8・6広島 8・9長崎 被爆者の怒りと国際連帯 集団的自衛権強行の安倍を撃つ

週刊『前進』06頁(2644号04面01)(2014/08/18)


8・6広島 8・9長崎
 被爆者の怒りと国際連帯 集団的自衛権強行の安倍を撃つ

(写真 ヒロシマ大行動の大集会の最後に動労千葉の田中委員長から提起が行われ、参加者は今秋決戦へ闘いの決意を固めた【6日 広島県立総合体育館】)
(写真 広島市内デモを貫徹し、解散地点の平和記念資料館前に集まった大行動参加者【6日 広島市中区】)


 今夏広島・長崎反戦反核反原発闘争は、戦争・改憲・原発の安倍への広島・長崎の被爆者の怒り、福島の怒り、全国の労働者の怒りを解き放って意気高く闘われた。さらに、この行動を通して日韓労働者の連帯が画期的に前進した。

ヒロシマ大行動
〝戦争と原発の安倍倒せ〟
労働運動と国際連帯で

 8月6日、被爆69周年8・6ヒロシマ大行動実行委員会主催の「8・6ヒロシマ大行動大集会」が広島県立総合体育館において1170人の参加で行われた。集会後のヒロシマ大行進は被爆二世を先頭に「戦争と原発の安倍を倒そう!」の声を街にとどろかせ、支持と共感を集めた。

闘う労組建設で戦争阻む

 午後0時20分から、オープニング企画として、獄中39年の星野文昭さんの解放歌「ソリダリティ」を全員で合唱。一日も早く星野さんを取り戻すことを誓った。
 集会の開会あいさつを広島連帯ユニオン青年部長で被爆三世の宮原亮さんが行い、「今日の〝8・6〟を安倍を打ち倒す行動の始まりとしよう」と高らかに宣言した。
 「被爆者の訴え」に被爆二世で8・6ヒロシマ大行動共同代表の中島健さんが立ち、最初に、同じく共同代表で反戦被爆者の会の下田禮子さんの「戦争と核のない世界をつくるために若い皆さんがんばってください」とのメッセージを紹介。続けて「既成原水禁運動を打ち砕き、動労水戸のような労働運動の発展と国際的団結で世界から核をなくそう」と訴えた。
 基調提起を8・6ヒロシマ大行動実行委員会事務局長の谷口恭子さんが行い、広島のデパート福屋が行った自らへの解雇と闘う中で学んだこととして、「『8・6』と『労働組合運動』はひとつの闘い」「資本は労働者を分断し、団結させない」「団結を形成し、闘う労働組合をつくることが戦争を阻止する道と確信した」と語り、「国境を越えた労働者民衆の団結と闘いで核も戦争もない世界をつくろう」「7・1集団的自衛権閣議決定に怒り、膨大な人びとが立ち上がっています。この怒りで安倍を打倒しよう!」と呼びかけた。
 満場の拍手と歓声の中、韓国から参加した5人を代表して2人が発言に立った。韓国反核医師会のキムイクジュンさんは「ふくしま共同診療所の人たちに会いたいと思っていた」と熱い思いを語った。さらに「日本が原発をやめてこそ、韓国でも原発をなくす希望が生まれます」ときっぱりと語った。城西(ソンソ)工団労組委員長のイムボンナムさんは、移住労働者を労働組合に組織する活動をつぶさに報告した後、「全世界の労働者が団結して、命より利潤の資本主義をたたき壊しましょう!」と呼びかけ、「トゥジェン(闘争)!」と拳を突き上げた。
 「福島とヒロシマをむすんで 避難・保養・医療の訴え」として、まず、ふくしま共同診療所医師の布施幸彦さんが「診療所は福島の人に寄り添い、命と健康を守る立場から診療を行っている」と報告。続いて8・6ヒロシマ大行動共同代表の室本けい子さんが「避難・保養・医療と結びついた保養をこれからも続ける」と述べた。カンパの訴えで、8・6ヒロシマ大行動共同代表の大江厚子さんは「今日は団結を固め、国際連帯を広げる素晴らしい集会になった」と感動を語った。
 「改憲阻止のアピール」では、8・6ヒロシマ大行動よびかけ人で島根人類愛善会会長の松浦武生さんが「戦争は人殺しです。安倍政権がやっていることは集団的自衛権行使にまっしぐらです。安倍首相は即刻クビにすべき」と明言した。
 「獄中39年 ヒロシマを原点に闘う星野文昭さんを取り戻そう」として星野暁子さんが特別アピールに立ち、「ヒロシマは星野文昭と私の反戦運動の原点。70歳までに文昭を取り戻そう」と訴え、「怒りを解き放って資本・権力を打倒しよう」との星野さんのメッセージを紹介した。
 広島の闘う労働組合、労働者の登場だ。動労西日本の岡崎昭夫さんは「動労総連合を全国にの闘いを西日本の組織拡大で進める」と表明し、高陽第一診療所労働組合委員長の森末一義さんは「組合が職場、地域に責任を取りきって闘う」と決意を明らかにした。広島連帯ユニオン・草津病院支部委員長の中山崇志さんは「心をひとつに新自由主義を打倒しよう」と呼びかけた。自治体労働者の井上千代さんは「動労千葉のような闘いに一歩踏み出し、近づけた」と職場での闘いを語り、広教組組合員の平野綾子さんは「かわいい教え子を戦場に送らないために団結をつくり闘う」と決意を語った。
 広島大学学生自治会委員長の百武拓さんは仲間とともに登壇し「1年生を獲得して新執行部を確立した。安倍を打倒し、大学を変える闘いをやりぬく」と表明した。
 「まとめと今秋の闘いへの提起」に8・6ヒロシマ大行動よびかけ人で動労千葉委員長の田中康宏さんが立ち「安倍政権が行おうとする戦争は資本家とその政府が引き起こすもの。危機感と怒りを結集し闘う労働運動をよみがえらせよう。8・17集会と9月の国労郡山工場支部の集会を成功させ、11月労働者集会へ」と呼びかけた。8・6ヒロシマ大行動共同代表で動労西日本委員長の大江照己さんが閉会あいさつをし、「団結がんばろう」を三唱して集会を終了した。

デモに沿道の圧倒的声援

 デモの出発だ。デモ隊は谷口さんを解雇した福屋の前では「解雇を撤回しろ!」とコールを繰り返した。安倍への怒りにあふれ躍動感に満ちたデモに労働者民衆が各所で手を振り拍手で応えた。
 解散地点の平和記念資料館前では、全参加者らが見守る中、8・17日比谷大集会代表よびかけ人の高山俊吉弁護士が「7・1閣議決定を『他国の戦争に巻き込まれるから反対』という勢力がいるが、私たちは『自衛のための戦争』にも反対だ。8・17集会を大成功させよう」と呼びかけた。

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