杉並区議補選勝利へ総決起を 動労総連合を全国に組織し 外注化阻止・JR体制打倒へ

週刊『前進』06頁(2635号05面01)(2014/06/09)


杉並区議補選勝利へ総決起を
 動労総連合を全国に組織し
 外注化阻止・JR体制打倒へ


 日本の労働者階級は、人間的尊厳を踏みにじる新自由主義への張り裂けんばかりの怒りと5万筆の国鉄解雇撤回最高裁署名に込められた思いを胸に、歴史的な6・8国鉄集会に向けて闘ってきた。5・30〜31動労水戸スト、5・31いわき集会に続く6・8集会は国鉄決戦、国鉄闘争全国運動の新たな本格的発展の出発点だ。解雇撤回最高裁決戦に勝利し、JR体制―安倍=葛西体制を打倒する2010年代中期階級決戦の勝利へ勇躍踏み出した。国鉄闘争と階級的労働運動を土台に労働者国際連帯を発展させ、安倍の新自由主義、戦争・改憲攻撃と対決し、6・29東京・杉並区議補選の勝利をかちとろう。

歴史に新たな1ページをしるしたいわき闘争

 動労水戸の常磐線竜田延伸阻止の5・30〜31全乗務員ストライキと5・31いわき闘争は、国鉄労働者の誇りと団結を示し、福島切り捨て、労働者切り捨てに怒るすべての人びとを労働組合の周りに集め、日本の労働運動の歴史に新しい1ページを記す闘いとなった。
 福島第一原発に向かってほぼ無人の列車を走らせて乗務員に被曝を強い、楢葉町民に帰還と被曝を強いるJR東日本資本は殺人企業であり、福島の怒りを圧殺し原発再稼働を叫ぶ安倍政権の極悪の先兵だ。
 ストに突入した動労水戸組合員は「乗務員・乗客に被曝して死ねというのか。JRのしていることは無差別大量殺人だ」「最も安全な道をとれという安全綱領を労働者に唱和させておいて、危険とわかっている竜田延伸を強行する――そんな管理者には鉄道事業を行う資格はない」と腹の底からの怒りをJRにたたきつけた。「怒りは圧倒的に渦巻いている。かつての戦争への根源的な怒りと同じだ。仮設住まいの人たちの心の底にある怒りに火を付けよう」。これはいわき闘争の全参加者の声だ。
 安倍=葛西体制を断じて許さない。国家は人民を守らない。何が「集団的自衛権で国民を守る」だ。動労水戸ストは多くの労働者や、分断され続けてきた福島県民に勇気を与えている。その力は、動労千葉を先頭に国鉄分割・民営化と外注化に絶対反対で不屈に闘い続け、団結を守り抜いて得たものだ。
 国鉄闘争は分割・民営化阻止決戦以来、最大の激動期に突入した。国鉄闘争全国運動は2010年4・9政治和解を覆して解雇撤回・JR復帰の闘いをよみがえらせ、地裁・高裁に不当労働行為を認定させ、最高裁に勝利判決を迫っている。他方、民営化・外注化による安全崩壊に対する反合理化・運転保安闘争は、JR労働者を根底からとらえ、JRを追い詰めている。この中で国・JR資本とJR総連カクマルとの結託体制が崩壊し、労働者支配が大再編過程に入っている。4大産別を始め、連合・全労連・全労協の既成指導部の無力化、総屈服・総転向を打破し、荒々しい闘いが本格的に大爆発する時を迎えたのだ。
 動労千葉・動労水戸を先頭とする日本の労働者階級は国鉄分割・民営化と不屈に闘ってきた。分割・民営化から本格化した新自由主義がJR北海道を始め大崩壊過程に突入している。外注化・非正規職化と長時間労働・過労死、安全崩壊との闘いは労働組合の根源的な力を解き放ちつつある。青年労働者は「解雇は戦争だ」と感じ、労働組合に結集し革命をめざして闘っている。

労働者国際連帯を強め帝国主義戦争を阻もう

 安倍の狙う集団的自衛権行使と労働規制撤廃とは何か。資本家階級の利益のために労働者階級を分裂させ、互いに戦わせることだ。帝国主義戦争は「三重の意味(植民地の奴隷制、国内の他民族への抑圧、賃金奴隷制)で奴隷制強化のための奴隷主の戦争である」(レーニン)。
 労働現場でも放射能汚染でも戦争でも、労働者は闘わなければ殺される。しかし労働者がひとたび団結して闘い始めたら、資本主義は永遠ではないこと、「闘っても勝てない」「労働者は立ち上がらない」などの腐った思想が間違いであることが実感され、証明される。
 日本と世界で帝国主義の最末期の絶望的延命形態である新自由主義が崩壊し、大恐慌が戦争と大失業と革命を生みだしている。新自由主義は民営化・外注化・非正規職化攻撃で労働者の団結を破壊し、マルクス主義と階級的労働組合を根絶しようとしてきたが、今や1929年を超える世界大恐慌下で、30年代型の危機と革命情勢を生み出しているのである。
 世界大恐慌は深化している。米経済の「回復」など虚構であり、ニューヨーク・ダウの連日の史上最高値の更新は株バブルそのものだ。米国債暴落、ドル暴落の破局は近い。「シェール・バブル」もはじけ始めている。ウクライナ大統領選で親欧州派財閥のポロシェンコが当選したが、危機は深まるばかりだ。欧州連合(EU)の欧州議会選はEU分裂・解体の危機を激化させている。
集団的自衛権の行使容認を主張する5月15日の安保法制懇報告書と「基本的方向性」を示す安倍の記者会見は、戦後史の反動的大転換であり戦後最大級の反革命である。安倍は危機と破綻にあえぎながら憲法9条破棄と戦争国家化の攻撃にのめり込んでいる。日帝自ら能動的・攻撃的に全世界のどこにでも侵略戦争をしかけようとしている。
安倍が狙う戦後憲法の破壊と戦後レジーム(体制)解体は、日米対立の激化を不可避とし、階級矛盾・階級対立を深刻化・極限化する。本質的に破綻的で脆弱(ぜいじゃく)な安倍・日帝支配階級は、革命への恐怖を募らせ、支配階級の内部分裂を起こし、体制的危機を促進する。
 答えは鮮明だ。1%の資本家政府、JR資本を先兵にした安倍=葛西体制を99%の労働者階級の決起で倒すことだ。

国鉄全国運動を推進力に労組拠点・権力獲得へ

 2014年後半戦へ、国鉄闘争全国運動を階級的労働運動の本格的全面的な推進力として発展させよう。10万筆署名運動を職場生産点で進め、労組拠点・労組建設、労組権力獲得に挑んだ経験と教訓を生かそう。さらに国際連帯を発展させよう。
 昨年12月の韓国・鉄道労組の23日間ストは鉄道民営化阻止を掲げて闘われた。スト参加率76%、世論の7割を民営化反対に獲得し、「単一労組のストで民営化反対全般の国民的世論が形成されたという点で驚くべきこと」と評された。さらに民主労総はセウォル号沈没事故を弾劾してパククネ政権を追いつめている。6・8集会の民主労総・鉄道労組の登場は決定的なできごとである。
 「今こそ動労総連合を全国へ」の闘いに全国で総決起しよう。JRの青年労働者を獲得し、組織化しよう。職場生産点の闘いを通じて組織化し、拠点化し、労組権力を獲得しよう。
 これを4大産別を始め全産別、全戦線に拡大しよう。すき家ストは、労働者、非正規労働者の怒りの先頭に立って労働組合(合同一般労組)を組織する大チャンスの到来を示している。

弾圧打ち砕く夏期カンパを

 国家権力による5・26―28の前進社本社、関西支社などへの不当・違法捜索、不当逮捕を徹底弾劾する。不当逮捕に完全黙秘・非転向で闘う法政大文化連盟の武田雄飛丸委員長への「暴行」容疑デッチあげ起訴を許さない。新自由主義と闘う学生を国家権力に売り渡す「えせリベラル」=法大・田中優子総長体制の欺瞞(ぎまん)と破綻を暴き、打倒しよう。
 すべての同志と『前進』読者の皆さん! 2010年代中期階級決戦へ本格的・全面的に突入しよう。今、目の前にある現実への労働者の怒りを形にしよう。解雇と戦争の階級的本質を徹底的に語り、解き明かそう。闘いをひとつの団結した力にするのは国鉄決戦であり、階級的労働運動と国際連帯である。
 北島邦彦さんを推し立てた6・29杉並区議補選は14年後半戦の爆発の突破口であり、首都に階級的労働運動の拠点を無数に創り出す闘いだ。
 その集中力と杉並区議補選の勝利で「戦争・原発・首切りの安倍をともに倒そう8・17大集会」(日比谷公会堂)に労働者人民の怒りのすべてを組織しよう。
 今夏の大カンパ闘争、『前進』拡大闘争を革命的情勢急接近の時代の労働者自己解放闘争として全力で取り組もう。

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