2010年代中期階級決戦に突き進もう 革命軍の2014年アピール

週刊『前進』06頁(2619号04面01)(2014/02/10)


 2010年代中期階級決戦に突き進もう
 革命軍の2014年アピール 武藤敏明
 労働者階級とともに全力で「現代革命への挑戦」を貫く

 はじめに

 革命軍は、全労働者階級に2014年の熱い連帯のアピールを送る。2010年代中期の階級的激動の中で、ついにわれわれは、現代革命への新たな挑戦を開始した。今次都知事選は、日本のプロレタリア革命への新たな挑戦の第一歩だ。
 大恐慌はますます深まり、新自由主義は崩壊を速めている。日帝・安倍政権の戦争への突進に対する怒りは、青年労働者・学生の総決起情勢を生み出している。階級的怒りが闘いの方向を求めて流動化し爆発し始めている。この中で、スターリン主義者とファシストは、帝国主義の救済者となって労働者階級の決起を圧殺するために登場した。まさに都知事選は、30年代的な階級的激突の真っただ中での選挙闘争となったのである。
 労働者階級に責任を果たすべき革命党が、この事態に拱手(きょうしゅ)傍観することは許されない。党と労働組合の一体的建設の闘いを推し進めてきた革共同は、出版した『現代革命への挑戦 上』と革共同政治局1・1アピール(『共産主義者』179号)を武器に、敢然と立ち上がったのだ。それは都知事選自体を、一個の革命情勢の成熟としてとらえ、首都1千万の怒りと具体的に結びついていくものとして、また青年労働者の獲得を求めて闘ったのである。われわれは、権力奪取に向かっての目的意識的な党的飛躍をかけて闘い、それは勝利的に闘いとられた。
 21世紀の早期に、プロレタリア革命をたぐり寄せる戦闘配置につく準備を進めよう。
 革命軍は、未来を担う青年労働者・学生と連帯し、先頭で闘う決意である。

 大恐慌と3・11情勢下で13年の3大決戦に勝利

 13年決戦は、大恐慌下と3・11情勢のもとで、〈国鉄・反原発・星野〉の3大決戦での大勝利をかちとった。新自由主義打倒の階級的労働運動が歴史的反撃の突破口を切り開いた。とりわけ党と労働組合の一体的建設のもとで、新自由主義(民営化・外注化、非正規職化)攻撃と闘って必ず勝利できること、その環こそ国鉄決戦であることを激闘に次ぐ激闘の中でつかみとった。
 9・25判決(動労千葉鉄建公団訴訟控訴審)で、国鉄分割・民営化攻撃が国家的不当労働行為であることを認めさせる巨大な勝利の地平を切り開いた。その核心を軸に昨年の11・3労働者集会は、闘う青年労働者の職場での闘いを先頭に3労組共闘の団結を強固に打ち固めた。続く訪韓闘争は、日韓労働者の団結と連帯を新たな段階に推し進めた。12・9韓国の鉄道民営化阻止のストは、民主労総に引き継がれ、2・25国民ゼネストへ発展しようとしている。動労千葉の田中委員長は、「世界史的に前例のないことが始まっている」と、民営化阻止の民主労総ゼネスト連帯行動を呼びかけ、ともに闘っている。国鉄決戦が、全労働者階級の魂をとらえ、世界的普遍性をもって発展しようとしている。
 この間のJR北海道の相次ぐ事故という安全崩壊の現実は、JR総連・カクマルを先兵とした分割・民営化体制の破産を決定的に突きつけている。200人を自殺に追い込み20万人の首切りという極限的な人員削減はJR総連カクマルの率先協力によって実現したものだ。しかもその後もカクマルは外注化による安全崩壊を黙認し続けたのだ。まさに今回の一連の事故は、当局のレール検査データ改ざんをカクマルが容認し続けて来た結託体制によってもたらされたのだ。この期におよんで「鉄道謀略」をわめきたてるなど絶対に許さない。分割・民営化の歴史的大罪から絶対に逃れられはしない。このような腐ったファシスト・カクマルを労働者の怒りでたたき出し粉砕しよう。
 反原発闘争は、あらゆる反動を粉砕して昨年3・11福島現地での闘争を打ちぬき、動労水戸・国労郡山工場支部の被曝労働拒否の闘いへと発展し、原発を現実に止める道をさし示した。
 星野奪還闘争においても新たな地平をかちとった。一昨年2・5に続く9・8徳島刑務所包囲デモ、『愛と革命』の出版、全証拠開示運動の発展で、敵権力を確実に追い詰めている。
 革共同は、稀代(きたい)のスパイ分子荒川碩哉(ひろや)を摘発打倒し、日帝権力中枢の革共同破壊攻撃を根幹で粉砕した。革命運動史上最高の勝利である。

 時代認識と路線で一致して闘う意義は決定的

 「大恐慌は大失業と戦争を生み出すとともに、革命を生み出す」(14年1・1アピール)。新自由主義は、「命より金」である。超金融緩和と称して1%のブルジョアジーを救済し、99%の労働者階級人民に矛盾とツケ(大失業・超低賃金・過労死)を回している。労働者階級にとって、「収奪者の収奪」=革命以外に未来はない。
 戦後世界体制を支配してきた基軸国・米帝の没落はあらゆる面で進んでいる。すでに米帝は膨大な経常赤字を続け、世界最大の債務国に転落して久しい。その危機打開を狙った通商戦争・為替戦争がTPP・FTAであり、その本質は世界経済の排他的分断とブロック化・争闘戦であり、安保戦略と一体のものだ。世界の憲兵とも言われてきた米帝は、イラク・アフガンで惨めな敗北を強いられ、没落する帝国主義(新自由主義)として、戦争=革命が待っているだけだ。
 日帝・安倍の改憲と戦争国家化攻撃、排外主義・愛国主義のあせりに満ちた扇動は、労働者階級の怒りを呼び起こし、名護市長選に見られるように各地の首長選挙で自民党は敗北を重ねており脆弱(ぜいじゃく)で腐臭ふんぷんたるものである。猪瀬は、道路公団民営化など新自由主義攻撃の先兵となり、その必然である金権腐敗が発覚し打倒された。
 今回の都知事選は、そうした新自由主義の腐敗を絶対に許さない新たな歴史的決断であった。労働者階級に徹底的に依拠し、全国の職場からの階級的団結を打ち固めるものとして、また大反動をうち破る権力闘争へ名乗りを上げるものとして、さらにその動と反動の激突にかちぬき、絶対反対による「30年代型選挙闘争」を革命への第一年とする決起であった。
 この闘いを教訓に、さらに2~3月決戦に奮闘しよう。2・16国鉄集会を成功させ、最高裁への10万筆署名へ全力を挙げよう!
 日帝は、特定秘密保護法強行採決に続いて、原発を「重要なベース電源」と位置づけ、原発再稼働と輸出に突っ走っている。安倍自身が全世界を飛び回って、福島原発がいまだ収束もできずにいながら、「世界一安全」と売りまくっていることなど断じて許せない。それは単にエネルギー政策ではなく、核武装=戦争政策以外の何ものでもない。
 安倍の戦争への突出は、改憲問題を階級闘争の決戦課題へと押し上げている。労働組合に「改憲阻止の3労組声明」を持ち込み、体制内指導部との非妥協的な闘争を貫いて、絶対非和解で闘う労働者階級の大部隊を登場させよう。すでにマル青労同は過労死を許さない春闘へ実践的飛躍をかちとろうとしている。全学連は全国の大学に自治会を建設する闘いに猛然と突き進んでいる。党と労働組合の一体的建設、青年労働者・学生の指導部建設は待ったなしの課題だ。
 昨年末、三里塚反対同盟事務局次長の萩原進氏が逝去された。萩原氏が生涯かけて三里塚闘争を闘った遺志を引き継いで、霞が関に攻め上る闘いを爆発させよう。その三里塚闘争の市東さん農地裁判は、新たな決戦に突入している。われわれは、「流血を辞さない闘いをやる」(市東さん)という反対同盟との血盟にかけて闘う。
 獄中39年を完黙・非転向で闘う星野同志と『愛と革命』に学び、「闘う労働者を中心に広く社会的な力」で、三者協議でのネガフィルム公開獲得に続き、全証拠を開示させ、今年こそ星野同志奪還の年としよう。
 14年、国鉄、反原発、反改憲、星野奪還の4大決戦に勝利しよう!「世界単一の労働者党」を建設し、反帝国主義・反スターリン主義、プロレタリア世界革命をめざし進撃しよう。

 非合法・非公然体制は情勢成熟で待ったなし

 革命情勢の接近は、非合法・非公然体制の圧倒的強化を待ったなしに求めている。革命党は本質的に非合法・非公然である。合法・公然活動と非合法・非公然活動の有機的結合が勝利への道だ。
 30年代的な階級激突は革命の現実性を突き出している。それは都知事選ですでに始まった。社会を動かしている労働者階級が、勝利を求めてこの闘いに決起している。労働者階級は労働組合を基礎として団結を強化・発展させ、権力奪取のための一斉武装蜂起に向かって、その勝利に必要な一切を意識的・計画的に準備していくのである。党と労働組合の一体的建設でこそ、労働者階級の一斉武装蜂起―革命を成就できるのだ。
 労働者階級は、職場生産点での闘いを通して、権力や密集する反革命との闘いによって、敵味方を峻別(しゅんべつ)し非和解であることを自覚する。そしてストライキにおけるスト破りや裏切り者との闘いを、自己解放的に闘う。動労千葉のこれまでのストライキは、あらゆる密集した反動や困難を吹き飛ばして、一回一回が「ひとつの蜂起」として打ち抜かれてきた。革命軍は、その過程を動労千葉の闘いに学び共に闘うことへ肉薄して闘いぬいてきた。反合理化・運転保安闘争において「闘いなくして安全なし」と言わせたように、闘いの中でこそ団結を固め、階級性を自覚してきた。そこには普遍性があるのだ。敵階級は己の悪行を自覚しているからこそ、労働者の決起を恐れ、それこそ非合法的手段も使うし、卑劣なあらゆる手段で労働者階級に襲いかかってくる。権力は打倒される恐怖で凶暴な攻撃をかけてくるが、労働者階級は団結を基礎にそれに打ち勝つ組織と体制=非合法・非公然体制をもって打ち破るのだ。

 労働者階級の勝利かけ革命軍の精鋭的確立を

 革命を担うのは青年労働者と学生だ。大恐慌下の3・11情勢が生み出した「階級意識の激変情勢」、さらに都知事選闘争が切り開いた新たな情勢と真に呼吸し、青年労働者・学生を獲得しよう。
 「非合法・非公然体制の最初の実践であり、同時に最大の土台となるものこそ、労働者細胞建設であり、労組拠点建設である」(14年1・1アピール)。革命軍は広大な「人民の海」の中で、生き生きと自己解放的に活動しているが、そうした闘いの習熟は一朝一夕にできたものではない。歴史的にも、階級の指導部が次々と誕生する中でそれを可能としてきたのだ。拠点建設と組織拡大に全力を挙げよう!
 「権力奪取のための一斉武装蜂起に向かって、その勝利に必要な一切を意識的・計画的に準備」(『綱領草案』)し、大胆に、大胆に実践しよう。機関紙活動は、「蜂起の準備」を始める「最も実践的な計画」(レーニン)である。機関紙配布網建設は、非合法・非公然体制の生命線でもある。1万人読者網の建設をかちとろう!
 革命軍は労働者階級による一斉武装蜂起に向け、それと共に闘うために日々「個に死して類に生きる」「戦争の中で戦争を養う」精神で、実践的・理論的研鑽(けんさん)を重ねている。党生活の3原則〈会議・機関紙・財政〉を貫徹し、機関紙を軸として、革命的共産主義者として自己を高めていく。
 現代の治安維持法=特定秘密保護法・共謀罪攻撃を粉砕し、権力のハイテク攻撃と全面対決して勝利しよう。分散と集中、非合法・非公然体制を強化し、精鋭的確立をかちとろう。
 39年の不屈の獄中闘争を完黙・非転向で闘う星野同志の奪還を誓う。また獄中の福嶋同志と連帯して闘う。さらに超長期指名手配攻撃と闘う同志を守り抜き、自らも指名手配・長期投獄を恐れず家族問題を革命的に解決し、プロレタリア世界革命勝利に革命家人生の一切をかけて闘う決意である。支配階級よ震え上がるがよい! 革命軍は帝国主義の暴力装置に加担するもの、それを容認するものを絶対許さない。
 『革共同50年史』を武器に、党的細胞的団結を固め、2010年代中期のプロレタリア世界革命に進撃しよう。ともに闘わん!
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