闘いは進む 青年の職場から 自治体 分断打破し現業民営化―任用替えに労組で反撃 関西 佐々木陽子

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週刊『前進』06頁(2624号03面04)(2014/03/17)


闘いは進む 青年の職場から
 自治体 分断打破し現業民営化―任用替えに労組で反撃 関西 佐々木陽子


 昨年12月、ついに奈良市の現業労働組合に「職種変更・任用替え」の提案がきました! この攻撃で全国どれだけの民営化が強行されてきたでしょうか?
 当局は「清掃職場は完全民間委託してなくなるから、今のうちに事務職や他の職種に変更してはどうか?」というアメをばらまき、「希望調査」という形で内部から分断を生み出していく卑劣なやり方をしてきました。
 私たちは教育支部を中心にして必死でこの攻撃と向き合い、支部として反撃を開始しました。清掃職場に行ってビラをまき、労働組合の正面課題に押し上げました。
 職種変更に絶対反対で闘うのは生半可ではありません。学校業務の支部では「清掃から学校業務に職種変更を希望した人に受け入れ反対と言ってもいいのか?」と議論になります。この時、この職種変更攻撃は「清掃・学校給食を完全民間委託するためのもの。受け入れに合意することは民間委託を推進することになる。清掃にとっても学校業務にとっても足をひっぱることになる。だから絶対反対で闘おう」となりました。
 団体交渉で、夜9時30分まで「職種変更・任用替えは絶対反対! 希望調査を強行するな」と訴えたにもかかわらず、当局は翌朝から強行しました。組合としてただちに「希望調査票を回収して当局に抗議の意志を示そう!」と方針を提起しました。
 どうなるか本当に緊張しましたが、なんと100人以上の清掃の仲間が「回収」に応じてくれました。「課長は俺ら職員を売るのか!」という声が上がりました。この闘いが波及して、学校給食の人たちも回収方針で当局に抗議をしました。本当に感動的な闘いです。
 現業にとっては事務職に任用替えするというのは「エリートに昇格」できるかのような幻想をあおられます。だから「若い人が試験を受けるのは仕方ない」「選択するのは個人の判断だから強制はできない」となってしまいがちです。しかし、これも民営化―公務員解雇攻撃の一環なのです。だから、たとえ現場の人たちにはなかなかわかってもらえなくても、労働組合は、最後まで粘り強く攻撃の本質を暴くとともに、闘おうと訴え続けることが重要です。間違っても「本人の意思を尊重する」ということはあってはなりません。逆に分断を生み出してしまうからです。
 今、自治労本部は夏の人勧に向けて大々的な署名行動や、3・14ストライキ方針を出しました。これは昨年4・26スト方針を引き継ぐと同時に、現業根絶攻撃への怒りを爆発させるものです。
 私たちは、3・14清掃職場での食い込み集会を提起し続けました。現場の怒りを体現し、本部に方針を出させることも、その出された方針を実際に現場で貫徹することも、私たちの意識性にかかっています。「分断に対して反撃できるのは団結のみ!」。それをあらためて熱く実感しました。みなさん、ともに闘いましょう。
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