

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週刊『前進』(2594号1面2)(2013/07/29 )

 スタートラインに立った

●当選後の記者会見での山本太郎さんの発言

 このまま浮かれるわけにはいかない。これは「スタートラインに立った」ということです。いばらの道はこれから始まると思うんです。
 多くの人が今、日本が向かっている方向性に不安を感じている。一番にやってほしいことは、食品安全基準を変えることです。今の「1`グラムあたり100ベクレル」は放射性廃棄物と同等です。それを国民に食べさせて「安全」とする国なんて話にならない。
 今、不条理を押しつけられている人が多すぎる。年間1_シーベルト以上のところで人びとが住まわされている。国は避難の権利を与えず、被曝する権利しか与えていない。避難の権利を国の責任で認めるべきです。
 今、この国は沈むかどうかの泥船なんです。それをなんとか岸に着けようじゃないか。そういう一人ひとりの思いが投票行動に移った。
 憲法のこともそうです。このままでは、若者が戦場に送られるような現実が目の前にある。TPP(環太平洋経済連携協定)もそうです。豊かになるのは1%の金持ちだけで、貧乏人は死ねっていうのがTPP。僕たちの生活を豊かにするはずの農業や医療、公共サービス……こういうものが24分野にわたって根底から覆される。こんなこと許されないですよ。
 僕は最初、しがらみだらけの世界にいて、声を上げることに恐怖感がありました。でも全国を回って、みんなと横につながっていくことですごく力をもらって、こうして参議院に入ることができる。もう怖さはない。僕は企業や権力側から見たらすごくうっとうしい存在だから、つぶされたり消されたりする可能性はあるんですが、それは怖くないんです。僕に力を貸してくれた人たちを僕自身が裏切って、その人たちに命を狙われるのが一番怖い(笑い)。
 僕には捨てるものは何もない。だから恐れるものもない。自分の党を守るとか、議席を守るとか、企業を守るということは何もない。僕が守りたいのは自分とみんなの命です。みんなで生き延びようってことです。
 街頭で握手をしているとき、何人もの人たちが自分の現状を僕に伝えにきた。ある女性が、自分は会社に使いつぶされたんだと体を震わせながら訴えてきた。こんな社会を今まで受け入れていた自分への憤りも感じた。そういう声が自分の中でエネルギーになった。政治の原点とはこういうものなんです。あなたの声を国会に届けるための代表として、山本太郎という政治家を育ててほしい。みなさんが政策秘書になり、ブレーンになって力を貸してください。
 今からが始まりです。議員になることが目的じゃなくて、自分たちには達成すべきことがある。もっともっと横につながる。全国に足を運んで、その声を国会に届ける。可能性はまだまだある。政権とるとこまで行こうぜってことです!
 この国が向かっている先は、表現の自由を奪って全員均質化し、個性を否定していくことです。見てください、ボランティアも全員個性的じゃないですか。僕自身が表現の自由を奪われ、多様性から弾かれた人間ですから、誰が応援に来たって断りません。多様性を認める世の中じゃなきゃウソですよ。そのためにも憲法改悪は絶対許さない。みんなで力を合わせてがんばりましょうね!
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 《山本太郎さんのプロフィール》

 1974年11月24日、兵庫県宝塚市生まれ。俳優。2011年3・11原発事故の後、自身のツイッターで反原発の意思を表明。同年4月10日、高円寺の「原発やめろデモ」に参加。5月に所属事務所を退社し、以後一貫して反原発運動に取り組む。昨年12月の衆院選に東京8区から出馬し、次点で落選するも約7万1千票を得る。

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週刊『前進』(2594号1面3)(2013/07/29 )

前進速報版から 前進速報版から

▼参院選で山本太郎さん当選かちとる!▼国労組合員資格確認訴訟、本部弾劾し裁判と集会▼部落解放の新組織・全国水平同盟を結成

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週刊『前進』(2594号2面1)(2013/07/29 )

 8・6−8・9−8・15闘争と10万署名で4ヵ月決戦勝利へ

 1万人『前進』読者網の建設を

 参院選東京選挙区(定数5)で、山本太郎氏が堂々66万6684票の支持を獲得して当選した。この参院選の100万人決起の熱気と感動を直ちに打ち固め、階級闘争の確かな前進に転化するために、1万人の『前進』読者網の建設へ闘おう。さらに動労千葉不当解雇撤回訴訟の9・25反動判決阻止に向かって、10万筆署名運動を全国の職場・地域で闘おう。安倍極右政権は、参院選の「勝利」をテコにして原発再稼働とTPP(環太平洋経済連携協定)、改憲・戦争と公務員攻撃にのめり込もうとしている。これと真っ向から対決し、8・6広島―8・9長崎闘争、改憲阻止の8・15闘争に総決起しよう。

 民主党の大敗北と連合の歴史的没落

 山本氏は「@被曝させない、ATPP入らない、B飢えさせない」の三つのスローガンを掲げて闘った。すべて新自由主義と真っ向から闘う内容だ。怒りと情熱のこもった山本氏の訴えは、日に日に若者と母親・女性、労働者の心をつかみ、100万決起を実現した。自民党の「圧勝」をも吹き飛ばす勢いの山本陣営の勝利に、日帝支配階級、政府・自民党は大打撃を受けている。
 選挙戦最終日20日夜の渋谷駅前広場は、交差点の反対側歩道まで身動きもとれないほどの人波で埋め尽くされた。午後8時まで2時間、誰もがそこにとどまり、演説に聴き入った。「これはブラジルの100万人デモ、エジプトのタハリール広場とつながっている!」――参加者の感想だ。世界中の若者から仕事を奪い、低賃金で使い捨てにし、未来への夢も希望も奪っている新自由主義。これへの若者の反乱が世界中で広がっている。なんの組織も持たない中、必死の思いで闘いの必要を訴えた山本氏とそれに応えた若者の決起は、こうした全世界の青年の闘いと完全につながっている。これはついに首都・東京に上がった「革命の火柱」だ。
 他方で自民党の「圧勝」は、民主党など体制内野党の分裂・崩壊の結果であり、何ひとつ「自民党への熱い支持」「支配の安定」を意味しない。投票率は52・61%で戦後3番目の低さである。自民党支持は全有権者のわずか2割にすぎない。議会制度による階級支配の崩壊の危機が進んでいる。労働者人民の怒りと不満、危機感とかけ離れた自民「圧勝」は、そのことによって階級闘争の一層の激化の引き金となり、巨大な革命情勢を引き寄せたのだ。
 また、東京選挙区で民主党現職の鈴木寛(元文科副大臣)は、山本氏と闘って敗北した。全国的な民主党の大敗は、同時に連合の歴史的破産を意味している。連合は「労働組合」の名をかたって、資本家の手先となって賃下げ・非正規職化・労働条件破壊を推し進めてきた。多くの労働者にとって「労働監獄」のような今の職場の現実は、連合の裏切りによるところが決定的に大きい。しかし、こんな裏切り者は、労働者の怒りの決起で容赦なく真の姿を暴かれ、必ず打倒される。ついにその時が来たのだ。
 さらに「日本共産党が躍進」と言われているがこれ自体は労働者階級の闘いの前進をなんら意味しない。日共スターリン主義の「対案を示す」路線は、大恐慌と革命情勢のもとで末期的危機を深める帝国主義を救済し延命を助け、プロレタリア革命闘争への敵対を本質とする反革命路線である。だからこそ彼らは、職場では国鉄解雇撤回闘争と階級的労働運動に真っ向から敵対し、資本の合理化・外注化の先兵となっている。山本陣営の勝利は、これを打ち破ってかちとられた。
 参院選の勝利は「闘う労働組合」の復権と創造の出発点である。「国鉄決戦でプロレタリア革命へ」の路線のもと、階級的団結の形成の闘いを全力で進めよう。

 動労水戸ストから国鉄決戦の勝利へ

 動労水戸は被曝車両K544の検査・運用に反対し、「JRは労働者・利用者に被曝を強制するな」と7月12、16、17日に3波のストライキを闘った。とりわけ16日には全組合員がストに立ち、勝田車両センターの門前で150人の大抗議闘争が闘われた。JRは追い詰められ、「偽装検査」で「交番検査は終了」と強弁し、郡山工場へ被曝車両を送り込んだ。動労水戸の闘いを引き継ぎ、国労郡山工場支部が決起している。両労組の闘いは職場からの反被曝・反原発の階級的決起である。この闘いに続こう。
 動労千葉・動労水戸を先頭とする「外注化阻止、反合・運転保安」の闘いは、新自由主義の基軸的攻撃と真っ向から対決し、労働組合の団結力で職場支配権を資本から奪い返す闘いである。全国の職場・産別で、闘いの火の手を上げよう。
 日本における新自由主義の歴史的出発点となった国鉄分割・民営化から26年余。今や新自由主義の破産も、連合の歴史的破産も明らかとなった。動労千葉の30年以上の不屈の闘いが、ついに階級的力関係の全体構造をひっくり返すところまで敵を追い詰めてきたのだ。それが動労千葉の不当解雇撤回の鉄建公団訴訟だ。
 だから鉄建公団訴訟の勝利は、あらゆる職場で労働者にかけられている攻撃を打ち破る決定的な力となる。9・25控訴審反動判決を阻止し、「解雇撤回・JR復帰」を実現しよう。10万筆署名運動を全国の職場で闘い、署名と物販運動で職場の団結を広げよう。

 福島の怒りと結び再稼働阻止しよう

 被爆68周年の8・6広島―8・9長崎反戦・反核・反原発闘争に全国から結集しよう。階級的労働運動と国際連帯の力で、画期的な「世界大会」を実現しよう。
 福島第一原発から高濃度汚染水が海中に漏れ出している。まさに福島原発事故は現在もなお進行中なのだ。にもかかわらず安倍政権と電力会社は参院選での「勝利」をテコに、地元の反対をも無視して全国の原発の再稼働に突進しようとしている。到底許されない。
 福島県民15万人が古里を奪われ苦難を強いられている。殺人企業=東京電力は、約束した除染すら中途で打ち切り、住民に線量計をもたせて「自己責任」で地元に戻そうとしている。この無責任と開き直り、人間を虫けらのように扱う極悪さこそ、日帝・安倍政権と資本家階級の正体だ。
 8月広島・長崎闘争の大高揚で、再稼働絶対阻止へ闘いを圧倒的に強めよう。NAZEN(すべての原発今すぐなくそう!全国会議)の闘いを全国で推し進めよう。
 三里塚の市東孝雄さんへの農地強奪判決を許すな。7・29判決公判闘争に大結集しよう。8・15闘争に決起しよう。

 大恐慌=大失業と闘い革命を

 大恐慌は激化・発展している。欧州を覆う大失業の嵐、中国バブルの崩壊。そしてアメリカ帝国主義も日帝も、超金融緩和政策が一層の危機をつくりだしている。早晩、大破綻は必至だ。
 20世紀の資本主義の発展を牽引(けんいん)した自動車産業の中心=デトロイト市の財政破綻は米帝の没落・崩壊の象徴だ。人口も激減し、財政も底をついた中で、市職員・教員の大量解雇が続いている。アメリカではこれから5年以内に9割の自治体が破綻すると言われている。日本も同じ道をたどっている。労働者はもう資本主義のもとでは生きていけない。
 すべての闘う労働者、青年・学生は今こそ革共同に結集し、プロレタリア革命の勝利をともにかちとろう。国鉄解雇撤回の10万筆署名運動、1万人の『前進』読者網の建設、そして一切の勝利の基礎として夏期カンパ闘争に全力で決起しよう。
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【集会要項】
 憲法改悪と戦争に絶対反対!
 ―国益と排外に憲法は屈するのか―
8・15労働者・市民のつどい
 8月15日(木)正午開場 午後1時開会
 東京・なかのゼロ小ホール
 主催 戦後50年を問う8・15労働者・市民のつどい全国統一実行委員会

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週刊『前進』(2594号2面3)(2013/07/29 )

 動労千葉鉄建公団訴訟 8・22弁論再開要請行動へ

 葛西(JR東海会長)を証人採用せよ!

 10万署名で高裁を包囲しよう

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【要項】弁論再開要請および署名提出行動
 8月22日(木)午後3時 東京高裁
  (午後2時20分に高裁前集合)

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週刊『前進』(2594号3面2)(2013/07/29 )

 参院選勝利から国鉄決戦の 勝利開く大カンパ訴えます

●山本太郎氏当選の勝利!
 9・25反動判決粉砕の4カ月決戦の真っ只中で、すばらしい勝利がかちとられました。参院選での山本太郎氏当選の報に、誰もが「すごいことが始まった」と感じました。積もり積もった新自由主義への怒りが、首都東京で爆発したのです。
 革共同は、大恐慌と3・11情勢という新しい時代に1200万人を対象とし100万人を獲得する新しい選挙闘争に挑戦しました。この勝利はすべての労働者人民の力でかちとった勝利です。自民「圧勝」をぶっ飛ばし、安倍政権を恐怖のどん底にたたき込んでいます。
 この勝利の道を進みましょう。これまで寄せられた多額のカンパに感謝するとともに、さらに進撃するためのカンパを訴えます。
 今次選挙戦での山本太郎氏の基本主張(被曝させない、TPP入らない、飢えさせない)は、労働者人民のすべての怒りを体現した内容であり、日帝・安倍政権との絶対非和解の根底的な主張でした。だからこそ山本氏の訴えは、フクシマの怒り、非正規職労働者の怒り、国鉄1047名解雇撤回の怒りと闘いとひとつになり、さらに生活保護・福祉切り捨てと闘う労働者を始めすべての労働者の怒りとひとつになったのです。また滞日外国人労働者や在日人民の怒りをも体現したものでした。
 山本氏のボランティアスタッフには実に1200人以上が登録しました。多くの人にとって選挙は初めての経験でした。彼ら彼女らの中にあるのは、原発事故に対する怒りであり、青年を始めもう生きていけない現実への怒りであり、本当にふざけるなという怒りです。この怒りを何とか形にしたい、力にしたいという思いは山本太郎氏をして時代の指導者に押し上げました。ボランティア自身も日々の闘いの中で感動し時には涙し、自らをリーダーに飛躍させていきました。
 彼ら彼女らは、労働者が社会の主人公であり「労働者階級の解放は労働者自身の事業である」(革共同綱領草案)ことを、闘いの中で急速につかんでいったのです。
 こうして青年を先頭とした全階層の安倍政権と新自由主義への根底的怒りを引き出し、これを投票行動という形をとった革命的大衆決起へと組織し勝利したのです。まさに新しい時代の新しい選挙闘争としてかちとられたのです。
●国鉄分割・民営化30年の決着を
 4カ月決戦は、参院選を経て、もうひとつ飛躍した段階に入りました。国鉄決戦を基軸とした闘いのためさらなる夏期カンパを訴えます。
 4カ月決戦勝利へ全国でうなりをあげた進撃が始まっています。参院選挙闘争と一体で、動労水戸が7月12、16、17日、「被曝労働拒否・K544運用開始阻止」の勝田車両センターでのストライキに決起しました。被曝労働を強制するJR水戸支社に対するほとばしる怒り、働く仲間への絶対的な信頼、われわれこそが第一組合だという自信と確信が当局を追い詰め、交番検査の強行を三たび粉砕しました。当局は簡易交番検査は行ったと強弁し福島に車両を搬送しました。絶対に許せません。
 国鉄決戦はいま国鉄分割・民営化攻撃との30年にわたる闘いに決着をつける重大な転換点を迎えました。「国鉄方式」=国鉄改革法に依拠した「国鉄とJRは別法人」の大ペテンで、多くの労働者が首を切られ非正規職にたたき込まれてきました。これを決定的に暴く証拠が動労千葉鉄建公団訴訟で明らかになりました。国鉄分割・民営化が不当労働行為そのものであったことが大社会問題化したら、日帝の労働者支配の根幹が吹っ飛びます。だから東京高裁・難波孝一裁判長は一切の証人申請を拒否し結審を強行したのです。
 情勢の主導権は私たちにあります。「解雇撤回・JR復帰」10万筆署名を集めきり、9・25反動判決を阻止しましょう。
 7月14日には、「市東さんの農地を守ろう!全国集会」が千葉市内で全国から900人の結集でかちとられ、7・29農地強奪判決阻止へ闘いぬく戦闘宣言を発しました。あらゆる意味で決戦はこれからです。
●強大な革共同の建設を
 4カ月決戦の進撃を前に、スパイ荒川を摘発・打倒したことは決定的でした。この闘いはすべての労働者人民の勝利であり、4カ月決戦の勝利を根底で保障しているのです。
 「党と労働組合の一体的建設」を地区党建設として闘いとっていく核心は、労働者党の建設は労働者自身の闘いだということです。革共同はカンパをはじめとした労働者人民からの多大な協力によって、非合法・非公然の党体制をつくり上げ、常に闘いの先頭にあり続けてきました。この勝利は労働者人民の勝利です。まさに党と階級は一体です。
 革共同は、すべての労働者人民に熱烈に訴えます。いまこそ革共同に結集し、ともにプロレタリア革命の勝利まで闘いぬきましょう。4カ月決戦へ、さらに飛躍し闘いぬくための圧倒的なカンパをお願いします。

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週刊『前進』(2594号4面1)(2013/07/29 )

 さあ次は8・6広島-8・9長崎だ

 広大自治会は反核・反原発の怒りの最先頭に立って闘う

 マルクス主義学生同盟中核派・広島大学支部

 1年生中心に自治会再建

 7月5日、百武拓委員長を擁する広大学生自治会が再建された。4月から始まった自治会再建運動は、1年生を中心に4けたの広大生の決起を生み出し、新自由主義大学のど真ん中でゼロから自治会を再建する歴史的偉業を成し遂げた。
 百武君は一貫して福島原発事故への広大当局の対応を弾劾し、「フクシマとつながろう!」「広大をフクシマに向き合える大学にしよう!」と訴えた。佃和夫(三菱重工元会長・現相談役)が経営協議会に巣食い、神谷研二(副学長)ら御用学者を全力で育成する「原子力ムラ」の支配は、この事態に根本から動揺している。広大当局よ、学生の団結の前に震え上がるがよい!
 この勝利は、約67万票を得て当選した参院選・山本太郎氏の勝利と一体だ。反原発100万人決起を巻き起こし、青年・学生の怒りの最先頭に立つリーダーとして山本太郎氏が屹立(きつりつ)している。ブルジョア国家そのものを粉砕する革命の胎動が始まった。さらに広大自治会再建は、被曝労働拒否のストライキに立ち上がった動労水戸の闘いとも一体だ。キャンパス・職場から「フクシマの怒り」とつながり反原発闘争をつくり出す中で、原子力ムラの支配は粉砕できる。
 7月の闘いは、原発再稼働・TPP・改憲に突進する安倍政権との全面対決として、今夏−今秋の100万人決起の可能性を示している。よみがえった広大自治会は、再稼働阻止−安倍打倒の牽引(けんいん)車としてキャンパスから実践を開始する。その第一歩として8・6ヒロシマ世界大会への広大生の大結集を呼びかける。広大生こそ、「全原発廃炉・核廃絶」世界大会の2日間で持てる力のすべてを発揮し、全世界に原発反対・核廃絶を訴える先頭に立とう!

 「原発安全」の虚構を砕け

 8・6ヒロシマ闘争は、政府・原子力産業・御用学者が総力で演出する「原発・放射能=安全」「福島=安全」の大虚構を、ヒロシマ−フクシマ連帯で打ち砕く闘いだ。「低線量内部被曝」の事実を抹殺し、「100_シーベルト以下の被曝による健康影響は分からない。それが広島・長崎の知見だ」というデマを吹聴する広大・長崎大の御用学者を徹底追及しよう。広島から「全原発廃炉・核廃絶」を呼びかけた時、全世界の意志を一つに統一できる。すでにドイツ・アメリカからの参加も決まっている。8月5〜6日から反原発100万人決起を主体的に手繰り寄せよう! それは絶対に可能だ。
 核・原発との非和解性の原点は原爆投下の実相そのものにある。1945年8月6日に広島、8月9日に長崎に投下された原子爆弾によって広島で14万人、長崎で7万人が虐殺された(同年末までの数字)。原爆が炸裂した瞬間に放出された放射能が人体の細胞組織を破壊し、超高温の巨大な火球が出現し、何千度にも上る熱風が地上のものをことごとく焼き尽くした。火球は猛烈なスピードで膨張し衝撃波(空気の塊)が発生、この風圧で頑丈なコンクリート以外は跡形もなく破壊された。「わずか10秒間で一つの街が消滅した」(原爆開発「マンハッタン計画」参加者ロバート・クリスティ。『原爆投下・10秒の衝撃』より)。それは帝国主義戦争がもたらした人類史上類例をみない大惨劇だ。そして「黒い雨」「死の灰」と呼ばれる放射性降下物による内部被曝は、68年たった今も被爆者の体をむしばみ続けている。
 こうした「地獄」を生き抜いてきた被爆者の「核と人類は相いれない!」という叫び、「ヒロシマ・ナガサキを繰り返すな!」という誓いは、戦後の反戦運動と労働運動のスローガンとなってきた。しかし、3・11福島原発事故でまたしても核の惨禍は引き起こされた。こんな悲劇はわれわれの世代で終わりにしよう。原発を含むすべての核を廃絶しよう。

 経営協議会−安倍打倒へ

 「フクシマとつながろう!」を掲げた広大自治会建設は、法大闘争7年でつかみとった「『教育の民営化』粉砕!」の路線の実践だ。百武君は、大学民営化(=04年国立大学法人化)で制度化され今や「原子力ムラ」の巣窟となった「経営協議会」を問題にし、「経営協議会と対抗できる団結をつくろう!」と訴えた。経営協議会とは、学内委員のほかに学外委員を設け、そこに文科省関係者、原子力産業のトップなどが入り込み、各大学の運営を監視・評価する機関だ。それは、日帝ブルジョアジーの意に沿う「大学改革」を大学に実行させる強制装置だ。
 広大は医学部出身の浅原利正学長体制のもと(07年以降)、09年に経営協議会に原発プラントメーカーである三菱重工の佃和夫会長を入れ、「被爆地大学」を売りに「核の平和利用」を積極推進する大学路線を鮮明にした。「広島・長崎の知見で世界に貢献する」とうそぶき、「人材育成・共同研究」でIAEA(国際原子力機関)の天野之弥事務局長に協力を申し出て「覚書」を締結した(10年)。
 IAEAは帝国主義の原発推進機関だ。原発普及のためには、「原発・放射能=安全」神話の普及が必要だ。ABCC(原爆傷害調査委員会)の研究成果、すなわち広島・長崎の御用学者の研究成果で、被爆の人体への影響は原爆炸裂時の初期放射線の届いた範囲(半径2`圏内)で測られ、「黒い雨」「死の灰」など放射性降下物による内部被曝の影響は意図的に無視された。その結果、「100_シーベルト以下なら影響はない」というデタラメが「安全基準」(ICRP〔国際放射線防護委員会〕基準)となり、原発内労働も放射性物質をばらまくことも「低線量だから大丈夫」として被曝が容認されていった。
 国立大学法人体制下、「核の平和利用」で延命を図る浅原学長路線は、福島原発事故に直面してさらに純化していった。事故後ただちに御用学者・神谷研二を福島に派遣した理由も、神谷に「今後福島で健康被害は起きない」と断言させ、反原発・反核の声を圧殺するためだったのだ。

 原発の推進へ人材育成狙う

  さらに浅原学長体制のもとで、10年から「平和科目の必修化」(単位取得の義務化)が始まった。神谷も授業を担当し、1年生に「福島への広大の貢献」が語られている。昨年からは、IAEAや三菱重工ら原子力ムラの連中と一緒に「放射線災害復興を推進するフェニックス・リーダー育成プログラム」を開設した。天野IAEA事務局長が「世界の原発数は今後20年で現在の2倍に達する」(今年5月)と公言し、三菱重工などが原発海外輸出に血眼になっていることからも明らかなように、世界で原発を推進するために「第2、第3のフクシマ」に対応できる人材を広大は育成するというのだ。そのために4月から神谷を副学長に昇格させた。絶対に許せない! しかも佃は安倍政権の「教育再生実行会議」の副座長である。
 04年法人化(教育の民営化)をもって、大学はもはや「学問の府」や「教育・研究機関」ではなくなった。日帝ブルジョアジーの金もうけと支配の道具になった。キャンパスでの闘いはストレートに政府・ブルジョアジーとの政治的激突となった。だからキャンパス支配権を確立する学生自治会建設は革命に向けた闘いそのものだ。
 今年6月20日、学生の申入書に対し「受け取り拒否」を命じたのは経営協議会委員だ。学生抑圧と福島圧殺を行っているのは同一人物だ。経営協議会(国立大学法人体制)打倒と安倍政権打倒は一体だ。その構造をがっちりつかんで反原発・御用学者追放闘争を高揚させ、学生自治会を再建したことは決定的だ。9月全学連大会に大結集し、全国の大学で学生自治会を再建しよう。あらためて、全国の学友に8・6ヒロシマ闘争への参加を呼びかけます。

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【要項】8・6広島-8・9長崎反戦反核反原発闘争

広島

 被爆者とフクシマの怒りをともにし実現しよう
全原発廃炉・核廃絶8・6ヒロシマ世界大会
再稼働阻止!全原発廃炉!ヒロシマ世界大会
8月5日(月)午後3時〜6時
 アステールプラザ中ホール(広島市中区加古町4―17)
 アメリカ・ドイツから ほか/被爆者・被爆二世、福島からの訴え、各地の反原発運動/被曝労働阻止をたたかう労働組合
 主催 8・6ヒロシマ大行動実行委員会
    すべての原発いますぐなくそう! 全国会議(NAZEN)
ヒロシマ・アピール集会
8月6日(火)午前7時 原爆ドーム前
 8時15分 黙とう後、首相式典出席抗議、中国電力包囲のデモ行進
8・6ヒロシマ大行動大集会
 12時半 広島県立総合体育館小アリーナ(広島市中区基町4―1)
 午後2時半 市内デモ行進
 主催 8・6ヒロシマ大行動実行委員会

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長崎

8月8日(木)正午 長崎大学本校 山下俊一と長崎大学への弾劾行動
 午後2時 九州電力長崎支社申し入れ行動
長崎原爆朝鮮人犠牲者追悼式典
8月9日(金)午前7時半 爆心地公園の原爆朝鮮人犠牲者追悼碑前
 主催/長崎在日朝鮮人の人権を守る会
8・9安倍首相平和式典出席弾劾デモ
 午前10時 城栄公園(路面電車・大橋下車)
8・9フクシマの怒りとともに 被ばく68周年長崎集会
 午後1時30分 長崎県勤労福祉会館(路面電車・公会堂前下車)
 主催/すべての原発いますぐなくそう! 全国会議ナガサキ
 協賛/8・6広島―8・9長崎反戦反核闘争全国統一実行委員会

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週刊『前進』(2594号5面1)(2013/07/29 )

 9月全学連大会の大成功を

 反原発100万人決起を実現し青年・学生の反乱で安倍倒せ

 革共同中央学生組織委員会

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全学連第74回定期全国大会
9月4日(水)〜5日(木) 東京都内
※参加費1000円(会場代、資料代など)宿泊費は除く

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週刊『前進』(2594号6面1)(2013/07/29 )

 “社会の根本に労働問題が”

 無数の山本太郎を生み出す

(写真 〈上〉神田駅前で訴え【18日】 〈下〉演説する山本太郎さん【7月18日 東京スカイツリー前】)

 暑い夏の熱い選挙戦で100万の怒りの決起がかちとった山本太郎氏の当選は、「命よりカネ」「原発再稼働」「改憲」「戦争と大失業」の安倍政権に怒りを燃やす労働者・学生、全有権者の歴史的な勝利だ。それにとどまらず、国際的な感動も呼び起こしている。
 福島の椎名千恵子さんやNAZEN(すべての原発いますぐなくそう!全国会議=な全)の織田陽介事務局長らが6月に訪問し交流してきたドイツからは、「このとてつもない勝利」「世界の反原発運動に大きな寄与」(ケアスティン・ルーデックさん)、「民衆の中の希望と期待の圧倒的高まりが彼を力強く押し上げた」(クルト・シュナイダーさん)と喜ぶ祝当選メールが、動労千葉国際連帯委員会とNAZENに届いた。
 さらに、山本太郎氏を支持しともに闘った青年労働者と学生から選挙闘争に参加し、その壮大な歴史的挑戦の現場でつかんだ感動と豊かな教訓、そして今後の闘いの展望など、率直な感想・意見を寄せてもらった。

 日々とぎすまされた演説 ボランティアスタッフ 学生 KS

 山本太郎さんが当選の記者会見で話したことで二つのことが重要だと僕は思いました。ひとつは、「スタートラインに立った」ということ、もう一つは「あなたたちが当選者です」ということを言ったんですね。
 66万7千票の重みが他の候補とは全然違う。1票1票の重みが実感できるんです。
 僕は選挙期間中、ボランティアとして参加しましたが、感動的な出会いの連続でした。例えば、宣伝カーに乗っていた時ですが、道路の反対側から自転車に乗った女性が叫ぶんです。「うちの子は毎日マスクをかけて生活しているんです。太郎さんに勝ってもらわなきゃ困るんです」と。これが「あなたたちが当選者です」と言っていることではないか。山本選挙をとおして政治過程に引き入れられたんじゃないかと思うんです。
 公示日の太郎さんの演説を聴いて、自民党候補の選挙活動をやめたという人もいました。また、ボランティアで来ていた人で僕がすごいなと思った人がいるんです。彼女はバス停に並んでいる人全員に1枚1枚ていねいにビラを配っていた。話してみると、石破茂(自民党幹事長)の軍法会議発言を知ってボランティアスタッフに登録したそうなんですが、きょうはバス停で全員にビラを渡そうとか、毎回テーマを決めてやっていると。一人ひとりの献身性、創意、自己解放的ですよね。こうして集まった人たちがものすごい主流派根性を発揮して山本選挙を闘いぬいたんです。
 ネット選挙で勝ったみたいな取り上げ方もされていますが、ネットやツイッターの拡散力もパソコンが自動的にやるわけじゃない。太郎さんに感動して拡散しようと思う動機があっての拡散。これも主体的な決起です。
 太郎さんが掲げた「被曝させない、TPPに入らない、飢えさせない」は「命を守りたい」という根底的な要求であり、労働者人民の命を切り捨て、戦争に向かう安倍政権とは絶対に非和解な公約です。
 3・11以前から労働者や市民、みんなを切り捨てて成り立ってきたこの社会。「会社に使いつぶされたとぶるぶる震えながら話してくれた人とか、多くの人が自分が抱えている問題を僕に届けに来てくれた。ここに政治の原点を見た」と言い、「そんなみんなの思いを形にしたい」と抱負を語りました。太郎さんの演説はみんなの思いを吸収し、17日間の中でも日々とぎすまされていきました。すごいです。
 100万人を超える反原発の大高揚の中で山本太郎という人格が生み出された。階級の指導部、階級のリーダーです。
 次は、闘う労働組合、闘う学生自治会の中からもうひとりの山本太郎、無数の山本太郎を生み出していくことが求められています。自分も、もうひとりの山本太郎になる決意です。新たな闘いのスタートに胸が躍ります。(談)
(写真 砂町銀座を練り歩く山本太郎さんを満面の笑みが迎える【18日 江東区】)

 労働者も職場から闘った 青年労働者 MT

 山本太郎さんに投じられた約67万票は、新自由主義攻撃に対する、職場からの根源的な怒りの爆発でもありました。
 山本太郎さんは選挙戦が進むにつれ、「長時間労働・低賃金という労働問題が解決しない限り、世の中の問題はひとつも解決できない」と訴えました。
 私を含め、首都圏、全国の職場・地域で怒りを蓄積させた青年たちが職場から街頭に駆けつけ、太郎さんの訴えを聴き、職場や地域で支持を拡大していきました。職場と街頭が完全にひとつになり、100万人決起が生み出されたのです。半数以上が非正規職、未来だけでなく現在の生活と生命すら奪う新自由主義に対する青年労働者の「生きるため」の巨大な反乱そのものだったと実感しています。
 それは同時に、これまで労働者の怒りを抑えつけ、安倍政権を支える役割を果たしてきた連合をはじめ、既成の政党や労働運動の破産と崩壊の始まりでした。「条件闘争で命が守れるかよ! 闘えよ!」という太郎さんの叫びが「過激派キャンペーン」をも打ち破り、これまでの一切の政治家や体制内運動の正体を暴いたとも言えます。
 今年前半、JRでの外注化阻止・被曝労働拒否・貨物賃下げ絶対反対のストライキ、自治体の4・26全国ストライキを闘う中で、職場からの怒りが連合支配を突き破る新しい情勢を生み出してきたのです。
 ある労組では、執行委員会で推薦を決定し、職場で大々的に太郎さんへの支持を呼びかけ、檄布を集めました。放射能に危機感を抱いている青年労働者も活発に動き出しました。また、「太郎さんは原発問題ばかりだよね」「そんなことないよ、労働問題のことをすごい言ってるよ」というやりとりも。メッセージを寄せてくれた非組合員の人数も予想をはるかに超えるものでした。集めた支持を街頭に立つ太郎さんに直接伝え、それをまた職場に返す。組合の団結と組織化が圧倒的に強化されたのです。
 また4大産別をはじめとした連合傘下の組合では、完全に組合のしばりがきかない状況でした。
 そして運命の開票日。
当確が出るとすぐ、闘う労働者のもとに同僚から「勝ってよかったね!」「投票したよ!」という声が集まり、勝利をわかちあったのは本当に感動的でした。そんな職場が無数に生み出されたことでしょう。
 太郎さんが訴えている「過労死」問題は、「25年前」の国鉄分割・民営化攻撃と同時に起こってきた問題です。巨万の人びとが「この社会の生きていけない現実の原因の始まりは国鉄分割・民営化にある」という真実に限りなく迫っているのです。国鉄闘争の勝利が青年をはじめとした100万人の心からの要求となり、9・25反動判決を粉砕できるまったく新しい情勢を切り開きました。
 太郎さんの勝利を報じる『前進』を職場のすべての仲間に手渡し、1万人の読者網を建設する時です。JR解雇撤回10万筆署名を武器に9・25反動判決粉砕へ闘いぬきましょう!
(写真 選挙事務所の壁に飾られた寄せ書き)

 ドイツからの祝当選メール

 ★嵐のような祝福を!

  ケアスティン・ルーデックさん(ゴアレーベン核廃棄物処分場反対同盟・前委員長)
 すばらしいニュースをありがとうございます。
 このとてつもない勝利とその意義について、ゴアレーベンの私たちもさきほどから熱っぽく討論しているところです。
 無所属で、徹底的に原発反対の山本太郎さんが参議院議員に選ばれるなんて信じられません。
 この勝利を実現した日本のみなさんの力強い闘いを心から祝福し、私たちもいま大声で「原発反対!」と叫んでいるところです。あなたたちの勝利は私たちの勝利です。嵐のような祝福を送ります。
 あなたたちはこの勝利で世界の反原発運動に大きな寄与をしました。私たちはあなたたちを本当に誇りに思います。

 

 ★民衆から希望と期待

 クルト・シュナイダーさん(ベルリン都市鉄道の民営化に反対する行動委員会、ドイツ機関士労組組合員)
 山本太郎さんの勝利、おめでとうございます!
 参議院に若い力が登場するということですね。民衆の中の希望と期待の圧倒的高まりが彼を力強く押し上げたのだと思います。しかし、彼が掲げた要求を議会内で達成することはできないでしょう。ただ議会は、彼の闘いの武器になります。
 今回の勝利は、情勢の重要な特徴を示しています。日本の労働者階級のみなさん、がんばってください。

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週刊『前進』(2594号6面2)(2013/07/29 )

新刊紹介 共産主義者177号

 革共同とは何か――時代認識と路線が脈打つ一冊

 『共産主義者』177号には、参院選を全力で闘って山本太郎氏の大勝利をかちとった革共同の時代認識と路線が脈打っている。「革共同とは何か」がわかる一冊だ。
 巻頭に「権力のスパイ荒川碩哉(ひろや)を打倒」の革共同声明を掲載し、日帝国家権力とそれに屈服した裏切り者による歴史的なスパイ策動を木っ端微塵(みじん)に粉砕した大勝利を宣言。そして、春に行われた全国代表者会議の松丘静司同志の基調報告「反合・運転保安闘争路線で階級的労働運動の大飛躍を」と岩竹昌也同志の特別報告「脱落日帝の戦争突出・改憲策動をうち砕け」を2本柱にしている。

 反合・保安闘争の核心問題を提起

 松丘静司同志は、2013年前半戦の到達地平を総括し、反合・運転保安闘争路線の核心問題を大胆に提起している。それと表裏一体の関係にあるのが、党と労働組合の一体的建設論だ。松丘同志は「闘う労働組合を建設する。その渦中で団結を回復し、共同性を回復し、階級を形成します。そうした立場を階級と一体となって、階級そのものとして、絶対に揺るがぬものとして貫くのがマルクス主義です。そういうものとして私たちは存在している」と強調。自らの闘いをもって情勢を変え社会を変革していく、「本物の労働者階級の党」として成長していこう。
 岩竹昌也同志の特別報告は、改憲阻止決戦の重大情勢の到来に際し、全党に総決起を訴える路線的な論文。階級的労働運動の復権と労働者国際連帯闘争で、自民党の改憲攻撃を革命に転化しよう。

 青年の組織拡大かちとった地平

 花山竜太同志が執筆した国鉄論文は、新たな闘いを切り開いた動労西日本の一人ひとりの青年の闘いを実に具体的に生き生きと描き出している。動労西日本結成以降の闘いの歴史がJR西日本の果てしない外注化攻撃との闘いであったことを明らかにし、JR青年労働者の獲得・組織拡大こそ外注化を阻む道であることが説得力豊かに述べられている。動労西日本の闘いを主体的にとらえ返し、教訓化し、動労千葉鉄建公団訴訟控訴審9・25反動判決を粉砕する労働者階級の力強い闘いをつくりあげていこう。

 4・26自治労ストの革命的総括

 大迫達志同志は、4・26ストを総括し、闘う拠点建設を訴える自治体決戦論を提起。7・8%賃下げの大攻撃を職場・労働組合全体に責任をとる立場としてとらえること――これが80万自治労組合員の主体的決起をつくり出す原動力になっていった。核心点は、絶対反対で闘う時代認識と路線だ。国鉄・公務員決戦こそ、新自由主義攻撃を打ち破る大決戦だ。この論文で武装し、安倍・橋下打倒の8月自治労大阪大会に勇躍乗り込もう。
 丹沢望同志のトルコ情勢論文は新自由主義支配を打ち砕く世界の労働者の闘いを活写。トルコ労組のゼネストの闘いをとおして、爆発的に拡大する全世界の労働者階級の荒々しい闘いがダイナミックにとらえられている。
 経済分析・世界情勢把握の論文として「世界大恐慌の現段階と日帝アベノミクスの破産」を掲載。米帝の金融緩和策が破綻し、それが世界恐慌をさらに激烈なものとしている。その最大の矛盾点の一つに、脱落日帝のアベノミクスとその破産がある。
 自民党政権は、いかに参院選で「圧勝」しようとも、直面している現実は破滅的なのだ。巻末に収録した『前進』春季特別号アピールと一体のものとしてつかみとってほしい。

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