5―6月選挙闘争へ

週刊『前進』10頁(2630号03面01)(2014/04/28)


5―6月選挙闘争へ

 都知事選闘争の地平を引き継ぎ、階級的労働運動派の地方議会選挙が連続的に戦われる。6月22日告示―29日投票の東京都杉並区議会議員補欠選挙に北島邦彦さん、5月11日告示―18日投票の大阪府泉佐野市議会議員選挙に国賀祥司さんが立候補する。北島候補、国賀候補の勝利へ向けた決意に応え、選挙戦を「現代革命への挑戦」として全力で闘い抜こう。(編集局)

国鉄署名を軸に民営化と闘う労組建設する選挙戦 東京・杉並 北島邦彦

(写真 きたじま・くにひこ 元東京都杉並区議会議員 東京西部ユニオン副委員長 都政を革新する会事務局長)

 杉並区議会議員補欠選挙(定員3議席)を、2010年代中期決戦の突破口を開く闘いのひとつと位置づけて勝利するために、候補者としてその先頭に立って責任をもって闘う決意です。
 都知事選挙闘争が切り開いた地平を、さらに身近な労働と生活の場で実現する闘いです。区議会議員の補欠選挙は、確かに「規模は小さい」選挙です。しかし、定員が少ないからこそ、すべての政党・党派と真正面から激突する選挙闘争になります。
 新自由主義の破綻とともにアメリカ帝国主義基軸の戦後世界体制が崩壊し、帝国主義間・大国間の争闘戦―戦争が引き起こされている時代です。労働者階級人民の戦争への怒りとともに、民営化・外注化、労働者の非正規職化への怒りが世界中に渦巻いている情勢です。階級的労働組合の結成―革命を訴える選挙闘争にしましょう。
 この選挙闘争は、まず何よりも国鉄決戦と一体の闘いです。国鉄新10万筆署名運動を、労組・職場、地域、街頭で徹底して進めます。とりわけ、労働現場への署名の持ち込みにこだわって、選挙戦を闘います。議会選挙における支持を、「解雇撤回・JR復帰」の国鉄決戦への支持として獲得します。10万筆の達成と6・8国鉄闘争全国運動集会の成功は、杉並区議会議員補欠選挙勝利にとっても決定的です。
 この選挙闘争の過程で、杉並の地に階級的労働運動の拠点を建設する地歩をつくりあげます。わが東京西部ユニオン鈴木コンクリート工業分会の4・16完全勝利判決の地平を、杉並において引き継ぎ、発展させる闘いです。「民営化・外注化の田中区政と闘う」最強の武器は、杉並区で働く自治体労働者と自治体関連非正規労働者の中に、闘う労働組合を結成することです。東京西部ユニオンの本格的な発展を、ユニオンの仲間とともに進めます。
 闘う労働組合は、さまざまな大衆運動の推進主体となり、高齢者を始めあらゆる住民の結集軸になります。労働組合が本来もっている階級的役割をよみがえらせ、革命的議会主義のしっかりした足場を構築する選挙闘争です。
 杉並・田中区政は、保育所待機児童問題と高齢者福祉施設不足問題への対策として、「区立施設再編整備計画」を発表しています。小中学校の統廃合をも視野に入れて、区立施設の複合化を図っていくプランです。これによって、42カ所ある児童館は19カ所の「子どもセンター」(仮称)に統合され、49カ所で実施されている学童クラブは、すべて小学校内で実施するとされています。自治体労働者の大幅な人員削減と、新施設の民間委託―民営化が狙われています。複合施設に入るとされている保育・高齢者施設についても同様です。民営化・外注化絶対反対で闘います。
 安倍政権は労働組合をつぶして戦争をやろうとしています。改憲・戦争に反対する闘いと、労働者の非正規職化・解雇に反対する闘いは一体です。杉並区議会議員補欠選挙に勝利して、安倍政権を倒す闘いに総決起していきましょう!

新自由主義は破綻した!労働組合の団結で勝利を 大阪・泉佐野 国賀祥司

(写真 こくが・よしじ 大阪府泉佐野市議会議員【8期目】関西合同労組執行委員 泉州住民の会代表)

 5月泉佐野市議選に絶対に勝利する決意です。全国の闘う仲間のみなさん、ご支援をお願いします。
 今回の泉佐野市議選は、新自由主義を打ち倒す最前線の闘いです。泉佐野市で起きていることは、新自由主義の破綻そのものです。
 千代松大耕(ひろやす)市長は、1月に漫画『はだしのゲン』を小中学校の図書館から撤去する暴挙を行いました。教育長は千代松市長の命令に屈して各学校長に命じて『はだしのゲン』を回収させたのです。これは安倍政権が推し進めている教育委員会制度を解体し、教育の民営化と戦争政治をやろうとする攻撃と一体です。
 しかし千代松市長の攻撃は完全に失敗しています。『はだしのゲン』回収に対する教育労働者や自治体労働者、住民の怒りはすさまじい。「またか。いい加減にしろ!」という怒りの声が街中にあふれています。これは私たちの闘いがつくり出した情勢です。
 3月9日、「許さん!千代松市長 取り戻そう!誇りと団結を 3・9住民集会」が感動的に成功しました。関西新空港反対を貫いてきた泉州住民の会、関西合同労組に結集する労働者、泉佐野市職の中で奮闘する労働者を先頭に、みんなが団結してかちとりました。
 千代松市長は、公立保育所を廃止して4月から1カ所「こども園」にしたり、ごみ収集や図書館の民営化を強行しました。さらに学童保育と窓口業務までこれから民営化しようとしています。そして市職員を500人も首にして、最終的に100人にまで減らそうというのです。労働組合を破壊し、自治体を丸ごと民営化する攻撃です。JR北海道やJR尼崎事故のように、安全が崩壊し命が奪われても責任を取らないという破綻的な攻撃です。労働組合を解体することが目的だから、こんなデタラメをやるのです。だから労働組合が絶対反対の団結を取り戻して闘えば、絶対に勝利できるのです。
 私は関西新空港に反対して30年間、信念を貫いて闘ってきました。関空と泉佐野市の現実は、私が言ってきたとおりになっています。戦争と非正規職の関空、財政破綻した泉佐野市財政、それをすべて労働者に責任転嫁する千代松市長、これこそ新自由主義の破綻そのものです。
 労働者が誇りを取り戻し、団結して闘う労働組合につくり替えれば、新自由主義は絶対に打ち破れます。橋下市長を打倒した大阪市職員の闘いが、そのことを見事に証明しています。
 対極で日本共産党の裏切りが激しく進行しています。新自由主義攻撃とまったく闘えず、屈服しています。例えば、「雇用確保」を口実に、「こども園」設置やゴミ収集の民営化攻撃と闘わず屈服し、労働者から見放されています。
 われわれの選挙戦は、新自由主義攻撃と闘い、党派闘争に勝ち抜き、自治体、民間に闘う労働組合を建設することが総括軸です。
 われわれは東京都知事選で「現代革命への挑戦」を開始しました。この決断を泉佐野市議選でも貫きます。そのためには何よりも労働組合拠点建設、地区党建設をかちとる選挙戦にしていく決意です。

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