団結ひろば 投稿コーナー

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週刊『前進』06頁(2635号06面04)(2014/06/09)


団結ひろば 投稿コーナー

10万署名で杉並回り安倍打倒の機運実感 東京 堀口 豪

 私は、先日、動労千葉鉄建公団訴訟の解雇撤回・JR復帰の判決を求める最高裁10万筆署名を片手に、杉並区内を回りました。そこで、署名してくれた区民の方々から次のような反応がありました。
 「私たちは、生きるために闘う労働組合を復権しようと立ち上がっています。この訴えを若い人にも届けてください」と言うと、「協力します。若い人に声をかけるからビラをもっとちょうだい」と、私の持っていった西部ユニオンのビラを1枚残らず預かってくれました。
 別のところでは、70代の女性がただちに家の中にいた家族も呼んでくれて、その場で国鉄闘争をめぐって家族ぐるみの討論に。「27年間も解雇撤回で闘っているなんて知らなかった」「親戚の○○ちゃんも国鉄で、分割・民営化の時に売店に飛ばされた」「おれが働き始めたころ、国鉄でものすごい解雇があった。北海道も九州も首切りで人員不足だ」等々。私からは「この闘いは、今安倍政権が進めている民営化、首切り自由の攻撃との正面からの闘いです。ともに勝利しましょう」と訴え、家族全員分の署名をいただきました。
 60代の女性はビラの「安倍」の2文字を指差し「これを倒さなくちゃいけない。テレビに映るのを見るだけでがまんならない。原発を動かし、戦争までやろうとしている。このままでは生活できないとみんな思っている。どうやったら倒れるのか」と憤りをぶちまけました。「国鉄闘争が勝利の鍵です。『前進』を読めばそれが分かります。ぜひどうですか」と1部無料配布しました。
 国鉄闘争と一体で『前進』を区民の中へ広げ、区議補選決戦に勝利しましょう。

新小岩駅人身事故で見た要員削減の現実 東京 山本 聡

 6月1日の午後5時過ぎ、私がJR総武線新小岩駅の緩行線ホームに上がった時、隣の快速線ホームを通過中の特急列車が急ブレーキをかけた。緊急事態を知らせるブザー。乗客の悲鳴。人身事故だとすぐにわかる。飛び込み自殺のようだ。年間3万人の自殺者という新自由主義の現実と、JRの安全崩壊の実態を目の当たりにして、全身が怒りに震える。
 JRの乗員・駅員が総出で事故処理にあたるが、人手が足りないことが一目でわかる。混乱が続く駅構内。女子高校生数人が事故のショックで過呼吸を起こし全身をけいれんさせて倒れているのに、対応する駅員もいない。彼女らを介助したのは周囲の乗客だった。
 そもそも新小岩駅は、この3年間で19件という異常な頻度で人身事故が発生し、社会問題になっていた。だがJRの対応は、外部委託した警備員を数人配置する程度。本来なら駅員を増員し、全力で対策をとるべきだ。
 駅は鉄道の安全を確保し、乗客の命を守る要所だ。ベテランの駅員なら飛び込みを未然に防ぐこともできると言われる。だが、外注化・非正規職化に伴う要員削減は駅の安全を崩壊させる。ホームドアなど何の解決にもならない。必要なのは、外注化・非正規職化と闘う労働組合の拠点をすべての駅、すべてのJR職場につくることだ。
 この日、私は荻窪での街頭宣伝に参加する予定だったが、結局間に合わなかった。
 声を大にして訴えたいことはいくらでもある。多くの人が毎日殺されている日本社会の現実は、まさに〝戦場〟だ。だが労働者人民は死んではならない。生きるために団結して立ち上がり、戦争と新自由主義の安倍政権を打ち倒そう!

いわき駅前でデモの到着待っていた婦人 東京 小寺 麦

 動労水戸が呼びかけた5・31JR竜田延伸阻止いわき闘争は、感動的な集会とデモでした。
 辻川慎一動労水戸副委員長は、次のように発言しました。「JR労働者への被曝労働を許してはならない。楢葉町民に被曝を強制してはならない。だからわれわれの闘いは、福島第一原発の原発労働者の被曝労働を許さない闘いだ。彼らの過酷な被曝労働によって皆、生かされているのではないですか」
 辻川さんは、さらに第2次大戦で日本軍兵士だけでも140万人が餓死したこと、帰国したら今度は国に土地を取られ放り出されようとした、これが三里塚闘争の始まりであること、そして安倍の福島棄民攻撃、原発再稼働攻撃、改憲・戦争などを挙げ、「もう、われわれは殺されてはならない」と呼びかけました。それは怒りの爆発そのものでした。
 デモの終着点、いわき駅前の温度計は32度を示していました。炎天下でのデモをやりぬき汗をぬぐっていると、70代後半かというご婦人が、すーっと寄ってきて「若い人たちには、本当にがんばってもらいたいの」と話しかけてきました。
 彼女は楢葉町の方で、今はいわきの仮設住宅に住んでいるとのこと。ご家族が戦争で亡くなられ苦しい生活をしてきたこと、楢葉町に帰りたいが放射線量が高くて帰れないこと、仮設住宅住まいで生きがいを見出せないことなどを語られました。
 お別れのあいさつをして後ろ姿を見送り、私はハッとしました。このご婦人は、小さな布袋しか手にしていません。たまたまデモに遭遇したのではなく、デモが来るのを駅前で待っていたのです。少なくともこの日、彼女はこのデモと交差することで明日からの希望を見ようとしていたのでした。動労水戸の闘いが、楢葉町、福島の人びとと深くつながっていることを確信しました。強烈な発言の数々を思い浮かべながら。

北九州で反原発集会 廃炉への決意新たに 福岡 黒木 誠

 北九州市で開かれたNAZEN主催の5・25反原発集会に参加しました。北九州市といえば、12年5月に放射能汚染ガレキ搬入実力阻止の闘いの映像がテレビで流れ、全国の「放射能汚染ガレキ反対」の先べんをつけた都市です。
 「川内原発再稼働阻止! すべての原発いますぐ廃炉! フクシマの切りすては許さない」と題して基調の提起を、ガレキ闘争を闘った迫田功二さんが行い「フクシマと連帯し、労働者が立ち上がれば原発をなくし、社会を変えることができる」と訴えました。
 またICRP(国際放射線防護委員会)が原子力産業を続けるため「20㍉シーベルトでも大丈夫」としていることを弾劾し、「大飯原発の再稼働を認めない」とする福井地裁判決を「反原発闘争の力が出させた」と評価しました。そして動労水戸が「JR竜田延伸阻止、労働者を被曝させるな! 住民に帰還を強いるな」とストライキで闘っている意義を報告しました。
 ハイライトは、吉本哲郎さん(地元の精神科医師、福島診療所建設委員会全国呼びかけ人)の司会で、羽廣憲さん(国労小倉地区闘争団)、林田英明さん(元毎日新聞労組副委員長)を加え、梅田隆亮さん(原発労災認定訴訟原告)を囲んだ後半の討論会でした。
 梅田さんは、原発労働で被曝したことが原因で心筋梗塞を患い、労災を申請したところ却下され、国を相手取って却下取り消しを求める行政訴訟を起こしている原発被曝労働者です。「島根、敦賀の両原発とも炉心近くで作業することがありましたが、放射線のリスクなど安全教育は何もなかった」という梅田さんの発言に、会場からも怒りの声があがりました。人の命などまったく無視した電力資本のやり方にあらためて怒りを覚えました。こんな社会は絶対に変えなければと決意を新たにしました。
 羽廣さんは、JR常磐線の竜田駅延伸阻止の闘いが反原発闘争の一つの焦点になっていることを報告し、5・31闘争への決起を呼びかけました。動労水戸は「これに負けたら原発反対といえない」と言っていると聞いて、「まったくだ」と思いを新たにしました。

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