都知事選闘い拠点建設へ 安倍と翼賛政治を粉砕しよう

週刊『前進』08頁(2618号02面04)(2014/02/03)


 都知事選闘い拠点建設へ
 全国労働者の総決起の力で安倍と翼賛政治を粉砕しよう

 大マスコミの世論誘導弾劾

 東京都知事選挙は労働者階級の未来をかけた決戦である。鈴木たつお候補は労働者階級の唯一の代表として、仁王立ちして闘っている。投票日まで残る1週間を鈴木候補の支持拡大へ全力で闘おう。
 それにしても新聞・テレビなどマスコミの、鈴木候補の主張・闘いについての抹殺ぶりは異常である。ポスターを全都の掲示板に貼り出し、連日街頭・職場で最も熱心に訴えているのは鈴木候補であるにもかかわらず、「主要4(6)候補」などと称してそこから鈴木候補を除外し、まったく報道しない。これは鈴木候補の鋭い安倍批判の演説、その闘いの真実、正義性が都民1千万有権者の魂に訴える獲得力を持っていることをブルジョア・マスコミが心底から恐れているからである。
 さらには選挙法でビラや街頭宣伝の自由を極端に制限し、有権者の選択の機会を奪い誘導している。これがブルジョア選挙とマスコミの正体だとは言え、その異常な不公平さはまったく許しがたい。鈴木陣営はこうした困難を跳ね返して全力で闘っている。
 また、反原発勢力の中から「細川・小泉支持」などという驚くべき転向、翼賛化が起きている。小選挙区制を強行した細川と、郵政民営化で非正規職化を推し進め郵政職場の労働地獄をつくり出した小泉の連合は、労働者階級の最悪の敵である。彼らの「脱原発」の主張など、支配階級による反原発闘争の解体攻撃にほかならない。
 こうした権力・マスコミの選挙妨害と一部勢力の大転向・翼賛化を打ち破って、鈴木候補の勝利のために全力で闘おう。
 今回の都知事選挙は大恐慌のもとで「戦争か革命か」の歴史選択をかけた重大な選挙戦である。階級支配の行き詰まりの中でファシスト反革命、スターリン主義反革命も加わって、資本家階級と労働者階級の激しい権力戦が選挙の形を取って闘われている。まさに1930年代型の激烈な選挙戦である。
 その背景には、帝国主義のどん詰まりの危機がある。日本帝国主義はこの危機の中で絶望的に凶暴化し、戦争と改憲、国内階級戦争に打って出ている。
 安倍は昨年末に特定秘密保護法案を強行採決しさらに戦争賛美の靖国神社を参拝したのに続き、1月22日のダボス会議で第1次世界大戦前の英独関係になぞらえて日中の武力衝突の可能性に言及し、全世界に衝撃を与えた。さらに24日の国会施政方針演説で「集団的自衛権」と憲法改悪の野望を表明した。敗戦から70年近くたって日本帝国主義は再び海外侵略戦争にのり出そうとしている。
 鈴木候補が連日、第一に「戦争の危機」を訴え、「改憲・戦争・人権侵害を許さない」と呼びかけているのは、労働者階級の激しい怒りと危機感を代表している。
 この時、元航空幕僚長の極右ファシスト田母神俊雄が立候補したことは超重大事態である。
 田母神は、08年11月、航空幕僚長の在任中に「わが国が侵略国家だったというのはぬれぎぬ」と主張して空幕長を更迭(こうてつ)された極右ファシストである。かつての侵略戦争を「自衛のための正義の戦争」と開き直り、再び侵略戦争を繰り返そうとしている軍人である。この極右ファシストが都知事の座を狙って出馬したことは、安倍の改憲と戦争の攻撃と完全に一体である。そもそも田母神を07年3月に自衛隊トップの航空幕僚長に任命したのは第一次安倍政権だった。
 田母神が都知事選で売り物にしていることは「危機管理のプロ」「テロ対策」であり、その刃(やいば)は労働者階級に向けられている。田母神が原発の再稼働を主張するのは核武装のためである。
 労働者階級に襲いかかる極右ファシスト田母神の首都制圧を許すな! ファシストの反革命暴力と対決できるのは、労働者階級とともに闘う鈴木候補だけである。

 国鉄闘争破壊の宇都宮陣営

 選挙戦の中で、労働者や労働組合の中で「鈴木候補か宇都宮候補か」ということが議論になり、分岐が生まれている。
 だが、大恐慌の中で新自由主義の攻撃と真っ向から対決し、労働者の団結と権利を守り、発展させることができるのは鈴木候補だけであることを強く訴えたい。
 宇都宮陣営の日本共産党スターリン主義、全労連などは、今日の非正規職化の突破口となった国鉄分割・民営化攻撃に屈服し、1047名解雇撤回闘争を投げ出した張本人である。職場で資本家階級の外注化、民営化、非正規職化攻撃と闘うことを一切放棄し、労働者の団結破壊に手を貸し、今日の労働運動の総屈服状況をつくりだしてきたのである。
 しかも宇都宮候補は、日弁連会長として「現代の赤紙」裁判員制度と弁護士大量増員(ワーキングプア化と弁護士会の変質・屈服)を推進した張本人である。

 オリンピックは断固返上だ

 宇都宮候補は「誰もが元気になれるオリンピックに」「被災地の人々や原発事故被害者も喜べる五輪に」などと公約に掲げている。冗談ではない! 福島の現実は、ますます過酷な状況だ。福島原発事故は全然収束していない。高濃度汚染水の大量流出、収束作業の労働者の被曝と過酷労働、20㍉シーベルト基準の押し付け、帰還強制、賠償打ち切り、手抜き除染など、問題は山積みだ。仕事も家も自然も奪われて、福島の人びとの苦難と怒りは極点に達している。
 そもそもオリンピック組織委員会会長・森喜朗の発言にも明らかなとおり、東京オリンピックは原発再稼働と一体の攻撃である。オリンピックに反対しないで「首都東京から原発ゼロを実現します」などというのは、まったく「口先だけ」ということである。
 さらに政府はオリンピック建設工事の労働者不足を補うために、アジアから多くの外国人労働者を低賃金で雇い入れることを狙っている。低賃金、強労働、安全無視、団結破壊の攻撃が東京オリンピックを契機に労働者階級を襲おうとしている。
 このように東京オリンピックは、「都営交通の24時間化」を始めとして、労働者の「生きる権利」を破壊する。こんな反労働者的なものに、宇都宮候補と日本共産党、全労連は賛成するのか!
 そして既成の体制内労働運動には、極右ファシスト田母神と対決する構えも力量もない。ファシストの登場に体を張って対決し勝利できるのは鈴木候補と、動労千葉を先頭とする階級的労働運動勢力だけである。
 また鈴木候補は、青年から「生きる権利」を奪う貧困・非正規職化との対決を訴えている。
 安倍政権は現在「最長3年」の上限を撤廃し、あらゆる業務で無期限の派遣労働を行えるよう、通常国会で労働者派遣法の改悪を行い、来年春から実施しようとしている。これは、10割非正規化の攻撃であり、労働者を低賃金でぼろぼろになるまで働かせ、資本家の都合で自由に首を切って使い捨てにしようとする攻撃だ。絶対に許せない。「労働者派遣法改悪反対・非正規職撤廃」を公約に掲げて闘っているのは、鈴木候補ただ一人である。

 全国から公選はがき集中を

 舛添要一は原発推進であり、厚労相時代に年金問題で社会保険庁労働者に攻撃を集中した張本人である。さらに小泉政権の時に自民党新憲法草案の作成にかかわった改憲攻撃の先兵である。絶対に打倒しよう。
 残る1週間、全国の力を総結集し、労働者の代表=鈴木候補の必勝へ全力で闘おう。全国から公選はがきを集中しよう。全国の職場で、都内在住の知人、友人、家族・親戚に鈴木支持を呼びかける闘いを組織しよう。
 連合東京が舛添支持を打ち出したことに労働者の強烈な怒りと反発が広がっている。東京の労働運動は大流動を開始した。党派闘争を攻勢的に闘い2~3月闘争を爆発させ、労働組合の拠点建設へ進撃しよう。

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