各大学で新入生と続々合流

週刊『前進』10頁(2630号04面01)(2014/04/28)


各大学で新入生と続々合流

 全国の大学で、闘う学生と新入生との合流が続々と始まっている。この新入生とともに4・25法大集会―5・15沖縄闘争へ。前号に続き新入生歓迎集会の報告が寄せられました。(編集局)

自治会復活会が主催 沖縄大学

(写真 坂野書記長の熱弁が沖大新入生の心を動かした【18日】)

 沖大学生自治会復活会は4月18日、「青年・学生は団結して戦争・基地をなくそう!」と題し新歓講演会を行いました。教室貸し出しを拒否する沖大当局の企画つぶしと闘い、多くの新入生の参加をかちとりました! 講師は、日本IBMビジネスサービス労働組合・富田晋委員長と全学連・坂野陽平書記長です。
 富田さんは、辺野古海上案を阻止した10年間の闘いの経験と教訓、動労千葉や全軍労牧港支部青年部の闘いから得た労働組合の力への確信を語り、同労組書記長への雇い止めと闘う決意を述べました。そして、「議論も許容しない大学とは何なんだ! 自治会があれば変わる。沖大生に力がある」と檄(げき)を飛ばしてくれました。
 坂野書記長は、ウクライナ情勢や安倍政権の動向が示す今の時代を「資本主義の最後の延命策=新自由主義が崩壊し、戦争か革命かが問われる時代。一人ひとりの名もなき人びとが天下国家を揺り動かす時代」と喝破。全学連が法大闘争や3・11福島原発事故と対決し、闘う労働組合と連帯して学生自治会を全国に再建することに挑戦してきたことを明らかにし、「ともに学生運動をやろう!」と訴えました。
 活発な質疑応答の後、復活会代表が行動方針を提起。「沖大生も改憲阻止、辺野古新基地建設阻止に立とう。『基地反対』と言いながらこの講演会をやらせない沖大当局は安倍を裏から支えるものだ。戦争と大学の問題は一緒。沖大生はひとつになり、学生自治会をつくって行動しよう!」と、5月沖縄闘争への決起を呼びかけました。
 参加した新入生は「この国の資本主義経済の崩壊と、学生・労組の団結力の強さを確認できた。坂野さんの必死の熱弁に心を動かされた。今後も変革のために自治会で活動していきたい」と述べています。改憲・戦争へ突き進む安倍政権、その先兵に成り下がった沖大・仲地博学長体制と対決し、5月沖縄闘争と学生自治会再建へ攻め上ります!
(沖縄大学・A)

新入生が福島と結合 広島大学

(写真 広大新入生から活発な質問が出た布施医師の講演【17日】)

 4月17日、布施幸彦医師(ふくしま共同診療所)の講演会に約30人が参加、大成功しました!
 講演では、小児甲状腺がんが多発しているにもかかわらず放射能との関係を見ようとしない福島県立医大の検査手法の問題性を暴き、広大から派遣された神谷研二教授ら御用学者を弾劾する一方、福島県・国の圧力に屈せず、県民に寄り添って地道な診療活動を続ける「ふくしま共同診療所」の姿勢がよく伝わってきました。重要なのは、先生自身が「いま福島で信念をもって活動できるのも学生時代の自治会運動の経験が土台になっている」と明言し、熱いエールを送ってくれたことです。
 講演後、特に新入生が活発に質問。「甲状腺以外の影響はあるのか?」「診療所の後継ぎはいるのか?」。「医者になって診療所の後継ぎの一人になる」と決意する新入生も! また、「福島が忘れられ、安倍政権は再稼働を狙っている。声を上げることが大事」と語る新入生もいました。彼ら彼女らとともに、自治会2年目の取り組みをがんがん進めていきたい。
 広大当局は入学式の後、全新入生に自治会への妨害文書を配ったり、入学式会場でのサークル勧誘を規制したり、これまで以上に自治破壊にのめり込んでいますが、学生の批判の声は拡大しています。安倍政権は「グローバル競争」での生き残りをかけ、改憲(戦後レジームからの脱却)に突き進んでいます。そのために「大学改革」の重要性を激しく呼号し「成長戦略」の要に位置づけ、大学自治破壊を進めようとしています。
 学生自治拡大は、キャンパスを戦場にして安倍政権を打倒する闘いです。福島―広島の連帯を固め、広大学生自治会が安倍政権打倒闘争と今夏8・6ヒロシマ闘争の責任勢力となるべく頑張ります。
(広島大学・K)

生き生きと新歓闘う 富山大学

(写真 富山大で法大の武田君の訴えに初参加者が感動【18日】)

 4月7日から富山大学学生自治会は、「監獄大学=富大」で生き生きと創意工夫しながら新歓を闘っています。その中で新入生、上級生との合流が始まり、富山大を学生の手に取り戻す闘いが前進しています。
 18日には、ふくしま共同診療所の布施幸彦医師と法大文連委員長・武田雄飛丸君を招いて行った新歓講演会が大成功しました。新たな参加者は福島の現実を学び、法大闘争に感動し、「処分を撤回させたい」という立場から意見や質問が活発に飛び交いました。そして、集会時間を大幅に延長して盛り上がりました。法大闘争が全国300万学生の闘いとして捉えられています。
 こうした新歓講演会の成功は、正門前だけでなく学部やサークルや寮など富大全体を対象に闘うことでかちとられています。当局はキャンパス全体にサクラ色のノボリを立て、「キトキトな大学やちゃ(富山の方言で『元気な大学です』の意味)」と宣伝しています。しかし現実は、徹底的なサークル規制で新歓期にまともな勧誘さえできないほど自由が奪われています。「どこがキトキトなのか!」という怒りが噴出しています。
 さらに、遠藤俊郎学長は入学式式辞で「人との交わりと対話の重要性」を語りながら、学内では武田君の処分撤回署名に応じる学生に対して、大学職員が「署名なんかしなくてもいいよ」と弾圧、「活動家だから学内に入れない」と学生運動を弾圧しています。しかし、その姿を見て「教育の民営化の内容が分かった」という学生も登場しています。
 当局がどう語ろうが、この新自由主義大学の現実こそ学生の誇りを奪い主体性を押しつぶす存在だと学生がつかみ、立ち上がり始めています。新歓期もいよいよ後半戦。富大から4・25法大闘争へ攻め上ります!
(富山大学・N)

4・25法大闘争へ決意 首都圏・法政大

(写真 学生時代の体験を交えた杉井医師の講演に身を乗り出して聴き入る法大と首都圏の学生【20日】)

 4月20日、都内で「子どもたちの命と健康を守ろう/『ふくしま共同診療所』からの報告」と題し、首都圏学生新歓講演会を開催しました。講師は同診療所の杉井吉彦医師です。安倍政権の福島切り捨て・原発再稼働に怒る法大生・首都圏学生が参加し成功しました。
 冒頭に、司会が当日付の東京新聞の記事を紹介。原発事故と小児甲状腺がんの因果関係を否定する福島県県民健康調査検討委員会に対し、内部から「評価できない」という声が上がる画期的な事態がついに始まりました。
 杉井さんは「3月11日の『報道ステーション』での特集を機に、がらりと構造が変わった」と断言。診療所の存在と闘いが医療界内部をも揺り動かしていることへの確信が深まります。講演は、真実を覆い隠す政府―福島県立医科大学への怒りを爆発させながら、診療所の闘いの意義を訴える迫力あるものでした。自らの闘いの原点として、大学時代の医療ミス被害者支援をきっかけに「人を助けたい思いと現実とのギャップへの怒り」から行動に立ち上がり、無期停学をはねのけて闘ってきたエピソードにも、全員が身を乗り出して聴き入りました。
 質疑応答を受け、最後は法大文化連盟の武田雄飛丸委員長が4・25法大集会への結集をアピール。「大学でビラがまけない、集会できない、当局を批判できない現実。本来の大学や学問が時の権力から距離を置いて自浄作用を持つことは『普通』にやらなければいけない。しかし今の法大の実態はまったく逆。今回のデモは僕の処分撤回はもちろん、こうした規制の撤廃、暴処法無罪を受けての責任追及を掲げて行う」「国家と資本にコントロールされた大学が福島棄民政策の重要な一角を担っている。法大に象徴される大学の腐ったありかたを変えよう!」
 新歓闘争の高揚が4・25集会への大結集として結実することに震え上がった法大当局は22日、「組織的に業務妨害を行っている団体が集会及びデモを予告」として25日に外濠校舎の門を閉鎖することを学生へ通告しました。「混乱を避けるために」という腐りきった学生観は許せない! すでに多くの法大生・新入生が集会参加を決め、行動に踏み出しています。4・25集会から首都圏で巨大な学生の行動をつくり出します!
(首都圏学生・S)

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