8・6ヒロシマ大行動に立とう 安倍の7・1閣議決定と記念式典参加に怒りの大デモたたきつけよ 革共同中四国地方委員会

週刊『前進』06頁(2641号04面01)(2014/07/21)


8・6ヒロシマ大行動に立とう
 安倍の7・1閣議決定と記念式典参加に怒りの大デモたたきつけよ
 革共同中四国地方委員会

(写真 昨年8月6日朝、平和記念式典に出席している最中の安倍を直撃した広島と全国の労働者のシュプレヒコールとデモ)

 集団的自衛権行使の7・1閣議決定という戦争宣言を行った安倍が、8月6日、平和記念式典に出席し原爆慰霊碑の前に立とうとしている。こんなことを被爆者・二世・三世と労働者階級人民は断じて許さない。8・6ヒロシマ闘争に全国から大結集しよう。

日本労働者人民の反戦の歴史くつがえす安倍

 今夏8・6ヒロシマ闘争の課題は第一に、集団的自衛権行使容認の7・1閣議決定を強行した安倍にヒロシマの怒りをたたきつけることである。
 原爆慰霊碑に刻まれた「安らかに眠って下さい 過ちは繰返しませぬから」の誓いは戦後の日本労働者階級の原点だ。7・1閣議決定はこれを覆す戦争宣言である。そして安倍は閣議決定後の会見でこう言い放った。「二度と戦争の惨禍を繰り返してはならないという痛切な反省の下に、わが国は戦後70年近く一貫して平和国家としての道を歩んできた。自衛隊の創設、日米安保条約の改定、国連PKOへの参加……平和への願いを責任ある行動に移してきたことが、平和国家日本を作り上げてきた」――このファシスト的デマ、戦後史の偽造を粉砕し尽くさなければならない。
 真実はこうだ。安倍の祖父、戦犯・岸信介らが戦争責任を居直り、日米安保体制と沖縄の核基地化、そして改憲をもって再び戦争への道に向かおうとすることに対し、労働者階級は60年安保、70年安保・沖縄闘争を爆発させ、絶対反対で闘い続けてきた。この労働者階級の闘いによってのみ日帝自身による戦争発動は阻止され続けてきたのだ。「自衛隊の創設」「日米安保条約の改定」「国連PKOへの参加」をめぐって労働者階級は徹底的に闘い、階級的労働運動と学生運動の最大の闘争課題としてきた。闘いの先頭には「国は国民の命など守らない」という真実を、仲間や家族の死と自らの壮絶な体験でわが身に刻みつけた被爆者をはじめ労働者が立ってきた。「二度と戦争への道は許さない」「ヒロシマ・ナガサキを絶対に繰り返させない」という労働者階級の血のにじむ闘いの蓄積は一片の閣議決定文ごときで無にされるものでは断じてない。
 安倍への怒りの叫びを、原爆で奪われた20万、30万の労働者人民の無念と、被爆者の怒りをともにして上げよう。このヒロシマの怒りと、今まさに被曝の強制と棄民化政策によって「命と暮らし」を根底から破壊されている福島の怒りをひとつにして、安倍を打倒しよう。集団的自衛権閣議決定に対して沈黙を強制しようとする広島市当局、対中国の戦争と核武装を扇動する田母神俊雄ら極右勢力を、被爆者・二世・三世を先頭とする広島と全国・全世界の労働者の団結で打ち破り、8月6日午前7時、原爆ドーム前に集まり、怒りのデモに出よう。

外注化阻止・被曝労働拒否へ団結して闘おう

 第二に、ヒロシマと福島の怒り、青年労働者を先頭とする安倍・新自由主義に対する絶対非和解の怒りを、体制内労働運動とそれを基盤とする既成原水禁運動をのりこえる核心に据えることだ。
 解雇、非正規化、残業代ゼロ、長時間労働、そして被曝の強制。金もうけのためなら原発も武器も輸出し、戦争までやる。今やこうした安倍の言動のすべてが労働者階級、とりわけ青年労働者の階級的覚醒を一挙に促進している。官邸前・国会前に青年が駆けつけ、怒りの声を上げている。青年たちは「自分たちを非正規にし、ブラック企業で働かせた上、今度は戦場にまで送って殺す気か」と怒っている。今の体制とは根本的に相いれない怒りだ。連合・体制内労働運動、「護憲リベラル」、血債主義をのりこえる革命的決起が始まっている。この青年の怒りとマルクス主義、動労千葉や動労水戸をはじめとする階級的労働運動が結びついた時、戦争・原発・貧困の新自由主義を根底から打ち砕くことができる。
 戦争への道、ヒロシマ・ナガサキへの道は、労働運動、労働組合の解体によって開かれた。「ヒロシマ・ナガサキを繰り返すな」の闘いとは、1930年代における労働運動の屈服、転向、解体を繰り返さないということだ。労働者階級は「国益」という名のブルジョアジーの利益のために血を流し、死ぬことを拒否し、自分たち自身の命と未来を守りぬくために労働組合のもとに団結し、真の敵である1%の支配階級を打倒するために闘おう。その最先端の闘いとして動労千葉、動労水戸、国労郡山工場支部の外注化阻止、そして被曝労働拒否の闘いがある。
 外注化こそ新自由主義の核心的な攻撃である。原発を支える被曝労働もこの外注化と労働者の団結破壊によって成り立つ。5㍉シーベルト以上の作業員の割合は電力社員0・6%に対し、請負企業は6・7%と11倍(原子力施設運転管理年報)。一人あたり平均外部被曝線量は社員0・3㍉シーベルト程度に対し、請負労働者は1㍉前後と3倍以上(東京電力)。ここに外注化の本質が鋭く示されている。動労千葉、動労水戸、国労郡山工場支部の外注化阻止・被曝労働拒否の闘いは、この現実を労働組合の団結の力で職場から覆す闘いである。ここにこそ全原発廃炉・核廃絶を実現する具体的展望がある。この闘いを福島の廃炉作業員、原発労働者、あらゆる職場に広げていこう。
 被曝労働拒否の闘いは全労働者階級の普遍的課題だ。原発再稼働の前提となる避難計画には自治体、病院・福祉施設、鉄道・交運をはじめさまざまな産別の膨大な労働者が動員される。これに対し、労働組合として被曝を前提とした計画には一切協力しないと宣言し、動労水戸のように地域の労働者・住民全部を獲得して闘えば、川内や伊方をはじめ再稼働は阻止できる。愛媛県職労が「自治体労働者は原発事故の際には必ず被曝労働を強制される。職員の安全衛生を考えれば、伊方原発は廃炉にするしかない」と訴えて闘っていることは決定的だ。被曝労働拒否の闘いと戦争協力拒否の闘いはひとつである。労働組合が職場で団結し、職場を支配すれば戦争も阻止できる。
 原爆投下から数時間のうちに火煙と放射能に包まれた広島で、そして長崎でも国鉄労働者は自らも被爆しながら鉄路を守り、負傷者を避難させる救援列車を走らせた。一人でも多くの命を救おうと。この国鉄労働者の魂は今、一人も被曝させない、戦争協力はしない、という動労水戸のストライキの中によみがえっている。
 この被曝労働拒否の闘いを今夏8・6ヒロシマ闘争の核心に据え、体制内労働運動と既成原水禁運動の限界をのりこえて進もう。

労働者国際連帯の力で核廃絶・全原発廃炉を

 第三に、8・6ヒロシマから国際連帯の発展をかちとることだ。
 核兵器は労働者階級を皆殺しにする兵器だ。「核抑止力」とは労働者階級を皆殺しにする力をもって戦争を抑止するということであり、究極の階級分断の攻撃だ。集団的・個別的自衛権の行使と集団安保、核抑止力が「安全保障」と言う安倍ら全世界の支配階級=ブルジョアジー、中国や北朝鮮のスターリン主義者に対して全世界の労働者階級はひとつに団結し、国際連帯で闘おう。
 8・6ヒロシマ大行動を階級的労働運動と国際連帯で全原発廃炉・核廃絶をめざす世界大会としてかちとろう。この世界大会は、新自由主義と戦争の攻撃に対して職場から闘い、階級的労働運動を実践する労働者同士、組合同士の団結をつくりだすものだ。とりわけ新自由主義と闘う共通の実践を通して深く結びついてきた動労千葉と民主労総ソウル地域本部との団結を土台とする日韓連帯こそ世界革命の要である。今日、日韓中、全世界の労働者は解雇・非正規職化・外注化の攻撃に直面している。安倍、パククネ、習近平らが真に恐れているのは自国内で自分たちが徹底的に抑圧し搾取している労働者階級の反乱、革命である。だからこそ安倍らは排外主義をあおり、外に敵をつくろうとしている。
 ヒロシマから日韓連帯を軸に日韓中、東アジア、全世界の労働者階級の国際連帯を呼びかけよう。特に被曝労働拒否の闘いと福島診療所建設の闘いを、韓国をはじめ全世界の労働者階級の共通の闘いとしていくことは重要なテーマである。

被爆地の真ん中に階級的団結を

 今広島で、動労千葉とともに「動労総連合を全国へ」の組織化の闘いに立ち上がっている動労西日本と、国鉄闘争を軸に解雇撤回・非正規職撤廃の闘いを貫いてきた広島連帯ユニオンが、階級的労働運動再生の闘いの両輪となり、8・6ヒロシマ大行動を牽引(けんいん)している。峠三吉の原爆詩集にある「1950年の8月6日」の舞台、「Fデパート」=福屋では、7月末雇い止め攻撃との闘いが繰り広げられている。全世界の労働者とつながる「ヒロシマを繰り返すな」の闘いは、この被爆地のど真ん中に階級的団結を、闘う労働組合を組織するところから真に始まるのだ。 広島―全国に闘う労働組合と党の拠点をつくりだしながら、8・5―8・6ヒロシマ大行動、全原発廃炉・核廃絶世界大会へ、闘う青年・学生を先頭に総結集しよう。
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