自治労3・14統一行動を貫徹し14春闘と安倍打倒きり開こう

週刊『前進』08頁(2622号03面01)(2014/03/03)


自治労3・14統一行動を貫徹し14春闘と安倍打倒きり開こう
革共同自治体労働者委員会

(写真 大阪市内で開催された2・2橋下打倒集会。民営化と闘い抜き橋下を倒した勝利感にあふれた

 自治労3・14統一行動は、国鉄最高裁決戦を基軸に新自由主義の安倍と激突し打ち倒す14春闘の重大な闘いとなった。3・11反原発福島行動、3・16春闘大行動と一体の闘いとして、3・14に総決起しよう。昨年4・26自治労ストと国鉄9・25判決、都知事選決戦の地平の上に、全単組・職場で階級的労働運動の拠点建設に突き進もう。青年労働者を先頭に闘おう。

 戦争・改憲と労組破壊の公務員攻撃うち破れ

 安倍政権が全体重をかける公務員攻撃との激突は、国鉄決戦を基軸とする階級決戦の最大の戦場となっている。
 1月末の自治労第146回中央委員会は、3・14統一行動として「ストライキ、29分時間内食い込み集会を基本に、最低でも時間外職場集会やビラ配布行動等」を行う14春闘方針を決定した。全組合員を対象に「2時間を上限とするスト」批准投票と「給与制度の総合的見直し」反対の署名行動が取り組まれた。「4・26全国ストの再来」となる闘いが始まった。1千万人の怒りと結びつき、労働組合の力で安倍を倒す闘いとして闘われた都知事選決戦の地平の上に、3・14統一行動を全力で闘おう。
 今や大恐慌と大争闘戦の爆発、国家財政破綻情勢にまで行き着いた新自由主義の最後的破綻と崩壊は、日帝・安倍政権を絞め上げ、安倍は戦争と改憲、国内階級戦争に絶望的突進を始めた。新たな30年代型階級闘争への突入だ。

 年功賃金の破壊

 その攻撃の最大の柱こそ公務員攻撃だ。自治体丸ごとの民営化・外注化による終身雇用制解体、公務員全員解雇・10割非正規職化と一体のものとして、「給与制度の総合的見直し」の攻撃がかけられている。「公務員の岩盤を突き崩す」ことで、全労働者に対する雇用破壊を推し進め、年功賃金制を解体して大幅賃下げで貧困と過労死を強制していく階級戦争だ。
 12年4月、人事院の総裁には、国鉄分割・民営化時の元国鉄官僚でJR東海(会長は葛西敬之)の副社長だった原恒雄が初の民間出身として就任。13年人事院報告は人勧制度そのものを自ら否定する史上最悪の内容となった。賃金制度の「総合的見直し」を、現業の分断と一掃、全面民営化・外注化と一体で主張するむき出しの新自由主義攻撃だった。14年人事院勧告と公務員賃金制度の抜本改悪をめぐる攻防は最大級の決戦となった。
 もはや腐敗した体制内労組幹部が持ち出す「公務員バッシング」の脅しなど問題にもならない。公務員労働者が現場の怒りをたぎらせて、闘う労働組合としての団結を固め、誇りをかけて全労働者の先頭で総決起することが全情勢を動かすこととなるのだ。

 13年4・26スト決起が安倍を追い詰めている

 昨年、安倍政権は地方交付税の削減という暴力的で直接的な手法で、公務員賃金の一律一斉の7・8%削減、退職手当1割削減を全公務員労働者に迫ってきた。6千万労働者階級全体の賃金破壊と雇用破壊、団結破壊のために、「公務員の岩盤を崩す」歴史的な攻撃だった。
 これに対して現場労働者の怒りは沸騰した。JR外注化阻止決戦と国鉄解雇撤回の動労千葉鉄建公団訴訟の前進が引き出した都労連5万の12秋闘29分スト(時間内集会)に続いて、82万自治労の総力を挙げた4・26全国ストライキ闘争が単組・職場で猛然と取り組まれていった。自治労の全国スト方針としては28年ぶりの画期的な闘いだ。現場の怒りを解き放ち労働組合の団結をよみがえらせて、無数の職場集会や20年ぶりとなる早朝ビラ、職場ビラまきが青年部を先頭に全国で行われた。ストを背景にした大衆団交が積み重ねられ、幾つかの単組で1時間スト、29分ストが現実に打ち抜かれていった。
 労働組合が本来持つ巨大な力のほんの一端が発揮されることで、安倍のもくろみは見事に打ち破られた。国並み削減を実施した自治体が1割にも満たない状況を強制した。この労働組合の闘いの力を自ら確信しよう。

 未来かけた決戦

 国鉄・公務員決戦は全労働者の未来がかかった階級決戦だ。国鉄分割・民営化攻撃は新自由主義への大転換をかけた「戦後政治の総決算」(当時の中曽根首相)としてかけられた。労働者の団結を破壊し労働組合を解体すること抜きに帝国主義は延命できない。これが新自由主義攻撃の核心だ。青年労働者の現実、福島の現実、JR北海道の惨状を見よ。新自由主義のもとで社会全体が崩壊し、労働者はこのままでは生きていけない。都知事選決戦の中でつかんだ大恐慌と大失業、戦争と革命の情勢はいよいよ深まっている。
 青年労働者は度重なる賃下げと非正規職化攻撃の中で、未来への希望を奪われてきた。その未来を闘いをもって切り開くのだ。自治体労働者は人びとが生活するこの社会のあらゆる領域にかかわる業務を担っている。生活できる賃金を求めて正規・非正規の分断を超え、非正規職撤廃・外注化阻止を掲げ、民営化された職場の労働者とともに「直営に戻せ」の闘いを全国で開始しよう。新自由主義を打倒し、労働者の解放をかちとろう。全国の自治体労働者が総決起する時が来た。
 国鉄分割・民営化絶対反対、JR外注化阻止・非正規職撤廃、組織拡大の闘いを前進させる動労千葉の反合理化・運転保安闘争路線と、国鉄解雇撤回・JR復帰をかちとる動労千葉鉄建公団訴訟・最高裁決戦は、労働者の進むべき勝利の道筋を明らかにしている。都知事選決戦は、青年労働者を先頭にすべての労働者が真に闘いを欲し、闘う労働組合を求めていることを示した。国鉄解雇撤回とJR外注化阻止・非正規職撤廃の闘いは最末期帝国主義・新自由主義を打ち倒す基軸的決戦として、いよいよ全労働者階級のものとして発展していく。確信も固く、安倍打倒へ国鉄・公務員決戦を闘いぬこう。自治労3・14統一行動をその跳躍台としてかちとろう。

 丸ごと民営化と対決し闘う労組拠点の建設を

 自治体の丸ごと民営化・外注化・非正規職化の攻撃がすさまじい勢いで激化している。これと正面から対決すること抜きに、安倍の賃金破壊との闘いもありえない。自治労本部は民営化・外注化・非正規職化の攻撃を問題にすらしようとしない。それ自体が犯罪的だ。3・14統一行動を、「給与制度の総合的見直し」粉砕と同時に、全職場の民営化・外注化・非正規職化絶対反対の闘いとして闘おう。

 ついに橋下打倒

 大阪市では、処分の脅しで労働組合の屈服と解体を迫り、丸ごと民営化・外注化、大量解雇・非正規職化に突進しようとした橋下徹市長が、大阪市労働者の絶対反対の闘いによって打倒され、辞職・3月再選挙に追い込まれた。
 東京都足立区が中心となって設立した日本公共サービス研究会は、9割の自治体業務の民営化・外注化を狙って窓口業務の委託の受け皿となる法人の準備を始め、その足立区では4月から国民健康保険や戸籍・住民票、会計・出納業務の民営化を開始しようとしている。しかし横浜市では、現場の激しい怒りの中で全面民営化・外注化のために導入を強行した納税業務処理センターや戸籍・住民票の郵送業務民間委託が大破綻し、業務を差し替えざるをえなくなる重大事態に陥っている。
 水輸出ビジネスと一体となった東京都水道局・下水道局による監理会社設立、外注・民営化と大リストラ攻撃にも現場労働者の怒りが爆発し、大量処分攻撃をはねのけてストライキ闘争が連続して打ち抜かれている。
 子ども子育て支援新制度の15年度実施に向けて、各自治体で組織改編や計画作成などが始まり、現場に矛盾が集中している。公立保育所の民営化・株式会社化は、そこで働く労働者の解雇と非正規職化、労組破壊に直結する。現場の怒りと危機感はすさまじい。絶対反対の闘いはこれから爆発していく。

 非正規職撤廃を

 自治体の非正規労働者は4割を超えた。保育や給食では5割をはるかに超え、学童保育や公民館などでは非正規職だけの職場も多い。地方公務員法22条による臨時職員は最長6カ月雇用で1回のみ更新可能、1年で原則解雇という無権利状態だ。公務員としてのあらゆる義務を負いながら、賃金はフルタイムで働いても手取り120万円前後。これでは生きてはいけない。その中心に青年労働者がいるのだ。
 自治労本部はペテン的に非正規職の組織化と待遇改善をうたう。しかしそれは非正規職を経費削減のために必要とし前提とするものだ。自治労幹部は講演で「非正規労働者を組織化することで不満を解消できる」と言い放った。
 求められているのは非正規職の撤廃であり、正規・非正規を超えた団結の形成である。それは、民営化・外注化、長時間労働・過重労働を許さず、正規職の増員をかちとる闘いと一体だ。動労千葉の闘い、韓国・民主労総の闘いに学び連帯し、青年労働者を先頭に3・14行動に総決起しよう。
 闘う労組拠点・青年部建設を進めよう。『前進』を活用し、1万人読者網をつくりだそう。
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